暗黒が行く!   作:廉造

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第8話 暗黒は再会する

ネメシス「...!」ピクッ

 

 

ネメシスがその気配に気づいたのはお昼を過ぎたあたり。それまで気配を隠していたのか、ドス黒い気がいきなり現れたのでネメシスはそれを感じた方向を向く。

 

 

ネメシス「(この気配は....まさか!)......」

 

 

 

アル「あ、主....?」

 

セリュー「どうしたの?」

 

 

急に様子がおかしくなったので心配する少女達。それに対しネメシスはそっけなく答える。

 

 

ネメシス「...用事が出来た。少し待っていろ。」

 

それだけ言うとネメシスはササッと家から出ていってしまった。

 

 

 

アル「主!一体どこへ....」

 

アルはすぐに追いかけ外へ出る。しかし既にネメシスの姿は無かった。

 

 

 

 

 

家を出てすぐネメシスは空を飛び、高速で移動していた。ここまで急ぐ理由は感じたあの気配。それはネメシスがとてもよく知る気だったからだ。

 

ネメシス(帝王が仕組んだのか?どちらにせよ....面白くなってきたな...)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ネメシスがその気配を感じる少し前。リュートらは街の裏の通りをパトロールしていた。

 

帝都にいる殺人犯が隠れているであろう候補である場所だから念のためにこうして歩き回っている。

 

 

 

最初はリュート、オーガ、そして後輩である青年がそれぞれ分かれてパトロールしていたがそれらしき人物があまりいなかったため今再び集合した。

 

 

リュート「こうした裏の道ならいると思ったんだが....ハズレだったか?」

 

オーガ「...そもそも帝都のど真ん中で人殺すような奴がアジトでもなくこんな所にいつまでもいるとは思えんがなぁ」

 

「た、確かにオーガさんの言うことには一理あると思います。というかもう帝都からいないんじゃ?」

 

リュート「いや、それはないだろう。最後の殺人からまだそんなに時間は経っていない。少なくともまだ帝都にいる可能性はある。」

 

オーガ「ま、場所がわからないんじゃ手の出しようもねぇな。」

 

リュート「全くその通りだ、クソッ」

 

リュートが悔しそうに顔をしかめ、拳を強く握る。

 

 

「先輩....」

 

オーガ「まぁたいつもの偽善か?ご苦労なことだ」

 

リュート「何とでもいえ。おれはおれの正義を突き通し悪を倒す。ただそれだけだ。」

 

オーガ「フン。」

 

 

「あ、あのお二人共、ケンカは後にしてまずは殺人犯を探すことを先決に...」

 

ザシュッ

「ぁえ?」

 

 

 

 

普通に会話していただけだった。後輩が2人を落ち着かせようとした。その途中、後輩の体が縦に真っ二つに両断されてしまった。

 

 

 

何の予兆もなく、本当にいきなり起きてしまったためリュートとオーガは目の前の光景が現実なのかと疑った。

 

 

両断された本人すらも、自分に何が起きたかわかっていなかった。

 

 

わからずにその体が両断され体が崩れ落ちていく。

 

ドチャッベチャッ

 

 

彼の体の中からあらゆる内蔵な飛び出てくる。それらが地面にグチョグチョっと落ちていた。

 

 

 

リュート「な、あ、あぁ....?」

 

 

リュートは放心状態だった。彼が警備隊に所属してからまだ半年程度。それなりに正義感が強く純粋で自分を先輩と呼び慕ってしれた。実際リュート自身もその後輩を弟のように思っていた。

 

 

 

その大切な後半が目の前で何の前触れもなく、いきなり死んでしまった。リュートは未だに信じられたなかった。

 

 

 

 

オーガ「おいリュート!武器を構えろ!!」

 

その時大きく響き渡るオーガの声が聞こえハッと我に返るリュート。

 

 

彼に言われるがままにとっさに剣を抜き構える。すると何処からともなく出てきた剣のような鎌のような何かしらの武器が暗闇から現れたリュートの剣とぶつかる。

 

奇跡的にその攻撃自体は防げたもその衝撃でリュートの体は後ろへ大きく飛び壁にぶつかる。

 

 

 

リュート「がはぁ!!?」

 

 

オーガ「クソが、なんなんだ一体ぃ!?」

 

 

 

オーガは攻撃が出てきた暗闇に攻撃を仕掛ける。いくつもの斬撃が繰り出されるが手応えはなかった。

 

 

 

オーガ「な!どういうことだ?どこに嫌がる!?」

 

 

 

オーガは剣を構え警戒する。

 

すると

 

 

『カカカカっ』

 

 

