「協力!?
海軍に入るのではないのか?」
前代未聞のことだ。
ドロップした艦娘が海軍に入らないなど
聞いたこともない。
「助けてもらった上に自分で言うのも失礼ですが、
私は未来技術の塊です。
過去の世界に流出させて大丈夫なのでしょうか?
それにこの世界に存在する意味も解らずに
戦うなんて耐えられません。」
この世界に私が存在することは、
正しいのか。
イレギュラーな技術が蔓延しても大丈夫なのか。
そもそもこの世界の未来が私の知る未来につながるのか。
私の存在する意味もわからない。
「私の勝手な意見だが、君の力は確かに強い。
しかし戦争は一人の力でどうにかなる物ではない。
ここに君の存在があることは
確かにイレギュラーかも知れない。
偶然かも知れないし、必然かも知れない。
しかし、
戦う力があるにも関わらず戦うことを放棄する。
それは人類が滅びることを見て見ぬふりをする
ってことだ。
君は神にでもなったつもりか!?
人々が苦しみ死んでいく様を
ただ傍観しようとでも言うのか?」
こっちの気も知らないで好き放題言いたい放題…。
「私はジオン軍だ!!
ジオン公国軍の攻撃空母ガウ
それ以上でもそれ以外でもない。
日本海軍なんて知らないし深海凄艦も知らない。
自分がここに存在する意味もわからない。
下手にこの世界に干渉してしまって
何が起こるかもわからない。
怖いんですよ。
味方に裏切られて沈んだと思えば
知らないところに浮かんでいて、
拠点と仲間を手に入れたら大軍が押し寄せて
仲間になれとこれまた大軍が要求する。
私の身にもなって下さい。」
「…。すまなかった。確かに混乱するだろうな。
それでも、我々海軍に入ってくれないだろうか。
待遇は保証するし、
君が望むなら叶えられるように
できる限りのことをしよう。
どうしても力を貸して欲しいんだ。
今、
圧倒的な物量の差の前に力の差の前に人類は無力だ。
少しでも力が欲しいのだ。
なんとしても勝たねばならない。
その為には、悪魔に魂を売ることも躊躇しない。
未来技術だろうがなんだろうができることをやる。」
…。
人類が今は深海凄艦に踏みにじられているんだ。
地球と宇宙でドンパチしている余裕もなく、
海を奪われて血眼になって
必死に取り返そうとしているんだ。
そこに
ジオンも連邦もない。何を意地になっていたのだろうか。
「解りました…。
私は、攻撃空母ガウ。
宇宙世紀0079に始まったジオン公国の独立戦争における地球侵攻作戦の中の
ジオン公国軍地球方面軍司令の
ガルマ・ザビ大佐の乗艦です。
ガルマ大佐の親友に騙されたことによって
連邦軍の新型艦の前に敗れました。
経験も浅く、未熟者な私でも構わないなら…。
力をお貸ししましょう。」
「ありがとう。
こちらこそよろしくな、ガウ。」