緋弾のアリア -その紳士、変態につき- 作:ローアングラー探偵団
(ふう…………新学期初日から授業があるのか…………)
(3限目は…………HRか)
(というか、うちのクラスの担任って誰だろう?)
「よっ、大将!」
(ん…………?)
「どうした大将?元気がないみたいだけどよ」
「なんだ、梅原か」
「『なんだ、梅原か』じゃないだろ。お前がしょぼくれた顔してっから話しかけたってのによ」
「ご、ごめん…………」
「いーってことよ。それより大将、聞いたかあの話」
「あの話?」
「担任の話。諜報科の奴らの情報によると、うちのクラスの担任は、麻耶ちゃんらしいぜ」
「それは本当か梅原!やった、今年も麻耶ちゃんが担任か」
「それだけじゃないぜ。いや、むしろこっちの話が本命といってもいい」
「なんだ、まだあるのか」
「ああ、どうやら武偵高の教師が来てるらしい。俺達武偵中生の根性を叩き直すため、ってオマケ付きでな」
「…………今朝の遅刻で怒られたりするのかな」
「…………大将!来世でもお前とは親友だぜ!」
(見捨てられた!)
がららっ
「はい皆ー、席に着いて!」
(おい大将、麻耶ちゃんだぜ)
(ああ、どうやら情報は確かみたいだ)
「このクラスの担任になります、高橋です。それと、もう一人」
「あー………、武偵高の方から来た綴だぅえっほゴホッゴホッ。このクラスの、えーっと、なんだっけ、あれ、あ、そうそう、副担任?になるらしいぞゴホッ」
(おい梅原!)
(なんだよ大将!)
(今あの人、副担任っていったよな!?なんだよあの明らかにヤバそうなタバコの形をしたなにかは!)
(お、俺が知るかってんだ!)
「あの、高橋先生。ひとつ発言よろしいでしょうか?」
「あら、何かしら。絢辻さん?」
(この状況でなにを言い出すんだ?絢辻さんはよ?)
(僕にも見当がつかないよ…………)
「では失礼ながら、綴先生」
「んあー?」
「先生の吸われているモノは、脱法系のハーブの香りがします。私達発達段階にある人間には大きな害があるので、救護科に籍をおく身としては控えて頂きたいのですが」
(あ、絢辻さん!?正論とはいえいきなり何を!)
(そうだぜ!そんな正論が通じる場所じゃないぜ!
「へーぇ、アンタが絢辻ねぇ…………。絢辻ぃー、残念ながらこいつは合法だぞー。体に悪いってのは間違っちゃいないけどぉー」
と言いつつ、素手でタバコ?の火をもみ消す綴先生。
そのまま吸い殻を投げ捨てる………と思いきや、投げられたタバコ(でいいやもう)はゴミ箱に吸い込まれていく。
「他に何かあるやつぅー…………はいないな。ハイじゃあ終了」
「次の4限目は『魔法学』のオリエンテーションなので、サボったりしないように」
『魔法学』
そう、武偵校ではSSRでなくても魔法の授業があるのだ。
(去年はあまり詳しくは学ばなかった。どんな授業なんだろうな…………?)
「変な顔で黙りこんで、一体どうしちまったんだ大将?次は教室移動だぞ?」
はっ、とにかく急がなくちゃ。今日はあわただしい日だなぁ…………。