花を護る騎士 ブレイドナイト   作:葵祈つばめ

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Amazonで頼んだGoプリの劇場版のDVD、無事にとうちゃ〜く( ̄▽ ̄)


スマイル編

家を出てぶらぶらと歩いていると、何処からかお好み焼きの匂いがした。

この辺りにお好み焼き屋は無いからおそらくご近所さんのお昼がお好み焼きなのだろう。

 

お好み焼きか…もう随分と食ってねぇな。

最後に食ったのは……中学の修学旅行の時以来か?相当食ってなかったのな。

確か、修学旅行の二日目の班別行動の時に食ったんだよな。

…まぁ、食う前に同じ班のももかが迷子になって、俺とゆりで探す羽目になったというトラブルがあったけどな。

最もそのトラブルも今となっては良い思い出なのだが、ももかを探していた時に貰った納豆餃子飴に関しては未だに良い思い出にはならんな。

 

そういえば、お好み焼きって関西風と広島風、二種類のタイプがあるんだよな。

俺的には関西風の方が好みだな。

いや、広島風も旨いけどさ。

 

てか、さっきからお好み焼きの関連しか頭にねぇな。

こんなんじゃいずれ、腹の虫が……

 

―ぐぅ〜―

 

「あ」

 

…鳴りやがった。

畜生、我ながらなんとまぁ単純なもんだ。

思わず泣けてくるぜ。

 

「…はぁ〜……」

 

とりあえず、お好み焼き食いに行こ。

さっきから頭ん中にお好み焼きしか入ってねぇからな。

 

そう思ったのだがしかし、ここで問題発生。

 

問題は至ってシンプル。

この町にお好み焼き屋ってあったか?

少なくとも俺は今まで見た事も聞いた事もない。

 

これじゃあお好み焼きが食えない。

 

「どーしたもんか……」

 

頭ん中をスッキリさせる為に歩みを止めて空を見上げたら、

 

「…うっ…」

 

意外と眩しかった太陽の光。

こう言うのを“太陽燦々”って言うんだっけか。

 

…そういえば、いつきとあかねは太陽の名が付くプリキュアだったな。

しかもあかねの名乗りに“太陽燦々”って付いてるし。

 

「…あ」

 

あかねで思い出した。

あかねの実家、お好み焼き屋じゃねぇか。

今まさに俺が望んだ理想の場、しかも行くのにそんなに時間もかからない。何で忘れてたんだ俺。

 

「これはもう行くしかないよな」

 

そうと決まれば即行動開始だ。

そして俺は駅へと歩を進めたが、意外なことに駅へ着くのが早かった。

どうやらお好み焼きの件の時点で身体が無意識に駅へと歩いていたようだ。

 

無意識とは、恐ろしいもんだ。

 

その後、電車に乗りガタンゴトンと揺られて数十分、俺は七色ヶ丘駅に着いた。

 

「よし、行くか」

 

目指すは

“お好み焼き屋・あかね”

 

………

……

 

あ…店の場所知らん……

 

 

◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆

 

 

あの後、駅前の交番で地図を書いてもらい、それを見ながら歩くこと数十分後、お好み焼き屋あかねに着いた。

 

しかし、何か違和感。

 

何て言うか……店に客がいる時特有の明るさってのを感じない。

それに、入口の横のおそらく、情報板であろう黒板に何も書かれていない。

だか、仮に休業ならその事を伝える物がある筈だが、それもない。

 

「…どうゆう事だ?」

 

そう呟いた直後、

 

―ガラガラガラガラ―

 

店の戸が引かれ、

 

「あ」

 

「お」

 

あかねからあかねが出てきた。

…ややこし。

 

「外に誰か居るから気になったんやけど、明さんやったか」

 

「よぉ、あかね。久し振りだな」

 

「そやな、…三年ぶりちゃうか?」

 

「…何で年単位なんだよ」

 

さらっとボケを入れてくんな。

 

「ん〜?…明さんツッコミが鈍いな。何かあったん?悩み事なら聞くで?場合によって弄ったり笑うかもしれへんけど」

 

「解決する気がねぇな」

 

「冗談や。まぁ、解決も吝かではあるけどな」

 

「吝かて……」

 

「ほな早速、お悩み遭難タイム!」

 

「するか!仮に言ったとしても救助しろ!」

 

…悲しいかな。

あかねと会うと大体これが始まる。

お前はツッコミ側だろ?

