7月22日。木曜日。早朝。
昨日の朝にロンドンを発って飛行機で12時間を過ごしたのち、日付が変わっての朝だから時差ボケは割とキツい。
日本も夏休みシーズンに突入してるからか、早朝でも羽田空港は人が多く、オレの乗ってきた飛行機もほぼ満席で到着していた。サマーバケーションってやつだ。
そんな人々が浮き足立つ季節を感じながらロビーの方まで移動していくと、事前に連絡していたジャンヌが携帯を片手にお出迎え。
帰省に関しては報告の義務があるとかなんとか言われそうだったからジャンヌにだけは帰国の便を知らせたが、朝からご苦労様です。
「ああ、いま来たから出しておけ。時差ボケは調整できているか?」
「まだ微妙なところだな。明日までには復調させておくけど、なんか急用か?」
「ん、いや、そんなことはないが、一緒にいて欠伸をされるのは気分的に好ましくはなかろう」
「そりゃそうだ。こんな美人を前にして眠気に負けてりゃ男として終わってる」
「その台詞はもう少し感情を込めて言ってもらおうか? んん?」
わざわざ空港まで出迎えに来る辺りに意図を感じつつ、通話の相手がドライバーの島苺であろうことも察して、挨拶代わりの軽いトークを交える。
ただオレの言葉の覇気というかそんなので本気で言ってないことも見透かされて嫌な笑みを浮かべられたのは誤算で、褒められることに関しては手抜きを許さないジャンヌの女の部分を称賛。これは失礼しましたよ。
そんな圧の少しあるジャンヌに謝罪しつつ一緒に空港を出ると、タイミング良く島の運転する車が横付けしてくれて、ジャンヌは助手席に、オレは後部座席へと乗り込んで目的地も知らされないままに出発。
「島は久しぶり。修学旅行Ⅲでは会わなかったからな」
「ですのー。苺はロンドンでずっとタクシーに乗ってましたから、会えなかったのも仕方ないですのー」
「タクシー? ああ、ロンドンタクシーだもんな。島にとっては至極の時間だったろ」
「ですのですのー! もうあの丁寧かつ繊細で無駄のない運転だけで苺はもう……はわんっ」
相変わらず変わった子だよなぁ……
どこへ行くかは勝手に推理するとして、修学旅行Ⅲでも会わなかった島への挨拶をしたら、年頃の女子高生が行わないような奇行でロンドン観光を満喫していたことが判明。
なぜ島がこうまでタクシーでの観光を楽しんでいたかは、ロンドンタクシーのレベルの高さにある。
日本では特定の運転免許さえ取得すれば誰でもなれるタクシー運転手だが、ロンドンタクシーはノリッジ試験と呼ばれる世界でも有数の難関試験を合格しなければなることができない狭き門なのだ。
試験にはロンドン市内のありとあらゆる地理や施設の情報を記憶し、目的地までの最短ルートを導き出す能力など、多岐にわたる知識と確かな運転技術を必要とされる。
つまりロンドン観光におけるタクシーは、それイコール最効率の観光を可能にするサービスの1つと言えるだろう。もちろん英語ができていればな。
ただロンドンタクシーは他より割高だから、乗り回したらしい──しかも景観などを楽しんでたわけでもないだろう──島はきっと、乗ってるだけで有り金のほとんどを消し飛ばしたと見て良さそう。楽しみ方は人それぞれだからいいけどね。
そのロンドンタクシーを見習ったかどうかは知らないが、話の中でふにゃふにゃにとろけたりしながらも運転は全くブレることなく、むしろ前よりも上手くなってるっぽいぞ。こりゃ武藤もうかうかしてられないな。
