第9十刃に転生したが最強だった   作:飛翔するシカバネ

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出会、そして能力

「ここならいいわね」

 

虚夜宮から遠く離れた砂漠に来た。

 

これ程離れていれば、虚夜宮から来るには時間がだいぶかかるだろう。

 

「模擬戦闘でもするのか?

相手はアンタがしてくれるんだよな」

 

今更だが、能力の確認方法を聞く。

 

 

「残念だけど私の能力は戦闘に特化したタイプじゃないの。

だから、私の力を見せてあげる」

 

アサレアの手から白い霊力の糸が無数に出てきた。

霊力の糸はそれぞれが十時に重なっていき大きな網になっていく。

 

霊力網繭(レッド・カプリョ)

 

それがアサレアの手に入れた能力。

アサレアは霊力網繭を使い対象を捕獲して、身動きが取れなくなってから食事を開始する。

それが、アサレアのやり方だった。

 

 

「それでどうやって俺の能力を確かめるんだ」

 

俺はアサレアに質問したがアサレアは、

 

 

「能力の確認なんてしないわよ。私は貴方を殺す。

ただそれだけよ」

 

 

それだけ言うとアサレアは霊力網繭を放ってきた。

 

身体全体に当たることは避けたが、裾に糸が当たった。

当たっただけだったが裾から糸が離れない。

 

 

「この糸は粘着性なの。1度でも当たったらもう離さないわよ。」

 

「なぜ、こんな事をする」

 

なんとなく答えは分かるが、俺は聞いた。

 

「そんなの簡単よ。邪魔なの、貴方が」

 

「折角強い力を手に入れて他の破面を従えているのに、強くなりそうな貴方が来たら簡単に下克上しちゃうじゃない。

だから部屋に入って私に従うか試したら案の定ならないみたいだし。

警戒心もない今しか貴方を殺せないの」

 

やはり、猫被ってたか。

 

「そんな事をしたら藍染様に叱られるんじゃないか」

 

「代わりに私に従順な子を連れてくれば、藍染様も喜んでいただけるわ。

貴方と違ってアジューカス級を連れてくればいいのよ」

 

 

糸は切れそうにないので折角作ってくれた服を切ろうとするが、膝をついてしまった。

 

「今までの説明は時間稼ぎよ。私の糸は糸を伝って霊力を吸い取る。説明の間にだいぶ吸い取らせて頂いたわ」

 

 

確かにこの量だったら勝てないな。

 

「今、私に跪けば許してあげるけど」

 

それに対して俺は、

 

「お断りだ」

 

アサレアは小さく「そう」と呟いた。

そして、

 

「これで、終わりよ!」

 

掛け声と共に膝をついている俺に網が次々に俺にかけられる。

 

遂には網をかけすぎて一つの繭になっていた。

 

 

「網は完全密閉。しかも霊力は吸い続ける。」

 

霊力が少なくなると過呼吸が起こる。

ただでさえ繭の中は密閉状態そんな場所で過呼吸になったらあっという間に繭の中の酸素は零になる。

 

繭の中が暴れているような音とともに繭が揺れる。

しかし、繭は破れない。

時間が立つと揺れも収まり静かになった。

 

繭を開けるとアーロニーロが中で倒れていた。

 

「こんなに早いなんて…大人ぶっても子どもよね」

 

アーロニーロの首に手を伸ばし、骨を折る。

 

さっきまではまだ可能性があったがもう無いだろう。

そう思いアサレアは立ち上がった。

 

繭から目を離して愛染の土産に適当にアジューカス級を捕まえようと思い、繭から目を離した。

 

 

 

 

 

 

バクンっ!!!

 

 

 

 

 

何かが何かを食べる音がした。

 

 

アサレアは自身の身体を見た。

 

腕も足も無傷なのが分かる。

 

アサレアは安堵する。近くで虚が共食いでもしていたのだろう。そう、結論づける

 

だが、

 

アサレアの上半身は下半身をその場に残し前に倒れ、落下した。

 

 

地面に落ちたと同時にアサレアの肉体は理解を始める。

 

 

 

 

「あぁぁあああああああああああ!!!」

 

 

激しい痛みがアサレアを襲う。

アサレアのちょうどお腹の部分。

そこはもう何も無く。

上半身と下半身に食い跡が残っているだけだ。

 

 

なぜ足が立っているのか、なぜ上半身だけが地面に落ちているのか、なぜこんな事になったのか。

こんな事をできる可能性があるのは1人だけ。

しかしそれを否定し続ける。

そんな事は出来るはずが無い。それは先程自分が潰したはずだ。

 

だが、それは悪い方向に裏切った。

 

 

「全く酷いことをするよね。こんな子どもにさ。」

 

 

聞こえるはずの無い声が聞こえた。

 

無くなったはずの霊圧を感じた。

 

さきほどまでいた自分より格下の霊圧以上のものが自身の身体にかかっている。

 

「なん……で?…」

 

 

 

 

 

そこには先ほど殺した筈のアーロニーロが立っていた。

 

 

 

 

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