なぜなに編だけですが全ての回にシエルを書き足していたら此方を書くのが遅くなってしまいました(;´д`)
今後はシエルも参戦します(´・ω・`)
明:いい加減抜いて書くのが嫌になったんだな。だがまぁ、何はともあれおめっとさん
シエル:ウィ!これからよろしくね!
とある日の放課後、俺達はいつもの様にファッション部の部室へと来たんだが中には誰もおらず、黒板にはえりかの字でデカデカとこう書いてあった。
<ファッション部 中学生組只今外回り中!!>
「………」
「………」
「………」
「…生地を買いに行ったのかしら?」
「かもな」
「だとしても外回り中って……」
「まぁ、えりからしいけどな」
「それもそうだけど……って、明君何してるの?」
「ん?針仕事」
“チクチクチクチクチク……”
「…何で針仕事をしてるの?」
「特にやる事が無くて暇だからな。…それに、」
「それに?」
「針仕事は男の嗜みだからな」
“チクチクチクチクチク……”
よし、完成。
「ほれ、やるよ。俺特性のコースター」
因みにデザインはももかの心の花でもある“ダリア”。
いやー前から思ってたけど、心の花ってこの手のデザインには最適だよな。
「…凄いのはわかるんだけど、なんだか素直に喜べない」
「ふふふ、そこは素直に喜んでおきなさい」
お、ようやくゆりが喋ったな。
てっきり今日の放課後は一言も喋んないのかと思ったぜ。
「さっきからずっと静かだったが、何してたんだ?」
「宿題。こっち(部活)でやる事が無いなら今の内にね?」
あー、そう言えば五限目の授業で宿題出たっけな。
てか、あの授業で宿題なんて随分と久し振りな気がするぜ。
「成程。そりゃ静かなわけだ」
「あ、宿題なら私もやるー!」
「んじゃま、俺はまた針仕事に勤しむとしますか」
“チクチクチクチクチク……”
「あら、明はやらないの?」
「あぁ、宿題はとっくに終わってっからな」
「え!?明君いつ終わらしたの!?」
「六限目」
「…授業は?」
「勿論、聞いていたぞ」
主に宿題を片す為のBGMとして。
「…つまり明は宿題をやりながらも授業を聞いていたと?」
「おう」
「前々から思ってたけど、明君って本当に器用だよね。だってこうして私達と話ながらも針仕事をし続けてるもん」
「結構、鍛えてますから」 (ビシッ!
「うん、言うと思った」
ケッケッケッケ。
所謂、お約束って奴だな。
「それで?今度は何を作ってるのかしら?」
「今はぬいぐるみを作ってる最中だ」
「そう……」
「ほんと、明君って器用だよね〜。案外、裁縫部からスカウトが来ちゃったりするかもね?」
「それどころか明だったらあらゆる部活からスカウトが来ても可笑しくはないわ」
「特に運動部からは試合の助っ人をお願いされそう!」
「あー、確かにありそうだなそれ……」
「あら?乗り気じゃなさそうね?」
「まぁな。意外かもしれねぇが俺はその手の勧誘はお断りって決めてんだよ」
「そうなの?」
「あぁ」
「えー!明君だったら大活躍間違いないと思うんだけどなー」
大活躍ねぇ……
「それが問題なんだよ」
「「???」」
「助っ人に入った俺が大活躍する事によって、そのチームは自分達で頑張る事をしようとせずに俺に頼りっきりになる。そうなった場合、たとえ試合に勝ったとしても成長はしねぇで以前のままの強さだ」
「「………」」
「チームの中には精一杯努力してようやくレギュラーに選ばれた奴だっているかもしれねぇ。だが、俺が入っちまったらそいつがレギュラーから外れる可能性だってある。そうなるとそいつの今までの努力が水の泡だ。そんなの全然フェアじゃねぇ。だから運動部にしろそうじゃないにしろ安易な誘いはお断りって訳だ」
その点、このファッション部は凄いもんだ。
何せ俺が部員として入ってもけして頼らずに寧ろコキ使ってくるぐらいだからな。
…まぁコキ使ってんのは殆んどえりかなんだけどな。
けど、一緒に過ごす時間は楽しい事には変わりねぇから“中等部、高等部の生徒が同じ部に所属して交流を深めよう”って案を出して実行した理事長には感謝だぜ。
「まさか明がそこまで考えているなんて……」
「なんかごめんなさい明君……」
