なんとかコラボも書き終えることが出来ました!
いやぁ疲れましたね!!
ではお楽しみください。
シャドーが目を覚ますとすっかり朝になっていた
「ふぅ...朝か」
「...よおシャドー、おはよう」
先に起きていたアルデルルが声をかけてくる
「あぁ、おはよう」
「いつ出発するかは...そこの参謀さんにでも聞いてみようぜ」
「いや、聞くまでもない。もう充分に休ませてやった、行くぞ」
シャドーはコートの中をがさごそ漁る
「ちっ、やっぱりないか」
シャドーは息を荒くしながら落胆する
「タバコか?」
「血だ、そろそろ補給したかったんだが...」
「それはきついな、しかし...血か。俺のとこではだめなのか?あとは女がいいってんならその参謀とか」
「神の血は好きじゃないが、そうも言ってられないからな...アナザー、首出せ」
アナザーはボタンを少しはずし首筋を出す
シャドーは躊躇いなく噛みつき血を吸い満足すると口を離す
「ごちそうさま、汐音の血が恋しいな...」
シャドーは多少イライラしながら近くの宮殿へと足を進める
道中の敵に多少苦戦しながらも何とか退けることに成功した
「さて...さっさと宝具見つけて家に帰らなければ俺の命が危うい」
「そだな、俺たちの命も危ういし。てかここ長居はしたくないしな」
「見えてきました、あれが次の宮殿のC-87ですね」
「なんか色々気配がするな、戦闘が絶えなさそうだ」
シャドーがうんざりとした感じで頭を掻く
「しかし妙に変な威圧を感じるな」
「見た目にはほとんど影響してないですね、さっきの宮殿と変わらない形をしています」
「ただなんか人工系の気配がたっくさんするんだ、ゴーレムとかがいるかもしれん、気をつけて進め」
シャドーは創刀と妖刀を鞘から引き抜く
「アナザー、陣形は?」
「そうだな...シャドーと私が前衛、アルデルルさんは後衛、レッテルは中衛支援を頼んだ」
「ふむ、正しい判断だ」
シャドーは頷き妖刀を壁などに擦りつけ研ぐ
「さて、これからは気配を殺してなるべく走って行動しようと思う。素早い判断が必要になるから把握頼んだ」
アナザーはそう言うと気配を殺し、シャドー達もそれに同調し宮殿内へ入る
入るといきなりレーザーが雨のようにシャドーたちに降り注ぐ
「ほう、手厚い歓迎だなこれは」
シャドーはそれら全てをミクロ単位に切り刻む
切り刻んだ粒子が爆発する粒子に変化しシャドー達を爆風が襲う
シャドーは妖刀に特殊な妖力を流すと爆風を放ちその爆風を吹き飛ばし返す
風が止み始めると妖刀は大剣の姿に変わっていた
「よし、何とかなったな」
「先を急ごう」
シャドーは妖刀を元の姿に戻す
「あ、この妖刀少ししまっとくか。久々に村正でも使ってみるか」
シャドーは妖刀をコートの内ポケットに投げ込み内ポケットから村正を取り出す
「相変わらずどろどろした奴だな」
シャドーは創刀を鞘に納め村正を腰に刺し前の宮殿で言う町の所に向かう
どうやら内装は前の宮殿と全く一緒らしい
「...今度は何も起きない...か?」
アルデルルが辺りを見回す
「おい、フラグを建てるなフラグを」
瞬間、目の前に巨大なブラックホールのようなものが現れシャドー達を吸い込もうとした
「ほら来たじゃん...バカ」
シャドーは創刀を引き抜き様にブラックホールのような物を斬りつける
運よくブラックホールの様なものを斬る
「斬った感触からすると異次元転送する装置みたいなもんだな」
「行先は...想像したくないな」
「辺り一面ブラックホールだったりしてな」
「先を急ぎましょう」
「そうだな、次は反対方面に行くか」
シャドーは言葉通り反対方面に行く
反対側着くと機械仕掛けのロボットたちが目を光らせこちらを睨む
「待った、お前らは俺らの言葉を理解できるか」
しかしロボットたちは何を言わず目からレーザーを撃ったり口からレーザー、腕ミサイル、腹からレーザー、飛空爆撃など様々な攻撃をしてきた
「はぁ...所詮は人工知能、愚かな鉄屑共だ」
シャドーはその答えを察知していたのかその行動が起きる瞬間に辺りのロボットを村正で薙ぎ払っていた
「とりあえず手分けしてこれを殲滅するぞ」
「大体二千万体でしょうか?」
「よし、シャドー。手を貸せ」
「いいが足手まといになるなよ」
シャドーは村正を鞘に納め黒曜石のナイフを二つ取り出し目にも止まらぬ速さで足の部分を切ってはアナザーが別のナイフで頭を斬り分けていく
敵は固いものも多くナイフでは切れない物もいる
血符【ブラッディ・ウィッシュ】
シャドーは二つのナイフを自身の腹に突き刺し刃を血で構成してまたロボットたちに斬りかかり
刃に触れたロボットは内部から血の結晶でできた棘が破裂する
アルデルル達も力は使えない物のそれなりの数を掃討する
「ふぅ...後どれくらいだ」
「二百体、ぐらいか?」
「いや二億だ」
「増えてない!?」
「見ろ」
ロボットたちの破片が液体状に変化し粒子が分かれて別の粒子と結びつき再び再生する、つまり倒せば倒すほど増えているようだ
「生きてるころに見たアニメではこいつらを統括している親玉みたいのが居る、俺はそれを探す。足止めを頼んだ」
「アニメかよ、まぁいい。そいつはどれなんだろうな?」
「了解です、頑張って」
「ちっ、こんな時に使えないの出されても困るんだよなぁ」
シャドーはサイコロの目を見てそう呟くと空高く飛び全てのロボットを注意して見るがそれらしきものは見当たらなかった
「さっぱり分からんなぁ...」
シャドーは霧になりロボットを全て細かく見る
しかし何も変わらずただのロボットだ
「ねぇアルデルル、こいつら焼き払ってもいいか?」
そう言うとシャドーは力を籠め闇に包まれ、次の瞬間とてつもなく大きい漆黒のドラゴンが現れその背中にシャドーが乗っている
『おいなんだシャドー、こんなつまらなさそうな場所呼んでんじゃねぇ。殺すぞ』
「黙れくそが、お前の主人は俺だ」
「いいんじゃないか?こいつら倒さないと先に進めないし」
「よし、許可も出たしやるか、ゼネラル頼んだ」
『仕方ねぇ...次呼ぶときはもっと面白そうなところにしろ』
「遊園地とか?」
『ぶっ殺すぞ』
【マッド・クライシス】
ゼネラルは空に飛び上がり漆黒の炎をロボット全てに当て破壊する
「お疲れさま、もうちょっと残ってくれ」
『分かった』
ロボットたちは焼き尽くされ灰になり復活しなくなった
「どうやら倒したみたいだな」
「よし、じゃあもう少し付き合ってもらうぞゼネラル」
『え~...マジ?』
「マジ」
『は~...分かりましたよ、やればいいんだろやれば』
「で、参謀、これからどうする?」
「そうだな...シャドー、そいつはどこまで動ける?」
「こいつか、俺の具現化だが...それと別に個人の魔物だ、どこまででも行ける。なんだ、こいつを使って偵察なら辞めておけ、こいつは敵を見つけたら殺さずにはいられない質でな」
「そうか...ならシャドー、お前が霧になって辺りを散策してくれ」
「了解だ。こいつは何かあったときのためにここに置いていく。頼んだぞゼネラル」
『任せろ、さっきのザコぐらい小指一つで潰してやるよ』
「あぁ、信じてる」
シャドーは霧に変わり宮殿中に放つ
所々で霧のシャドーに対してレーザーや弾丸、さっきのロボットたちが襲ってきた
シャドーはその場で実体化するとナイフで切り刻む
倒すたびにまた敵が増えていく
「あ、そう言えば炎あったな」
シャドーはナイフをしまい妖刀を構え少し力を籠めると炎に包まれそれが消えるとレイピアに姿が変わっている
「レイピアは軽すぎて慣れないが...まぁいい」
シャドーがレイピアで居合いを放つと高熱の炎がロボットを取り囲み焼き尽くす
「そんじゃ、逃げるか」
シャドーは翼を広げ物凄い速さでアルデルル達の元へ戻った
「ただいま、途中で見つかってそこまで分からなかったが...とりあえず宮殿の周りの警備が重点的になっている、それとさっき戦ったやつとは別のロボットも居た。とりあえずこいつらを殲滅すれば楽に事が運ぶだろうから今からそいつらを殺しに行く、ついてきてくれ」
シャドーはレイピアをひゅんひゅん振り回す
「殺しにか、下手に手を出すのも危険だが...他の者の意見はどうだ?」
「僕は...慎重に進むべきではないかと思います、この先何が色かもわからないこの世界で限られた力を消耗しすぎるのはまずいかと」
「私も同意見だ、よく分からない所を闇雲に進むのは危険だ」
「しかし他に何があるって言うんだ」
シャドーはレイピアを刀に戻し鞘へ納める
「見つからないように潜入することだな、隠密行動は調査隊の基本だ」
「暗殺云々は苦手なんだがなぁ...」
シャドーは長い髪をかき上げ掻く
「搖動でも囮でも、やれることは色々あるぞ」
「おい、俺は体力だけの馬鹿じゃないぞ」
「戦う事しか能がないのは間違っていないだろう?」
「...反論できないのが悔しいな」
シャドーが舌打ちをする
「とりあえず...俺が奴らを引き付ける、その間に三人で城内を調べてくれ」
「...分かった」
シャドーは不服そうにしながらも承諾する
