花を護る騎士 ブレイドナイト   作:葵祈つばめ

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つばめ:「今回のタイトル、飾紐と書いてリボンと読みマシュ!」

明:「しかも今回の為だけに考えた漢字じゃなくてマジな漢字だからそこんとこ注意してくれ」


〜飾紐〜

とある休日の昼、俺は仕事終わりのももかを捕まえて植物園で紅茶を堪能していた。

 

「ケッケッケ、仕事終わりにも関わらずわざわざ俺と一緒に留守番してくれるたぁ流石はももかさんだぜ」

 

実はここへ来たら丁度薫子さんとコッペ様が心の大樹の元へ行こうとしててな?

 

揃って出掛けるから植物園は営業を終わらせたが、折角来てくれたならゆっくりして行ってねって言われたからお言葉に甘えてるって訳だ。

 

あ、因みに言っとくと紅茶は一旦家に戻って取ってきた自前の品々だからな?

 

んで、ももかに関しては捕まえたって言ったが本当はメールして呼んだんだ。

 

“今、時間あったら植物園でお茶しようぜ?”ってな。

 

まぁ、まさか仕事終わりのまま来るとは思わなかったけどな。

 

以上、説明終了。

 

「私もやる事がなくて暇してたからね〜。それに明君からのお誘いならたとえ火の中水の中、お呼びとあらば何処へでも〜♪」

 

「ケッケッケ、その気持ちは嬉しいが流石の俺もそんな所にまでももかを呼びやしねぇから安心しろ。仮に呼ぶとしても家か部屋の中だな」

 

「いやん♪部屋の中だなんて……キャ♪」

 

「なんてこった、部屋の中ってだけでももかさんは何を考えたんだろうな」

 

「ふっふっふ〜♪聞きた〜い?」

 

「そーだな。今は紅茶を堪能してぇから今度聞かせてくれや」

 

「は〜い♪」

 

スゲェゆるっゆるな空気してるがこれが俺達の主な空気なんでご了承下さいってな。

 

「あ、そーいやももか」

 

「うん?なーに明君?」

 

「植物園で合流した時から気になってたんだが、その頭の飾紐も撮影用のコーディネートの一部か?」

 

今更触れるが今のももかはパワーショルダーの白ワンピースに茶色のブーツ、そんで左側頭部の髪には赤い飾紐。

 

なんつーか、某Fのaのtのeのブロッサムに見えなくもねぇ服装だな。

 

「うん♪今日のテーマは飾紐がメインのコーディネートだったの♪それで気に入っちゃったから貰っちゃった♪」

 

そう言ってその場に立ち上がりヒラヒラヒラ〜と回って見せつけるももか。

 

植物園ってシチュエーションも合わさってその姿は中々に……

 

「どう?似合うでしょ?」

 

「あぁ、不覚にも明さんの心がドキッとしちまったぜ」

 

そんで手元に自前のカメラがあったら2〜3枚程撮ってたかもな。

 

「ワンピース姿もだがその飾紐が中々にいい仕事をしてやがるな。例えるなら……大人として成長中だが未だ残る少女としての幼さって感じか?」

 

普段は色々とアレなクセして、この手のコメントに対する引き出しを残念ながらあまり持ち合わせてねぇのが明さんの意外な所ってか?

 

「うふふ♪明君のそうゆう所、私とってもだ〜い好き♪」

 

「そりゃどーも。てか、飾紐一本だけで雰囲気がこうも変わるんだな」

 

「飾紐を付ける位置によって髪型も合わせて変えるからね〜。ほら、明君みたいなポニーテールは凛々しい系の雰囲気が出るけど、ツインテールやサイドテールとかは可愛い系の雰囲気が出るでしょ?」

 

「成程、言われてみれば確かにそうだな」

 

そうなると前に読んだ何かの本に書いてあった

 

“髪型は一種の変装道具”

 

ってのにも納得だぜ。

 

「まぁ、私ぐらいのモデルさんになると飾紐に縛られないでビシッと決められるけどね〜♪」

 

「ケッケッケ、流石はももかさんだな」

 

「えへへ♪…あ、そうだ!そういえば明君にあげようと思ってもう一本飾紐を持ってきたんだった♪」

 

「なんてこった、髪紐ならまだしも飾紐て……」

 

丁度、そろそろ髪紐を新しいのに買い換えようと思ってはいたんだが……なぁ?

 

「ふっふっふ〜♪飾紐と言ってもこれは男の人が付ける事を前提にしてデザインされた物だから安心して♪」

 

ほら♪って言いながらももかがバックの中から出した飾紐は……成程、確かにその通りだな。

 

「ぱっと見はちょいとお高い黒色の髪紐だが、手に持つとコイツが飾紐って事がわかるな」

 

「その道のプロの人が特別な繊維と技を使って作った飾紐だからね〜♪」

 

「ほぉ〜、そりゃスゲェな。本当に俺が貰って良いのか?」

 

「うん♪私からのプレゼント〜♪」

 

「そーかい、ならありがたく貰うぜ」

 

んじゃま、

 

「お礼にももかさんには今まで俺が使ってた髪紐を……」

 

「くれるの?ありがと〜♪」

 

ケッケッケ、その幻想じゃなくて期待をぶち壊す。

 

「その両手に巻いてももかを拘束してやるよ」

 

言うが早いか、あっという間のため五郎でももかを拘束したついでに押し倒す。

 

安心してくれ、ティーカップは割れてねぇし地面も柔らかいですってな。

 

「いやん♪悪い狼さんに美味しく食べられちゃう〜♪」

 

「ケッケッケ、覚悟するんだなガオ〜」

 

まぁ、所謂お約束だから押し倒してもそっから先はやらねぇがな。

 

「いや〜♪らめ〜〜♪」

 

 

【終わり】




オマケ

〜その後〜

ももか:「すっごく気持ち良かった……♪」

明:「ケッケッケ、マッサージを楽しんでいただけて何よりってな。ほれ、紅茶のおかわりいるか?」

ももか:「うん♪明君の……私に頂戴♪」

明:「おーおー、ももかってば相変わらずわざとエロく言いやがるぜ」

ももか:「えへへ♪明君だってこうゆうの好きなくせに〜♪」

明:「ケッケッケ、ちげぇねぇ」

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