暗黒が行く!   作:廉造

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ネメシスが転生してから10数年。今回から本格的に原作開始します。


原作開始
第11話 暗黒は帝都に帰ってくる


千年以上の歴史を誇る帝都。

 

かつてあった栄華は失い今の帝都は負の感情が多く漂うようになった。

 

 

諸悪の根源たる大臣が10才も満たないであろう少年を皇帝に即位させその皇帝を裏から操り帝都は腐りきってしまい犯罪も多くなり革命軍なる敵まで出来てしまった。

 

 

 

かつてより治安も悪くなったため帝都警備隊は必然的にパトロールする回数も日数も増えた。

 

 

 

 

 

「コロ、この辺りに悪の反応は?」

「キュキュ〜」

 

ポニーテールの女性がコロと呼んだ犬のような可愛らしい動物に話しかける。コロは首を横に振る。

 

「オッケーわかった!じゃあ今度はこっち!」

コロ「キュ-!」

 

コロを引っ張り別の場所へパトロールを開始しにいく女性 セリューは今日も悪を倒すために街を見て回る。

 

 

 

「今日も張り切ってますね、セリューさん。」

 

そんな彼女の後ろからもう一人別の人物がセリューに声をかける。その人物は血のような赤色の髪色と瞳をした女性。セリューと同じ警備隊の制服を着ていたが彼女はネメシスの従者であったアルだった。

 

 

セリュー「アルちゃん!もちろんです、正義の味方たる者パトロールは欠かしませんから!ね、コロ!」..

コロ「キュキュイ!」

 

アル「フフ...頑張るのは結構ですが一応今は上司ですからね?セリューさん。」

 

セリュー「はい、すみませんでした『副隊長』!」

セリューは態度を改め副隊長であるアルに敬礼する。

 

 

 

 

主が旅立ちセリューの父 リュートが亡くなってからこの10年間セリューとアルは死にものぐるいで特訓の日々を繰り返し共に警備隊となった。

アルはネメシスから与えられた特訓メニューを行っていたのでセリューとは差はつき今では副隊長となっている。だがセリューもコロ...その正体を帝都を築き上げた始皇帝が造り上げた超兵器 帝具の一つ 『魔獣変化・ヘカトンケイル』と適合している。

 

 

10年前のあの日からセリューとアルは互いに支え合い生きてきた。セリューは目の前で父が凶賊に殺された事が原因か悪に対して異常なまでの敵意を見せ度々暴走することがあった。

 

アルはそんな彼女のストッパーとしてセリューごやり過ぎた時その暴走を止めてきた。

 

 

アル(そっか、あれから10年とちょっとなんだ...。)

 

 

 

アルの主 ネメシスが帝都から去り『もうそんなに経ったのか。』や『まだそんなにしか経ってないのか。』と思うこのごろ。

 

一体いつ帰ってくるのかわからないがネメシスの従者たる者、主を信じて待ち続ける。どれだけの時が経とうとその思いだけは捨てなかった。

 

 

アル(私は今も待ち続けますよ。主....。)

 

セリュー「アル副隊長ー!どうしたんですか?置いていきますよー?」

 

アル「...!はい、わかりました。」

 

 

アルとセリュー(&コロ)は今日もパトロールを続ける。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

同時刻。帝都から少しばかり離れた街道。

 

馬が引く荷車が1台帝都へと向かっていた。

 

 

 

 

「もうすぐ帝都だよお兄さん。」

 

「それにしても今の帝都に行きたいなんて...危ないんじゃないかねえ?」

 

 

馬車を引く2人の男が荷車に乗せた一人の男に声をかける。

 

 

 

その男は褐色肌で闇のように黒い黒衣を着込みそれとは正反対の真っ白く腰まで伸びた白髪。そしてその傍らに鞘に入れた禍々しい長剣を置いていた。

 

「今の帝都の状況は噂で聞いている。いらんお世話だ....。」

 

 

「かぁー!乗せてやってるのに相変わらず偉そうだな!ま、アンタには恩があるしここまで来たんだから最後まで連れていってやるよ。」

 

「フ..それではまだしばらく寝ていられるな。」

 

そう言い男は目蓋を閉じ寝始めようとする。

その時、轟音が鳴り響き馬車が大きく揺れ転倒する。

 

その直後馬車の運転手の2人の悲鳴が上がる。

 

 

 

寝ようと思っていた所を邪魔されたので流石に気になり声をかける。

 

「どうした?」

 

 

 

「た、大変だ...土竜が!」

 

「なに?」

 

外に出てみると転倒した馬車の前には虫のような外見をした一級危険種 土竜が確かにいた。

 

 

「やれやれ....土竜ごときが私の邪魔をするとは。『コレ』を使うまでもない。この手でグチャグチャに...」

 