アルデルルと別れ城内へ入る
「俺は今から全身を霧にしてばらばらに隠れる、そこから口だけを実体化したりして状況を教えるから各自自分で判断して動いてくれ」
シャドーは霧になり所々にある物陰や溝、天井に隠れながら進んでいく
建物は一個目の物とほぼ変わりがなくレンガ作りだが少し違う事は白骨死体の数が異常に多い、一個目の所とは違いここ数十年の間に滅んだのではないかと言うくらい劣化が新しくしかもパソコンまである
シャドーはこの事を小声でアナザーやレッテルに説明する
「劣化が新しい?でもここは約数兆年前には既に滅んで居ませんでしたか?」
「そのようなんだが...何者かが侵入したりとかがやはり妥当か...?」
「そうだろうな」
シャドーも頷く
「侵入...だとしたら目的は何でしょうか?」
「そこはあれだろう、宝具とかいうやつじゃないのか?」
「宝具の情報は場所によりますが結構厳重に隠しているんです、知ってるとすれば恐らく神クラスの者、あるいはそれ以上の生命体...です」
「なら考えられるのは神の反逆か無...と言う事になるな」
「無の線は...一番に視野に入れとくべきですかね、とりあえず今は先を急ぎましょう」
「無が一番濃厚だと思うんだ。俺がとある星で調査で頭脳が無の半無に合ってな、そう言う研究する無だとかも居る訳で...しかし思うのが宝具は無の侵入を許す程度の物なのか...」
「どうでしょうか?宝具の力は物によりますからここのはそこまで使えるものではないってことでしょうか?」
「いや、それにしてはこの星の廃れよう...ここの宝具は相当力があるはずだ、それに理事長が意味無くここに来いなんて...ないはずだ。多少は虐めの意味も入ってるだろうが」
「虐め...ですか、と、とりあえず先を急ぎませんか?」
「そうだな...」
シャドーは黒曜石のナイフを黒い塊に戻し内ポケットに入れ何やら短剣を二つ持ち出し腰の鞘に刺す
「ここにたくさん機械があるんだが...それを調べてみてはどうだろう?」
とアナザーが提案を出す
「とは言っても...読める文字なのかこれ」
そう言い機械の一つに触れる
機械にはこの星独自の文字で書かれている解読は難しい
「これもアトランテ語とかいうやつなのか...?黒いの、お前これ読める?分かったら身振り手振りで頑張ってみてくれ」
「キキルリリ?カキューマ、デリミケルシテ!」
なんかばんざいして跳ねている
「可愛いんだけど違うんだよなぁ...あ、でもカキューマって名前っぽいな」
「カキューマですか?確かにさっきからこの子の言葉にはアトランテ語の神の名前が含まれてることが多いですね」
「へぇ...ルルサって奴もいる?」
「ルルサ...たしかそんな名前の子が同級生に居たような気がします」
「同級生にいるのか...お前の言葉どうなってんだ?」
シャドーは黒い生物の頭をペチペチ叩く
「カルシテルイギルイトレルシカレルタルイ!!パクイーサ、クリューレット!」
「おーそうだなぁよしよし」
シャドーはジト目で黒い生物に抱きついて撫で始める
「あ、でも一応この反応だと読めるっぽいな」
シャドーは黒い生物によじ登り胡坐をかき人差し指を立てそう言う
「とりあえずどうしましょうか?」
「歩いていく?歩く?歩く!」
「うおおお!!何喋れんの!?」
シャドーは手を握りしめて大声でそう叫ぶ
「人の言葉をこんな短時間で理解できるのか...かなり頭のいい生物なんですかね?」
「行く!宮殿!行く!」
「あ、待って。まず名前教えろ、いつまでも黒いのじゃ俺が大変」
「名前、名前!ガリュイテルステルルリ!パーソルネス!人!アーサイペペロンチーノ!」
「ペペロンチーノ?」
レッテルが聞き返す
「...ザーサイペペロンチーノ?随分と不味そうな名前...。とりあえずお前ぺぺでいいや」
「シャドー、ザーサイは違う。アーサイだ」
「あぁ、わざとだから。これくらいふざけないときつい。後お前オス?メス?」
「キュー?」
「まだ全ての言葉を理解できるわけではないようですね」
「少し待ってな...日本辞典があったはずだ...」
シャドーが内ポケットから物凄く分厚い辞典を持ってくる
「はい、これ読んでてぺぺ。俺アルデルルの手助け...もといポンコツロボの撤去をしてくるから。アナザーはこの子見といて、レッテルは回復出来るから来なさい、拒否権は無しね」
「...仕方ない」
「了解」
「ゼネラル、全速力で突進。最悪アルデルル突き飛ばしていいから」
「ちっ、てめぇ俺はタクシーじゃねぇよ...しっかりつかまっとけ」
ゼネラルは一瞬で姿が消えたと錯覚するような速さで突進してド○○エに出てくるキラーマ○ンのような機械を吹き飛ばす
「ちっ、アルデルルは死ななかったか。運がいいな」
「おいてめぇ、今俺に突っ込もうとしただろ?」
「いやぁ?突っ込んでもいいと言っただけだ」
「...まぁいい、なんでここに来た?」
「朗報があってな。唯一アトランテ語がわかる黒いのが日本語を喋るようになってな。今日本辞典読ませて頑張らせてる」
ゼネラルは灼熱の炎を機械に向けて放って笑っている
「なるほど了解した、後で行く。それよりもここの敵はそれほど強くないが問題は奥の奴でな、少し手間取っている」
「ほう、お前でも苦戦するのか。やっぱ能力の制限は厳しいな、ここは俺とゼネラルに任せてくれ」
シャドーが腰にある短剣をくるくると回しながら手に取りゼネラルの炎の中に突っ込み壁などを跳んだりして辺りを切り刻む
敵の機械たちは一体一体はそこまでと良くないものの異常なまでの再生能力と成長能力を備えており倒すたびに倒しづらくなっていく
そしてアルデルルの言っていた奥の奴とやらは未だに姿を見せない
「ちっ...久しぶりに解号有りで妖刀を起こすしか...」
『妖へと
シャドーは短剣をしまうとその詠唱と共に妖刀を引き抜く
その刀身は桜が散りばめられた様な模様をしていた
その模様の桜の多さは以前解放した時よりも遥かに多くなっており、
「さて...久しぶりに暴れるか」
シャドーが深く息を吐くと力む
その瞬間、爆発が起き風が吹き荒れ妖力が目視できるようになりそれは波打っている
妖桜【
刀が月のように眩しく光りを放ち一振りで100回ほどの斬撃を喰らわせると次に手に妖力を溜めたて続けにもう一つ技を喰らわせる
妖力と魔力により生成された炎の砲撃でそれは機械たち全てを跡形もなく焼き尽くす
すると、アルデルルが言っていたと思われる”後ろの奴”とやらが出てきた
さっきの機械たちとは全く異なり生物のような二足歩行の生き物がハイテクそうな装備をつけている、数は三体だ
「なんだかなぁ...アルデルル。済まないがお前も手伝ってくれ、俺とゼネラルだけでは処理できそうにない」
「わかった、しかしあまり期待はするなよ」
「大丈夫だ、元より期待はしていない。この状況だ」
「ふん、まぁいいだろう」
「分かっているだろうがあいつ等はヤバい。俺ら全員で一匹を潰す。ゼネラル、久しぶりに武器を出してやる」
シャドーは内ポケットからバカげているほど巨大な斧を取り出しゼネラルに向かって投げるとそれを掴み機械の一匹に重い一撃を喰らわせる
しかしまったく通じていない、通じていないと言うより今の攻撃に一切見向きすらしていない
「なっ...俺の攻撃が効かない奴なんて...!」
「フレリリリ、パルメルテ?」
「パルテルメル」
「イーサ」
三体はよくわからない言葉を少し話した後機械仕掛けの兜を開き口からエネルギー砲のようなものを吐き出してきた
アルデルルは即座に反応し避けるがシャドーとゼネラルは動かず防御の姿勢を取り、ゼネラルが業火を口から放つ
業火は三体に直撃するもののダメージはなくシャドーはなぜか外傷はほとんどないのによろけて倒れてしまった
「あ、筋肉の力が抜かれた。あと目が見えなくて吐きそう」
そう言うとシャドーは吐きそうになるがプライドが許さないのか飲み込む
「...ゼネラル、恐らく一番動けるのはお前だ。アルデルルは後方支援に鉄則してくれ...けぷっ。屈辱だ...!」
シャドーはまた吐きそうになったのか口元を抑え怒りに震える
「死にかけの奴がなに言ってやがんだ、おとなしくしてろ。もしそれが毒なら動けば動くほど寿命縮まる」
「そん通りだ、てめぇは寝てろ」
ゼネラルはシャドーの頭を掴み、道の端に置くと地面に手を打ち合わせ二つの魔法陣を展開させる
そしてゼネラルはどこの言語とも分からないような言葉で詠唱を唱え魔法陣からゴーレムが二体現われる
そのゴーレムはゼネラルが斧で攻撃した機体に飛びつき一体は顎を蹴り上げ、もう一体は足に炎を当てる
蹴りあげられた一体はそのまま飛んでいくと思いきや空中で即座停止し足に焦げ目をつけながらも白い魔方陣を展開し一瞬のうちに白い鎖を放って二体を貫く
「おっと、そいつだけに目が行き過ぎだぜぇ?」
ゼネラルはいつの間にかその機体の後ろに移動していて首を絞め、刎ね落とそうとするが火花を散らし金属音を鳴らすだけで全く効いていない
それに怒り頭にゼロ距離で炎を浴びせるが、その炎の中からそいつが手を伸ばし首を掴むとアルデルル目掛けて音速で飛ばす