身長135cm程度しかない女児な見た目の島が車輌科の筆頭っていう事実には未だにギャップを感じるものの、チームメイトとして誇らしくもあるのでこの調子で早紀さんレベルの武偵になってくれたらと考えていると、
「そういえば猿飛さんはSランクに昇格したと聞きましたの。ご立派ですのー」
「ああ、ありがとう。ジャンヌから聞いたのか」
「チームメイトの躍進はとても嬉しいですの。苺も負けられませんのー!」
ジャンヌ経由で聞いたっぽいオレのSランク昇格の話を持ち出し、自分も負けられないと気合いを吐き出す。
吐き出すのはいいが、その気持ちが強くて運転にまで力が入ってぐんぐん前の車を追い越していく無駄な荒々しさはいらなかったな。安全運転大事。
島の運転する車は、本来なら真っ先に目指すべきであろう学園島をスルーして北上を続け、そろそろ通勤ラッシュで移動が鈍化しそうなギリギリの時間に秋葉原に突入し入り組んだ道へと入っていく。
目的地はこの辺らしいが、早朝の秋葉原に何があったか。
どこかの店にせよ時間帯として開店はしてないからそっち方向じゃないとすると……
そう考えながら外の景色に目を向けていたら、前方方向に『ナカソラチオーディオ』なる看板を掲げた建物が見えてきて、車もその建物の前で停車。中空知ですか。
「中空知の実家か?」
「そうだ。お前が一向に聞かないから、コミュニケーションの必要ありと判断した。まだ出勤前だからいるだろう」
「聞かないって……いや待て。そもそも出勤って……」
停車してすぐに車を降りてスタスタと中空知の家の前に移動したジャンヌは、何の溜めもなしに玄関のチャイムを鳴らして来訪を告げてしまう。
あれぇ……中空知って確か神奈川の武偵高に新2年生として転校したんじゃなかったっけ?
それが何で今は出勤とか言われてんの?
これもコミュニケーション不足が招いた結果と言えばそうなんだろうけどさ。ちょっとくらい人の質問に答えてはくれないもんかね。
遠慮なしな早朝の訪問に男としては気が引けてしまうものの、起きている事態を止められはしないのでジャンヌの後ろで島と成り行きを見守ると、チャイムの数秒後くらいに鍵を開けて出てきたのは武偵高のセーラー服を着た中空知。
ん? セーラー服を着ておりますが? 出勤とは?
「えっ、ジャンヌさん!? こんな朝早くにどうしたんですか? それに……わぁ、島さんと猿飛君も!?」
「今朝方にこれがロンドンから帰ってきたのでな。これまでのチームの事情を説明するついでにお前を会社まで送ってやろうと思ったのだ」
「今のところ何1つ説明ないんだが?」
「ですのー」
「それはそれは。親切にありがとうございます。準備までにまだ少しかかりそうなので、家へ上がって待っていてください」
相変わらずのアナウンサー顔負けな通るような美声の中空知は、急なオレ達の来訪にも寛容ですぐに中に招いてくれる。のはいいんだが、なんか今のやり取りだけで違和感が。
それを言語化するよりも先にズカズカと家の中へと入っていったジャンヌと島に釣られてオレも玄関へと入るが、表札に中空知と母親らしき名前しかなかったのも鑑みて、わざわざ居間までお邪魔する必要はないと判断し玄関に腰を下ろして待つことにする。
すると遠慮なしな2人が居間からひょっこり顔を出して、来ないのか? みたいな顔をするから、手をヒラヒラさせて気にするなとリアクション。
その様子を居間で見ていたらしい中空知の母親が律儀に玄関まで足を運んで目の前で腰を下ろしてくれる。
