終わりのセラフ~一刀一銃の使い手~   作:ほにゃー

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二つの武器

吸血鬼の一匹が襲い掛かってくる。

 

爪での攻撃を躱し、銃を構えるが引き金を引くより早くもう一匹の攻撃が迫り、横に転がるようにして躱す。

 

「ちっ、やっぱそう簡単には攻撃させてはくれないか」

 

そう呟きながら、俺は吸血鬼三匹の攻撃を躱し続ける。

 

「躱してばっかじゃ、死んじまうぞ!」

 

こいつ、今まで実験体だったのに元気だな。

 

流石は吸血鬼。

 

タフだね。

 

そう思いながら、俺は引き金を引く。

 

「撃ち抜け、“六道煉獄(ろくどうれんごく)”」

 

轟音とマルズフラッシュが置き、弾丸が放たれる。

 

だが、吸血鬼の身体能力と動体視力があればこの距離で銃弾を躱すのは容易い。

 

銃弾はいとも簡単に躱された。

 

「そんなもんが効くかよ!」

 

「いや、十分さ………少なくともお前ら程度にはな」

 

その瞬間、一匹の吸血鬼が前のめりに倒れる。

 

腰辺りの服に穴が空き、そこから血が滲み、血の跡を広げる。

 

「俺の銃、“六道煉獄”の銃弾からは逃れないぞ」

 

俺は背後に中に宿る六道煉獄と呼ばれる鬼を実体化させ見せる。

 

六道煉獄は見た目は古めかしいリボルバー式の銃だ。

 

具現化した時の能力は、俺が敵として認識した者を追尾する。

 

それが六道煉獄の力だ。

 

「くそが!家畜の分際で!この俺様に、傷を!!」

 

三匹の吸血鬼が手当たり次第に攻撃してくる。

 

もう一度引き金を引くが、今度は弾が弾かれた。

 

「おいおい、それはねぇよ」

 

後ろに下がりつつ、ロッカーを倒し、防御する。

 

しかし、吸血鬼の力の前にロッカーは容易く粉々にされる。

 

そして、粉々となったロッカーから一本の刀が出る。

 

手を伸ばし、その刀を握る。

 

手早く、腰のベルトに差し抜刀。

 

右手に刀、左手に銃。

 

俺のスタイルの完成だ。

 

「鬼呪の掛かってない刀で何をしようってんだ?」

 

「久しぶりだよ。貴族クラス以外の吸血鬼に刀を抜くなんてな」

 

銃をホルスターに仕舞い、刀を構える。

 

「力を貸せ、“獅子斬童子(ししきりどうじ)”」

 

俺の顔に印が浮かび、力が体の底から湧き出るような感じになる。

 

「憑依化はしねぇでやるよ。俺に刀を抜かせたんだ。一秒でも長生きしたいだろ」

 

獅子斬童子を水平に構え、踏み出す。

 

次の瞬間、腰を撃たれた吸血鬼がまるで体が灰の様になり消滅する。

 

「き、鬼呪の掛かった武器を………二つだと………!?」

 

「まさか………そんな………!?」

 

「話してる暇はないぞ」

 

そう言い、俺は次の吸血鬼の腕を切り裂き蹴り飛ばす。

 

そして、背後の一匹の腹部に獅子斬童子を突き刺し、そのまま振り上げる。

 

これで、残りは一匹。

 

振り返ると、先程の吸血鬼はいなかった。

 

後ろか。

 

後ろから殺気を感じ、獅子斬童子をそちらに向ける。

 

だが、そいつの攻撃が届く前に吸血鬼の胸から巨大な刃が生える。

 

そして消滅。

 

吸血鬼の背後に居たのは四鎌童子を手にしたシノアがいた。

 

「全く、単独行動は危ないですよ、廉也」

 

「悪いな。でも助かったぜ、シノア」

 

シノアに礼を言い、俺は獅子斬童子を鞘に納める。

 

さてと、優一郎を迎えに行くかな。

 

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