何が楽しくて毎度毎度ボケるんだか。

 

「いや〜ウチかてたまにはボケたくて仕方ないねん」

 

あかねが然り気無く此方の心を読んだが、それに関してはツッコミ無しでいく。

ツッコんだら負けだ。

 

まぁ、でもあかねの気持ちは分からんでもない。

メンバー内に自分よりも強烈なボケがいたらそりゃあツッコミ側にいくしかないよな。

…俺もたまにボケたい時も少なからずあるし。

と、俺が内心思っているとあかねが唐突に聞いてきた。

 

「それよか明さん」

 

「ん?」

 

「ひょっとして腹減ってるやろ?」

 

え?

 

「…何で分かるんだ」

 

「え!?ホンマなん!?」

 

…ツッコまんぞ。“当てずっぽかよ!!”とは絶対に。

 

「………」

 

―とんっ―

 

「あた!?」

 

ツッコミの代わりに

無言で老若男女無差別手刀をあかねに出した俺は悪くない。

 

「無言ツッコミは無しやろ!?」

 

知るか。

俺は悪くねぇ。

 

 

◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆

 

 

「で、今更聞くけど明さん何でウチへ?」

 

「…ほんとに今更だな」

 

さっきまでのドタバタを綺麗に流して聞いてきたな。

まぁ、俺も流して話すが。

 

「実は……」

 

斯々然々以下省略。

 

「あ〜、ゴメンな明さん。タイミング悪いで」

 

「と言うと?」

 

「実はな今日この後、店の鉄板を全部取り替える為に業者が来るんや」

 

「つまり……」

 

嫌な予感がする。

ハズレてくれ。

 

「本日休業や」

 

「なん…だと…」

 

なんてこった。

お好み焼きが食えないとは…

あぁ…俺の心の花がバットエンドだ…」

 

「…明さん声に出てるで」

 

「はっぷっぷ〜」

 

「…おぉ、レア顔。けど明さんがやったらアカンよ」

 

「へーい」

 

一度やってみたかった。

反省はしてない。

 

「けど、休業を知らせる物が何も出てないぞ?」

 

「え、ホンマ?」

 

「おう」

 

それを聞いたあかねは外を見、確かに休業を知らせる物が無いと知った。

 

「…オトンめ、さては札出し忘れて行きよったな……」

 

「ドンマイ」

 

「…帰ってきたらど突いたる…」

 

ぼそっとあかね物騒な事を呟いた。

 

…聞こえてるからな?

 

「勘違いさせたお詫びに、お好み焼きの件ならウチに任してや」

 

「マジか」

 

「そや、明さんの為にウチが一肌脱いたるわ!

 

おぉ〜。

 

「サンキューな」

 

「なんならほんとに一枚だけ脱いでもええんよ?」

 

あかねは服の裾を掴んでそう言った。

 

「………」

 

―ごちっ―

 

「あた!?」

 

ツッコミの代わりに老若男女無差別拳を出した俺は悪くない。

 

「色づくにはまだまだ早いだろ」

 

「ふっ、明さん今に見とれ何れ“オマエの身体は果物屋かぁ、メロンが2つも並んでやがって”て言われるようになったるからな!」

 

と、プチトマトは熱く意気込んだ。

 

やれやれ。

 

「それよりもお好み焼きを…」

 

「あ〜そやった。ほんなら明さん行くで」

 

「行くって何処へだ?」

 

「ウチの部屋や!」

 

………

……

 

何で?

 

 

◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆

 

 

「お邪魔します…」

 

疑問を抱えつつとりあえずあかねの家にお邪魔したのだが、

 

「静か過ぎやしないか?」

 

人の気配が殆ど無い。

 

「そりゃあ今、家にはウチしか居らんからな」

 

ガサゴソと厨房で何かをしがらあかねが教えてくれた。

 

…何してんだ?

 

「おとんは鉄板の確認、おかんは買いもん、弟はクラスメートの家に行ってん」

 

「成程。だから“出し忘れ”か」

 

そしてよっこいしょ、と言いながらあかねがリュックを背負いながら厨房から出てきた。

 

「ん?そのリュックは?」

 

「お好み焼きの材料や」

 

「…店のだろ?持ち出して良いのか?」

 

「大丈夫!問題あらへん!」

 

「なら安心」

 

「ほな、ウチの部屋行こか」

 

あかねの後を靴を持ちながら付いていき階段を上がり部屋の前に着くと“目を瞑っててな”と言われ俺は目を瞑り手を引かれながら部屋の中へ入った。

 

