明:「ケッケッケ、ゆりやももかは後から来るぜ」
とある平日の朝、俺は教室に着いて早々に瑠璃からとある質問を受けていた。
「ねぇねぇ明君!旅行に行くなら何処がいい?」
おーおー、なんてこった。
「答えたらその場に飛ばしてくれんのか?」
それこそ某肉球男みてぇにな。
「もっちろん!って言いたいけど違うんだよね〜」
「だろーな」
逆に可能だったら驚き桃の木山椒の木だからな。
「実は朝早くにお兄ちゃんが旅行先から帰ってね!沢山のお土産を買ってきてくれたの〜!」
「へぇ、龍星さんからか」
あの人、瑠璃のお兄さんだけあってフットワークがかなり軽いからな。
前に瑠璃から聞いたコンビニ行くノリでマチュピチュに行ってきた話には流石の明さんも驚き桃の木山椒の木その2だったぜ。
「んで?今回は何処へ旅に行ったんだ?また海外か?」
「ううん、今回は箱根〜」
ほぉ、箱根か。
「今回は随分とまぁベタなとこに行ったんだな」
「お兄ちゃん曰く、箱根が俺を呼んでいる気がするから行ってきたんだって!」
「成程、そーゆーことか」
俺もテレパシー的なヤツで裏俺に呼ばれる時がたまにあるから龍星さんの気持ちもよ〜くわかるぜ。 (←違う)
「うん!で、コレは明君の分のお土産〜」
「ん、サンキューな」
瑠璃から手渡れた紙袋(…サイズはA4用紙サイズって言えば伝わるよな?てか、伝われ。)の中には大量の温泉饅頭達が入っていた。
一人で全部食ったらまた甘味戦争が勃発するから帰ったらダークにも分けてやるとしますかね。
「数から察するに龍星さんは梯子酒ならぬ梯子温泉をしたみてぇだな」
「お兄ちゃんって結構温泉好きだからね〜。お金に余裕を残した上で片っ端から温泉を堪能したって言ってた!」
「ケッケッケ、流石は瑠璃の兄さんだな」
それに龍星さんは現役の自衛官だから給料もたんまり。
既にかなりの額の貯金がある俺が言うのもアレだが、やっぱたまには贅沢三昧してぇよな。
「えっへん♪あ、そういえばモモっち達とは一緒に登校してこなかったんだね〜」
「あぁ、そもそも待ち合わせ自体してねぇし一緒に登校してぇ時は自然と顔を合わせるからな」
まぁ、ももかは兎も角、俺ん家とゆりん家はかなり近いから時間調整すれば毎日一緒に登校するのも可能ってな。
「そっか〜。相変わらず熱々ですなあ〜」
「否定はしねぇ。てか、熱々なのは瑠璃達もだろ。ももかから聞いたぜ?一昨日、隣町で博士達と一緒にイチャラブしてたってな」 (悪笑
「え、えへへ♪まあね〜……♪」 (照
ケッケッケ、普段の振る舞いからは意外と思うがこう見えて瑠璃さんは恋愛に対して意外とウブなのでした まる
「そーいや、質問にまだ答えてなかったな。旅行に行くなら何処がいいだったか?」
「そ、そう!明君もお兄ちゃんや博士みたいにフットワークが軽いから行く先も他とは違いそう!」
「そりゃどーもって言いてぇ所だが、旅行に行くなら行き先地は二つに決まってるな」
「ほぇ、そうなの?」
「そうなんです。一ヶ所は四葉ごゆるり温泉旅館。んで、もう一ヶ所は旅館沢泉だな」
「ほうほ〜う!ずばり聞きますがその二ヶ所を選ぶ理由は!」
「ありすもちゆも俺のダチ。それとどっちの旅館にも“貸切個室風呂”があるからだ」
「おぉ〜!明君らしいエロスを匂わす回答〜!」
「まぁな。なんたってゆり達は明さんと同等かそれ以上のリビドーの持ち主でいらっしゃる。そーなるとそりゃもう……」
「エロエロですかい旦那?」 (悪笑
「バーロ、エロエロだけじゃねぇ。ムッツリもだぜ」 (〃
「ほうほ〜う!エロエロのムッツリですか!」 (〃
「おう、エロエロのムッツリだぜ」 (〃
現に、昨日の昼過ぎにゆりとムーンライトミラージュの心象世界に行ったらな?
ケッケッケ、明さん頑張りましたぜ。
【終わり】
オマケ
〜その後〜
明:「旅行へ行くなら何処へ行きてぇ?」
月音:「え、言ったら飛ばされるクマ?」
明:「ケッケッケ、そんなんじゃねぇ。斯々然々以下省略だ」
菖、月、萌:『成程(ね、な)』
明:「そりゃよかったぜ。んで?行くなら何処クマ?」
月音:「そうだね、僕はホテルよりも昔ながらの旅館がいいクマ」
萌香:「私もだ。緑豊かな散歩道を二人でイチャイチャしながら歩きたいクマ」 (ドヤッ
菖:「ん〜……俺は田舎の方、かなぁ。希望ヶ花って割と都会っぽいし、田舎の方が美味しいもの多いクマ」
明:「成程クマ成程クマ」