ノックの音がした。
「失礼する」
ん?
「天龍か。遠征任務ご苦労でした。」
「あぁ。そんくらいどうってことねぇよ。
ほら、報告書だ。」
「それと、聞きたいことがある。」
「何?」
「ジオン公国って知ってるか?」
提督なら知っているかも…。
「知りませんよ?何それ。」
期待した俺がバカだった。
「実はさ、
空飛ぶ艦娘を見たんだ。
んで、話しかけて何処の艦娘で
何者なのか聞いたら
ジオン公国軍の攻撃空母ガウだっていうんだ。」
「きっと夢だよ。妄想だよ。
私をからかおうなんて百年は速いよ?
だいたい、
空母はというか艦娘は飛ばないし…」
コンコン
「駆逐艦時雨。入ります。
提督。空飛ぶ艦娘っているのかい?
五月雨が中破していた時に空からビーム出したり、
艦載機を飛ばしたりして助けてもらったんだけど。」
時雨。お前もか…。
「うーん。天龍もおんなじこと言ってたけど…。
その海域をちょっと調べて見るか?」
提督が乗り気になってきた。
時雨のいうことがホントなら、
そいつは、早く味方に引き入れた方がいい。
ジオンだろうがニホンだろうが戦力増強は大事だし、
あの海域は、まだ完全に姫を駆逐した訳でもない。
遠征任務の邪魔をする敵の多いこと多いこと。
残党狩りまでしっかりやらなきゃダメだ。
「んじゃあ、一航戦とか五航戦とか…。
駆逐艦とか…。あぁ、主体は駆逐艦ね。
散策なり偵察なり適当にやっといて。」
「わーた。やっとくよ。」
やる気のねぇ提督だが、
許可は降りた。
聞いたところ「ガウ」は
まだこの世界の事をほとんど何も知らないらしい。
だから、
早いとここちらがわに
引きずり込む。
「時雨。そのあと奴が何処に行ったんだかわかるか?」
それがわかるだけでだいぶ変わる。
「うーん。旧研究鎮守辺りか、
まだ攻略していないあの凄地か
そんなところじゃないかな?」
「ってことは、凄地にめちゃくちゃ近いな。
まぁ、そんなに強い深海凄艦のいる場所でもないし、
ときどきあいつら逃げて行くぐらいだし…。」
「あの娘強いし、
規格外だから深海凄艦、全滅してるかもよ?」
「空を飛び回り、ビームを放つか…。
そんな化け物は、敵にまわしたくねぇな。」
そんなキチガイ性能持っていたら、
下手すればレ級より強い。
だからこそ、
仲間に引き入れたい。
どうしても
一刻も早く
この戦いに終止符をうちたいのだ。
それに、奴がまだ何も知らないなら
何を仕出かすかわかったものじゃない。
それに、
ジオンの技術にだって興味がある。
艦載機の性能だって零戦の比じゃねぇらしいし、
なにより、
空 を 飛 べ る の だ
とにかく、
早急にこのミッションをコンプリートしなければ…。
こうして、
人類もガウの事を探り出すのであった。