「何で目を瞑れと?」

 

「や〜さすがにオトンや弟以外の男の人に部屋を見られるのは恥ずかしいねん」

 

あかねはそう言うが、さっき表で“なんならほんとに一枚だけ脱いでもええんよ?”と言った奴が何を言ってるんだか、とツッコミたい気持ちを俺は声に出さずに内心に抑える事にした、まる」

 

「抑えきれずに声に出とるわ!しかも何で作文!?ご丁寧に最後のまるまで言っとるし!」

 

おぉう、流石は関西人。強烈なマシンガンツッコミだ。

 

「そういえばいつの間にかボケとツッコミが逆転してるな」

 

「うぅ…最初はボケれたのに結局ウチがツッコむ羽目になるんやな…」

 

「ドンマイ」

 

「まぁええわ。こんなんでへこむ程ウチは柔な女やない!」

 

「おぉ〜」

 

頼もしいな。

 

「ほな、準備するから一端手離すで」

 

一端手を離したあかねはゴトゴトゴトと何やら作業を始めたようだ。

 

「ん?何かずらしてんのか?」

 

そう言った直後、

 

―ぴかぁー!!!―

 

「眩っ…」

 

瞑った目の隙間から光が。

 

「おっしゃ、行くで!」

 

またあかねに手を引かれた直後、足が地から離れ身体が浮くのを感じた。

 

あ〜れ〜

 

 

◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆

 

 

少しして地に足が付いた感触がした為、もう浮いてないんだなと俺は感じた。

 

「あ、もう目開けてもえぇよ」

 

「ん」

 

俺は目を開けた。

 

「ん?何処だ此所?」

 

少なくともあかねの家ではないな。

感じが違う。

 

「ふっふっふ、此所はウチ等の秘密基地や!!」

 

「へぇ。秘密基地か…」

 

部屋を見渡すと様々な物があり、成程確かにあかね達の秘密基地だな。

 

「…あれはみゆき、それはやよい、これはなお、あかねは?」

 

「コレや!」

 

…あ〜。

あかねらしいな。

 

「…で、若干浮いてるこれの持ち主は……」

 

「あきさん、言わぬが花や」

 

「まぁ、らしいけどな」

 

大和撫子ってやつか?

蓋を開ければ意外と天然だが。

 

「ちょっと外見てきても良いか?」

 

「えぇで。ウチは準備しとるから」

 

そう言ってあかねはてきぱきと準備しだした。

 

「よろしくな。んじゃ、行ってくる」

 

「車に気ぃつけてな〜」

 

「………」

 

あかねのボケを無視して戸を開け俺は外に出た。

出る時に後ろから“ツッコミ無いんかい!?”と聞こえたが気にしないことにした。

 

外に出た俺はとりあえず辺りを見渡した。

 

過去の経験上この手には馴れているからそんなに驚く事は無いだろう、そう思っていたんだが、

 

「…凄いな」

 

巨大な樹の根もそうだが、それよりも大量の本の存在に目を奪われた。

 

「此所は……図書館なのか?」

 

と、呟いたら、

 

「明さんの言う通り、此所は“ふしぎ図書館”と言います。木々の間には無数の書架が並び、世界中のメルヘンが集められた空間なのです。私達が住む人間界とメルヘンランド側を結ぶ通路のような役割を果たしており、人間が立ち入ることは滅多にないらしく、以前みゆきさんが偶然此所へ迷い込んだことを知ったポップさんはとても驚いておりました。

因みに此所はあらゆる本棚に抜け道が通じており、行きたい場所を思い浮かべながら一定の手順で本を動かすと、その場所に最も近い本棚へと移動できるのです。移動先の本棚は本物でなくても移動できますが、移動先で本を動かすことができない場合は一方通行になってしまいます。また、移動する際に他のものに気を取られてしまうと、目的地とは異なる場所へ移動してしまいます。それで以前みゆきさんが北極へ移動してしまいましたから」

 

後ろから恐ろしい程長々と、だが分かりやすい説明が。

 

あかね達の中でそんな事を出来るのは一人しかいない。

 

「よぉ。久し振りだなれいか」

 

「はい。お久し振りです明さん」

 

振り返ると思った通りの人物が居た。

 

「それで手順ですが…」

 

「や、もういいからな」

 

びっくりした。

まだ続けようとするとはな。

 

「そうですか。此所への道を説明出来なくて残念です」

 

あ、然り気無く出たな、道。

いやしかし、何だこの変な罪悪感は?