容姿は中空知と似ているから、母親似なんだな。こんな朝早くにも関わらずに手間な和服を着込んでいるのは、どことなく育ちの良さを感じなくもない。
「あなたが猿飛さんですね。ジャンヌさんや娘からお話は聞いておりました。娘がいつもお世話になっています」
「いえ、私は美咲さんとはほとんど交流がなかったので、お世話をしたなんてことはないかと。お世話になったことはありますが」
「大層なもてなしはできませんが、お上がりにはなりませんか?」
「朝方の急な訪問ですし、女性しかいない家に男が入るのははばかられます。どうかお気になさらずに」
「まぁ。とても紳士的な方ですのね。化粧っ毛もない家ですから気にしなくてもいいのですけど、そのお心遣いを素直に受け取っておくのがよろしいですね」
「京夜。お前はいつからそんな英国紳士のたしなみを身につけたのだ? 留学ではそんなことも学ぶのか?」
「習うより慣れろってやつだな。あの我が儘お姫様を相手にしてたら嫌でも身に付くけど……」
中空知と同じような通る美声の母親に中へと勧められはしたが、見方を変えれば思春期男子みたいな理由で断ったオレに折れてくれる。そこは大人な対応で助かった。
ジャンヌの茶々入れのせいで余計なことも呟いちゃったが、誰のことを言ってるのやらな母親は笑顔で流してくれる。お、大人ぁ。
その後、母親とは他愛ない会話をいくつかしていたら中空知の準備も整って、揃って母親に見送られて島の車に再度乗り込んだオレ達が向かう先は、知らん。どこ行くんだ。
そんな表情を読み取ってくれたのか、隣に座る中空知が何も教えてくれないジャンヌに代わって口を開いてくれる。
が、その前にだ。
「あのさ、中空知。今も不思議なんだけど、オレと普通に接してるよね? 前はもっとおどおどしてたような……」
玄関での最初のやり取りからずっと気になっていたことをズバッと切り込む。
そうなのだ。この中空知美咲という人物は、面と向かっての交流が大の苦手で、特に相手が男となると会話すらままならないレベルだった。
それが今はどうでしょう。オレと普通に話すどころか、手を伸ばせば触れられる距離にいながらオレと目を合わせて平然としているではありませんか。
「はい。これも全て遠山社長……いえ、前社長のおかげです」
「遠山? キンジの?」
「中空知は同じ時期に退学になった遠山が興した会社の最初の社員となったのだ」
「会社? キンジって武偵事務所を始めたんじゃなかったっけ?」
「興りとしてはそうなりますが、今は色々とありまして武偵まんという商品を製造・販売する会社になっています。社名も
「武偵まん? 確かに事務所が饅頭工場だったってのは話には聞いてたけど、それを利用したわけか。素人が食べ物に手を出してよく成功したな」
なんかキンジと同じ時期に武偵高を退学になってたらしい中空知も大概だが、話だけだと実感が湧かないからリアクションに困る。
それはそうだろうなと中空知も察して鞄の中から商品であろう武偵まんとやらを取り出してオレに手渡し。
饅頭に武偵徽章の焼き印が押されているのが特徴なんだろう。味は……美味しいんですけどぉ!? 素人って何なの!?
謎の饅頭のクオリティーに驚愕してしまったオレに何故かジャンヌがドヤ顔をしているのをバックミラーで確認し、チームメンバーの手柄はリーダーの手柄とでも言いたいのかお前は。留年した時は頭を抱えておりましたよねぇ? んん?
