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とある日の昼休み、学園の敷地内に設置されているベンチに座って三人で日向ぼっこ(つってもゆりは読書だけどな)をしてのんびりしていると、真ん中に座っていたももかが俺に話し掛けてきた。
「ねぇねぇ明君!」
「ん?どうした……って、何してんだ?」
見ればももかが眼鏡を掛けていた。
「えへへへ〜♪ゆりの眼鏡を掛けてみたの!」
「見りゃわかるが、何でまた?」
「イメージチェンジだそうよ」
お、平時で眼鏡を掛けてないゆりを見るのも何か新鮮で良いな。
「それで明君どう?似合ってる?」
ん〜、眼鏡を掛けたももかか……
「いつもと違ってクールで理知的に見えるから結構良いな」
「えへへ〜♪ありがと明君♪あ、それじゃあ今のゆりは見ていてどう感じる?」
「ちょっとももか……」
「良いじゃない♪ゆりだって明君から言われたいでしょ?」
「…え、えぇ……」
声ちっさ。
「それじゃあ明君!いっちょ言っちゃってちょうだい!」
「へいへい。それじゃあゆり、覚悟は良いか?」
「え、えぇ」
OK。
なら言うぜ。
「そうだな、まず雰囲気が変わったな」
「雰囲気?」
「あぁ。…いつものゆりは何処か話し掛け辛い雰囲気を纏っていたが今は逆に話し掛け易い雰囲気が出てるな」
「だって♪」
「え、えぇ」
「更に雰囲気が和らいだお蔭で普段は隠れてたゆりの可愛らしさが表に出て、そのギャップにドキッとしてたりしてなかったり」
「あはは…それってどっちなのよ明君」
「内緒。…兎も角、今のゆりはいつも以上に魅力的なわけだ」
「ほぇ〜、さっすがは明君ね」
「そりゃどうも。てか、さっきからゆりが静かなんだが……」
「………」
おや…?
ゆりの様子が…
「ゆ〜り〜?」
「………」
「へんじがない ただの まねきん のようだ」
「きっと明君に誉められて恥ずかしさのあまりに放心しちゃったのね」
「…そこまで恥ずかしくなる様な事言ったか?」
「うん。今のは言われてない私でも聞いてて恥ずかしいと思ったわ」
「あらら……」
「ゆーりー、おっきろー」
―ふにふに、ふにふに……―
「お〜!ゆりのほっぺすっごく柔らかい!明君も触ってみる?」
「あほか。んな事したらゆりにど突かれんだろ」
「大丈夫よ、今ゆりは放心して気付いてないもの」
―ふにふに、ふにふに……―
「ね?」
「…確かに」
もし気付いてたらたとえももかでも無事には済まないからな。
「だから明君も、ね?」
何が“だから”なのかがさっぱりわからんが、折角の機会だと湧いて出てきた悪戯心に逆らえず、俺はゆりの前に移動してその頬を触り始めた。
―ふに……―
おー、
―ふにふに……―
これは、
―ふにふに、ふに……―
中々良いもんだな。
―ふにふに、ふにふに……―
「どう明君?ゆりの触り心地は?」
「…結構気持ち良いな」
「でしょ♪」
「あぁ。下手したら病みつきになりそうだぜ」
―ふにふに、ふにふに……―
「……ひょう、ひょれひゃらひょうひゃるひゃえひひゃひぇひゅひょひょをひょひゅひゅひぇひゅひゅひゃ(※…そう、それならそうなる前に止める事をお薦めするわ)」
「………」
「………」
「………」
本能って素直だな。
無意識の内にゆりの頬から手を離してるぜ。
「フフフ、随分と人の頬で遊んでくれたわね」
すげぇ、顔は笑ってんのに目が全然笑ってない……
「いつ気付いたんだ?」
「さっき。あんなに遊ばれれば嫌でも気が付くわ」
「そりゃそうだ」
「え、えっとねゆり!わ、私が最初にやっててその後に明君を誘ったから……!」
「落ち着けももか。どうせ言わなくてもゆりにはお見通しの筈だ」
「えぇ。微かにだけど二種類の指の感触を感じたわ」
「ほらな?」
「う、うん……」
「取りあえずももかには後でお仕置きをするとして……先ずは明、貴方からよ?」
「ひぃ!?」
「まぁももかよりも俺の方が長く遊んでたからな。OKー、一思いにサクッとやってくれ」
「えぇ。ならそのままじっとしていて」
そう言ってゆりはゆっくりと手を振り上げた。
こりゃ数秒後には俺の頬にそりゃもう立派な紅葉が出来上がるのは間違いねぇな。
それにしてもあれだな、
まさか眼鏡からここまで話が変わるとは思わなんだぜ。
―バチンッ!!―
「えっと、ゴメンね?明君……」
「気にすんな。乙女の柔肌で遊んだ罰だ」
「……ばか」
【終わり】
眼鏡回なのに眼鏡の話が少しな件……( ̄▽ ̄;)
オマケ
【後日談(ももかへのお仕置き)】
〜休日・明の自宅にて〜
ももか:「うぇ〜ん!苦い〜!」
菖:「そりゃそうだよももかさん。この薬草は別名“Devil May Cry(悪魔も泣き出す)”って言われる程、苦い代物だからね」
ゆり:「…頼んでおいてあれだけど、よくこんなに早く手に入ったわね」
菖:「まぁね。ちょっと色々あったけど、なんやかんやで手に入ったんだよ」
ゆり:「“なんやかんや”って?」
菖:「ゆりさん、“なんやかんや”は“なんやかんや”だよ」
ゆり:「そう……」
明:「おーい、薬草を使った俺特性スペシャルクッキーが出来たぞー」
ももか:「わ〜い!」
ゆり:「…何か良い匂いがすると思ったらこんな物を作ってたのね」
菖:「あははは!流石は明君だね」
ももか:「うぇ〜ん!?それでも苦い〜!」
明:「あえて薬草の苦さを抑えずそのままにしてみました(笑)」
*ゲストキャラは【ハートキャッチプリキュア!〜もう一人の戦士“大樹の騎士”〜】の主人公、春川 菖です。
この作品では菖は騎士の力は無く、明達の友人(クラスメート)となっています。