うっ、れいかの奴残念そうな顔してやがる。

えぇーと、この場合説明を聞くべきだったのか?

おいおい、勘弁してくれ…。

 

多分俺は今、えりかの様な百面相をしてるだろう。

 

 

「あっ、そう言えば明さん」

 

「な、何だ?」

 

「何で明さんが此所に居るのですか?」

 

えぇ〜、このタイミングで聞くか…。

だが、意識が逸れているなら良いか。

 

「実は……」

 

俺はれいかに今までの流れを話した。

 

「そうゆう事でしたか」

 

「おう。れいかは今日は何で此所へ?」

 

「それが今日は来る予定は無かったのですが、家で本棚の整理をしていたら無意識に此所へ来る為の手順を行っていた様で気が付いたら此所へ」

 

あらら。

 

「そう言えばさっき言おうとしてたな。どんな手順何だ?」

 

「では説明しますね」

 

あ、しまった。

 

「最下段ではない棚の本を右、すぐ下にある段の本を左、元の段の本を左右に開くという手順でずらします。隙間がない場合は1冊抜き取ってからこの手順を行ってください」

 

「お、おう」

 

長いかと構えてたらそんな長くなかったから微妙な気分だな。

 

―……!!!―

 

ん?

 

「何やら秘密基地が騒がしいですね」

 

「あかねが一人で騒いでんのか、みゆき達が来たのかどっちかだろう」

 

俺的には後者な気がする。

 

「行ってみますか?」

 

「だな」

 

秘密基地へと歩き出した俺とれいか。

 

―……か?―

 

―……や!!―

 

ん?今のツッコミはあかねか?

はっはっは、御苦労なもんだ。

 

基地の戸を開け中に入ると、

 

「お、えぇタイミングで戻ってきよったな」

 

「あ、明とれいかだクル!」

 

「お久し振りです明さん!」

 

「れいかちゃんも来てたんだね」

 

「まさかの全員集合だね」

 

やはり中にはあかねの他にキャンディ、みゆき、やよい、なおが居た。

皆、変わりなく元気そうでなによりだ。

 

挨拶もそこそこにしその後皆でお喋りしてたら、

 

「おっしゃ、出来たで!」

 

お好み焼きが出来上がった。

 

「あかね!早く食べたいクル!」

 

「おぉっと、待つんやキャンディ。最初の一口はあきさんなんやから」

 

「うぅ〜!明!早く食べるクル!!」

 

はっはっは、急かすなよこの羊擬き。焼くぞ?

 

俺が内心冗談でそう思っている内にあかねがお好み焼きを切り分けていた。

親切だなと思ったんだが、

 

「ほい、お待ち」

 

あかねがボケやがった。

 

「ピザじゃねぇんだからよ……」

 

あかねはお好み焼きを格子切りではなく、ピザのような三角形に切りやがった。

 

「おっしゃ!ツッコミきたで!」

 

「何で喜んでだよ」

 

「いや〜前にみゆき達にお好み焼き作った時には誰一人ツッコんでくれへんかったから」

 

「キャンディは気付いてたクル」

 

嘘だな。

 

「あれツッコミ待ちだったんだ……」

 

他に何がある?

 

「あかねちゃんやっぱりわざとやってたんだ……」

 

知ってたのかよ。

 

「お好み焼きに夢中で気付かなかった……」

夢中ならよく目に映る筈だが?

 

「皆で平等に食べれる様にとあかねさんが考慮したのかと……」

 

笑い、ノリ、熱血、根性、この4つで成り立つあかねにそんな考えがあるもんかねぇ?

 

あ、お好み焼き食お。

 

「えぇって。明さんがツッコんでくれたから」

 

成程。俺なら必ずツッコむと思ったからわざとやったのか。

 

うまうま。

 

「あ!明がいつの間にか食べてるクル!」

 

「どや?あきさん?」

 

「美味い」

 

飾った言葉は不要。

いやほんとにマジでこれしか言えない。

 

「せやろ?ほな、じゃんじゃん作るから皆で食おや?」

 

「「「「「おぉ〜(クル〜)!」」」」」

 

あかねの音頭の元、皆で楽しくはしゃぎながらお好み焼きを食べた。

 

 

途中からあかね達の修学旅行の話を聞いたり、

 

 

「実は私達も修学旅行の班別行動で迷子になったんです」

 

「…想像するに、迷子になったのはキャンディ、みゆき、やよいだな」

 