まぁ都合の悪いことは忘れるらしいリーダーのことは放っておいて、その後もなるべく丁寧に順を追って話をしてくれた中空知によると、饅頭工場の製造機がかなり優秀だったらしく、さらに偶然にも実家が和菓子屋らしい人──キンジの知り合いみたいだ──の技術をその目で見て学んだことで形になった武偵まんがなんやかんやあって大ヒット。
武偵徽章を付けていることで防犯としての機能を果たす『食べられる防犯グッズ』が売り文句となって、カロリーオフの商品なんかは女子高生に大人気で、好立地な店舗を2つ展開。
委託販売も取り付けて会社としてはかなり好調なようだった。
それでキンジは社長の座を降りて退職し、今は中空知が社長として従業員15人を抱えて頑張っているらしい。制服が武偵高のセーラー服なのは謎だけど。
そうして接客業を忙しなくやったこともあってコミュ症を発揮する暇もなく、いつの間にか人と普通に話せるようにまでなったのは大きな成長で、オレもまさか中空知とこうして普通に会話が成り立つ日が来ようとは夢にも思ってなかった。失礼ですけどね。
それらの話を聞いて大体の事情を飲み込んで整理できた頃に辿り着いたのは、港区北青山のとある一角。
そこにあった『TBJ』の看板を掲げた製造工場が本社ってことだ。
その工場の前で車を降りた中空知が、気を利かせて見学を勧めてくれて、折角なら中空知の社長としての働きぶりを見ようかなとジャンヌと島も一緒に突入。
中ではすでに数人の従業員がせっせと饅頭製造に励んでいたが、みんな女子なのか。キンジはこれがダメで辞職したんじゃなかろうか。
とか思いつつ中空知の出勤に気づいた従業員がみんな揃って丁寧な挨拶をして、それに真面目に返しながらオレの紹介を簡単に済ませてくれる。
ジャンヌと島はすでに顔見知りなようだったから反応はあまりなかったが、初見のオレに対しての反応はちょっと困る感じに。
中空知がオレのことをどう話したことがあるのかは知らないが、なんか手を止めた従業員がヒソヒソと「例の……」「あの人が?」「どうしよう……」などなど。噂のあの人が来たみたいな会話をしながらゾロゾロと近寄ってきてしまう。
皆さん、セーラー服を着てますが、正社員ならオレより年上なはずですよね?
「社長から話は聞いてました」
「とっても頼りになる人だって」
「あと顔は怖そうに見えて中身はすっごく優しいとか色々」
「でも実際に見たら怖いっていうよりむしろカッコ良いかも」
本当にどう話したのやらなことを言われて困惑しまくりなオレを見る従業員達が苦手なタイプの笑顔を向けてくるから、とりあえずの苦笑いを浮かべてやり過ごそうとする。
しかし従業員の視線がかなり好意的なものと見抜いたジャンヌがオレの反応を良く思わなかったのか、はたまた別の理由なのかはわからないが、キロッとキツい感じの視線を一瞬だけ向けて威嚇。
それってどんな意味なのかちゃんと言葉で教えてくれませんか?
一気にこの場から立ち去りたい気分になって、盛り上がり始めた空気が温まる前にドロンしようとしたら、島がオレの腕に引っ付いて「この前Sランクにも昇格しましたのー」とか一番いらん燃料を投下。
とどめの一撃とばかりの発言で従業員もいよいよ遠慮という理性が崩壊し、人脈作りやらの思惑が丸見えな連絡先の交換を猛プッシュ。
さすがに見え透いたアタックは看過できないと判断したのか、ジャンヌも落ち着かせるように割って入り、中空知も迷惑をかけられないと仕事に戻るように指示してくれて事なきを得る。助かったぁ。
とりあえず燃料投下の罪で島の頭にチョップを1発お見舞いしてやると、そのオレの足をかかとで踏みつけてきたジャンヌが小声で「なに鼻の下を伸ばしているんだ」と怒ってくる。本当にそう見えたんならお前の目は節穴だ。策士引退だよ。
ともあれ騒いでしまった手前でこれ以上の仕事に支障を出すのはいただけないので、今回は大人しく退散する運びとなり、また後日にゆっくり見学すると約束して会社をあとにして車は今度こそ学園島へ向かい始めた。
実に4ヶ月ぶりとなる学園島は、特にこれといった大きな変化もなく見慣れた風景が続くまま、おそらく最も出入りしていたであろうオレの住む男子寮に到着。
