花を護る騎士 ブレイドナイト   作:葵祈つばめ

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つばめ:「はやくもはぐたんロスになりそう……」

明:「なんてこった」


〜見守〜

とある日の昼休み、俺は購買と言う名の戦場から帰還する途中で高等部と中等部を繋ぐ外通路に身を隠しながら中庭を見ているつぼみとえりかを見つけた。

 

「よぉ、二人して何してんだ?」

 

『あっ、明(兄!)さん!』

 

「何やら中庭を見てたみてぇだが、何かあんのか?」

 

隠れながらって事は見てる対象は“物”じゃなく“生き物”、

んで、この昼時に“中庭”にいるとなると………

 

「兎に角!明さんも見てください!」

 

「そー!そー!明兄も見てみるっしゅ!」

 

ほぉ、えりかは兎も角、つぼみまでハイテンションになる程のもんなのか。

 

『さぁ!さぁ!』

 

まぁ、これ以上あれこれ考えるのも面倒だしこの様子じゃ俺が見ねぇと二人とも満足しそうにねぇもんな。

 

「へーへー、わーったよ。何処を見れば良いんだ?」

 

「中庭の中央の木の下です!」

 

「ここからだと木の裏側だから見にくいけどよーく見てよーく耳をすませるっしゅ!」

 

「へーへー、ならちょっくら上から失礼」 (ズイッ

 

「わ、わっ!?」

 

「んぎゃぁ!?」

 

ケッケッケ、

俺、つぼみ、えりかのトーテムポールの完成ってな?

 

 

………

……

 

 

「あ、あのね、ケンジ君……」

 

「うん?なんだいななみさん?」

 

「き、今日は、ケンジ君の分のお弁当も作ってきたんだけど…その、食べてくれるかな?」

 

「勿論だよ!嬉しいな〜!ありがとうななみさん!」 (爽やかスマイル

 

「…う、うん」 (真っ赤っか〜!

 

 

………

……

 

 

おーおー、これはこれは。

 

「青春だな」

 

「青春ですね」

 

「青春っしゅ!」

 

そういえばばんちょー君となみなみはそうだったな。

確か…俺達が惑星城でデューンとその愉快なお供達とドンパチしてる時に一気に親密になったってももかが言ってたな。

 

「番君もななみさんも凄く楽しそうですね」

 

「むむむ、明兄達に続いて新たなラブラブカップルの誕生っしゅ!」

 

「いや〜ほんと、ゆり達とラブラブし過ぎてなんか申し訳ねぇな」

 

けどまぁ、そのお蔭様で毎日毎日が今まで以上に楽しいんだよな。

 

やっぱ恋って良いもんだな。ケッケッケ。

 

「…前から思っていましたが、明さんは恋をしても初々しくはならないんですね」

 

「“恋は人を変える”ってよく言うけど、明兄には関係ないみたいだね〜」

 

「ふふふ、そうですね」

 

おーおー、つぼみもえりかも言ってくれるぜ。

 

「なら逆に聞くが、性格が変わって初々しくなった俺を想像出来るか?」

 

『初々しい明(さん、兄)……』

 

「あぁ、そうだ」

 

「…出来ないですね」

 

「どんな時でも明兄は明兄のままっしゅ!」

 

「だろ?それにそーゆ初々しい事はばんちょー君となみなみがやってくれるからな。ほれ、向こう見てみろ」

 

「はい?」

 

「どれどれ〜?」

 

 

………

……

 

 

「実は、ケンジ君のお母さんからケンジ君の好み味付けを教えてもらったの」

 

「…あっ、だから食べていて心が穏やかな気持ちになったんだね」

 

「ふふふ、ドッキリ大成功♪」

 

「ははは、見事にしてやられちゃったよ」

 

 

………

……

 

 

「な?」

 

「はい……」

 

「だね〜……」

 

「それにしても、ばんちょー君の好きな味で攻めるとはなみなみも中々の策士だな」

 

「ななみさんだけじゃありません。好みの味で攻める事は女の子なら誰でも使う基本戦術です!」 (フンスッ!

 

「ほぉ、それはまた男にとっては厄介な戦術だな」

 

俺が言っても説得力はねぇが、男ってのは単純だから胃袋を抑えられちまったらいとも簡単にコロコロリン、コロコロリと落ちちまうんだよな。

 

ん?

俺はどうなんだって?

ケッケッケ、残念ながらそれは秘密だぜ。

 

「うぅ〜…なんだかお腹すいたっしゅ……」

 

「まぁ、こうやって覗き見してる分俺達は弁当を食い損ねてるからな。そろそろ教室に戻らねぇと冗談抜きで弁当を食う時間が無くなるんじゃねぇか?」

 

「っ!?それだったらこんな所で覗き見してる場合じゃないじゃん!?つぼみ!急いで戻るっしゅ!」 (ガシッ!

 

「ちょ、わかりましたから待ってくださいぃぃぃぃ〜……!?」

 

おーおー、流石はつぼみさん。

これまた見事にお声が響いていらっしゃるぜ。

 

「んじゃま、俺も減ってる事だしいい加減戻るとすっかな」

 

だが、その前に……

 

「………」 (チラッ

 

 

………

……

 

 

「ケンジ君、これからもよろしくね?」

 

「あぁ、此方こそこれからもよろしくね。ななみさん」

 

「ふふふ、ケンジ君♪」

 

「ははは、ななみさん♪」

 

 

………

……

 

 

締めはちゃんとやっとかねぇとな。

 

「フッ、御剣 明はクールに去るぜ……」

 

 

【終わり】




オマケ

〜その後・教室にて〜

明:「てな事があったんだよ」

月音:「あはは!ケンジ君達も青春してるね!」

菖:「うん、初々しくて微笑ましいよ」

明:「まったくだ。んで?話は変わるがゆりとももかは何処行った?」

月音:「二人は萌香さんや瑠璃さんと一緒に秘密の話し合いだって」

明:「ほう、秘密の話し合いか」

菖:「隠す気があるのか無いのかツッコミたくなるよね……」

明:「あぁ」 (もぐもぐ
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