この話では、主人公たちの能力の詳細は分かりません。
天使、堕天使、悪魔、そんな伝説や物語の存在が実在していて。
魔法や魔術、仙術などの技術があり。
聖剣や魔剣などの武器や道具が存在している。
そして俺たちが″異能″と呼んでいた力は、神の作り出した″神器(セイクリット・ギア)″というものである。
魔法使いは話した。
俺たちが聞いたからだ。
魔法使いは言った。
それが真実だと。
嘘みたいな話しだ。でも嘘じゃない。
理解できてしまった。
俺たちの力、ハエのような男。
すべてが説明できてしまったから。
***
俺は、いや、俺たちは今とんでもなく危うい状況なのだろう。
中途半端な力。
中途半端な知識。
守ってくれる後ろだても、法もない。
「なあ・・・俺たちはどうなる?」
つい、出てしまった言葉だ。
コイツは裏の世界を知っている。
だから助言を貰えないかという思いがあった。
「さぁね、そんなのわからないわ。助けられるかも、捕らえられるかも、殺されるかもしれないし。」
身も蓋もない話だが、俺は前向きに捉えることにした。
「なら俺たち次第でどうとでもなるって事だな。」
「は?」「へ?」
ソウタとかすみから気の抜ける声がする。
魔法使いもどこか驚いているようだ。
変だっただろうか?
「ふふ、そうね。そういうことよ。」
まあ結局やることは変わらない。
俺たちは知ったんだ。
確かに怖い。
だが、知らない間に好き勝手されるよりずっといい。
「おいおい、それは流石に前向き過ぎないか?」
「怖いか?ソウタ。」
「!?・・・・・怖いです。」
「・・・素直かよ。」
青い顔すんなと挑発したのだが、素直な奴だ。
「かすみ、大丈夫か?」
「大丈夫じゃないです。」
「そうか。」
俺もそこそこビビってるけど、コイツら程じゃないらしい。
「まあゆっくり整理をつけりゃいいよ。死ぬときは死ぬさ。」
「お前は割り切り過ぎだ。」
「なに、あるがままを受け入れてからが勝負だろ?」
俺は生きるぞ。
俺より強い奴がゴロゴロいようがな。
「ぜってー幸せな人生送ってやんよ。」
まあ意思表示は終わったんだが・・・
「そんで魔法使いさんとしてはどうしたいんだ?」
「魔法使いさんって・・・まあそう名乗ったけど。どうしたいって?」
ダウン状態の二人の変わりに俺が対応する。
「いや、わざわざ説明までしてくれたからさ。なんか俺たちに用でもあんのかなって。」
「そうね。別にそういう訳じゃないわ。ただ危険であることを理解してもらって、下手に動かないでほしいってだけ。」
随分親切な話だが、信じていいのか?
すると魔法使いは疑っているのに気づいたようで。
「そうね、まあ死んでしまうのも後味悪いし、私の仕事を邪魔されるのもね。」
「仕事?俺たちが邪魔なのか?」
「私が追ってるのははぐれ悪魔よ。あなた達がその悪魔に殺されれば、後始末も私がやるのよ。普通の人間にバレないようね。」
「なるほど、つまり出来るだけ動かず、隠れろと・・・。」
ニュースでも殺人とは疑われていたが、悪魔によるものとはバレないようにするってわけか。
そういえば、本城の時も皆忘れていたが・・・いや、今はいいか。
そして神器を持つ者は狙われやすい、だから隠れろ・・・・か。
「OK、気をつけるよ。」
「ええ、そうしてちょうだい。」
さて、話はついただろう。
俺たちには整理する時間がいる。
はやく家に帰って、休んだ方がいい。
「じゃあな、魔法使いさん。」
「ええ、またね。」
「ほら、行くぞ。」
「え、お、おう。」「ひゃ!は、はい。」
二人に声をかけ、ボーッとしているソウタとかすみをこずいて連れて行く。
全く、天使だの悪魔だの。
予想はしてたがそれ以上だ。
俺は二人に見られないよう顔を歪めた。
登場シーンに対して、名も名乗らす去っていった・・・。
まあもう会わないだろうって人には名乗らないか、また会うけど。