「うぉああっぶね!?」
ゼネラルは地面を全力で殴り勢いを殺すとまた向かおうとするがシャドーが声を上げる
「おい、よく考えてみろ。そいつらは自分からは危害を加えてないぞ。アルデルル、黒いのを呼んできてくれ...けぷっ」
「...了解」
「けぷけぷ言ってる間に頭を働かせてたのか、お疲れさんだな」
ゼネラルはどこか嘲笑気味にそう言う
アルデルルは走ってぺぺの所まで行き、すぐに戻ってきた
「で?どうすりゃいいんだ?」
「通訳をお願いするんだ。とりあえず俺たちが何もしなければ何もしないのか聞いてみてくれ、それとゼネラルは下がれ。代わりにアルデルルが付き添え...」
「いいだろう」
アルデルルとペペは三体の方に近づき少沈黙が続き、敵は何もしてこないようだった
「...ペルサ?パ-ルキェルサメ」
ペペは問いかけているような様子だった
「スルサ、オーガイドレイス」
「ペルサイテ」
そう言ったアトランテ語であろう言語での会話が数分続きペペが急にコロコロと寝っころがりだした
「...シャドー、これはどいう言う事だ?」
「...多分、懐いたか仲良くなった?」
瞬間三体が一斉にアルデルルに襲い掛かる
「なっ!?」
ゼネラルがその間に割って入る
「ぺぺてめぇ!なんか言っただろ!!謝れ!!謝りなさい!!!」
シャドーが血眼になって叫ぶが吐きそうになる
アルデルルは掌に虹色の魔法陣を開き唱える
【
魔法陣の中から虹色の槍が出てきて三体目掛けて放たれるが三体ともそれを容易く素手で破壊する
「うおおおおおおおおおお!!くたばれぇ!!」
竜帝【ドラゴン・スレイヤー】
一瞬蒼い光がゼネラルを包み鎧を模っていく途中で分散していく
「畜生めんどくさい星だ!」
ゼネラルは拳を地面に叩きつけ機体を勢い良く蹴り飛ばす
蹴り飛ばされた一体が四方八方に半透明の魔法陣を無数に展開し中から夥しい量の鎖が出てきてゼネラルを襲う
ゼネラルは妖力と魔力を限界まで高めそれを波として放出し鎖の原子一つ一つを振動させ爆散させる
更にもう一体が両手両足に魔法陣を展開させそれを体内に吸収するとアルデルルに突貫する
それを柔道技の応用で受け流し背中に虹色のエネルギー弾を放ちふっ飛ばす
そしてもう一体はなぜかその場から動かない
「おいアルデルルとか言ったな。お前あいつを思いっきり冷やせ」
アルデルルは小さくうなずき水色の魔法陣を小さく掌に展開し、さっきゼネラルが蹴り飛ばした奴の後ろに光の速度で移動し一瞬のうちに絶対零度で凍らせる
「おらぁぁぁぶちかましてやんぜ!」
ゼネラルは全妖力を口に回し、灼熱の黒い業火を放ち続け様に殴り、斧を振り下ろす
急激に冷やされ暖められた金属類は脆くなるが敵の装甲は金属のような物質でできているのにもかかわらず全く脆くなっていない、それどころか何故か余計に硬くなっている気がする。なので当然刃は通らない
「だぁぁぁぁぁらっしゃぁぁぁ!!」
ゼネラルは先ほどからずっと攻撃している機体の腕を掴み吹っ飛ばすと同時に白い鎖がゼネラルの首に纏わりつき自分と同時に地面に叩き付ける、そして二つの大きなクレーターが出来る
「黒いの...謝らないとマジでお説教だぞ、死にたくないよな?」
シャドーは殺気を全て開放してぺぺを脅す
名前を忘れている辺り、割と本気かも知れない
ペペはそれでも丸まってコロコロしている
運命【ダイス・ロード】
賽の出た目によって技や運命が決まる
出た目は3、ゼネラルは何か不穏な結界で包まれる
「お、なんだこれ。シャドーか」
敵の一体がアルデルルに対して巨大なエネルギー砲を放つ、それを何とかぎりぎりでかわす
そして最後の一体は相変わらず動かない
「お前ら、あのじっとしてるやつを吹っ飛ばせ!何かやばい気が、けぷっ」
シャドーは怒りを通り越してもう泣きそうになっている
「ちっ、そうしたいのは山々だが残りの二体が邪魔だ」
「アルデルル、俺が二体を一回だけ引きつける。その間に動かない機体に一発食らわせてやれ」
「わかった、任せたぞ」
「任せろ、俺はシャドーよりは強いからな」
ゼネラルは拳を打ち付け二体にラリアットを喰らわせ吹っ飛ばす
その間にアルデルルが超巨大な虹色の魔法陣を展開する
【光属性究極奥義
世界を覆い尽くす閃光が一瞬だけ眩く光り、敵と世界を包み、超巨大なクレーターができる
「はぁ...はぁ....ちっ、ビックバンハレーは疲れるから嫌いなんだよ」
「ごっそり持ってかれたな...大丈夫か?」
何故かシャドーが動いている
「大丈夫だ、問題ない。と、言ってやりたいがそうも言ってられない...ってかお前もう体はいいのか」
「全くもって大丈夫じゃないが、今は魔力の糸で体を動かし何とかなっている。今から少々本気を出す、俺のコートクソ重いが持っててくれ」
シャドーはコートを脱ぎアルデルルに持たせる
「開放か、頼むぞ」
アルデルルはコートを持って座り込む
「さて、ゼネラル。お前の馬鹿な一長一短の時間はお終いだ」
【二十固め、伍之禍月】
シャドーに大きな雷が落ちるがそれ以外の変化は感じられない
そして、シャドーの妖力が一切感知できなくなる
「シャルドニュクス、頼むぞ」
「じゃあ俺から行かせてもらうぞ」
吹き飛んだ二体に向かって頭を掴み振り回して投げ飛ばす
そしてシャドーがそこに斬撃を放つ
裏縫い一番形【蝉時雨】
黒い霧となり辺りの全ての物を切り刻む
切り刻んだ部分が少しだけかけた気がした、しかし敵もカウンターで鎖のドームを作り半透明の鎖で襲い掛かる
暗灼【Scorching dark】
創刀は漆黒に染まり炎のように漆黒の妖力が揺らめぐ
暗灼【Scorching Barrel】
その揺らめぐ漆黒の妖力は切先に集まり八つに放出されてからその威力は倍になり一点に集まってからまた勢いよく放出される
狂おしくうねるようなその砲撃とも斬撃とも言える攻撃は一体の機体に辺りオーバーキルのようにバラバラになり消し飛ぶ
そして半透明の鎖は勢いよく飛び続けていたがシャドーに当たる前に機体が死んだことにより消えてしまう
「ふぅ...これで一体は確実だ...」
「筋力ねぇのによく頑張ったじゃねぇか」
ゼネラルが見直したようにニヤける
そしてアルデルルは壁に寄り掛かり寝ている
「さて、アルデルルは寝てるし。後はお前だけだぞゼネラル」
「ちっ...なんでこいつに馬鹿にされなきゃいけねぇんだよ」
最後の一体は高速で戻ってくると二体が倒された現状を見て少し立ち尽くす
「さぁて...後は俺だけなんだ。さっさと死んでもらうぜぇ!」
ゼネラルは左手で二回素早く殴り斧を離し右手で重いパンチを喰らわせるのだが、最後のパンチは掴まれてしまった
機体は受け止めてから素早く腹に波動砲を喰らわせ、吹っ飛ぶ
翼を広げ途中で止まり猛スピードで機体にタックルをかます
機体の足に付属しているブーストでゼネラルは顎を蹴られ回りながら吹き飛ぶが天井を殴り体を地面に叩きつけ勢いを消し機体の前に対峙して構える
剛拳【ソニック・ハンマー】
ゼネラルは機体に向けて回し蹴りを喰らわせると脇を締め一発殴ると機体の体は10個の凹みが作られる
そしてゼネラルはそれを無数に放つ
機体はそれをモロに全て喰らい強く吹き飛ぶ
敵はふっ飛ばされながらも背中に魔法陣を展開しさっきの白い鎖を出してからそれを手足のように操り数本を地面に突き刺し、もう数本でゼネラルに飛ばしてくる
それを流れるような体使いでかわすと顔面を掴み詠唱を唱える
怒竜【ビックバン・ダークネス】
シャドーとゼネラルから禍々しい雰囲気を放つ霧が機体の中に入りゆっくり黒く光り出して大爆発する
敵は大爆発に耐えるがかなり消耗している
すると背中の魔法陣を超巨大化させさらに右の掌に黒い魔方陣、左手に魔法陣に白い魔法陣を展開する
【レスミレス・バスタード】
超巨大化された二つの黒と白の魔法陣は白は天へ黒は地へと向かい空間に突き刺さる
そして天と地から先が赤い白と黒の鎖を無数に雨のように降らせる
血符【鮮血の嵐】
紅の細い槍が豪雨のように降り注ぎ地面の鎖を相殺する
裏縫い二番形【妖絶・蝉時雨】
黒い霧となり辺りの全ての物を切り刻み約7億本もの武器に均等に付与し妖力を斬撃に乗せて放ち空の鎖を相殺する
「ふぅ...ゼネラル。お前だけじゃまだ少し大変そうだな、それとあいつも強そうだ」
暗灼【Scorching Meteor】
漆黒に染まる炎のように漆黒の妖力を掌にギュッと集め空に放ち指を鳴らすと漆黒の妖力を纏った球体が無数に降り注ぎ、それは機体にモロに当たり消滅する
「ふぅ...ざっとこんな物か」
「今ので全員か、結構きつかったな」
「そうだな、俺もこの場で新技を作る破目になるとは...」
シャドーは口をもごもごすると道の脇に血を吐く
「堅い奴は嫌いだぜ、あいつらは硬すぎる」
「それよりもこそ原因を作った張本人にぜひ話を聞きたいものだな」
アルデルルがペペに視線を向ける
「ぺぺ、お前なんて言ったんだ。言いなさい」
シャドーが威圧と殺意を目いっぱい込めて一つの言葉にそれを乗せる
「この先の敵、強敵、力試す、必要だった」