「気にすんな。…さてっと、説明も済んだ事だし針仕事の続きでもするとしますかな」
“チクチクチクチクチク……”
「こんな所があるから明に―――」 (ぼそっ
「うんうん」 (ぼそっ
“チクチクチクチクチク……”
◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆
“チクチクチク……チクチク……チク……”
「これで完成っと」
「わぁー!可愛いー♪」
「まさかこの短時間で二個も作るなんて、しかも何処か見覚えがキャラクター……」
「小さい頃一緒に観てたアニメがあったろ?それに出てくるマスコットキャラクターを作ってみた」
名前は忘れたけど、確か白いのは作中内で“白まんじゅう”、黄色いのは“ケロちゃん”って呼ばれてたな。
「…また随分と懐かしいのを選んだわね」
「何かケロちゃんが出てくる方のアニメは近々新作が放送するらしくてな?折角なんで記念に作ってみた」
因みに情報源は龍璃。
ひょんな事から俺とゆりが昔そのアニメを観て!たって言ったら嬉々として話してくれたぜ。
「あ、そのアニメなら私も観てたわ!」
「なんだももかもか。……あっ、」
「「???」」
「このケロちゃんで思い出したんだが、小さい頃ゆりはケロちゃんの声真似が上手かったんだぜ?」
「えっ!そうなの!?」
「あぁ、当時はそれで結構人気だったからな」
「へぇー!そうだったんだー!」
「…何で私が忘れていた事を覚えているのよ。お蔭で思い出してしまったじゃない」
「そりゃ失礼。何分(なにぶん)、記憶力は良い方なんでな」
「……月の無い夜道は後ろに気をつける事ね」
「あぁ、楽しみにしてるぜ」
「…くっ、この軽口お気楽男が……」
「ケッケッケッケ」
「そ、それよりも!私ゆりのケロちゃんの声真似見てみたい!」
「嫌よ。絶対にやらないわ」
「むぅ〜……」
お?ももかが頬を膨らませて唸るって事はあの技を使うって事か?
「私、ゆりがケロちゃんの声真似をする所が見たいな〜……」
「………」
「一度だけで良いから見たいな〜……」
「………」
「私見たいな〜……」
「………」
「見たいな〜……」
「………」
「ゆり〜……」
「………」
「……だめ?」 (うるうる……
「…わかったわ、やるわよ」
「やったー!」
いやー、ほんとももかのこの技は恐ろしいぜ。
「なら早速お願い出来るか?」
「…せめて10秒ちょうだい」
「OK。それじゃあ10カウントスタートな?」
「えぇ。……すーはー、すーはー……」
わぁお、まさかの精神統一を始めたぜ。
いや、それだけゆりが真剣って事か……
「わくわく♪わくわく♪」
「…良いわ。始めてちょうだい」
「おう、それじゃあ……10」
「9!」
「8」
「7!」
「6」
「5!」
「4」
「3!」
「2」
「1!」
「こにゃにゃちわー!」
おー、声変わりをしててもちっとも昔と変わってねぇな。
「キャー!ゆり可愛いー!」
「だな。ときめいちまったぜ」
「………」
「「???」」
「…ゆり?」
「…どうした?」
「………」
おや?
「「………」」
「………」
ゆりの様子が……
「「………」」
「……ぐすん…」
「泣いたぁ!?」
「なんてこった……」
まさかそれほど恥ずかしかったとは……
「…でも泣いてるゆりもちょっと可愛い」
「あ、同感」
「…っ!あきとももかの、ばかぁ!!」
【終わり】
ケロちゃんの声優さんがゆりと同じだったなんて、初めて知った時はそりゃあもう驚きまくりでしたよ(≡ε≡)
オマケ
〜その後〜
明、ももか:「「ゆり様〜、申し訳ありませんでした〜」」 (土下座〜
ゆり:「やだ、もうしらない」 (ぷいっ
つぼみ:「いったい何があったんでしょう?」 (ぼそっ
えりか:「どーせ二人がゆりさんを苛め過ぎて怒らせたに違いないっしゅ」 (ぼそっ
いつき:「明さん達って時々ボク達よりも子供っぽくなる時があるよね。……それにしてもこのぬいぐるみふわふわで可愛いな〜♪」 (ぼそっ
ゆり:「つーん……」
明、ももか:「「ゆり〜……」」
なみなみ:「さーて今日も濃いメンバーに負けずに頑張ろー!」
なおみ、るみこ、とっこ:『おーっ!』