≪~IS・男達のリベリオン~≫=world rebellion!= 作:かたつむり
全然予定どうりに進まない、遅いよ(汗)
原作はもう少し待ってください。原作に入ったら、もう少し淡々と進む予定です。
≪~IS・男達のリベリオン~≫
=world rebellion!=
六話:ロンリー・ボーイ
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【通行人】
「何だ?・・・・路地裏が騒がしいな」
最初は好奇心だった。何時も通る道だ、それに今は昼間だ。
この時間帯、それも通い慣れた道で危険なんて無いと思っていた。
アレを見るまではね・・・
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「オラ、よッ!」
「ゴァ、」
「て、テメー!やりやがったな!」
「ぶっ殺してやる!」
そこには一人の子供がごろつき達を相手に、恐らく拾った物であろうワインボトルで殴り倒していた。
残ったごろつき達は、ナイフや落ちていた鉄パイプ持って子供に飛び掛って行った。
僕は流石に不味いと思い、ごろつき達を止めようとしたそのとき・・・
「ハン、雑魚が。動きがとれぇんだよぉ!!」
「ぎがぇええいいいいぁあああああぁあぁああぁあ!!」
子供が鉄パイプ持つたごろつきに向かい走り出したと思えば、勢いよく振るわれた鉄パイプを低いし姿勢ですべる様に軽くかわし懐に入ると、伸びる様に飛び上がり
子供は持っていたワインボトルの底を使い、ごろつきの下アゴを突き刺すように思いっきり振りぬいたのだ。
バキ、っと何かが折れた様な生理的に嫌な音と同時に、鉄パイプを持っていたごろつきはその余りの痛みで鉄パイプを放し、奇声にも似た叫び声を上げた事で。
僕はアノ嫌な音は、ごろつきのアゴが砕けた音だと理解してしまった
アゴを砕かれたごろつきは子供に蹴り飛ばされ、直ぐ後ろにいたナイフを持つごろつきへ叩きつけられた。
子供はアゴを砕いた事で割れたワインボトルを気にもせず、ナイフを持ったごろつきへ向かう。
飛ばされた仲間に気を取られてしまい。動きの止まったごろつきの右手首を叩き付けて、持っていたナイフを奪う。
子供はそのまま流れるような動きで、立ち止まったごろつきの右脚に割れたワインボトルを深く突き立て無事な左足を前に蹴り上げた。
そのまま盛大に転んだごろつきは、何が起きたか理解できずに目を見開いている。無理も無い、ナイフを奪われたと思っていたら、空を見上げているんだ
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「イファイ、イッフィよ・・・」
「ひぃいぃぃ、あぃ、たっ、たすけて!頼む!助けてくれぇ!!」
これはとても異様な光景だ。
アゴを砕かれたごろつきは、痛みで呂律の回らない口で泣きながら痛いと訴えては、地べたを転がり。
もう一人は隠れていた僕を見つけたらしく。脚の傷口から大量の血を流して、笑いながら僕に助けを求めて這いよって来る。
よく見れば周りに、何人ものごろつきが血だらけで倒れていた・・・
・・・痛みに対して悲鳴すら上げられない程、錯乱したごろつき君には悪いけどね。僕は逃げるよ。
だって、血の様な赤い髪の子供がごろつきから奪い取ったナイフを持って、醜悪な笑みを浮かべながら僕を見ているんだ。
冗談じゃない。あれが子供なんて、何かの間違いだ・・・あれはレッド・キャップだ!童話は実話だった!!