「ふむ、てことは俺らは合格ってことだな。お前ら、タバコ出せ。さもなくばもう一回壊す」
シャドーは威圧を込め壊れた機械の残骸を蹴飛ばす
「...とりあえず奴らは敵ではなくなったってことだよな?」
「恐らくな」
シャドー達が話していると機械の残骸が動きだし一つの塊に変化し元通りになった
「オラ、タバコ出せ」
シャドーが足をガンガン蹴る
「...第一声がそれか」
ロボットの一つが声を発する
「なんだお前、喋れるのか」
アルデルルが驚く
「宇宙の化学ってすごいんだな。タバコ出せ」
「...隊長、よろしいんですか?」
「私たちに勝った、それが全てだ。負け犬には吠える権利はない」
「...はい」
「立場をよくわきまえてるじゃないか。ならばさぁ、タバコをよこせ!!」
シャドーの目は何処か血走っていた
「...黙れ、そんな物は我々は持っていない」
「くそぅ...タバコぉ...!」
シャドーは壁になだれ込み地面を殴り続ける
「...確か前の人間がそのようなものを食糧庫に置いていませんでしたか?」
「ん?ああ、そういえばそんなこともあった気がするな、しかし賞味期限というものが人間たちの世界にはあるらしいぞ、前の人間がいたのはいつだ?」
「タバコには賞味期限は無いんだが...タバコあるのかっ!?」
シャドーは目を輝かせる
「...そうなのか?なら食糧庫に行ってみるといい、無事に見つかるといいな」
「今引き返すわけにも...くっ...お前達、宝具に関して何か知らないか?」
「宝具だと?お前たちどこでその情報を?」
「なに、うちの学園の理事長に報告と共に送られた。エリートが来る様なはずの星になんで一生徒が...」
シャドーは何処か虚ろな目をしてそう言う
「それは俺も疑問に思った、さすがのシャドーでもまだここに来るのは場違いな気がするが...俺の仲間でも無理だったのに...」
「だろう?で、宝具は何か知っているのか?何かを隠すようなら今度は確実に消す」
シャドーは創刀に手を掛ける
「...宝具の事は国家機密でな、我々一兵士では何一つ情報を持たない」
「ちっ、使えねーな」
アルデルルが悪態をつく
「しかしこの宮殿内に宝具に関する資料があると聞いたことがある、それを探してみるんだな」
「ふむ、情報提供感謝する。普通なら殺すんだが、言うことは言ったし何よりめんどくさい。縁があればその時はまた」
シャドーは後ろを向きアナザー達の所へ行く
「よく、協力したな。普通はこういう場面では「お前たちになど協力しない!」ってのが普通じゃね?」
「別にこの宮殿に忠誠心がないわけではない、しかし最近の『王』は少しご乱心のようでな、ついていけないというものが増えてな、我々もその内ということだ」
「...ふぅん、なるほどな、わかったよ、それじゃあな」
アルデルルもシャドーの後についていき、そしてシャドーたちはその場を後にして食糧庫へ向かう
「ここにタバコがあると聞いたが...」
シャドーは探し始めようと動くと全身に激痛が走る
「...アルデルル、お前なんかやった?」
シャドーが手首を抑える
「...急激な血の循環による痛みだろう、気にせずとっとと探して行くぞ」
「あ...見ろよ!タバコの山だ!!」
箱に包まれているタバコの山を見つけシャドーはそれを内ポケットの中に全て投げ込み一本を吸う
「あぁ..煙が肺の中を駆け巡るこの感じ...たまらない」
「このヘビースモーカーめ」
「人間の頃からこの調子だからな、もう止められない」
シャドーは肺の中の煙を全て吐いてからまたさっきの通路に戻り奥へ進む
「ここはどこもかしこも敵だらけだな」
「確かにそうだな、ただタバコを手に入れた俺に死角はない」
創刀を引き抜く
「...頼もしい限りだよ」
アルデルルは苦笑いをする
「皮肉にしか聞こえないが、まぁいいさ」
気配を殺しゆっくり奥へ進む
すると奥に立っていた機械の前までたどり着き、その機械は敵意を持った目を向けてくる
そいつは全身が濃い青色の金属で覆われており歪な形をしている
「オリハルコンじゃないか、不味いな...」
その機械はシャドーに向かって殴りかかってくるが、シャドーはそれをかわしナイフを投げるが機械に当たった瞬間に濃い青色の金属と変わり弾かれる
「触れたらオリハルコンに変えられるのか」
シャドーはコートを脱ぎ、コート越しに機械を殴る
その機械はそれを受け止めるがよろめくが、踏み込んで殴りかかる
「くっ、一々こいつで受け止めるのはめんどくさいな」
コートで受け止めコート越しで蹴り飛ばして距離を開ける
【二十固め、伍之禍月】
突発的に妖力が跳ね上がり、広範囲に伸びそうになるが一瞬で妖力の流れが変わり渦巻きシャドーに集まり体内で爆発する
「ふぅ...俺をここまでさせたんだ、さっさと死んでもらう」
シャドーは口から赤黒いと息を吐き、魔法陣に手を突っ込む
「これは自分の身を削るから使いたくなかったんだが...確か昔アポロンを脅して力を付与させた武器が...」
魔法陣に手をつっこみガチャガチャ漁り諸刃の大剣を取り出す
そのやや橙色を含んでいる刀身はシャドーの手をじりじりと焦がしていく
「くそ、太陽の剣なんて使うことないと思っていたんだが...」
シャドーの目には余裕の色はもう無く、絵を手の中で回転させることもなく硬く握りしめ機械へと振り下ろす
それを殴って弾くが、剣はオリハルコンへと変換されない
「厄介な奴だな、だが何か妙だ」
アルデルルが疑問を口にする
「ふむ?」
シャドーは大剣を握り直し機械に連続で斬り続けるが傷をつけたり弾かれたりとほぼ同等の力で戦闘を続けていくが後にその大剣は砕ける
「やはりダメだったか...仕方ない一か八かだ」
シャドーは創刀を引き抜き渾身の一撃を放ち、肩から斜めにバターを斬る様に斬り、脳と心臓の部分を刺して額に浮いた汗を腕で拭う
「はぁっ...はぁ...」
シャドーは片手を地面に着き、血を吐く
「お疲れさま、運よく創神器が発動したな」
「あぁ...助かった。生憎悪運だけはずば抜けていいからな」
シャドーは血を拭いながら半笑いになってそう答える
『さっさと立って動け。灰にするぞ』
「あぁ、そうだな」
シャドーは深い息を吐くとコートを羽織り内ポケットを漁り丸い箱を取り出す
「さて、このオリハルコン野郎みたいなやつがもっといたら面倒だ...ってなんだそれ」
「いや、あまり好きではない噛みタバコが余っていたもんでな」
一袋口の中にひょいと入れ噛み始めて進み始める
『ただ一つ気になることがあるんだがよ。てめぇの持ってる創刀?だっけか、それは結構強いらしいがそんな代物がそうそう簡単に封印される物なのか?たかが星一つで』
「それが俺も疑問なんだ。なんでこんな簡単に封印されるのかまったくもって分からん」
シャドーが手を肩まで上げ首を振る
「そもそも本当に封印されてるのかの疑問も視野に入れるといい」
アナザーが口を挟んでくる
「それだけ宝具の力が強大という事でしょうか?」
レッテルも案を出す
「ふむ、相当前に作られた古代兵器というだけだからな、俺も詳しいことは知らないが」
アルデルルも少ない情報を頭から絞り出そうと考える
「情報が少なすぎる上に環境が最悪過ぎるな...この環境は宝具を封印するために必要とかそう言う類の物なのか?」
シャドーは創刀の刃に指をまっすぐ伸ばし第一関節の骨をあてがい、柄を顔の横まで引き目線と同じ高さまでやり、刃を見てから鞘にしまう
「封印か...この環境は宝具の暴走と聞いているが、そういう考え方もあるのかもしれないな」
「ふむ...暴走か。さっさと宝具のある場所まで行けると良いんだが、どうすればいいか分からんな」
シャドーは口にたまった唾液を道の端に吐きだし、道を進んでいく
暫く進むと城の門が見えてくる
「ここまでは前と同じだな」
シャドーは味の無くなった噛みタバコを鉄の箱に入れてそこら辺に投げる
「ふむ、敵の気配なし、だが油断はするなよ」
シャドーはアルデルルの言葉を聞いているのかいないのか、タバコを吸って中に入る
すると宮殿の入り口に二体の白い物体が立ちはだかる
「...は?ま、まさか...嘘だよ、な?」
シャドーは目を見開き、かき上げた髪が落ちてもそれを直せないでいる
「落ち着けよく見ろ、似てはいるがあれは無じゃない。しかし見た目はそっくりだな」
「こ、こいつら、戦う気でしょうか?」
「性質も似ているかもしれん、警戒は緩めないでいろ」
『お前ら随分とビビってるようだが、強いのか?』
「俺も本当の無はあったことが無いが半分の無と言う奴には会った事があるんだが、それでも強すぎる。俺が裏の封印を5段階まで解いても苦戦するほどだ」
『ほう、お前の知識を軽く見たが確かに化け物だな。安易に触れられないのが厄介だ』
「くるぞ...!!」
アルデルルが声を荒げると皆武器を構える
白いのは刹那の間にシャドーたちの後ろ側に移動しアルデルルを空の彼方に吹き飛ばし、反撃しようとしたレッテルとアナザーを殴り飛ばしアナザーは宮殿へ、レッテルは左側に立っている小さい宮殿へと分断される
