暗黒が行く!   作:廉造

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前回のあらすじ

アカ斬る世界のことを知りたかったネメシスは後に正義狂になるセリューちゃんのお父さんのリュートから帝具やら超級危険種の事を聞き興味津々。


第6話 暗黒は友を得る

 

夜が明け『今日が昨日』になり『明日が今日』となった。

 

 

昨日に引き続き、気持ちがいい程清々しい晴れ。今日は休日でもありリュートは娘のセリューを連れ公園にピクニックに着ていた。

 

 

セリュー「パパ!こっちこっち!」

 

リュート「こらセリュー、そんなに走ったら転ぶぞ?」

 

 

 

セリューは元気に走り回る。ここのところ休みがなかったから全く会えなかったからこうして2人で出かけることが嬉しくて仕方ないのだろう。

 

たまにはこういう日も悪くない。そう思った。

 

 

 

 

 

 

ネメシス「おや、これは奇遇だな」

 

リュート「ふぁっ!?」

 

急に背後から声をかけられ驚き変な声を上げるリュート。

 

 

リュート「ね、ネメシス!なんでまたこんなところに....」

 

ネメシス「例え別世界でも公園は公共の場に変わりはないだろう。なに、この帝都の状況をみるついでに2人で来ただけだ」

 

リュート「2人...?」

 

 

 

よく見るとネメシスの後ろに赤髪のセリューと同じくらいの歳の女の子が隠れていた。

 

 

ネメシス「この娘は『アル』。あの時オリにいた奴らの内の1人。身内がいないから私の従者となっている」

 

アル「....こんにちわ」

 

 

 

リュート「オリ....というとドイルの奴隷の?こんな女の子を従者って....」

 

ネメシス「勘違いするな。コイツがどうしても私に付いていきたいと言ったから仕方なく従者にしたのだ。

 

 

.....なんかこのセリフ、ツンデレっぽくないか?」

 

リュート「いや自分で言っておいて何を言ってる。」

 

 

 

そんな掛け合いをしているとさっきまで走り回っていたセリューがこちらにやってきた。

 

 

セリュー「パパ!何して....アレ?パパ、その人だれ?」

 

ネメシス「なんだ、娘がいたのか?

 

私は暗黒エネルギー ネメシス。かつて『救世主《メシア》』に成ろうとした....」

 

セリュー「???」

リュート「おいちょっと待て。」

 

リュートがネメシスの黒衣の襟を掴み引っ張る。

 

 

ネメシス「なんだ?」

リュート(子供にそんな訳の分からない話をするな!それにそんな不用意に正体をバラすのも止めた方がいい。)

ネメシス(むむ....仕方ないな..)

 

 

セリュー「よく分かんないけど....パパの友達?」

 

リュート「え?ま、まぁそういう関係になる..か?」

ネメシス「私の顔を見るな。」

 

セリュー「そうなんだ!えーと....」

ネメシス「ネメシスだ。」

セリュー「ネメシスさん!私はセリューです!」

 

ネメシス「セリューか。よろしく。

 

そういえばうちのアルと同い年くらいだな。」

 

 

セリュー「アル?」

 

ネメシス「さっきから私の後ろにいるコイツだ」

 

アル「あう」

 

 

そう言いネメシスは後ろにいたアルを掴み鬱陶しそうに持ち上げる。

 

 

ネメシス「せっかくだ。お前も自己紹介しろ。」

 

アル「え、えーと.....

