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何だよ、向日葵のやつ。
何で私がビンタされなきゃいけないのさ。
「………痛い。」
頭は軽傷ですんだ、右足は骨折してるからとても痛い。
………でも向日葵に叩かれた頬はもっと痛い。
何でだよ?
「あーあ、なんか憂鬱だなー。」
病院って暇だな。
真っ白な空間に私がたった一人。
漫画が無ければ、ゲームも無い。
………向日葵の焼いたクッキーも無い。
「退屈だな………」
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櫻子のお見舞いに行ってから2週間が経った。
あの日以来、お見舞いには行っていない。
心配して本当に損した。
心配なんてしなくて良かった。
櫻子のことで悩んでいた自分が馬鹿みたいだ。
「向日葵ちゃん、おはよう…」
赤坂さんと吉川さん、二人はいつも挨拶をしてくれる。
「おはようございますわ。」
「向日葵ちゃん、大丈夫?」
「何でです?」
「ずっと元気がないし、櫻子ちゃんのお見舞いにも行っていないみたいだし…」
「ご心配には及びませんわ、でもありがとうございますわ。」
「そう?何かあったら言ってね、私達友達なんだから。」
「えぇ。」
二人とも本当に良く気を使ってくれる、櫻子とは違っていい子たちだ。
「それから櫻子ちゃん、リハビリ始めたみたいだよ。」
「え、まだ怪我は完治していないのではなくて?」
「それが、体を動かしてないと退屈で仕方が無いからやってるって。私達はまだ止めておいた方がいいって言ったんだけど…」
「櫻子ちゃんったら、言うことを聞いてくれなくて…」
本当に何も考えてない、あの馬鹿は。
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右足が思うように動かない、私の体ってこんなにも言うこと聞かなかったっけ?
とにかく何かしていないと、暇で暇でしょうがない。
向日葵とのあの日のことを思い出す度にムシャクシャする。
向日葵以外の友達や先輩たちはいつも見舞いに来てくれる。
向日葵は薄情者だ、ただのおっぱい野郎だ。
考えてみれば、今まで向日葵が近くにいなかった日はそんなに無かった。
傍にいなかった日はあったけど、それが2日以上続くことなんて無かった。
あかりちゃんも、ちなつちゃんも、歳納先輩も、船見先輩も、杉浦先輩も、池田先輩も、松本会長も、西垣先生も傍にいない日はたくさんある。
でもいつでも側には向日葵がいた、いてくれた。
それが当たり前だった。
そうだ、向日葵とはいつも一緒にいたんだよ。
ずっとずっと、昔から。
「あれ、おかしいな……」
不意に涙が頬を伝う。
拭いても拭いても止まらない、むしろどんどん溢れてくる。
向日葵のことなんてどうでもいいはずなのに、向日葵のことなんか………………嫌いなはず………なのに………。
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読んでくださりありがとうございました。
次はおそらく年明けになると思います。