「ゼネラル行くぞ」
シャドーは妖刀を構えゼネラルの頭へと飛び乗り、ゼネラルは白いのをめがけて突進する
白いのは突っ込んできたゼネラルの頭を鷲掴みにし投げようとするが、ゼネラルは跳びあがりシャドーは背中を地面すれすれの状態で猛スピードで白いのの右側の脇腹に一閃するが、ぎりぎりで止められ右手を勢いよく振り下ろしてきた
それをゼネラルが下から爪を振り上げ弾き、シャドーが後ろに回りこみ背骨に拳を叩き込むと、同時にゼネラルの後ろにも一体の白いのが現れゼネラルの背中を持ち上げそのまま門の外の建物へと吹き飛ばす
『何しやがる』
途中で翼を広げ抵抗を弱めると地面に足が付き、投げ飛ばしたのを蹴り上げる
そしてシャドーは蹴り上げられた白いのをかかと落としで地面に叩きつける
「ペペは、弱そうだから端っこに居て」
シャドーは吸っていたタバコを指で挟み、別の白いのに投げ指を鳴らすとそのタバコは凄まじい閃光を放ち爆散する
「りり!」
黒いのはそのまま後ろに下がるが瞬間ペペの目の前に白いのが現れる
シャドーはゼネラルの方の白いのへ飛び蹴りを喰らわせ、ゼネラルは少し前へ跳び地面を殴ると地面が盛り上がり岩の棘がペペの目の前にいる白いのに向かって地面から突き出る。すると突き出た棘が当たった瞬間白い気体のようなものへと変わり消滅する、そして白いのはそのままペペを鷲掴みにしどこかへ消えてしまった
「当たった物を無のようにできるのか...?くそ、あいつを持ち替えればある程度研究資料に使えたのに、くそっ!」
シャドーは限界を少し超えたかのように妖力が暴走を始めるがそれを制御できているかのようだった
『あまり妖力を荒げるな、いい資料だったが持ち替えられたのはもう仕方がない。それにお前が乱れると指揮をとれるやつが居なくなる』
「ちっ、まだ探れるか...?」
シャドーは妖力を星中に飛ばす
しかし同じような反応を数百と見つかった
「ちっ、同じ奴しかいない」
シャドーは柄を握り直し、蹴り飛ばした奴の頭を掴み地面にたたきつけ柄の頭を鳩尾の部分に殴りつけてから魔法陣から持ってる刀の中でも指折りの8本を取り出し、合計10本の刀で全ての白いのを斬りつける
白いのはそれらを手のひらに発動した白い陣でガードするが三本だけ陣をすり抜け切りつけられる、と、同時に少し距離を取る
「後ろにも気を配っとくといいな」
いつの間にか分身していたシャドーがまた10本の刀をバラバラの動きで斬りつける
白いのはそれをすべて受け倒れこむ
「ゼネラル、初めてやることだからお前の了承を得たい。お前は俺の力の分身だ、つまり俺の闇もお前に色濃く入ってるんだと思う。もう言いたいことは分かるな?」
「ただそうするとどちらかの人格が消える可能性やらなんやらが生まれてくる、何があっても恨みっこ無しならいいぜ」
「..分かった、やろう」
シャドーはゼネラルの背中に魔法陣を描きそれに手を突っ込み文字がびっしり書かれた紙を取り出し、指の腹を噛み切りそれに親指を当ててから破る
するとゼネラルは闇へと変わりシャドーの中へ入る
「ゼネラル後で戻れるかな」
【二十固め、拾伍之鐳月】
今まで赤黒かった稲妻は地獄の雷を彷彿させる漆黒の稲妻へと変わり妖気をも漆黒に変わり果てる
「ふぅ...覚悟するんだな。俺がここまで来たのは初めてだ、加減できなかったら済まない」
足を全く動かさずに白いのの後ろへ行き手を使わずして吹き飛ばし、もと居た場所へ戻り肘を持つように腕を組む
吹き飛び壁に叩きつけられるが立ち上がり白い粒子を集め始めたかと思うと物凄い速さの光線を放つ
シャドーはそれを膝を曲げて少し屈み、腰を弓なりに反らし顔すれすれでかわす
後ろに跳び壁を踏み込み膝で鼻を蹴り足を首に絡ませ体をひねり足を解き空中で勢いよく回転させ、腹に漆黒の砲撃を放つ
そいつは足も曲げずに地面に倒れてる状態から起き上がり、掌から無数の糸状の何かを出しそれはシャドーに向かってゆっくりと飛んでいく
「自分が完璧な無でも半無でもないことを恨め」
その糸状の物を引きちぎり地面に落ちていた大きな石の破片でそいつを殴りつける
それをガードしようとして大きな隙を生んだ
シャドーはその瞬間そいつのこめかみを蹴り飛ばし頭を吹き飛ばす
その瞬間、片足を思いっきり振り上げシャドーの顎を蹴り上げる、そして白いのはそのまま宮殿の壁に突っ込む
「ぐっ俺に蹴りを入れたな」
呪具【
長方形の古い木箱を召喚し蓋を開け中身を見せる
スクナの手には暗い紫色のもやがかかりそれは白い奴の四肢へと伸びて、ゆっくりと引きちぎる
白いのは叫びをあげることもなくそのまま倒れこむ、そして周りに大量の魔法陣を展開しその中から無数に鎖を召還し、シャドーに向けて光速で飛んでいく
「おっと、危ないな」
シャドーは大袈裟に避け、先に棘のついた鎖を妖力で紡ぎ白い奴の四肢に放ち十字架に張り付けたような格好に縛り上げる
すると鎖が侵食されていくように溶けてなくなり地面などが色が剥がれ落ち真っ白になっていく、しかし白いのは動けないようだ
「色が消えてるだけ、か。光を喰ってる、のか?」
「待たせたな」
突然アルデルルが埃を払いながらやってくる
「...なんだ、お前か」
シャドーは興味ない様に目を白い奴に思考を巡らせる
「随分と姿が変わったな、そこまでの敵って事か?」
「体力が尋常じゃない、それと血が厄介だ。光を喰ってる可能性がある」
すると貼り付けられている白いののやつの後ろに青いマントを着た白い奴が空間を引き裂き現れた
「...あいつも敵か?」
「よくわからないが、とりあえず殺せばいい。邪魔な奴は消せば安心だ」
「...ふん、思考までおかしくなったか?まぁいい、敵は排除するまでだ」
マントの奴は白い奴の四肢を回復させ戦闘万全の状態にする、同時に濃紺の魔法陣を展開し、中から人型の青い人形を召還しそれらが襲ってきた
「シャドー、少し...いやだいぶエネルギー借りるぞ、いいか?」
「問題ない、好きなだけ取れ」
「感謝する、この環境だと俺は結構役立たずだからな」
「神力しかないもんな」
アルデルルはそういうとシャドーの腹にクナイのようなものを刺す
『数多の天象よ、万物の存在を提唱し生かし考える者よ、変換と禁忌の狭間を破壊し構成し、されど変換を許さむ屈強な万物よ、意識の中のその先へと踏み入らん』
瞬間空間内のすべての万物が悲鳴を上げ空間が揺れ始める
「くっ、結構持って行かれるな」
顔をしかめるがまだまだ余裕はありそうだった
「すまん、後倍はもらう」
「もってけ泥棒」
シャドーは赤黒い水晶を2つ叩き割る
『提唱と暗唱を、暗黒と絶望を』
『対になるは希望と光明、提唱は暗唱と共に。ここに今、世界の戒めなる封印を解かん』
『
するとアルデルルの掌に宇宙が描かれた宝玉が現れる、その宇宙は微かに動いている
「ふむ、召喚に体力使ったわ。すまんシャドー、足止め頼むわ」
「はぁ?これでも妖力持ってかれてガタガタなんだがな」
それでもシャドーは微かに笑っていてマントの奴に目を向け、次の瞬間目にも止まらぬ速さで無数の蹴りを繰り出す
シャドーの鋭い蹴りはマントの筋肉をいくつも裂いていき全身から血が滲み出る
「くく、面白いねぇお前ぇ。食べていいかいいぃ?」
「ふん、逆に喰わせろよ。強い奴は喰えば利益になる」
「ぁははぃは、いいよいいよぉ」
「来るならさっさと来い」
シャドーは妖刀に漆黒の妖力を流し込み超重量の黒い長剣へと姿を変える
そいつはそういうと隣にいた白いのを喰らい始める、と、同時に揺らめく形無き魔法陣が大地を喰らうように展開される
「随分とイかれてる野郎が敵になったようだな」
「あああああああはあはははああははははぃあかはぃいい!!!」
『黒よ、来るよ来るよ来るよ、来た来た来たよキタキタキタキタキタキタキタキタキタキタ...!!』
「面白いなお前。気に入ったよ仲間にならないか?とりあえず考えるだけでもしといてくれ」
シャドーは肘を抱え肩を揺らして笑いながらとんでもない事を口にする
空間を喰らい、その亀裂から歯から毒黒い血がにじみ出た巨大な死神のような姿のやつが現れる
「おいおいおい、創死『バグレイザー』じゃねーか!!」
「ほう、その武器...いいな。くれよ」
シャドーは創刀を引き抜き漆黒の剣と合わせて構える
漆創【アビス・クレアシオン】
シャドーの持つ漆黒の剣は真っ黒で引きずり込まれそうな闇を纏いながら、創刀は赤黒くも救いを見せる輝きを纏いながら止まって見える程の光速の斬連撃をマントに叩き込む
終宴【アトランテニス】
世界は終焉を迎える...が如く莫大なエネルギーは世界のあり方そのものを変え、粒子を完膚なきまでに消滅させる
マントはそれを諸にくらい瀕死になりながらも笑っている
「な...!?」
「はははっひひひひひひ、いいいいいいたあああああいいよおおおおおぉ、思い出すよぉ、思い出すよぉ、あの憎たらしい小僧をよぉお」
「随分な体力をもってやがるな...」
「いっくよぉおおほおおお!!!!!!!!」
シャドーたちを飲み込みながら膨張する暗黒は静かに命の終わりを告げる...