黒衣の男は長剣を片手で持ち、もう片方の手をパキパキと鳴らす。

そして向かってくる土竜相手にその片手をかざそうとした。

 

 

 

 

 

 

 

 

「人助けと名前売り、同時にできそうだな!」

「ぬ?」

 

 

 

瞬間、どこからともなく現れた少年が剣を構え一瞬で土竜の触覚を切り落とした。

 

 

「!」

「ほう...。」

 

 

 

 

「一級危険種 土竜か...。相手に不足はないな...。」

 

 

 

地面に颯爽と着地し間もなく土竜の方に振り向き再び長剣を構える少年。

一方土竜はというと自らの触覚を切り落とされたため怒り狂いながら少年を襲いにいった。

 

 

「怒ったな。」

 

土竜「ヴォアアアアアアア!!!!!」

 

 

 

土竜のその大きな腕が地面に振り落とされる。これは少年に対しての攻撃だったが少年はその振り落とされた腕の上を走り飛び土竜の顔へ飛んでいく。

 

 

「終わりだ!」

 

 

少年が土竜を通り過ぎるその一瞬で少年はいくつもの斬撃を土竜に浴びせ瞬殺した。

 

「す、凄い....!」

 

 

 

この光景には黒衣の男も関心する。

(あの少年....やるな。)

 

 

 

 

 

「凄かったぜ少年!」

「まさか危険種を一人で倒してしまうなんて!!」

 

 

2人は自分達の救世主でもある少年に駆け寄る。まぁ人間として当然の反応といえよう。さて少年はというと....。

 

 

「当ったり前だろ!おれにかかればあんな奴楽勝だって!!」

 

まぁ随分とわかりやすいまでの反応だ。嬉しがっている表情がバカでも読み取れる。

 

 

タツミ「ちなみにおれはタツミって言うんだ!帝都で有名になる男の名前だから覚えといた方がいいぜ!」

 

 

少年....名をタツミ。どうやら彼は帝都で名を上げようと地方からやってきたのだろう。

 

あの様子では今の帝都の状況がよくわかっていないらしい。

 

(ま、私もそれを知ったのは数日前だが....。ぬ?)

 

 

 

この時黒衣の男のみもう一つの気配を感じ取る。その後で少年も気づくが遅かった。

 

 

タツミ「!危ない!!」

 

タツミは2人の男を突き飛ばす。その直後、タツミの足元からもう一体の土竜が現れタツミは中に飛ばされる。

 

 

タツミ「うわぁ...!!」

 

 

タツミはギリギリ防御に間に合ったようでそれほどダメージは負わなかった。しかし油断したその瞬間に土竜の追撃をまともに受ける!

 

ドゴォッ

タツミ「ぐわっ!!」

 

 

 

タツミは地面に叩き落とされ長剣も離れた所に落ちる。まだ戦える程度には動けるが武器が手元にない以上、厳しい状況だ。

 

 

せめてこの人達だけでも....。タツミはその場で立ちすくむ2人の盾となろうとした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「全く見ていられん。」

 

 

タツミの背後から黒衣を着た男が現れる。

 

 

まるで漆黒の闇のような黒衣。そしてそれに相反する輝く白髪をした褐色肌の男。

 

 

 

 

その男が現れた直後土竜は怯えるように後ずさりし出す。

 

タツミ(土竜が...怯えている!?)

 

 

男は禍々しい長剣を鞘から抜きその剣の実体が現る。

 

 

 

「『暗黒の腕(ドゥンケル・ファウスト)』」

 

 

男が取り出した長剣。その剣先が伸び鞭のようにしなり更に3つに分かれる。

 

3つに分かれた鞭が土竜を縛りつけ男が持ち手を引く。するとどうだろう。土竜の体はまるで豆腐のように切れ、細切れになった。

 

 

 

「他愛ないな。」

 

タツミよりも圧倒的に終わらせた男は武器を長剣の形に戻し鞘に収める。

 

 

 

タツミ「す、スゲェ....!」

 

タツミ少年の目が輝き始める。黒衣の男は嫌な予感を察する。

 

 

タツミ「なぁアンタ!名前なんていうんだ!?おれはタツミっていうんだ!!」

 

 

ネメシス「お前の名前はさっき聞いた。私の名はネメシス。以上だ。」

 

タツミ「ネメシスさん....!お願いだ!弟子にしてくr(ry」

ネメシス「断る。」

 

 

黒衣の男....ネメシスの予感は当たりタツミのお願いは即効で拒否する。

 

 

 

タツミ「そ、そんなぁ....。」

 

ネメシス「(『2人も』弟子はいらん....。)だがせだかくだ。帝都に着くまでは共に行こう。その最中私の動きを見て覚えろ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

10数年前この世界に転生した巨悪 ネメシス。帝都を去り旅をしていた彼は長き時を経てこの帝都に帰ってきた。

 

 

 

 

続く

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