クロスアンジュ 蒼き自由と紅き騎士   作:ライダーGX

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こちらの作品をちょっとばかし遅れましたが、久々に投稿します。


第43話 崩壊へのカウントダウン

キラ達がオルガ達を退け、撤退下その日の翌日のミスルギ皇国、クルーゼはある部屋である事をしていた。

 

「ラグナメイルコネクターパージ」

 

そこへサリアが部屋にやって来て、入るとクルーゼが数々の端末のモニターを開いて、ある作業をやっていた。

 

「耐圧角展開、ドラグニウムリアクターエンゲージ、リーブレン共振器接続、全出力供給開始」

 

すると暁ノ御柱に保管されているラグナメイルが連動して光始め、エネルギーとして暁ノ御柱の頂上に向かいそして散布される。

その作業の様子をサリアは見て釘付けとなる。

 

その様子を映像で確認したクルーゼ。

 

「よし、準備はこれで整った。後は…」

 

クルーゼがその場を立ち去ろうとした時にサリアを見て、それにクルーゼは目を細める。

 

「どうしたかね?サリア」

 

「クルーゼ様…、一体何をするつもりなんですか?」

 

「ああ、私の計画の第二段階に行こうする為の準備だよ。そうだサリア、君たちダイヤモンドローズ騎士団に新しい『玩具』をあげよう」

 

っとクルーゼは指を鳴らすと。サリアの横にモニターが映り、そこにある機体が映し出される。

それはキラ達と同じ機体をしていて、顔の形は『ガンダムタイプ』そのものだった。

 

サリアはそれを見て思わず目を大きく開かせる。

 

「クルーゼ様…!これって!」

 

「そうだよサリア、君にはもっと頑張って貰わないとね…(さあ…もうじき別れの時はやってくるよ…キラ君)」

 

 

 

 

───────────────────────────────────────

 

 

 

 

そしてキラ達はシャイニングフリーダムとエクセリオジャスティスをラクスから受け継ぎ、隠れ家に保管されていた物資とMSの部品をアークエンジェルに運ばせていた。

その中でマードックが作業員達に怒鳴り散らす。

 

「ほらさっさっと積み込め!! ありったけの物資は詰めたあとはMSを積んどけー! もしもの時の為のだ!」

 

「「「「押忍!!」」」」

 

その気迫に同じように物資を積み込んでいたメイ達は唖然としていた。

 

 

その頃キラ達は医務室でなんとか回復したリィザからある情報を貰っていた。

 

「二つの地球を融合…!?」

 

キラの言った言葉にリィザはうなづく。

 

「制御装置であるラグナメイルとエネルギーであるアウラ、エンブリヲは二つの地球を時空ごと融合させ…新たな世界と破壊を行う…それがやつの狙いだ」

 

その事を聞いたキラ達は思わず言葉を無くす。

 

クルーゼがそんな事を考えてるとは思いもしなかった。

 

「おい待て、クルーゼはキラを狙っている。あいつはそんな事を望んでやるはずはない」

 

ムウが言った言葉にリィザは思わず目を向ける。

 

そんなはずはと思うばかりの顔をするリィザにサラが言う。

 

「リザーディア、彼らの言った言葉は本当です。エンブリヲは今はクルーゼと名乗り、キラ殿を狙っております」

 

「まさかそんな…!」

 

「事実です、貴女は今か身体を休めてください。良いですね?」

 

その事にリィザはただ頷き、キラ達は医務室を後にする。

 

そして別の場所でラクスが皆と話をしていた。

 

「もしクルーゼがキラと同じその様な事を目論んでいたら、この二つの世界だけじゃなく我々の世界もクルーゼに貪り尽くされてしまいます」

 

「そうなったら私がこの手でぶっ叩いてやるわ!」

 

そうアンジュが手を握り締めながら言い、それにサラもうなづく。

 

 

 

『おやおや? 随分と威勢がいいじゃないか』

 

 

 

っと別の場所から誰かの声が聞こえてきて、キラ達が振り向くと。扉の方を向くとエマ監察官がやって来た。

しかしバルカンは何故か警戒して唸りはじめ、そしてエマの様子がいつもと違う事にキラ達は警戒していた。

 

「監察官さん?」

 