暗黒が去るとアルデルルとシャドーが瀕死の状態で出てくる
「ぐっ...!!!はっ、はぁはぁ」
アルデルルは膝を落とし地面に手を着く
「くっ、済まないアルデルル。防ぎ損ねた」
口から血を流し立ち上がる
「やっぱ仲間に必要だなその火力、絶対にぶっ倒してお前を連れ帰ってやるよ」
シャドーは三日月に歪んだ口元を隠そうともせずこれから見せる技の名を口にする
暗灼【Scorching Barrel】
漆黒に染まる炎のように漆黒の妖力が揺らめぎ、その妖力は砲撃とも斬撃とも言える攻撃が放たれる
マントはその場に崩れ落ち気絶する
「ふぅ...振り絞った...!」
シャドーは最後の妖力を溜め、技をもう一つ使う
創造世界【ヴァンパイア・ワールド】
別世界を作りマントをその中に放り込む
「す、少し休むか...」
シャドーは封印を掛け、結界を張り壁に寄り掛かり眠りにつく
そして一時間後に目を覚ましアルデルルの頬を柔く叩き、起こす
「あいつもそんなにすぐは起きないからまだゆっくりはしていられるか...」
シャドーはその場で妖刀を抜き、その場でマントが目の前にいる体での修業を始める
それから数十分すると体の中に違和感を感じ始める
「ぐっ、なんだこれは...」
次の瞬間シャドーは全身が焼けるような痛みに襲われながら黒いもやを放出し続ける
それが徐々に見覚えのある形になり安心する、そしてもやは形を保ち少ししてゼネラルへとなる
「何とか戻れたっぽいな」
ゼネラルは脇に何か漆黒の繭っぽい物を抱えている
「それは?」
「お前の中にいる間適当にうろついていたんだが、そこでこれを見つけた」
繭をシャドーに投げ、受け止めると繭が大きく揺れ割れ始める
「何かが生まれる...?」
シャドーは繭を置き距離を開け身構える
それは割れると中から黒に近い紫色の巨大な蛾が飛び出す
生まれた後の繭を見ると妖刀の時とはまた違う漆黒の長剣が入っていてそれを拾おうとするとあまりの重さに手を滑らせ尻もちをつく
「な、なんだこれ。重すぎるだろ...」
シャドーは深く息を吸い持ち上げる
まだ他に何か無いかと繭を探るとその剣の鞘が入っていた
それを肩にかけ鞘に納めて繭を魔法陣の中に放り込み結界術の詠唱を唱え、蛾を結界の中にいれそれを縮めて魔法陣に投げる
「メルタめ...下手したら死んでた所だぜ」
シャドーは剣を鞘から抜き、それで素振りを続ける
剣の扱いが慣れたところでゼネラルに目を向ける
「なんだ、俺がもう戻らなくてもいいんじゃないかって考え始めてるのを勘付きやがったな」
ゼネラルが溜め息を吐く
「正直お前疲れてるんだろ、この世界に」
「まぁ、そりゃ疲れるだろうよ。どうせだったらてめぇの中に入って強くなった方がマシだ」
「じゃあ今から契約書を永久的に放棄しないといけないが...いいんだな?」
「構わないさ、さっさとやれ」
「分かった」
シャドーはまたゼネラルから契約書を取り出しバラバラに破り、蒼い炎で燃やすと前と同じく黒いもやがシャドーの中に入る
「ふぅ...じゃあ二人を探しに行くか」
アルデルルを担いで校舎の中に入ると、相当本格的な研究室と思える空間が広がっていた。
一個目の地下とほぼ変わらない内装だった。
「ちっ、誰も居ねぇ。ぺぺは持って行かれるしあの雑魚共は吹っ飛んでどこいるか分からないし、アルデルルはのびてるし...」
タバコを吸って周りを見渡す。
機械はまだ動いていてロボットが研究を進めている。
「どうせこいつらもよくわからない言語なんだろうな」
真正面に金色の扉があり、そこを通り地下へ続く長めの階段を降りる。
この研究室の制御室と思われる場所に着く。
目の前にはぶっとい筒に電線が幾多にもつながったような機械がある。
「...パソコンなんて幾年ぶりに見るだろうか...」
シャドーは感慨深そうに見ている。
『...あなたは誰ですか?』
「えっと、人工知能か。星一個分の幻想郷分かるか?」
『...はい、遠い次元の遠い文化。その世界の独自の文化には興味があります』
「ほう。私はそこの妖王をやっている。それと魔界神だ」
『シャドーエッジ・スカーレットさん、ですね』
「ほほう、その通りだ。面白い奴だなお前。お前は何だ」
吸殻を携帯灰皿にいれ新しい物を吸い始める。
『この星の失敗作、あなた方の言う『宝具』の失敗作です』
「ふむ?見た目からして頭でっかちと言ったところか」
『元々『宝具』とは星の守り神として崇められていました....しかしいつの頃か星の人は『真理』求め『宝具』を道具として使い始めました』
「へぇ、そんなことはどうでもいいんだ。先に要件を言う。仲間にならないか?さっき負かした奴にも言ったんだがな」
『嬉しいお誘いですがお断りします、私には『命』が下っておりまして。ここから離れられません』
「命?詳しく聞いてもいいか?」
灰皿に長く連なったタバコの灰を落とす。
『...私に下された命....遠い昔の記憶.....すいません、自分でもよくわからないのです。しかしここを離れるわけにはいきません、ごめんなさい』
「なら離れなければいいのだろう?何か電子端末にお前のデータを入れてこのでかいパソコンをサーバーにすればいい。それなら二つの場所に居ることになる」
『...私のデータは移せないのです....そのように『作られた』ので...』
「ふぅむ...なにかキーワードになる物か何か憶えてることは無いのか?」
『キーワード...父....実験.....記録......家族』
「それから一番近い関連項目を述べてくれ」
シャドーは適当にあった椅子に座り魔法陣の中から酒を取り出している。
『記録....ですね』
「記録か、ならそれで一番お前の命に近い物を話してくれ」
『それも記録ですね...この宇宙の記録...だったかと』
「ふむ。人体実験は記憶はあるか?」
『じん...たい....じっ....けん?』
「ほう、少しいい所突いたか」
ぐいと酒瓶を持ち上げ喉を鳴らす。
『....ほかに何か?』
「流石に情報が少ないな、他に何か無いのか?」
『他にですか.....そうですね、何か青いものが見えました。それと何か声が聞こえたような...あ、それと家族は三人、父と母と私....私?私は....??私は誰でしょう、家族って何でしょうか』
「家族っつーのはぁ...あー、なんだろ。俺は父親だが...そうだなぁ。家族っつーのは当たり前にいるようで当たり前じゃない特別な物だ。とりあえず家があって親がいてガキが居るような物を家族と言う」
過去を思い返すようにタバコを吸う。
『特別....家....家?....そうだ、家...家に....家...家』
すると唐突に緊急時に鳴るサイレンが鳴る。
【プログラム強制停止、システムに異常を検知、システム再起動まで残り一時間】
「おおう、やばいのに突っ込んだ感じだな。仕方ねぇ、とりあえず急ぎでここら探すか」
シャドーは翼を両方を黒い霧に変えてこの施設内全てを洗いざらい調べる。
出てくる物はごみばかりだが何枚かの複数の別々の家族写真が数枚見つかり、置手紙も三枚見つかる。
それをなるべく早く手元に渡し、とりあえず置手紙を目に通す。
内容にはこれから施設に行き『神様』になることを祝福するような内容が掛かれていた。
「とりあえずなんでこうなったかはあらかた予想がついたが...どうするか」
シャドーは左手を黒い霧にして辺りを警戒しながら写真に写っている家を探す。
すると三軒ほどまともな建物が見つかる。
「よし、行くか」
全身を黒い霧に変え敵に見つからないようにばらけながら3つに別れ三軒を探索する。
一軒目の家族は四人家族で写っている。二軒目は五人、三軒目はそもそも家族写真ではなく一人の少女が写っている。
シャドーは一軒目と二軒目の探索をやめ三軒目に集まり実体化して辺りを見回す。
なかはごちゃごちゃ散らかっていてまるで誰かに荒らされたかの様だ。
部屋の構成は娘の部屋が一つ、夫婦の部屋が一つの2LDKの家。
最初に娘の部屋に入る。
部屋の中もやはりごちゃごちゃしていて、すでに物色済みのような印象を受ける。