 

アルです。主に従いお世話になっています。よ、よろしくです。」

 

セリュー「アルちゃんっていうんだ!私はセリュー!」

 

セリューはアルの手を掴む。いきなり掴まれたのでアルは動揺する。

 

セリュー「一緒遊ぼ!」

 

アル「え?あ、あの....」

 

 

遊んでいいのか?そんな風に思いながらアルはネメシスの顔を見る。

 

 

 

ネメシス「お前ぐらいの年の子供は遊び盛りだからな。それにさっきからずっとソワソワしているだろ。

 

遠慮なく、行ってこい。」

 

 

アル「あ.....ハイ....!」

 

セリュー「それじゃ、あっち行こ!」

グイッ

アル「あっ!セリューちゃんもうちょっと優しく引っ張って....」

 

 

そんなこんなでアルはセリューに引っ張られて行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ネメシス「遊び続けて1時間程経ったと思うが...何故子供というのはあんなに元気なのだ?」

 

リュート「はは!いいことじゃないか。未来な有望だって証拠だ!」

 

ネメシス「未来ねぇ.....」

 

 

他の子供たちと一緒に鬼ごっこしながら走り回るセリューとアルを見ながら2人は共に話していた。

 

 

 

ネメシス「あの娘...セリューもお前と同じで純粋だな。」

 

リュート「あぁ。なんたっておれの自慢の娘だからな。おれと同じでドイルのように悪い奴は許さない性格している。」

 

ネメシス「その純粋さ.....あの年の子供の時から抱いていると危ない気もするがな。」

 

リュート「...どういうことだ?」

 

ネメシス「さて、な。それにしてもアイツら会って1時間程度だというのに.....随分仲良くなったものだ。」

 

リュート「そうだな.....。そういえばオレ達も似たようなものじゃないか?」

 

ネメシス「そういえばそうだな。初めて会って間もないのに今こうして仲良く隣合っている.....以前のおれならとてもありえなかった光景だ。」

 

リュート「昨日も思ったが....前世のお前はそんなにヤバイ奴だったのか?」

 

ネメシス「あぁ。やったことの一部を聞いただけで一般人なら気が狂いそうなぐらい酷いことをやってきた。しかもそれを悪びれもなく、何度も行っていた。」

 

リュート(ヤバイなんてもんじゃなかった。)

 

ネメシス「だが今は....人間になり人間の感情を持っているためか.....随分穏やかになってしまった。

 

お前と話すだけで『楽しい』と思うぐらいにな。」

 

 

リュート「......。

 

 

おれもお前と話すと『楽しい』って思った。前世では悪人だったかもしれないけど...少なくとも今のアンタはそんな感じがしない。」

 

ネメシス「ふふ、光栄だな。」

 

 

 

リュート「....ネメシス、友達になってくれないか?」

 

ネメシス「まるで告白だな。その誘いは」

 

リュート「うるせぇ。....おれは昔から自分の正義を信じて人の話をまともに聞かず突っ走っている事が何度もあってな。そんな性格のおかげで友人がいなかった。

 

....数少ない警備隊の友人もその役職柄、危ない事件に巻き込まれ死んでいった。

 

 

最近は近所の人達と仲はいいが本当に近くでいてくれる友達はいなかった。だけどお前と話して.....友達になりたいって思ったんだ。」

 

 

ネメシス「....くくくく。いくら人間に転生したからといってもこの私と友達になりたいと言ったのは後にも先にもお前が初めてだぞ。

 

 

いいのか?私は元は巨悪。正義を掲げるお前はそんな怪しい奴と友達になりたいと言うのか?」

 

リュート「あぁ。」

 

ネメシス「.....本当に変わった奴だ。私もお前なら信頼できそうな気がする。

 

いいだろう。友になってやる。」

 

 

 

こうしてネメシスはリュートと友達になった。

誕生して約100億年。ネメシスは初めて信頼できるであろう『友』を得たのだ。

 

 

 

セリュー「パパー!お腹すいた!」

 

リュート「おや、娘達が帰ってきたな。オレ達はお昼にするが....どうだ、一緒に食べていかないか?」

 

ネメシス「ふ....喜んで頂こう。友よ。」

 

 

 

かつて私は『友情』や『仲間』、『絆』をバカにし認めなかった。

 

 

だがこうして得てみると思う。

 

 

 

 

悪くない、と。

 

 

続く




相変わらず台詞が多い&無理矢理展開。
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