はぐれ悪魔が噛ませなのは宿命なのでしょうか?
『・・・・三十二歳男性が水乱市にて、死体で発見されました。警察は、殺人事件とみて捜査を進めて・・・』
***
「イタル!聞いたか!?この街で殺人事件だってよ!」
「怖いですね・・・。犯人、捕まるといいんですが・・・。」
「・・・そうだな。」
クラスの空気も少し重い。流石に自分の街で殺人と思われる事件が起きたんだ。
みんな怖がってる。
「・・・また異能絡みだとかないよな?」
最近こればかりで、何かあるとすぐ疑ってしまう。
「ない・・・といいなぁ。」
ソウタも自信なさげである。
***
「みんな、殺人事件のこともある。人気のない所は避けて、出来るなら誰かと一緒に真っ直ぐ帰るように。」
「「「はい!」」」
「よし!じゃあ号令。」
「起立、礼。」
「「「さようなら!」」」
号令を機械的に終わらせると、俺、ソウタ、かすみが合流する。
「今日は俺らも固まって帰ろう。かすみちゃん、送ってくよ!」
「は、はい!ありがとうございます!」
ソウタの誘いに、かすみは少し申し訳なさそうだが、よほど怖かったのだろう。嬉しそうだ。
俺も出来れば早く帰りたいので少し急かす。
「行こう。」
「はい!」「おう!」
***
「おい。」
「?どうした?」
「やばい、やばいぞ!なんか分かんねぇけど、空気が変わった!」
まさか!?
ソウタが眼鏡で何か感じ取ったようだ。
この感じは異能関係だろうか?
「かすみ!頼む!」
「は、はい!」
かすみは何時でも膜を出せるように杖を取り出す。
「おや?神器を持っているようですねぇ、それに三人も。」
「っ!?」「なぁ!?」「ひぃっ!?」
現れた男の姿に俺たちは酷く狼狽した。
人間らしい見た目は顔から胸辺りまでしかなく。手足は虫のようで、同じく虫のような羽を生やしていた。
「な、なんだ、こんな奴までいんのか?」
明らかに異常だ。今までの異能とかいうレベルじゃない。
「ソウタ、何か分かるか?」
「いや、なにがなんだか・・・。ただ・・・異能持ちではないと思う。ドス黒いオーラだ。意味わかんねぇ、こんな奴もいんのかよ。」
クソ!ソウタも相当焦ってるな。
しかし、その虫・・・ハエのような男は俺たちを面倒くさそうにみると、いきなり襲いかかる。
「っ!?かすみ!!」
「はい!!」
俺は一応かすみやソウタの前に出ると、俺の前に膜が現れ、男を止めた。
「面倒な神器だなぁ、結界系かぁ?」
「!?アンタ、この力知ってんのか?なら是非とも教えてくれよ。俺らも困ってんだ。」
「はは、なんだ、やっぱり知らねぇのか?残念だがお前ら今日の晩飯だ。死んでもらうぜぇ!!」
そういった男は手から炎を発し、かすみの膜を破る。
「きゃあ!」
「クソっ!」
どうやらさっきの炎は相殺できたようだが。男は次を打とうとしていた。
俺は前に出る。
ソウタは戦いに向かない異能だ、かすみはさっきの膜で相当消耗してる。
男が炎を放つ。
俺がどうにかしねぇと!
その思いに呼応するように俺の異能、腰巻きが現れる。
「・・・なるほど、そういうことかよ。」
俺は今までこの腰巻きをどう使うか分からなかった。
何となく丈夫なことは感じていたが、それだけでは無いはずだ。
今まで使えなかったのは単純に使う場面がなかったから、コイツは答えなかったのだろう。
「うぉぉぉぉぉぉおおお!!」
俺は腰巻きを自分の前に広げる。
やれる!
かすみもこうだったのだろう。何となく、分かるのだ。
そして、炎は俺の腰巻きに吸い込まれるように消滅した。
「なに!何だそれは!?」
「知るか!テメェの方が詳しいんじゃねぇかよ?」
俺は何とかやれるのではと感じた時、男はビームのようなものに貫かれた。
「またか!?」
俺が新手を警戒していると、女性が屋根から舞うように現れる。
「へぇ、アンタ達面白い神器持ってるわね。」
「・・・あんたは?」
三人の身を寄せる高校生に、虫のような男の死骸。その間に堂々と立つ女に、警戒を高め、疑いの目を向ける。
「あたしは魔法使いよ。」
「はぁ?」
意味が分からない、意味が分からないが、俺はこの世界が酷くファンタジーなことを理解した。
女魔法使い登場。
次回説明役としてお世話になります。
ついに呼び方が、異能から神器に!
女性キャラと男性キャラの登場する量は同じぐらいにしたいから男性キャラだしたいです。
あとヒロインのことも考えなければ・・・先を考えないとなぁ。