「探索が終わってそうだな。先に誰かに見られたか...他に何か見落としてる物は...」
シャドーは一部黒い霧になりながら辺りを隈なく見る。
金のブレスレットやピンク色のクマのぬいぐるみ、小さな赤い石、小さな青い石とUSBメモリが見つかる。
「...洒落に目覚め始めた年頃のガキだったと言う事か」
タバコを吸ってからナイフを取り出しぬいぐるみの腹を引き裂く。
中には水色のひし形の宝石が出てくる。シャドーはぬいぐるみ以外をポケットに入れてパソコンの所へ戻る。
そしてUSBメモリを刺す。
するとまた緊急サイレンが鳴る。
【緊急プログラムインストール.....インストール完了、再起動を中断します】
『....あれ?私は...?』
「おかえり」
吸殻を灰皿に入れてタバコを吸い始める。
『....?私は何を?』
「家族と家って単語に反応してプログラム強制停止だとか何だかでパニックになってた」
『....そうですか、ご迷惑をおかけしました』
「気にするな。そんなことよりこの家族写真と少女の写真。見覚えは無いか?」
『...?、何か引っかかるものはありますが特に違和感は...』
「ふむ...ならこれは?」
ポケットにしまった品々を机の上に広げる。
『.....その宝石....どこかで見たような?』
「このひし形の奴か?」
そう言って手に取る。
『はい、どこかで見たような気がします....真っ暗な場所で....誰かがパソコンを弄ってた...?.....あれ、なにか、あ、あれ?』
「とりあえず一旦落ち着け。待ってるからゆっくり頭ん中整理しろ」
そう言ってビールを飲み干す。
『........地下、どこかの建物の地下が見えます....でもごめんなさい、これ以上は』
「少々お前を弄らせてもらうぞ」
タバコを灰皿に置いてキーボードに手を乗せる。
『....構いませんが、あまりやたらにいじらないでください。私でも知らないプログラムなどがあるので』
「了解だ」
その場でY○u○ubeを開いてログインし適当に流し見ている。
『....何をなさっているのですか?』
「いや、最近地球に帰れてなかったから久しぶりに見ようかと」
シャドーは手ごろな椅子を持ってきてパソコンの前に座る。
『.....そうですか』
「...すまんふざけた。まともにする」
頭を掻いてから口を開く。
「お前は恐らく人間だった物だ。人体実験によりこの機械に組み込まれているんだと思う。お前の人間だった頃の名が分かればいいんだが」
『.......人間、そうだ、私は...私は....!!』
またサイレンの音が鳴る
【システム強制停止、再起動にすべての出力を注ぎます、【失宝具】『アムト・レミー』の抵抗により再起動が延長、再起動まで三十分】
するとプリンターから1枚の紙が出てくる。
『シャドーさんお願いです、記憶を、私の記憶を連れてきてください、彼女は今....地下にあの家の地下に....』
「...任せろ。俺は悪運がいいからな!!」
シャドーは創刀を勢いよく引き抜く。
『滴る雫の如きその斬撃、鋭き一閃は万物をも斬る』
創刀【シャルドニュクス】
「動け!!」
「そんな力まなくても動くわよ。うるさいわね」
「...悪いな。今は大事なんだ」
思いっきり走り、目に見える敵を切り捨てて先程までいた家に入り地下室を探し当てる。
中に下りると本棚が一つ、その上にパソコン、そして手紙がある。
シャドーは手紙を取りパソコンを動かす。
手紙を開くと写真が入っていた。
父とバイオカプセルに入っている娘が写されている。
「ふむ、これがあいつか」
そしてパソコンにはデータがほとんど残ってなく無く、1通のメールがある。
そこには1文のみが書かれていて、その下に謎のURLが載せられていた。
文の内容は『開放にこれを託す』と書かれている。
シャドーはURLをクリックするが何も開かない。
「っしゃ、閃いた!!」
シャドーはパソコンを持って施設にあるコンピューターの下へ戻る。
急いでパソコンをつないでURLをクリックする。
するとパソコンの画面に1文だけ文字が出てくる。
『ありがとう、名を知らぬ再来者よ』すると再び大きな警告音が鳴る。
【システムオール停止、緊急最終プログラム始動。地下の扉を開きます】
すると奥の方へ続くエレベーターが現れ、シャドーはそれに駆け込むと自動的に地下ヘ進む。
地下は暗く何も見えないが、シャドーは赤い水晶玉で辺りを照らす。
『来たな、名も知らぬ再来者よ。しかし貴様は犯した。禁忌を』
「ほう?」
急に目の前は明るくなり巨大なロボットが現れる。
「ありがとうと言われた後に禁忌を犯したなんて言われたらテンション下がっちまうぜ」
『禁忌には鉄槌を、侵略者には制裁を。我、ここに創神器を呼び出さん』
「創神器持ち...!?流石に一筋縄ではいかなさそうだ」
タバコを咥え力む。
【創具神成器骸王】『
「...なんか創神器壊しそうな名前だな」
「呑気な事言ってないでさっさと動きなさいバカ!」
シャルドニュクスが檄を飛ばす。
『幾百の創神器よ、集え、骸の王の命のままに』
すると、足元が血のようなものが広がり中から創神器を持った屍が現れる。
「うーん、倒すの無理そうな奴が出てきたな...」
モールキャッセを取り出して構えて、息を吐く。
「...他の奴も使うの?」
シャルドニュクスが不機嫌そうに聞く。
「許せ、今はそうも言ってられないんだ」
珍しく緊迫した顔で答えるシャドーにシャルドニュクスは面食らうと黙り込む。
「じゃあ、行くぞっ」
刀身を揺らしながら辺りに居る奴らを切り捨てていくが途中で刃を重ねられる。
「お前に用はないんだ、散れ」
裏縫い一番形【蝉時雨】
黒い霧となったシャドーは幾億以上の体でそいつを粉微塵に切り捨てる。
屍は粉々になり創神器も粉々に崩れ落ちるが倒した数分後にまた出てくる。
『制裁を、鉄槌を、制裁を、鉄槌を』
全ての敵がその言葉を連呼し一斉に襲ってきた。
『妖へと零落し、百鬼夜行を誘うその刃。我が身に突き刺せ』
妖刀【幻夢・汐波月】
「起きろ汐!!」
「ん...ん!?はぁ!?なにこれシャドーあんた変なときに呼んでんじゃないわよやばいじゃない!!」
久しぶりに出したせいで今まで寝ていたらしく今常態に仰天しているが刀をしっかり握っているところそこまで体が鈍ってるわけでもなさそうだった
「そいつらの武器は触ったら体が消える。なるべく人型の方だけ消せ」
「分かった」
敵はお構いなしに襲ってくる。
汐は鈍い攻撃を軽快に避けながら本体のみを切り捨てていき、シャドーはロボットに斬りかかる。
しかしロボットの周りにはバリアが張られており創神器の刃も通さない。
「汐!、そこに寝てるバカたれ掴んでこっちにこい!」
「はえ?あ、うん!」
粗雑に引きずってシャドーの下に行くと唐突に固有結界が創られる。
創造世界【ヴァンパイア・ワールド】
別世界を創り汐やアルデルル達をその中に引きずり込む。
中には幻想郷にある草原のようなのどかな場所が広がっている。
「おいマント。もう起きてるだろう?」
「....あ゛あ゛!?んだてめぇ!?」
「お前を負かしたシャドー様だ」
「あのガキはどこだ!?どこだ!?どおおおおおおこおおおおだあああああ!!!!???」
「ガキ?誰だよ」
シャドーは呆れて頬をはたく。
「白い...白いガキだ....殺す....殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す」
すると、マントは敵をみて制止する。
「仕事をし給え。あいつらを殺していいぞ」
「あ?.....あー....何してんだ俺...簡単なんだ、簡単なんじゃないか.....簡単だよねぇママ、へへ、へへへ」
マントは足元の白い形の定まらない陣を出す。
【二十固め、拾壱之狼月】
目が赤黒く光るとモールキャッセを鞘に納め創刀を強く握っていた。
「みんなみんな上げればいいんだよね、そうだよね、みんな、へへへ、ははは....あはははははははははははは!!!!!!」
マントは陣からとんでもない量の鎌が飛び出し敵の屍を創神器ごとぶった切る。
