緋弾のアリア -その紳士、変態につき- 作:ローアングラー探偵団
これはいったいなんだろう……
めのまえにちいさなおんなのこがいる………
ないてる……
かおをかくしたおとこのひとにつかまれてる
おとこのひとは、くろいちいさなぱいなっぷるみたいなものをもってる……
あっ、おとこのひとがおんなのこをつきとばした……
ぱいなっぷるをそらにむかってなげた!
なんだろう
ーとくんー
………………っ!
なんだろう、むねのあたりがあつい……
ーとくんっー
なんだろう
…………いかなくちゃ
ーとくんっー
みぎめが、いたい
…………でも、いかなくちゃ
ードクンー
…………ぼくが、いかなくちゃ
ードクンー
おんなのこがこっちをみてびっくりしている
そりゃそうだ
しらないこがはしってきたら、ぼくだってびっくりするよ
ードクンッー
みぎめをおさえていたみぎてを、おんなのこにのばす
なんでかな
みぎめだけ、おんなのこがきんいろにみえる
だけど…………
ードクンッー
ぼくのてがおんなのこをつかんだ
…………まもらなきゃ
ードクンッ!ー
ぼくはおんなのこをひきよせる
っ!
うしろに、ぱいなっぷるがおちてきてる
ードクンッー
まにあって!
ぼくはおんなのこをかばうようにだきしめる
ひきよせるいきおいがつよくて、ちょうどぼくとおんなのこのばしょがいれかわった
ードクンッ!ー
…………まわりがすごくしずかになった
せなかがすっごくあついや…………
うでのなかから、おんなのこがしんぱいそうにみている
…………けががないみたいでよかったよ
おんなのこはぼくにきいてきた
どうしてたすけてくれたの、と
どうして、か…………
だってぼくは、ぼくは…………
……ぃに にぃ………
…………?
………………ぃに、にぃにってばー!」
「…………美也……?」
気付くと、目の前には美也がいた。
今日から通う武偵中の制服を、しっかり着込んでいる。
武偵中学の制服は、武偵高校と同じ、えんじ色のカラーに同色のタイのセーラー服だ。
…………セーラー服なのにタイってめずらしいんじゃないかな?
そして、手抜きな武偵中は、入学式と始業式を同時に行う。
………ん?
「…………美也、ひとつ聞きたいんだけど」
「何?にぃに」
「今は何時だ?」
「えーっとねー、…………もうちょっとで8時だよ」
そうかそうか、8時かー、って、
「このままじゃ遅刻じゃないか!どうしてもっと早く起こしてくれなかったんだ!美也!」
「わざわざ男子寮にあるにぃにの部屋まできて起こしてあげたのに!?ひどいや!もう知らないからね、ばかにぃに!」
おこられたぞ、僕。
でも、今のは悪いのは僕だな。
「わ、悪かった美也。冷蔵庫のプリンやるから怒らないでくれ」
よし、単純な美也ならきっとこれで……
「ほんと!?にっしっしー♪しょーがないんだから、にぃには」
よし、これで美也の方はオーケーだ、あとは……
そう思いながら、自分の準備をする。
(防弾制服と、あとは…………)
「はい、にぃに!ナイフとワルサーだよ。しっかりしてないと女の子にモテないよ。日々の積み重ねが大事だ、ってお父さんも言ってたよ」
「ああ、ありがとう、美也」
「にししっ、どういたしまして、って、にぃに!もうこんな時間!」
「うわっ、大変だ!美也は先に行け!僕は鞄を取ってからいくから!」
「わかった。遅刻しちゃだめだよ、にぃに!」
よし、僕も急ごう!