ワールドトリガー 全てはこの手で   作:ジュナス

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十二話

早いものでもうB級ランク戦の期間が終わり、最終ランクは1位となった。当初の目標が意外と簡単に達成できたが、これも二人のおかげだと思う。感謝感激である。

 

そんな俺たちだが、今日何やら城戸司令に呼び出しを受けた。

 

「一体何でしょうね?」

「さー、俺も特に聞いてないから分からん。なんなんだろ?」

 

しかし俺たちは詳細を知らされてはいないので二人は少し不安そうだ。まあ俺は規則違反した覚えはないから特に気にしていない。おおよそA級に上がることのもろもろだろう。

 

そしてついに呼び出された会議室に到着した。

 

「さあ、準備はいいか?」

 

二人は返事とばかりに頷いた。しかしやはり表情は硬い、緊張しているんだろう。

 

「失礼します、真田隊到着しました」

「入りたまえ」

 

その声に従い入室すると、城戸指令含む城戸派幹部四人と忍田さんと沢村さんがいた。一体なんなんだろ?

 

「真田隊、今日からお前たちをA級部隊に任命する」

 

……は?いや、ありがたいけど……

 

「あの、挑戦権を得ましたがまだ何もしていないんですが」

「問題ない。お前の実力は前から評価している。ランク戦の映像も確認し問題はないと判断した」

「……了解しました。真田、A級部隊拝命します」

「よろしい、あとは忍田くんから詳しいことを聞きたまえ」

 

そう言うと城戸派幹部は皆出て行った。唐沢さんにはおめでとう、と言われた。ラグビー繋がりで仲はいいのだ。

そして室内には俺たちと忍田さんたちだけになった。

 

「真田、おめでとう。これでお前もA級だな」

「はあ、ありがとうございます」

「全く、前から何度もチームを作れと言ったのに、ようやくか……」

「あー、すいません?」

 

まあ確かに何度も遠回しにだが言われたな。ていうかそんなに深刻に考えてたならどっかに強制的に放り込めばよかったのに。

 

「沢村くん」

「はい。真田くん、これが資料よ。ちゃんと読んでね」

「うす」

 

渡されたものにはぱっと見A級部隊の特典などが書かれていた。多分給与体系なども書いてあるだろう。

 

「それで真田、あとでエンブレムを決めたら持ってきなさい。その時にまた話すことがある」

「一人で?」

「そうだ」

「了解しました。他は?」

「いや、以上だ」

「では失礼します」

 

そして俺たちは退出した。

いやー、それにしてもなんかあっさりしてたなー。まだなんかあると思ってたけどそんなことなかったもんな。

それにしてもこれでホントにA級か、早いもんだな。

 

「やりましたね真田さん!これで目標達成ですね!」

「あー、確かに隊を作った理由がA級になることだったし目標達成だな。次の目標はどうすっかなー、とりあえずA級1位を目指すか」

「そうですね、やりましょう!私も頑張ります!」

 

二人は喜び、新しい目標にもやる気を見せる。可愛らしい反応なのでついつい二人の頭を撫でてしまう。

それにしてもやる気を出してくれるのはいいことだ、頑張って鍛えてやんないとな。戦術面もまだまだ甘いし、いつかは自分で隊長になれるくらいは鍛えてやらないとな。

 

「あとエンブレムどうすっか。なんか希望でもある?」

 

すると二人は相談しあう。そして以前から話がついたのか、すぐに俺に向き直った。

 

「あの、今まで考えていたのがあったんです。いいですか…?」

「あ、考えてあったんだ。どんなん?」

「はい。いろいろ考えたんですが、私たちと真田さんの苗字で調べてみたんですけど、真田十勇士っていうのと同じだったんです」

「それで六文銭はどうかなあって」

 

あー、六文銭。でもあれ三途の川の渡し賃で、死をも恐れず戦うとかそんな意思の表れじゃなかったっけ。そんな物騒なもんエンブレムにしていいんかなあ?

2人を見ると期待と不安の混ざったような顔をしていた。まあそんな顔されちゃあしょうがないか。

 

「いいよ。六文銭にしよっか」

「!はい!やったね沙霧ちゃん!」

「うん!彩香ちゃん!」

 

ホントに微笑ましいな。

 

 

その後、資料などを読むのは後回しにしてエンブレムも決まったので二人と別れ、忍田さんの元へ向かう。

一人で来いというのはいったい何の用だろうか。まああの二人に聞かせるにはまだ早いようなことを話すのだろう。

 

そして本部長室に到着したのでノックする。

 

「真田です」

「入ってくれ」

 

失礼します、といい扉を開けると、中には忍田さんと沢村さんさんだけだった。城戸派とは関係のないことなのだろう。

 

「一応エンブレムは決まりました。六文銭にします。まあ細かいのはデザイナーさんに任せますが」

 

忍田さんの眉がピクリと動いたのがわかる。きっと意味分かってんのか?とでも言いたいのだろう。

 

「決めたのは2人です。意味を理解しているかは分かりませんが、これがいい、と言ったので了承しました」

「お前が意味を理解して許可をしたならいい。そして本題だが……」

 

そして聞かされたのはボーダーの公開していない仕事だ。

風間隊はカメレオン特化というコンセプトチームの特性を生かし、暗部的なことを引き受けることがあるし冬島隊長は技術部に兼任みたいな形だし、嵐山隊は広報活動を行っている。三輪なんかは思想的に城戸司令の懐刀みたいな節がある。そして迅も未来視のサイドエフェクトにより上層部の意思決定に近しいところにいるし、東さんもそういう場には呼ばれる、というようなことを言われた。

 

「なるほど。で、それが何か?」

「これからは真田、お前にも会議に参加してもらうことになる。これは命令だ」

 

あらー、お気楽な平隊員生活もこれでお終いか。まあもう年齢的にも社会人だし仕方ないか。

というかもしかして隊を作れって暗にこういうこと仕事をさせたかったからなのか?まあ支部所属じゃないのにチームに入らないのは珍しいからな。

 

「了解です。あ、あと派閥とか面倒なんで何処にも味方しないんでその辺よろしくお願いしますね」

 

ここで先手を打っとかないと面倒ごとに巻き込まれかねないからね。ネイバーブッ殺主義の城戸派も、防衛第一主義の忍田派も一長一短だからな。そういう派閥は否定しないけど巻き込まれるのは嫌なのだ。日和見と言われそうだが、それでも派閥には協力しない。

 

「お前のことだからそう言うと思っていたさ。しかし規則は守ってもらうぞ」

「善処します」

 

状況次第では規則違反上等なんで、その辺は勘弁してほしいっす。

 

「はあ、全くお前は。まあいい、ところでお前たちは遠征部隊を目指したりするのか?」

「いや、そんな面倒いことしないです。それにあいつらを危険に晒すわけにもいかないですし」

「なるほど……わかった。今回の話は以上だ、これからも精進するように」

「はい、失礼します」

 

そして俺は退出した。

 

さってとー、帰ったら祝勝会もっかいやろーっと。今度はこの前よりも仲良くなってるし3人でメシ行くか。

どんな店にしよっかなー。

 

 

 




ホントはランク戦をまだ何戦かやりたいんですが、チームが分からないのでここらで終わります
新たにチームと戦い方が出てくれば追加したいと思います
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