「おぉ、さすが」
タバコを吸いながら感心して残った半分をシャドーが恐ろしい速さで片付ける。
「ついでだ。協力とまでは言わんがあのでっかいのもやるぞ」
「協力....???仲間...???へへへ、お仲間さん?仲間さんなのね?そうだよねー、仲間は大事だよねぇーへへへへへへへへ」
そういいながらシャドーに切りかかる。
「俺じゃなくてあっち」
シャドーは抱きとめるとロボットに投げる。
『鉄槌....!!!』
そういいながらマントを地面に思いっきり地面に叩きつける。
「どーせ大丈夫」
シャドーは笑いながら斬りかかるがシールドに弾かれる。
しかしマントはそのまま動かない。
『鉄槌鉄槌!!!』
ロボットはそういいながら何度もマントを踏み付ける。
そうしてる間も屍は次々に出てくる。
「...伸びてるの?」
マントを引きずり出し少し気距離を取りマントの頬を叩く。
しかし無表情。
「あー、生きてるわ。頑張って」
シャドーはマントを放り投げて屍をぶちのめす。
「.....はっ!俺は何を!」
マントがまともに喋った。
「はぁ!?お前喋れたの!?」
「んん!?これはピンチだな!?よし、助太刀しよう!!」
「誰だお前!!」
シャドーはマントにボディーブローを繰り出すがスルーして行ってしまう。
「行くぞ!」
「何だお前!」
『天を射抜きし矢、それを制し弓、天変地異を起こそう。奇奇怪怪』
「四字熟語...何なんだよこいつ」
シャドーは地面に痰を吐いていた。
【創神神おるあwんjd??んどぇあsln】『bhじぇあvbgどぁ』
「...やっぱマントだった」
シャドーはとっさにコートで身を覆う。
瞬間天井と地面に超巨大な赤と黒の陣が浮き出る、その中から陣と同等の弓矢が出てくる
『行くbhどぁうお!!dbなうhbwdかbどぅあkdbwか!!!!』
よくわからない言葉を放ちながら弓矢がものすごい爆風と音を放ちながらロボットに飛んでいく。
「おぉ...」
屍など空気の様に消えていき辺り一面が真っ白になる。
「これ無なのか、創刀持っててよかったな」
光りが晴れ血も死骸も無くなってロボットだけが無傷で立ち尽くしている。
「....?あー?」
マントはその場に立ち尽くしている。
「ばぶぅ」
「...まぁ、ほっといてもいいか」
シャドーはロボットの後ろに回り込んでよく見ると背に違和感がある。
「なるほど。あいつの言っていた記憶とはそこにあるのか」
シャドーは三つ首龍の目を開き背の奥を見ると少女が3人座っている。
「火力があれば攻撃は通るらしい」
シャドーはモールキャッセを取り出す
【二十固め、拾伍之鐳月】
赤黒かった稲妻は地獄の雷を彷彿させる漆黒の稲妻へと変わり妖気をも漆黒に変わり果てる。
漆創【アビス・クリエシオン】
漆黒の剣は真黒で引きずり込まれそうな闇を纏いながら、創刀は赤黒くも救いを見せる輝きを纏いながら止まって見える程の斬連撃を叩き込む。
『システム起動....!!!』
ロボットは叩き込まれながらエネルギーを溜める。
暗灼【Scorching Barrel】
漆黒に染まる炎のように漆黒の妖力が揺らめぎ、その妖力は砲撃とも斬撃とも言える攻撃が放たれる。
【神骸器】『
ロボットの腹から巨大砲が現れそこから超エネルギー砲が放たれる。
互いの攻撃がぶつかり合い、中間部で押し合っている。
「キャッキャ!」
マントは赤ん坊の様にはしゃぐ。
次の瞬間マントは敵の後ろに回っていた
「はっ!ぎええええええええええええええええ!?」
奇声を上げながら何故か持っていた竹の笹で切りかかると、敵に切り傷が入る。
ロボは動揺してエネルギーをやめた。
「はっ?」
「ひひひひひ!!」
「流石だわ...俺着いていけない」
「着いてくるな!気持ち悪い!!」
「うるせぇ、俺は一応お前をいつでも殺せるんだぞ」
「ストーカー!変態!外道!あほ!」
「あ、猫ちゃん!」
そういいながらマントは石ころをなでる。
「ちっ、勝手に言ってろ」
菖蒲の葉で斬りかかる。
葉はシールドを貫通するがダメージはない様だ。
しかしシールド貫通をしたせいかかなり動揺している
シャドーは創刀をしまい妖刀を出し、蔓植物の種を急速的に成長させて鞭の様に叩く。
装甲は固く一筋縄ではいかないがやはりシールドは反応しない。
『て、鉄槌!!!』
ロボットは動揺しながらもまた能力を発動すようとする。
しかしなぜか能力が発動しない。
「お前、能力を無にされたんだよ。あのバカにな」
シャドーはさぞ愉快そうに笑っている。
「自然系に弱いのか?」
シャドーは妖刀を握りしめると水圧を乗せた斬撃をロボットに斬りつける。
ロボットは何も抵抗できずやられるがままに切られる。
「ロボットの解体ショー...」
シャドーはねっとりした笑みを浮かべて少女が見えたところ以外を部位ごとに斬っていき、楽しんだ後少女を取り出す。
ロボットを倒すと地面から上にあったコンピューターが出てくる、そこには脳が三つ置かれていた。
「おいおい、脳みそと体を合わせるパズルなんざやりたくねぇぞ」
「ききー?」
「うるせぇ、黙ってろ」
マントが興味を示したように見てくる。
シャドーはマントを掴み遠くへ投げる。
3つの脳の入ってる容器には液体に色がついていて赤と青には見覚えのある形の窪みがあるので小さな赤と青の石を嵌める。
すると中の液体が消えカプセルがわれ脳が転げ落ちるがシャドーが培養液の入ったカプセルを2つ創って中に上手く納める。
「...ふぅ、肝が冷えるぞこれ」
辺りを黒い霧でよく見ると機械のてっぺんに赤いボタンが付いている。
シャドーは考えあぐねた後に押す。
【システム終了、ワワルンプロジェクト最終段階へ、すべての機能をシャットダウン、開放します】
アナウンスが流れるとコンピューターが崩れ落ち中から体ごとバイオカプセルに入った少女が出てくる。
「これがあの人工知能の正体って訳か」
シャドーはガムテープを六角形に張った後肘打ちで静かにガラスを割り少女を横抱きにして外に出す。
「.....ん」
少女が目を覚ます。
「よう、おはよう」
「.....シャドーさん」
「そうだな、とりあえず服を着てくれ」
「.....ありがとうございます」
「この魔法陣の中にクローゼットがある。女物の服が入れてあるから好きなのを着ろ」
「ありがとうございます」
World Fuck!と書かれた黒地のTシャツとデニム生地のスカートを着て魔法陣から出てくる。
「そんなTシャツあったんだな。汐音は何を買ってるんだ...」
「....かわいいです、ありがとうございます」
「気に入ったならいいのだが。一旦はここで休憩してから行くか」
「....はい」
「あ、そうそう。お前は俺に着いてくるのかの拒否権はあるが」
タバコを吸いながら少女に目を向ける。
「私は時の残留です、戻る道も変える家もありません」
「まぁ、それもそうか。なら俺の家にでも来ると良い。ガキも居るから賑やかだぞ」
「.....私はまだやることがあります、やりたいことがあります」
少女は立ち上がり語りだす
「ずっと考えていました....ずっと見ていました、この広い宇宙を。楽しそうなことや悲しいことや嬉しいこと、そんないっぱいを私はみてみたい」
そして少女はシャドーの方を向く。
「シャドーさん、本当にありがとうございました....!」
少女は泣きながら言った。
「俺のガラにはあわないんだがなぁ...その、あれだ。俺について来れば危険はあるが楽しい事とか色々ある。お前の知識も必要だからな。仲間になれ」
「....はい、一生ついていきます...!」
「きええええええええええええええええええええええええ!!!!」
マントが奇声を上げながら雰囲気をぶっ壊して飛んできた
その瞬間すっとシャドーの手が少女の目を覆った。
「...?」
「...そう言えばお前の名前を聞いてなかったな」
「OH!マイフレンド~!ヒドイジャナイカ~!」
「今すぐ寝ろ、いいな?」
「...レミーです」
「ふむ。俺の姪によく似た名だな。じゃあ、これから頼んだぞ」
シャドーは適当な場所にベッドを作り着々と夜営の準備を進めていく。