何か笑い声のような音が響く。その直後オーガの下の暗闇.....影から黒い異形のモノが現れソレはオーガの横腹に蹴りを入れ吹き飛ばす。

 

 

リュートよりも勢いよく吹き飛ばされたが意識そのものはあり、気を失ってしまった。

 

 

 

 

リュート「オー...ガ..... クソ!!」

 

 

 

壁にぶつかり自由に身動きできなリュートはオーガの影から現れたその黒い異形に目をやる。

 

 

 

頭部に4本の触覚ののうなモノが生え目も5つ。両腕に先程リュートを攻撃し後輩を両断させた剣を持つ....というより剣そのものが腕の一部の謎の異形の怪人。

 

 

 

『カカカカ!!』

 

不気味に笑うソイツは間違いなく人間ではない。人型の危険種かと思ったが目の前のその怪人はあまり生気は感じられない。では帝具なのか?帝具の中には再生機能を持つ生物型帝具が存在する。この怪人はその一種類かと思われた。

 

 

 

しかし帝具だときたらそれを操るものがいるはず。コイツの行動からして単独なため帝具ですらないのかもしれない。

 

 

 

 

ただ1つ分かっているのは.....コイツこそが昨日から始まった連続大量殺人犯だということだ。

 

 

 

証拠の1つにまず遺体の殺され方。死体の全てがキレイに両断されているということ。大きな剣や質のいい剣ならともかく帝都のど真ん中でそんな武器を持っていたらまず目立つ。しかしコイツは影から現れた。その能力を使えば帝都の中心にいようが隠れ放題。

 

 

 

何より、後輩の遺体とその他の遺体の『切り方』がそっくりそのままだったのだ。、

 

 

 

 

 

ついに犯人を見つけた。犯人はただ人を殺すだけの怪物。悪。

 

何としてもこの手で倒したい。だが壁にぶつかり背中を強く打った。今はまともに動けそうにない。

 

 

 

目の前の怪物は今度は自分の番とでも言わんばかりに腕の剣を振りながらこちらへ向かってくる。

 

 

 

 

その時リュートは死を悟ってしまった。まだまだやり残したことが沢山ある。まだ死ぬ気はない。それでも、、、目の前の死を感じられやい訳はなかった。

 

 

 

リュート(悔しいが....ここまでなのかもな.....済まないセリュー。ダメなパパで....。ネメシス...せっかく友達になれたのに....悪いな...)

 

リュートは諦め覚悟を決め目を瞑る。

 

 

 

その時だ!

 

 

 

 

「らしくないな。お前がその程度のピンチで折れるタマか?」

 

 

リュート「!」

 

 

『!?』

 

 

 

 

 

 

上から聞こえてくる声。リュートと怪人は上を見上げると空から人影がこちらに落ちてくる。

 

 

そしてその人影は勢いよく地面に降り立った。

 

 

 

 

 

 

この場に降り立った人物、ネメシスはリュートの前に立つ。

 

 

リュート「ネメ...シス...!?どうして!ここに.....

!」

 

ネメシス「『知っている気配』を感じたのでこうしめ確かめにきた。....まさかのビンゴとはな」

 

 

ネメシスは目の前の怪人向かい言い放つ。ネメシスはその怪人を知っているのだろうか?

 

 

 

 

 

ネメシス「知っているも何も....アレは私が『造った』のだからな。」

 

リュート「...は?」

 

 

 

目の前の怪人の名は『殺鬼』。

その正体はネメシスが以前神の力を持つ高位種族『神族』の住む『神世界』を侵略するために造り上げた恐るべき生物兵器 『闇の怪物』の一体である。

 

 

 

殺鬼はその闇の怪物中でも量産型であり同じタイプのものを何体も造られた。しかしそれらは全てネメシスと敵対していた『次元戦士』らによって破壊され、殺鬼含む闇の怪物は全て全滅したはずだ。

 

 

 

ところが何故か一体だけ生き残り何の因果かネメシスの転生したこの世界に迷い込んだのだろう。偶然か必然か、とにかくネメシス(主)と殺鬼(部下)は『再会』した。しかし....

 

 

殺鬼『グガガガガ....!!』

 

ネメシス「やはり私だと気づいていないようだな?まぁ人間になっているから仕方の無いのない話だ。

 

 

....放っておけば色々と面倒だから私がこの手で破壊してやろう。」

 

 

 

結局敵対し、人間となったネメシスと唯一生き残った闇の怪物 殺鬼は戦うこととなった。

 

 

 

 

続く




闇の怪物はかつてネメシスが造った生物兵器。


つまり殺鬼によるアカ斬る世界での被害=間接的にネメシスのせいってことになる。
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