明:「それと今回のダークは人間態だからよろしくヒャッホー」
とある休日の夜、俺は珍しく緩々になりリビングのソファーに寝そべっていた。
「かゆ…うま……」
でもまぁ、緩々になっててもボケを入れられる辺り、相変わらずのボケ精神だけは確りと残ってるみてぇだな……。
それ以外…それこそメタい話になるが今みてぇな独白パートに対してはちろっと雑になるかもしれねぇぜ……。
「ダークの“ダ”はダイナミックの“ダ”〜」
んで、こんな時に運が良いのやら悪いのやら。
地下倉庫に行ってたダークが某おでん好きのサーヴァントみてぇな事言いながら戻って来ちまいやがった……。
「腹が減ったぞ〜今晩の飯は何だ〜…ってどうした明?夕飯の支度は…なん…だと……。終わってるどころか始まってすらいない……!?」
おーおー、今のダークは明さん以上にボケがキレッキレだこと……。
「よぉ…、上がってきたかダーク……」
「……明よ、今だに夕飯の仕込みをしていないとはどうゆう了見だ?返答次第では私と一戦交える事になるぞ?言っておくが今の私は阿修羅をも凌駕する存在になりつつあるからな」 (ー言ー)
ケッケッケ、普段ならいざ知らず今回ばっかりはそりゃ相手したくねぇな……。
「悪りぃ、見てのとーりどーにもやる気が出なくてな。ぶっちゃけ、この状態から動きたくもなかったりするだよ……」
「…成程、季節外れの五月病か日々の疲れが出たのか」
「そーかもな。てな訳で飯は自分でなんとかしてくれ……」
「ふむ、サボりではなくそうゆう事情があるなら仕方ない。明、お前の財布は何処にある?」
「俺の部屋の机の上……」
「了解だ!」
「何を頼んでも良いが常識の範囲内で頼むぜ?んじゃま、俺は少し寝る……」
もしかしたら寝たら回復するかもしれねぇからな……。
「ドリ〜ム……」 (Zzz…Zzz……
「む?珍しく秒で寝落ちしたか」
「Zzz…Zzz……」
「………」
「 Zzz…Zzz……」
「………」
「Zzz…Zzz……」
「さて、部屋に行くとするか」
* * * * *
それは俺とゆりがブレイドナイトとプリキュアになってまだそんなに長くない頃の思い出。
心の大樹が静かにそれでいて優しく見守る中、その眼下もとい樹の下で俺はゆりの膝枕を堪能していた。
ーふふふ♪ー
ーケッケッケ、ゆりさんってばやけに嬉しそうだなー
ーえぇ、明がこうやって素直に甘えてくる事なんて滅多に無かったから♪ー
ーおろ?そうだったか?ー
ーそうよ。お父さんが行方不明になった時も、私がプリキュアになった時も……私は明に甘えてばっかり……ー
ーバーロ、こちとら好きで甘えさせてんだ。だから我慢しねぇでゆりも好きなだけ俺に甘えとけー
ーふふふ、ありがとう明……ー
ーケッケッケ、どーいたしましてー
ー………ー
ー………ー
ー………ー
ー………ー
ー……明ー
ー……ん?ー
ー……っ、…(いいえ、今言うべきじゃないわ……)ー
ーゆり?ー
ーなんでもないわ…。ただ……ー
ーただ?ー
ーいつでも構わないから…明が甘いたい時は素直に私に甘えてきてくれないかしら……?ー
ーケッケッケ、そーだな。もしその時が来たら遠慮なく甘えさせてもらうぜー
ーえぇ、約束よ……ー
ーあぁ、約束だ……ー
ー………ー
ー………ー
ー(…私は明の事が好き……)ー
ー(…なんてこった、こりゃますます好きになっちまうぜ……)ー
ー(…でも、今は……)ー
ー(…まだ無理だな……)ー
ー(…この想いを……)ー
ー(…伝えんのは……)ー