ヴィヴィアンがそれに問うとサラがそれを否定する。

 

「違います、あれは…」

 

するとエマがマナの通信画面を開くと、そこにクルーゼの画面が映る。

 

「クルーゼ!」

 

「クルーゼお前!!」

 

『やあムウ、私はこの男、エンブリヲがこの世界の人間。『ホムンクルス』を使って人間を操る事が出来るんだ、最も…今回はある事を教えに来たのだがな』

 

「ある事…?」

 

キラはその事に耳を傾ける、その際にバルカンが思わず向かってしまい、それをエマが叩き落としてしまう。

 

バルカンはそれに悲鳴をあげ、ジャスミンが見る。

 

「バルカン!!」

 

「とうとう狂ったか!てめぇ!!」

 

ヒルダが銃を構えた瞬間、サラが刀を前に出してルダの銃の射線を塞ぐ。

 

「彼女は操られているだけです」

 

「はぁ?」

 

その事にヒルダは頭を傾げ、ラクスがクルーゼと向き合う。

 

「クルーゼ、貴方がこちらにこられるのは珍しいですわね」

 

『フッ、ラクス・クライン…また面倒なものを残しておいたものだな』

 

「キラ達の為に用意したまでです、あなたの野望は…必ず阻止します」

 

『出来るかな?この私を?」

 

「止めてみせる…あなたを!」

 

キラ言葉を聞いたクルーゼは思わず鼻で笑う。

 

『フッ、なら一つだけ良い事を教えてやろう。これからラグナメイルはただの飾りとなる。モビルスーツの時代だ』

 

っとその事を聞いたキラ達は思わず耳を疑い、クルーゼが微笑んだ際にサラは操られているエマに向かって叫ぶ。

 

「ラアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!」

 

サラが叫んだ声によりエマのマナが不安定となって破壊され、エマは正気を取り戻して気を失う。

 

「監察官さん!?」

 

ヴィヴィアンが問いかけるも、その様子に無事である事が確認される。

 

そしてキラはラクスの方を見て問う。

 

「ラクス、クルーゼが言ったことって…?」

 

「…まさかと思われますが、クルーゼは既に別の手段も用意していると考えられます。これはアンジュさんとサラマンディーネさんに『あれ』を渡しておかねば行けません」

 

「あれって?」

 

「付いてきてください」

 

っとそう言ってラクスは歩き出していき、それにキラとアスラン、アンジュとサラ達はついて行った。

 

 

 

 

───────────────────────────────────────────

 

 

 

 

そしてラクスに付いてきたキラ達はある扉の前に付く。

 

ラクスは扉の横の端末に手をかざすと、その扉が開き、中に入るとそこには数機の『ガンダムタイプ』が存在した。

 

その中にフリーダムとジャスティスの元をベースとした機体が二機並んでいて、胸部の中央に穴が空いておりそれを見たキラとアスランは目にする。

 

「ラクス、これは」

 

「これは万が一の時のために用意したものです。これはアンジュさんとサラマンディーネさんのものです」

 

「私たちの?」

 

アンジュとサラの事を問いかけられた事に振り向く二人、それにアンジュはうなづきながら見る。

 

「はい、これはあなた方の機体、ラグナメイルと龍神器を一つにする機能を備えているのです」

 

「私たちの機体をですか?」

 

「ええ、機体の方はそちらで調整して貰う事になりますが、それでもあなた達の助けになるはずです。そしてこの機体の名は『ヴィルスガンダム』と『コロナガンダム』と言います」

 

「ヴィルスガンダムにコロナガンダム…」

 

キラとアスランはアンジュとサラの機体を見上げながらつぶやき、アンジュとサラも同じように見上げる。

 

「ヴィルスガンダムの方がアンジュリーゼさんので、コロナガンダムの方がサラマンディーネさんの機体です」

 

「ヴィルスガンダムが…私の機体」

 

「…これでエンブリヲの…あの機体に対抗出来ると言う訳ですね?」

 

「はい、どうか…これであなた達の進む未来を守って下さい」

 

それにアンジュとサラはうなづいて、ラクスから再びアンジュとサラの新たな機体、ヴィルスガンダムとコロナガンダムを見つめるのであった。

 


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