同居人がいなくて、新学期にも新規入居者が入らなかったらしいオレの部屋は、相変わらず非常用の住居──転入生やらの受け入れ先にされてる──扱いみたいで、きっと今頃は埃だらけで大変なことになってるんだろうな。
まずは掃除からかぁ。などと思いながら、何故か後ろをついてきたジャンヌと島はとりあえず無視して部屋の鍵を開けて中へと入る。
──異変に、気づく。
「…………あっま……」
扉を開けた瞬間に中から匂ってきたのが、女性用の香水か芳香剤のくっそ甘い香り。
あまりに強い香りに思わず鼻をかばう動きをしてしまうが、危険なものでもないからすぐに切り替えて匂いの元を探す。
異変はそれだけではなく、足跡がくっきり残るほどの埃があると思っていたフローリングの床も酷い状況にはなっていなく、ここ数日以内に掃除をした形跡がある。
リビングに入ると、ここもやはり掃除が割ときっちりされていて、キッチン、トイレ、洗面所、浴室。どこも問題ないレベル。
匂いの元はリビングのテーブルの上に置いてあった芳香剤だったものの、中身は市販品じゃなくて誰かの調合だぞ。こんな甘ったるい匂いを充満させられるとか嫌がらせを疑うし。
「なに? この部屋でなんかヤバイ実験とかしてたのか? 匂いは何かを誤魔化してるのか?」
「いや、そんな怪しげな会を開いたことはなかったはずだが……」
「ですのー」
「…………おい」
何者かの陰謀を疑いつつ、とにかく嗅ぎ続けるのは身体にも悪そうだから袋で密封して芳香剤を封印。
その際に我が物顔でキッチンでお茶を汲んで飲むジャンヌと島がアホなことを言い出すから思わずツッコんでしまう。
会って何だコラ。この部屋はお前らの宴会場じゃねぇんだよ! しかも1回や2回じゃないなオイ!
「……はぁ。まぁ掃除してくれてるから文句はあえて言わんが……」
「掃除は主に橘と幸帆がしていた」
「前言撤回。お前ら帰れ」
それでも掃除をして解散してたなら差し引きゼロで許してやろうかと寛大な心でいたのに、騒ぐだけ騒いで何もしてなかったジャンヌと島を許す心はオレにはなかったようだ。
このあとも別に何かを手伝ってくれることもなさそうだから、子猫を持つように首根っこを掴んで玄関から外へと放り出して2人を放棄。
部屋中に充満してる匂いを取り除くために窓を全開にしてから、嫌な予感がして開けてなかった寝室のドアを恐る恐る開ける。
ジャンヌや島。小鳥や幸帆が出入りしていたなら当然、他の自由人が出入りしていることは目に見えていたから、面倒臭がりは絶対にここで寝泊まりしていると踏んでいたが、案の定だ。
留学前にオレが寝ていたベッドには、今やオレのベッドかを疑うほどのぬいぐるみと、1000%ネタだろうがオレの等身大写真の抱き枕が置かれていてドン引き。
こんなことするやつはこの世に1人しか存在しないことは確定的に明らかで、たとえ他所様の所有物だろうと気持ち悪いから抱き枕は処分しようと単分子振動刀を抜きかける。
しかしその前に女の勘なのか確かな情報を得てなのか知らないが、玄関から室内にドカドカとうるさく入ってきた人物が寝室の出入り口で急ブレーキで止まる。
「あー! やっぱりキョーやんじゃん! 帰る時は連絡するのが彼氏の義務だって決まってるんだよ!」
「本当の彼女にならそうしてただろうよ」
見つからなきゃそのまま黙っておこうと思っていたのに、もう見つかってしまったか。
そんな感じの感想しか出てこなかった理子の到着早々のボケにはやんわりツッコミつつ、オレが帰ってくる前に回収しようとしていたのか。あえて見せてリアクションを楽しもうとしていたのか不明なベッドの物に視線を落とした理子が動く気配を察して、好き勝手していたことも加味しダメージを与えておこうと思う。
そうして理子の妨害が入る前に抱き枕を掴んで軽く真上に放り、床に落ちるより早く単分子振動刀を4度振るうことで等身大のオレは華麗に5等分されて中の羽毛が宙を舞い、その光景に四つん這いになった理子の「うぎゃあああ! 理子のお宝がぁああ!!」という絶叫が木霊したのだった。
まったく……帰省初日からうるせぇんだよバカが!!