花を護る騎士 ブレイドナイト   作:葵祈つばめ

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明:「つばめが言っていた。博士は榊ポジでもあり京谷ポジでもあると……」

菖:「いや、なんで天道総司風に言うのさ……」


〜活気〜

とある日の昼休み、俺は博士や月音と教室で男子トークに花を咲かせていたんだがその最中でとある事に気付いた。

 

「……お?」

 

「ん?どうしたの明君?」

 

「もしかして博士みたいに何か視えた?」

 

「あぁ、月音の右隣に博士そっくりの何かが視えるぜ」

 

「ちょ!?俺はそっくりの何かじゃなくて本人だっての!」

 

「あ、ほんとだ僕にも視えるよ」

 

「月音!?お前もか!?お前もなのか!?」

 

ケッケッケ、月音も乗ってきたか。

ならこの流れを止めるねぇわけにはいかねぇな。

 

「なんてこった、遂には幻聴まで聴こえてきたぜ」

 

「幻聴じゃなくて生声!」

 

「あちゃ〜…これはお祓いを受けに行かないとね〜」

 

「行かなくていい!隣にいるのは霊体じゃなくて実体だから!」

 

「んじゃま、帰りに博士ん家の神社に行くとしますか」

 

「だね」

 

『あ(な)はははは!』

 

「笑うな!無視をするな!俺の話を聞けぇ!!」

 

『タイガー◯バニー?』

 

「よりによって何でこのタイミングで反応した!?しかもバニーじゃなくてドラゴンだっての!ていうかいつまでボケ続ける気だ!?」

 

おーおー、こいつは中々見事なマシンガンツッコミだぜ。

 

「…はぁ…はぁ……」

 

「大丈夫博士?」

 

「…初めてこんなにツッコんだ……」

 

「あはは、ごめんね博士。ちょっと悪ノリ過ぎだったね」

 

「…ほんとだよ。明君は兎も角、まさか月音までボケてくるなんて……」

 

「ドンマイ博士。月音にだってボケたい時があるって事で納得してくれや」

 

「…その気持ちはわからなくはないけど……なんだかな〜……」

 

「どうしても腑に落ちねぇなら俺が土下座してやろうか?」

 

そもそもの始まりは俺がボケた事と乗ってきた月音のボケを俺が拾って続けた事だからな。

 

「…いや、流石にそれはやらなくていいって。それよりも俺は明君が何に反応したのかを教えてほしいよ……」

 

おーおー、博士はなんてお優しい心を持っていらっしゃる。

こんな俺にも慈悲をくれるたぁ嬉しくて泣けてくるぜ。

 

「……明君?」 (じと〜

 

っと、こりゃいかんな。

 

「オーケーオーケー、真面目に話す。実は、二人と話してる最中に教室の外が何やら騒がしい事に気付いたんだよ」

 

「教室の外が」

 

「騒がしい?」

 

「あぁ。…どうやら今も騒がしいみてぇだな。博士、月音、ちょいと外に耳を澄ましてみろ」

 

「あぁ……」

 

「うん……」

 

んじゃま、三人揃ってリッスンタイムスタート。

 

 

―……!…!―

 

―…!……!…!……!―

 

―…!…!…!…!―

 

 

「本当だ……」

 

「確かに騒がしいね……」

 

「だろ?」

 

てか、俺が気付づいてから博士と月音が気付くまでそれなりに間があったが未だに騒ぎが収まってねぇとは驚きだな。

 

「うーん、流石に詳しくは聞こえないけど……感じ的には喧嘩かな?」

 

「でも、喧嘩だったら僕達が気付く前に先生達が止めに入ってるよね?」

 

「となると他に思いつくのはただ単に騒いでんのか、はたまた不器用なぐれぇ純情ど真ん中な青年が魂の告白をしてるかだな」

 

「あはは!成程ね」

 

「いやいや、前者のバカ騒ぎなら兎も角、後者の魂の告白って……」

 

「おいおい博士さんよ、確かに今のご時世は草食系男子や絶食系男子が増加してきているって言われてるが肉食系男子は少なくなっただけであって絶滅した訳じゃねぇぜ?」

 

「おぉう…、流石はその肉食系男子の一人…説得力があり過ぎる……」

 

「明君は彼女さん達をとても大切にしてるもんね」

 

「あぁ、ゆり達は誰か一人を選ぶ事を出来なかった情けねぇこの俺を受け入れてくれたからな。だから俺はその想いに応える為にゆり達の事をこの先一生幸せにするって決めたんだよ」

 

幸い、周りのみんなも協力してくれるって言ってくれてるからな。

だからこれに関してはいつもみてぇな捻くれはお休みだ。

 

『………』

 

「って、なんで二人揃って黙ってんだよ。俺がなんか変な事言ったか?」

 

「いや〜…別に変な事は言ってないけど……なあ?」

 

「うん、明君が本当に僕達と同い年なのかな〜って?」

 

なんてこった、瑠璃と萌香からは大分前に言われたがまさか遂に博士や月音からもそれを言われる日が来るとはな。

 

「安心しろ。俺はただラブ&ピースと祭り(戦い)と甘い物が好きな男子高校生だ」

 

「や、普通の男子高校生はそうゆう事を唄う様に言いわないっての…。しかも祭りの部分だけなんか違和感あったしさ……」

 

「あはは!そうだね〜」

 

「ケッケッケ、なんの事やらさっぱりわからんな」

 

 

―うおぉぉぉぉ!?―

 

 

「お?今のは雄叫びか?」

 

 

―キャァァァ♪―

 

 

「それと今度は黄色い悲鳴……?」

 

「あはは!なんだか今日はいつも以上に活気に満ち溢れた昼休みだね〜」

 

「だな。いかにも若人が高校生活と青春を謳歌してるって感じがするぜ」

 

「青春を謳歌って銀河美少年……?」

 

「綺羅星」 (ビシッ

 

「綺羅星!って、やらせるな!?」

 

「よっ、!ナイスノリツッコミ!」

 

「ケッケッケ、ツッコミだけじゃなくノリツッコミもやってくれるとはな。どうやら博士も外の奴等に負けず劣らず活気に満ち溢れてるみてぇだな」

 

「だね!」

 

「…明君じゃないけど言わせてもらうよ。……泣けるぜ」

 

 

【終わり】




オマケ1

〜同時刻・購買からの帰り道にて〜

ももか:「ゆりっぺ!モカっち!聞いてきたわ!」

瑠璃:「1組の男子が4組の委員長に告白するんだって!」

ゆり:「成程、それでこの騒ぎなのね」

萌香:「フッ、4組の委員長は中々の純情乙女で知られているからな」


オマケ2

〜その後〜

ももか、瑠璃:『斯々然々、以下省略!』

明:「成程、そうゆう事か」

菖:「まさか明君の予想が当たるとは……」

月音:「あはは!」

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