そして初夜話!
その日、俺達が初めてブレイドナイトとキュアムーンライトに変身しゆりのお袋さんを助けた夜、俺はゆりの部屋にいた。
「お待たせ」
本棚から適当に選んだ小説を読んで時間を潰しているとゆりが部屋へ戻ってきた。
「お袋さんの具合は大丈夫か?」
「えぇ、ぐっすりと寝ているわ」
「そりゃ良かったぜ」
コロンは大丈夫だと言っていたが、それでも不安な事には変わりねぇからな。
てか、ちょっと前からコロンを見てねぇが何処へ行ったんだ?
「ねぇ、明……」
「ん?」
「ちょっと……」
「?」
手をくいくいってやってる事は“近くに来て”って意味だよな?
でも何でだ?
まさか、この間のケリを今着けようって腹積もりなのか?
「…今何か失礼な事を考えてたわね?」
「はて、なんの事やらさっぱりわからんな」
おー怖、
心を読みやがったぜ。
「…まぁ良いわ。兎に角、ちょっとこっちに来て」
「へーへー」
まぁいくら俺とて流石に二度も危ない橋を渡る度胸は持ち合わせてなかったんで、今度は素直にゆりに近付いた。
けど、いつかはもっと度胸のある男になりたいぜ。
「それで?いったい……」
「…明……」
普段とはまるで違うか細い声でゆりは俺に抱き着いてきた。
「…明……」
「…ゆり?」
「…お願い、もう少しだけこのままでいさせて……」
「っ!」
抱き着かれるまではわからなかったが、こうしてゆりと触れ合っている事で俺は気付いた。
ゆりの身体が震えていた事に……
「…ゆり」
「…良かった、お母さんを助けられて……」
考えみれば今のゆりはかなり辛い事だらけだ。
親父さんが行方不明になって、
お袋さんがデザトリアンになって、
自分がプリキュアになる。
もしこの世界に本当に神様がいるってんなら“なんでゆりがこんな辛い目に合わなきゃいけねぇんだ!”って文句を言いながら一発ぶん殴ってやりてぇぜ。
「…明」
「…ん?」
「…明は何処にも行かないでわたしと一緒に……」
そう言いながらゆりは俺を強く抱き締めてきた。
「………」
「………」
…こんな時に思うのもあれだが、か弱いゆりってのも中々グッとくるもんがあるぜ。
「…ゆり……」
「…明……」
「大丈夫だ。俺は何処にも行かねぇしゆりと一緒に戦うぜ」
ゆりが茨の道を歩いて傷つくってんなら俺も一緒に歩いて傷ついてやるぜ。
それがブレイドナイト、親友として俺が選んだ道だ。
「だからこれからも二人で頑張っていこうぜ?」
「…うん。…本当にありがとう、明……」
「気にすんな。寧ろ礼を言うのは俺の方だ」
「…えっ?」
「お蔭で護るべき大切なものが何なのか改めてわかったぜ」
「…それって心の花の事?」
「まぁそれもそうだが、もう一つあるぜ?」
「…もう一つ?」
「あぁ、“月影ゆり”と言う名の一輪の可憐な花だ」
「………」
“ぎゅうぅぅぅぅっ!!”
「いだだだだ!?」
「…ばか……」
【終わり】
以上、明とゆりが初めて変身した日の夜、縮めて“初夜”でした!
ゆりは兎も角、明はこの頃から既に……( ̄▽ ̄;)
明:「俺の性格を例えて言うならレオンだな」
ゆり:「ダンテの間違いじゃなくて?」
あははは……( ̄▽ ̄;)
オマケ
〜交差する感想〜
明:「あれが変身した姿……」
ゆり:「なんだかとっても……」
明:「………」
ゆり:「………」
明:「綺麗だったな……」
ゆり:「格好良かったわ……」