僕は急いで此処から逃げ出した。
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これ以来、僕はこの路地を通っていない。
この道を通った日は必ず、同じ夢を見るんだるんだ。
血で赤く染まった髪の小人が、ナイフを持って僕を追いかけてくる・・・そんな悪夢を・・・
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【アリー】
「チッ、逃げやがったか」
ああ~、ツマンネ~エ。もう少し遊びたかったのにさ
「まあ~いいか、そろそろポリの野郎もきそうだしな」
なんせ散々、暴れたんだ、誰かがチクっても可笑しくねえ
長居は無用、ここからオサラバってな。
「あんた等、そこそこ楽しかったぜ。気が向いたらまたやろうや、このナイフは賞金って事で貰っとくね」
俺は今さっきまで遊んでた兄ちゃんからナイフを拝借して、逃げた兄ちゃんとは逆の路地を歩きながら、誰も居ない家に帰るわけよ。
「・・・腹へった」
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俺の親は働き者だ、親父もお袋も西へ東へ行ったり来たりで家族がそろう時は殆ど無い。
最初は気にもしなかった。親の代わりにはナーサリースクールの姉さん。
食事や掃除、選択なんかは家政婦がやってくれるから生活は不便でもなかった
そう、その筈だった・・・
切欠は、ナーサリースクールからジュニアハイスクールに通う、半年ぐらい前の事だった。
「みんな聞いて。ぼくこんど、パパとママといっしょに出かけるんだ」
「わ~、いいないいな。ぼくもママおねがいしょ~と」
「ぼくもね、やすみの日はパパとアメフトみにいくんだ」
何でもない普通の会話。休みの予定を話すだけの友達の会話。
何故か俺は、友達が話すこの会話にイライラしたんだ。
「な~、アリーはどこか行くの?」
「・・・べつにどこにも行かないと思うよ」
俺にも休みの予定を訊いてきた友達に、俺はおそらく中るであろう自分の予想を言った。
その結果は言うまでもなく。予定が取れなかった両親はこの日も仕事に行った。
だからなのかは分からねぇけど、今の俺はイライラしている。
普段、意識をしていない事を意識しているからかなのか。
何時ものようにアニメを観てゲームをしたり、好きな事をしているのにイライラが止まらない。むしろ余計にイライラが募る一方だ。
「・・・糞が」
この事にいい加減我慢できなくなった俺は、外へ気晴らしに出かける事にした。
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「このイチゴは当たりだ。甘い甘い」
右手にアイス、左手にはヨーヨーを持って夕陽に照らされて赤く染まった街並みに長く伸びた影を映しながら歩く。
公園で買ったアイスの味を想いのほか気に入った俺は、溶けた箇所を舐めながら感想をこぼす。
今日は気分が良いな。アイスは旨いし、左手で買ったばかりのヨーヨーを回すと綺麗に回る。ウィ、なら帰りも普段なら余り通る事のない道を使おう。
気分転換なんだ、どうせなら何時もと違う事をしたい
思い立ったら吉日。考えるよりも先に体が動く俺は、ちょっとした冒険か気分で回り道をして帰ることにした。
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何時もと違う発見が在るかも知れない、そう思ったのがいけなかったのか・・・
「チッ、財布は空かよ・・・失敗したな」
「おい、このヨーヨー新作だぜ」
「お、ホントだ良い物持ってるな~、それよこせよ」
「イヤダネェ~、早い者勝ちだよ」
気が付いたら倒れてた。体中が痛いし周りが騒がしい、右手に潰れたアイスの感触が気持ち悪い・・・
ああ、思い出した。路地裏を歩いてたら曲がり角を走ってきた二人にぶつかったんだ。それで俺のアイスが潰れて、ぶつかった相手が怒って・・・
「これか・・・」
この事を理解した瞬間、溜まりに堪った鬱憤やストレスが爆発するした様な怒りがこみ上げて来る。
ああームカつく、良い気分だったのに、そもそも何で俺が殴られてんの?意味が解らねぇ。
俺も悪いだろうけどさ、走ってきたのそっちだろ。おまけに何人のもの盗もうとしてんだよ・・・
オマエラ
「・・・ブッ殺す」
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今思えばあのイライラは、親と遊びたいけど遊べない事への嫉妬なんだと思う。
ガキつぽいと思うけどって・・・俺まだガキじゃん・・・
まあ、でも確かに違う発見は有ったな。
初めてした喧嘩は楽しかったし、戦いは面白かった。
相手の攻撃を避けてはかわし、相手を殴り倒したときの感動と爽快感。
数年とは言え年上相手にボロボロの体で勝利したときはまるで、物語の主人公の様だった。
この感覚を覚えてからは積極的に喧嘩をした。同級生に上級生は勿論、街のごろつきに偶にスクールの先生とも喧嘩した。
けど最近は、殆ど街のごろつきとしか喧嘩と言う戦いはしない。
理由はごろつきが使う様なナイフや鉄パイプ、バットにスコップは中れば最悪死ぬ、それをかわして相手を倒す。このスリルが大好きだ。
人生をチップに賭けた喧嘩(ゲーム)は楽しい、だから俺は戦いが好きだ。
「避けて――――!!」
「あぁ」
思い出にひたっていたら上の方から声が聞こえた。
ずいぶんと切羽詰った声だと思い上を向くと、プランターポットが落ちて来るのが見えた。だが離れている俺には当たらない。
と思ったが、その下には野菜や果物を売る店が並び、周りには主婦が群がってやがる。確実にその中の誰かに当たる。
セカンド・ミッション、プランターポットから主婦を守れ。これなんてスリルゲーム?
