緋弾のアリアー緋弾を守るもの   作:草薙

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第16弾 アリア護衛イギリスへの道

あの後、アリアと別れた俺は屋上で電話をかけていた。

3コールの後に出た男の機械的な声。

 

「報酬は気に行ってもらえたかな?」

 

先日送り届けられたもののことを言っているのだろう。

 

「あれは返す。 俺は依頼を果たせそうにない」

 

「ふむ」

 

相手は一瞬沈黙し

 

「アリアに失望されたのかな?」

 

どうしてわかると思ったが少し考えればわかることだ。

こんな電話をする時点で・・・

 

「ああ、俺はアリアに失望された。 護衛はもう続けられない」

 

「なるほど、では一つ条件を加えよう」

 

「条件?」

 

「アリアの護衛だ。 君は彼女につき従いイギリスに行って欲しい」

 

「イギリスだって?」

 

アリアの祖国はイギリスだ。

あの状況では帰国してしまう可能性は十分に考えられる。

 

「アリアが乗る飛行機のチケットは私が手配しよう。 イギリスに着いたならそこで護衛は終わりとしよう。 成功報酬1億は振り込ませてももらうよ」

 

その機械的な言葉に俺は違和感を覚える。

イギリスについたらだって? それじゃ、途中で何か起こるみたいな言い方じゃないか

 

「おまえ・・・誰だ? アリアのなんなんだ?」

 

すると、電話の向こうでは微笑する声が聞こえ

 

「君がアリア・遠山 キンジと共にいるなら会う機会はあるだろう。 だが、一つだけ言うならば・・・」

 

俺は息を飲む

 

「君は2人のそばにいなければならない。 いずれ起こるであろう戦争のために」

 

「戦争?」

 

意味がわからず聞き返すが相手はそれに答える気はないらしかった。

 

「君が求める情報は与えよう。 だが、彼女と戦うためにも君はアリアといる必要がある。 緋弾を守るものとして」

 

「緋弾? なんだそれは?」

 

「それもいずれわかるだろう。 アリアと遠山キンジと共にいればね」

 

「誰なんだお前は! H家の人間なのか?」

 

「椎名 優希。 君達はこれから困難に立ち向かうことになると私は推理している。 そのために君は最大の力を出せるだけの努力が必要だ」

 

こいつ知ってるのか?

俺が本気を出せない理由を・・・

 

「私は確信を持って言う。 君が本気を出せないならアリアは死ぬ。 君の知り合いと同じように」

 

「・・・」

 

「だから守ってほしいアリアを。 私は君達が成長することを心待ちにしているからね」

 

「・・・」

 

電話が途切れても俺は無言だった。

ただ、分かるのはアリアがイギリスに帰ってしまうことと、そこで何か起こる可能性があると言うことだ。

 

「・・・」

 

包帯が巻かれた両手を見ながら俺はいろいろと考えるが答えはでそうになかった。

 

 

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