次で一段落の予定です。
「さてと。」
ひとまず危ない状況は脱したが、まだソウタやみんなが操られたままだ。
本城先輩を止めないとな・・・。
ピーンポーンパーンポーン
ん?
『赤木くん、月守ちゃん。私が本城美優よ。』
!?おいおい、ボスのお出ましかよ?
『あなた達凄いわね。あの状況から脱出するなんて、やっぱりあなた達の″異能″とやらのお陰かしら?』
チッ!余裕ぶりやがって。イラつくぜ!
『まあ、私の″魅惑の香水(ベルパヒューム)″には及ばないようですけどね。』
フフフと怪しく笑う本城先輩。
しかし、それとは対照的に俺は呆れていた。
は?ベルパヒューム?なんか割と痛い人なのか?
俺らも俺らだが、なんか一気に気が抜けた。
『さて、あなた達のお友達の新井くんだけど・・・とりあえず人質ってことにさせてもらうわ。助けたいなら屋上までくることね。待ってるわ。』
ソウタを人質に!?クソ!また面倒なことを!!
とりあえず月守を逃がして・・・
「おい月も「私にも行かせてください!」ってはぁ!?」
「私も行きたいんてす!お願いします!!」
その目に迷いはないようだ。はぁ、コイツも変なとこで頑固だな。
「俺としては逃げて欲しいが、ついてきたいなら止めねぇよ。」
「はい!ありがとうございます!」
「・・・別に礼をいう必要はねぇよ。」
なんだかねぇ?
***
「待ち伏せしてるとは思ったが・・・これはない!」
俺は月守と共に、玄関から入ったのだが、通路が塞がれていた。
「おい月守!またさっきみたいに膜で階段作って屋上まで行けねぇのか!?」
「すいません・・・私の異能って結構疲れるみたいで、もうあんまり使えないみたいです・・・。」
「はは、マジか。」
そう言えば俺が行くまでずっと使ってたもんな・・・。
「しゃあねぇ。非常階段で三階まで行って、そっから突っ切るぞ!」
「は、はい!」
***
ー新井颯汰sideー
「スマン、イタル。」
俺は今、本城先輩のそばに立っていた。
「フフッ、お友達が心配かしら?」
「・・・すいません。」
イタルのことは心配だ。だが今の俺はどうも高城先輩に嫌われたくない。つい謝ってしまう。
「あなたは面白いわね。今まであなたほど私の力に抗った人はいなかったわ。」
本城先輩は俺の頬をなでる。
俺が今まで耐えられたのは間違いなくこの眼鏡のお陰だ。本城先輩の異能の気配。それが自分や他の生徒に張り付いているのだ。嫌でも分かる、これが異能による作られた思いなのだと・・・
「だからかしらね?凄く欲しくなるの。」
そう、作られた思いだ、それでも先輩の言葉全てが俺の心を揺さぶる。
嬉しい、もっとふれて欲しい。鼓動が早く、そして大きくなるのを感じる。顔が熱い。
「フフッ」
本城先輩が笑う、どうやら照れているのが分かったようだ。
恥ずかしい、けれどけして嫌ではない。
ガチャ!!
屋上の扉が勢いよく開く。
こんな時に!先輩との時間を潰されたことに思わず嫌悪感が漏れそうになる。
それでも違うんだ。今きたのは希望、俺を救ってくれる光なのだから。
「ソウタァァァァ!!」
先輩の敵で、俺の親友。
先輩を好きな俺が、イタルを味方にすればと思ってしまうが、イタルの親友の俺が切り捨てるのだ。
アイツはそういう奴じゃない、誰かの下につく奴じゃない。アイツは自分の望む道を切り開いていける奴だって。
ーside outー
ネーミングセンスは期待しないでください。
すいません。