緋弾のアリアー緋弾を守るもの   作:草薙

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第170弾 温泉パニック(裏)中編―命をかけた男達の物語ジャン死ス!?変態達を襲う化け物ガードマン

「暗いな」

 

「し、静かにしろ。ガードマンに気づかれるかもしれん」

 

「ワハハハ、スリルがある」

 

武藤、村上、ジャンは部屋に帰ってきた優希を薬入りのコーラで眠らさせた後、トイレから天井裏の通気孔を匍匐前進で進んでいた。

そこは、武偵なれたものだ。

ちなみに、先頭は村上、後ろにはジャン、武藤と続いている。

 

「後、40メールへどで女湯の脱衣場だ」

 

と、村上が言った。

そこまで入り込めれば覗きしほうだいだ。

情報では女子達はみんな風呂に行っているはずだ。

作戦時間はおよそ、一時間だが、ガードマンも現れないようだし余裕だろう。

 

「ん?」

 

懐中電灯で先を照らしていた村上はふと違和感を覚えた。

 

(順調に行きすぎている……響会長が言ってた鉄壁の守りとはこの程度なのか?まさか……)

 

「おい、どうしたんだ?」

 

急に止まり、スマートフォンで見取図を確認した村上に武藤が抗議の声を上げるが村上は無視した。

 

その時だった。

三人の背筋に悪寒が走る。

 

「いかん!誰か来る!」

 

何かが通気孔を伝い、高速で近づいてくる気配がする。

例のガードマンか!

 

「避難するぞ!」

 

村上はそう言うと確認しておいた通気孔の蓋を外して外に転がりでる。

続いてジャンと武藤が飛び出して、通気孔の蓋を閉め、気配を殺していると

 

ガサガサガザカザ

 

何か、長い髪の白い服を来た何かが髪を振りかざしながら村上達がいた通気孔の中を通過していった。

 

三人は顔面蒼白になった。

あまりの事態に固まっていたのである。

やがて、突き当たりについたのだろうかガサガサガザカザと言う音が止み、通気孔の中から

 

「いない……」

 

と恐ろしい女の声が聞こえてきた。

再びガサガサガザカザと音を立てて村上達のいる部屋の通気孔の前を通過していく白い服の女、やがて、音が止む

 

「「「……」」」

 

三人は思わず顔を見合わせた。

 

「こええよ!なんだ今の!」

 

「うむ、どうやらあれがガードマンのようだな……」

 

響に電話をかけながら村上は言った。

 

「やあ、村上君」

 

「響会長、化け物を見た。今、やり過ごしたところだ」

 

「ほぅ、彼女に会ったのか?R4を壊滅させた彼女に」

 

スピーカーをハンズフリーにして、二人に聞かせながら

 

「響会長彼女は何者です?」

 

「分からない。ただ、彼女は恐らく人間ではなく人知を越えた存在だ。吸血鬼や鬼のような存在……あるいは悪霊」

 

「あ、悪霊だって」

「ふむ……吸血鬼というよりは霊と言うべきか……」

 

ジャンが何かを考えながら言った。

 

「分かっただろ村上君、彼女は何故か、女子風呂を覗こうとする男には容赦がない。ロリコンの戦士達を破った彼女を突破するのは不可能なのだ」

 

「「「……」」」

 

三人は無言だった。

あまりに、不気味で巨大な敵だ。

それを覗きという目的だけで接触していいのだろうか?

 

「ふっ」

 

3人はにやりとした。

 

「決まってるなみんな」

 

「ワハハハ!覗きは男のロマンよ!」

 

「男のロマンに一時停止はねえ!悪霊だろうが神だろうが俺達は行くぜ!」

 

そう、全ては覗きのために

 

「ふっ」

 

電話の向こうから響の声が聞こえてくる。

 

「どうやら君達も一流のロリコンの戦士のようだ。村上君、健闘を祈るよ。そしてアリアたんの……」

 

プツン

電話が急に切れる。

 

「なんか寒くねえか?」

 

辺りがひんやりとしてきたので武藤が周りを見渡す。

この部屋は広い畳の部屋だ。

更に、奥にはフスマがある。

 

ガサガサガザカザ

 

「どうやら見つかってしまったようだ」

 

通気孔の中から聞こえてくる。

何かが這ってくる音

 

「みんな、こうなったら今から言うポイントにたどり着くしかない。行くぞ!」

「おう!」

 

フスマを開けて飛び出す村上と武藤

だが、ジャンが動かない。

 

「ジャン!」

 

ジャンはふっと笑うと言った

 

「足止めがいるだろう。行け少年達!生きて男の夢を切り開け!俺の分まで撮影してきてくれ!」

 

ぐっと親指を立てるジャン

 

「分かった!桃源郷で会おう!」

 

「くっ」

 

村上と武藤はジャンに背を向けて走り出す。

全ては、男のロマンのために

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「行ったか少年」

 

ガサガサガザカザ

バアアアンと通気孔が吹っ飛び髪を前に垂らした女が飛び出してくる。

これだけで普通の人間なら失神ものだ。女は髪を前に垂らして顔を見せないで四つんばでゆっくりとジャンに向かい前進する

 

「ワハハハ!化け物!俺もヴァンパイアの血が少し入っておってな!」

 

そう言いながらジャンは転移能力でバスターソードを手に出現させる

 

「簡単には倒せんぞ?」

 

ひたりと白服の女が前進する

 

「死死死死死死死死死死死死死死死死死死きぃあああああああああああああああ!」

 

白服の女は恐ろしい雄叫びを上げてジャンに襲いかかった。

 

「ぬう……」

 

 

ジャンは冷や汗をかきながらバスターソードを構えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その一分後

 

「ぐわあああああああああ!」

 

旅館全体にジャンの断末魔の悲鳴が響き渡る。

 

廊下を村上と武藤は走りながら

 

「おい村上!あいつやられたんじゃ……」

 

ということは奴はこちらを襲ってくるはずだ。

だが、響が生還した以上、命に別状はあるまい。

悪霊だろうがなんだろだろうが必ず女神(レキ)の写真を手に入れて見せる!

村上は誓うのだった

 

 

後編に続く

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