ー(…砂漠の使徒との戦いが終わった……)ー
ー(…そん時……)ー
ー(…だから今はこの幸せを……)ー
ー(…存分に堪能ってな……)ー
* * * * *
さてさて、一体どれぐらい寝たんだろうな。
具体的な時間はわからねぇが、段々と意識が戻ってくると後頭部に何やら柔らかい感触が当たってんのを感じる明さんでございますっと。
「……んあ?」
そうして目を覚ますと穏やかな顔をしたゆりが俺の事を見ていた。
「ふふふ、目が覚めたみたいね」
「…ゆり……なんで俺ん家にいんだ?」
「ダークに呼ばれたのよ。明の調子が悪いから癒しを与えに来てくれって」
成程、それで膝枕してんのか。
ケッケッケ、こりゃ確かに癒しだな。
「そうだったのか。ダークは今どこにいんだ?」
「お風呂に入ってもう寝ているわ。“今日は冷蔵庫にある物を食う。ご馳走は明が回復した時だ!”って言っていたわ」
「おーおー、ダークさんてば粋な真似をしてくれやがるぜ」
「ふふふ、いつもの明らしさが出ているわね。体はもう大丈夫かしら?」
「あぁ、いつも通りの元気印だぜ」
若干の名残雪、いや名残惜しさを感じつつもゆりの膝枕からサヨナラバイバイ、俺は起き上がり、ストレッチ。 (ピカ○ュ〜!
「よし、各部異常なし。ありがとなゆり。起きるまで結構時間かかってたろ?」
「そうね、二時間ぐらいかしら?それでも明の寝顔を見れたから充分満足よ♪」
「そーかい」
「えぇ♪随分と幸せそうな顔していたけど一体どんな夢を見ていたのかしら?」
どんな夢か……。
今思い返してみると我ながら中々に初々しい思い出だったな。
「ケッケッケ、言っても良いが確実にゆりにもダメージ入るぜ?」
「あら、そうなの?」
「あぁ、なんせ俺とゆりがブレイドナイトとプリキュアになってまだそんなに長くない頃に心の大樹の下でゆりが俺に膝枕をしてくれてた時の夢だからな」
しかも、その夢のおかげで当時の事をはっくりくっきりと思い出しちまったぜ。
「?……っ!?」 (真っ赤っか〜!
おーおー、ゆりさんってば一気に真っ赤っか。
この様子だとどうやらゆりはゆりであの時の事をはっきりくっきりと覚えてるみてぇだな。
「…そ、それじゃあ私はもう帰るわ……!」
そう言ってすぐ様回れ右して玄関へ行こうとするゆり。
いつもならこのままゆりをイジる所だが、時間が時間だし俺も病み上がりと言えば病み上がりだからな。
今日は大人しくしますぜ。
「ケッケッケ、見送りは必要か?」
「い、いいえ、結構よ」
「そーかい。なら、振り向かずにそのままで構わねぇから最後にこれだけ言わせてくれ」
「…な、なにかしら?」
「………」
「………」
「今日は本当にありがとな。それと、愛してるぜ。あの頃よりもずっと、ゆりの事をな」
「…ばか、私もよ……♪」
呟く様にそう言ってゆりは再び歩き出し帰ってった。
「付き合う前もそーだがほんとにまぁ可愛い奴だぜ」
んじゃま、飯……は今日はいいな。
風呂入ってとっとと寝るとしますか。
「あ、弁当の仕込み……も、早起きして明日やりゃいいか」
ケッケッケ、回復しても明さん相変わらずお忙しってな。
【終わり】
オマケ1
〜ゆりへのお礼(朝)〜
明:「昨日はサンキューな。これはお礼の品だ」
“明印のオリジナル栞とフリーサイズのブックカバー”
ゆり:「ふふふ、ありがとう明。大事にするわ♪」
オマケ2
〜ダークへのお礼(夜)〜
明:「ほれ、昨日の礼だ」
“A5ランクのステーキ&明特製レモンハーブソース“
ダーク:「おぉ…!流石は明だ!」