我が道を行く為   作:グランドール

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ああ、俺ってちっぽけだな、と打ちのめされる話。
でも頑張って強くしてみせる!!



17話 力のランク

午後九時を過ぎても、まだ街には少なからず人の姿があり、その中に俺とリリーはいた。

取りあえず俺の役割を聞いておこう。

 

「それで、俺に出来ることはあるか?」

「基本的に無いわ。出来るだけ何もしないでちょうだい。」

 

戦力外通告かよ。

 

「まあ今回の俺の目的は裏の世界の情報だからいいんだが、何もしないというのも変な気分だな。」

 

一応、手伝うから俺も連れてけって思ってたんだがなぁ。

 

「アンタがやるより私がやった方が効率的でしょ?」

「さいですか。」

 

んー、なかなかのお荷物だな、俺。

 

「てか俺の手伝いに期待してないならどうして許したんだ?」

「・・・アンタに付きまとわれるのが面倒だったのよ。」

 

なんか顔を背けながら言ってくる。ツンデレか?

 

「ツンデレか?」

「ツンデレちゃうわ!」

 

ちゃうわ!って・・・アンタ外国人だよな?

 

 

***

 

 

すっかり俺の脳内でツンデレカテゴリーに入ったリリーが進み、俺がその後をついていく。

移動時間暇なので、リリーを質問責めしていた。

次は俺の神器について聞いてみることにした。

 

「なあ。」

「なに?」

「俺の神器の能力ってわかんねぇの?」

「知らないわ。私も神器の事を少し調べたことがあったけど、神滅具(ロンギヌス)と一部の神器ぐらいしか覚えてないのよ。」

「ロンギヌス?新しいワードだな。」

 

ロンギヌスの槍とか聞いたことあるが、その関係か?

 

「神滅具は神器のなかでも神を殺せると言われているほど強力な物のことよ。今のところ十三種類確認されてるわ。」

「ふぅん、神をねぇ。規模がでかすぎてよくわからん。」

「そうね。それにあくまでも可能性の話だから、実際に神滅具が神を殺した訳じゃないわ。」

 

そんなもんか。

てか結局俺の神器の力は分からず仕舞いかよ。

 

「なぁ、なんか神器の力の見極め方とかねぇの?」

「知らないわよ。でも聞いた話だと大抵何となく分かるそうだけど?」

 

はぁ、俺が未熟ってことかよ・・・

 

「そうか・・・、貴重な話サンキュー。」

 

結局実践あるのみか。

 

 

「・・・いた!」

「!!」

 

はぐれ悪魔か!

俺はリリーが指し示すほうを見る。

すると、ビジネスホテルがあった。

 

・・・

 

「え?ここ?」

「そう、ここよ。」

 

 

***

 

 

「最近の悪魔は金持ってんだな。普通に社会に溶け込んでやがる。」

「おそらく殺した相手から奪ったりしてるんでしょ。」

 

いや、でもさぁ。

なんで普通に宿泊してんだよ。隠れろよ!

森とか、廃工場とかさぁ。

俺の昨日の努力はいったい・・・。

 

悪魔もふかふかのベットで寝たいってか?

 

 

「この部屋ね。」

「なあ、なんかここまで簡単に来ちゃったけどさ。気配とかバレてないの?」

「問題ないわ。気配を隠すような魔術を使ったからね。」

 

まじかよ、優秀だなリリー。

 

「行くわよ。」

「え?ここで戦う気かよ!?」

 

建物にも人にも影響がでるぞ!?

 

「だから大丈夫よ、結界はったから。」

 

・・・本当にリリー万能だな。

そうこうしているうちにドアをあけ、部屋に入っていくリリーに慌ててついていく。

 

「!?貴様、賞金稼ぎか!?」

「ええ、アナタを殺しに来たの。」

 

悪魔と思われる男は瞬時に対抗しようと、コウモリのような羽を出し魔力を手に集めるが、リリーは瞬時にあのハエのような悪魔を殺した時のようなビームを放つ。

 

すると、あっさりと悪魔の胸を貫き、息の根を止めた。

 

「俺はこういうの耐性あるほうだけど、気分がいいもんじゃねぇな。」

「まあ慣れよ、慣れ。」

 

リリーは随分男らしいな。

 

「お前かっこいいな。」

「女性にそれはどうなのよ。」

 

違っただろうか。

 

 

***

 

 

「なぁ、あれで終わりか?」

 

思った以上に戦いらしい戦いもなく終わったぞ。

 

「いいえ、まだ街には三体ほどいるわ。」

 

三体か・・・悪魔の数え方は体なのか?とズレたことを思いつつ頷く。

 

「なら今からまた探すのか?それとも明日もまた午後九時に集合してやるか?」

「やっぱりついてくるのか・・・そうね、また明日にしましょう。」

 

俺はそうかと頷くと、一つ確認しておく。

 

「なぁ、はぐれ悪魔は主を殺したお尋ねものなんだろ?」

「えぇ、そうね。」

「でもさ、リリーはあっさり倒してたよな?それって悪魔自体そんなに強くないのか?それともリリーが強かったのか?」

 

俺は疑問だった。

主を殺せるほどの力を持っているならもっと強くていいと思う。主は悪魔のランク付けで上級以上の悪魔しかなれない筈だ。それならその主はそこそこの実力を持っているのではないだろうか。ならばそれを殺せるはぐれ悪魔も強力な筈だろう。

しかしリリーはそれをあっさりと倒したのだ。

俺は裏の世界のパワーバランスを上手く把握出来ずにいた。

それを聞いてリリーは察したのか話始める。

 

「私自身はそこそこ鍛えてるけど、裏の事情を知る者のなかではそんなに強くないわ。あの悪魔が弱かったの。」

「ならはぐれ悪魔の主も弱かったのか?」

「そうね、そういう場合もあるけど、殺し方はいくらでもあるわ。寝込みを襲ったり、毒を盛ったりね。どんなに強くても弱点はあるものよ。」

「そうか・・・肩書きはあんまり関係ないんだな。」

「ええ、色んな奴がいるわ。さっきみたいなはぐれ悪魔程度なら、何千、何万と相手できる奴もいるから怖いのよ、この世界は。」

 

そうか、そう安心は出来ないか・・・

俺は改めてこの世界と向き合う覚悟がいるのかもしれない。

 




リリーさん強くね?
あ、悪魔が弱いのか。
そんな17話でした!
次回こそ主人公に見せ場を!!
・・・あるといいなぁ。
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