「あ、分かるんですね」

 

『…はっぷっぷ〜(クル〜)』

 

「因みに俺は御神籤で大凶を引いたが何も起こらなかったぞ?」

 

「そうなんですか!?」

 

「寧ろ大吉を引いた班の奴が迷子になったからな。大凶を引いた俺を笑った罰だ。は〜はっはっは」

 

「ぴぃ!?あ…明さん、顔恐いです…」

 

 

あかねが誤解を招く様な事を言ったり、

 

 

「ウチ…オトンや弟以外の男ん人に見られるんは明さんが初めてや」

 

『…ごくり…』

 

「…部屋見ただけだろうが。あ、でも目瞑っててなぁ、って言われたから見てはないか。てか、れいかには外で話したしみゆき達はあかねから聞いたんじゃないのか?」

 

『…あ』

 

「おいおい」

 

「キャンディは気付いてたクル」

 

「…どーだか」

 

 

お好み焼きの早食いをしたり、

 

 

「勝った!!」

 

「何でそんな早く食えんだよ!!」

 

「昔オトンと観たコント番組でも似た様なんがあったなあ……」

 

 

悪ノリしたり、

 

 

『ぎゃあ〜!キャンディ〜!?』

 

「明!ごめんクル!」

 

「さて、ジンギスカン作るか」

 

「申し訳ありません明さん。私、あの匂いがちょっと……」

 

「私は平気だけどなぁ。ジンギスカン美味しいし」

 

「んな事言っとらんで止めるん手伝えや!?」

 

 

意外な話題で盛り上がったり、

 

 

「そういえば明さんも特撮好きでしたよね?」

 

「まぁ結構観てたからな。例えば……」

 

「あ、わたしそれ好きです!他にも……」

 

「あぁ、あれ泣けたよな……」

 

「……!…!」

 

「………」

 

「凄い!やよいちゃんが輝いてる!」

 

「み、未知の世界や」

 

 

食い終わって基地で遊んだり、

 

 

「はっはっは。捕まえてみやがれ」

 

「まてぇー!!」

 

「明さんとなお、足早すぎるやろ!?」

 

「「「も…もう駄目(クル)……」」」

 

 

最後は記念に皆で写真を撮った。

 

 

「ウルトラ〜?」

 

『ハッピ〜(クル)!!!』

 

「何だこの掛け声」

 

「ウチも今初めて聞いたで……」

 

「いつの間にか作ったんだか……」

 

 

とまぁ、色々と楽しんだのだった。

 

 

「…何かウチのツッコミ率が高い気がするんやけど……」

 

「はっはっは、知らん」

 

 

◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆

 

 

 

んで、それなりに時間が経ったから各々帰ることにし俺もまたあかねの部屋に戻ったんだが、

 

「何で窓から帰る羽目に……」

 

現在俺は、窓際でスタンバイしている。

 

流石に部屋見ても良い許可は貰ってる。

じゃなきゃ降りれんわ。

危なっかしい。

 

「悪いな、靴のまま窓際にスタンバイして」

 

「気にしとらんで。それよかウチの方こそゴメンな?こんな事さして」

 

秘密基地からまた目を瞑ってあかねと帰ってきたんだがどうやらご家族が帰ってきてるらしく下から声がする。

 

靴を持ってあかねの部屋に来たからこのまま降りてったらおかしい事は一目瞭然。

 

どうするかと考えた結果、あかねの部屋の窓から飛び降り帰る事になった。

 

「気にするな。今日は結構楽しいかったから」

 

「あんがとな。今度はちゃんと店でお好み焼き御馳走するわ」

 

「おう。その時はつぼみ達も連れてくる」

 

さて、降りるか。

 

「じゃーな」

 

よっと。

 

―ひゅ〜〜!!―

 

「っと」

 

―ドン!!―

 

「着地成功」

 

決まったな。

 

「明さん〜、足丈夫か〜?」

 

窓からあかねが顔を出して心配してきたから俺は心配なしの意味を込め、サムズアップした。

 

「お!流石は明さん!」

 

「結構、鍛えてます。…ハーーーックショイ!!」

 

決まらなかった。

 

 

【終わり】




これでもあかねとのボケとツッコミの応酬は削った方……( ̄▽ ̄;)

録画しといたワートリを観た後に劇場版のGoプリのDVDを観たら吹いた。

パンプルル=木虎
だし、
ウォープ=二宮さん
だもん。

二宮さんテンション高かったなぁ(≡ε≡)

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