こんな人いるの?いるといいなぁ。
月守さんが転校してきた次の日の昼休み。
俺は気になることがあった。
「どうかしたか?」
「ん?あ、ああ、いや、何でもない。」
「・・・そうか?」
ソウタの様子があきらかにおかしい。
しかし、体の調子が悪いというよりはぼーっとしてることが多いんだよな。
俺は本人が大丈夫というので、まあいいかと思ったが、一つだけ確認しておいた。
「異能関係じゃないんだよな?」
「違うって、何でもないっていってるだろ?」
「はぁ、相談したいことがあったら言えよ。」
ソウタはしつこい俺を咎めるように見てくるので、渋々引き下がることにした。
それに異能関係ではないということにはハッキリ答えたしな。
俺は弁当を食べ終わると、授業がはじまるまで机に突っ伏して寝た。
***
「いいのか?ソウタがいたほうがいいだろ?」
「そ、そんな!私からお願いしたんです!私なんかより赤木さんは迷惑じゃなかったですか?」
「そんなことはない。まあ、クラスの女子の目線は少しキツかったが。」
「す、すいません。」
少し行き過ぎだと思うほど謙虚な子だ。
俺は今、月守にさそわれ、一緒に下校していた。ソウタも誘ったのだが、珍しく断られてしまった。
それにしても女子の今日もかと怪しむ視線は凄かった。なんていうか・・・あれで人をヤれるんじゃないか?
「しかし、どうしてわざわざ俺・・・というか俺とソウタと帰ろうと?なにか話したいことでもあったか?」
月守は俺と違って人気者になれるタイプた。美少女で愛想がいいとなると女子から妬まれることがあるかもしれないが、彼女はそれが自然体であり、逆に愛される類の人間だと思う。
そんな彼女がわざわざ俺に声をかけるということは・・・
「い、いえ、たしかに異能のことも話せたらと思うんですが、・・・その、案内していただけないかと。」
「案内?行きたいとこでも?」
「はい!おすすめのスーパーでもあればと思って。」
「へぇ、いいぜ。」
俺はそういうと歩きだし、彼女も慌ててついてくる。
そういえばこういう場合歩幅を合わせたりするんだろうか?ふとそう思い、少しゆっくり歩いてみる。すると後ろから小さく笑い声が聞こえる。
「あ、すいません。優しいんですね。」
そう言って微笑む月守。どうやらあからさまにぎこちなかったようだ。
***
「ありがとうございました!いい買い物が出来ました。」
「おう、そういえばわざわざ買い出しなんて随分と家庭的なんだな。」
「い、いえ、この位当たり前ですよ!」
「そうか、俺は出来ないんだがな。」
「あう!?そういう意味じゃなくてですね!」
俺は思わず笑うと、月守少しブスッとしていた。
「悪い、からかった。」
「うぅ、意地悪です。」
この数時間で俺も月守も随分くだけてきたなと思う。何よりだ。
「それに赤木さんも買ってます。」
「ああ、今日は俺が料理担当なんだよ。」
「すごい、自分で作ってるんですか!?私はまだ練習中で・・・。」
「人に自慢できるほどじゃねぇよ。料理本を真似てるだけだからな。」
「それでもやっぱりすごいですよ。」
なんだろう、なんていうか、あざとい。
「お前よく騙されそうって心配されるだろ。」
「どうして分かったんですか!?」
そう言うと月守は、やっぱりそう見えるのかな?と落ち込んでいる。
そろそろ駅だなと思っていると。
「ん?」
その時、一瞬見えたのは駅の前にいるソウタだった。どうしたんだアイツ。
「どうかしましたか?」
「すまん、ちょっと行ってくる!今日はここまででいいか?」
「へ?は、はい!」
「じゃあな!」
「はい、また明日・・・。」
俺は少し急いでソウタを追いかけた。
しかし、もう一人いることに気づき、足を止める。
その人は丁度最近俺が知った人だった。
「本城・・・先輩・・・・?」
ソウタと本城先輩は別に変なことはなかった。ただ、ソウタは見送り、本城先輩が駅に入って行っただけ・・・。
しかし俺は・・・また嫌な予感を感じていたんだ。
主人公は女性相手でも割と失礼です。
でもそこがいいと思ってます。