俺はすぐさま、落下地点まで走っていた。
「決めるぜ、イカシタ二段ジャンプを!!」
俺は勢いよく地面を踏み抜き空へ飛び上がる。
距離とスピード、高さと周りの障害物を計算に入れての絶妙なタイミング。
「テュウ、ヘァ!」
「「ッ・・・へぇ?」」
ははは、驚いてる驚いてるな、いや~気分が良いねぇ~見たか俺の神技を、凡人には解るまい。
やった事は単純なけどね。唯走って店のテントまでジャンプ、テントが沈むまえに壁を蹴ってまたジャンプ。
無理やり横に軌道を変えた俺は、そのまま落ちてきたポットをキャッチ。
最後の着地も華麗に・・・
「・・・決まった」
≪オオォォ―――!!≫
湧き上がる主婦達の歓声、いゃ~、ホント気分良いぜ。
さてと、後は戦利品をゲットだぜ
「おっちゃん、アンタのお客さんを助けたんだ。このリンゴ一つ貰うぜ」
「カァー確りしてるねぇ、良いぜ一個とと言わずに二個持っていけよ。見物料だ」
お、マジか。まさかのボーナスをゲット。気前が良いねぇ、おっちゃん。
「サンキュー、おっちゃん」
へへぇ、今日は得したぜ。俺は手に入れたリンゴを頬張りながら、今日も誰も居ない家へと帰る。
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【シスター:B】
「いゃ~、凄い子ね」
まるでサーカスの曲芸ね。でもアノ子、血が出てなかったかしら。
まぁ子供は風の子とも言うし、どこかで転んだのかな。
「よく遣るわね~、アリーちゃんも」
「お知り合いですか」
「あら、シスターさん。まぁね~知り合いと言うよりも近所の有名人ってとこかしらねぇ」
「有名人ですか?」
何処と無くガウルン君に雰囲気が似ているアノ子の事が少し気になった私は、興味本意からどんな子か聞いてみた。
「そうよ、サーシェスさんの息子、アリー・アル・サーシェスだよ。この辺じゃ有名な暴れん坊さね」
「暴れん坊・・・ですか」
それから奥様はからアノ子、アリー君のことを聞かされた。両親の仕事、長期間の出張のこと。
喧嘩をよくするとか、だけど明るい良い子だとか。いろいろ話してくれた。
「でもねぇ、嫌ってやらないでおくれ。アノ子も可哀想な子だよ。不器用なのさ、人付き合いが下手のよアリーちゃんは。かまって欲しいんだろうね~」
「勿論です、嫌いになんてなりません」
それに、如何して私はアリー君がガウルン君と似てると思ったのか、何となく分かった気がした・・・
「あらあら、シスターさんにそう言ってもらえると、アリーちゃんも心強いねぇ」
「私にはそれ程大それた事は出来ませんありませんよ・・・難しい事ですよね、子供育てって」
「ホントにねぇ~」
その後買い物を済ませた私は何となく、今日デザートはガウルン君の好物を作ろうと決めた。
ガウルン君は、歓んでくれるかな?
そんな事を考えながら、私は夕陽に染まった町を後にした。
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つづく
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【おまけ】
「いゃ~、凄い子ね」
まるでサーカスの曲芸ね。でもアノ子、血が出てなかったかしら。
まぁ子供は風の子とも言うし、どこかで転んだのかな。
「よく遣るわね~、アリーちゃんも」
「知り合いですか」
「あら、シスターさん。まぁね~知り合いと言うよりも近所の有名人ってとこかしらねぇ」
「有名人ですか?」
「そうよ、市場のアイドル。血祭りピエロのアリーちゃんよ!」
「血祭り!?」
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つづかない