絶望に生きた覚悟の戦士が幻想入り   作:高月 弾

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「DAN DAN心砕けてく、その果てない課題に
果てない勉強から逃げ出したい。
Help me~♪」

伝説の未来悟飯「黙って勉強しろットーー!!!!!」

弾「お、お助けを…!」

伝説の未来悟飯「無視☆」

弾「アハァ☆」


勉強ばっかで本当に死にそうです…
受験生の夏…なめてました…
そ、そんなことより!ついに未来悟飯VS美鈴の対決も本気の本気に、果して決着はどうなるのか!?
その目でお確かめください。
それでは本編どうぞ!


第15話 紅き月の下の決戦

「「はあぁぁぁぁぁぁぁあああ!!!!!」」

 

お互いの右拳がぶつかり合い、辺りに衝撃波が走る。

衝撃波を受けた木々は大きく揺れ、ミシミシと音をたてる。

そして、魔理沙も同じように衝撃波を受けて、吹き飛ばされそうになっていたが、なんとか魔法を使ってブレーキを掛けていた。

美鈴と悟飯はお互いに全く互角の力で拳をぶつけたためお互いに動かずに力を加え続けた均衡状況で止まっていた。

数秒後、お互いに拳を引き戻し行動に出た。

まず、悟飯が右拳を再び美鈴の顔に向かって突き出す。

美鈴はそれを紙一重で躱し、左拳で悟飯の腹に向かって突き立てる。

悟飯はそれを右拳を引きながら後ろに小さく飛び躱すと、すさまじい早さの拳で作った空気の塊を美鈴の腹にぶつけた。

美鈴はその攻撃を受けて一瞬の隙を作った。

もちろん悟飯はその一瞬の隙を見逃さずに右肘を美鈴の腹に突き立てた。

 

「がはぁ…!!」

 

美鈴はバランスを崩しながらもすぐに悟飯に左拳を降り下ろした。

悟飯はそれに反応しきれずに頭にまともに食らう。

 

「くっ!」

 

しかし、体制を建て直しながら左足を軸に右後ろ回し蹴りを美鈴の顔に叩き込んだ。

美鈴はそれに耐えきれずに大きく飛ばされる。

すぐにそれに追い付き追撃を仕掛けようとする悟飯だが、美鈴はすぐにバク転をして体制を直し悟飯に対して隙の少ない構えで対峙することができていた。

それほどまでの一瞬の出来事のなかではその僅かな隙をお互いにしっかりと見極められた方の勝ちだ。

 

((次の一撃で隙をとった方に大きな流れが来る!))

 

悟飯は右肘を突き立てて突撃してくる。

それを見極めた美鈴が悟飯の額に向かって右拳を叩きつけた!

はずだった。

しかし、悟飯の体はその拳を、いや、美鈴の体すらも通り抜けていった。

 

(こ、これは…残像!?)

 

攻撃を行った美鈴には隙ができる、そこに向かって悟飯が突撃してきた。

 

「この読み合いは俺の勝ちだ!!」

 

そういいながら左から右に手刀を振りかぶった。

が、そこから美鈴の姿が消える。

 

「なに!?」

 

「お忘れですか?私も気を感じることができるんですよ?」

 

悟飯はすぐに美鈴の居場所、そして何が起きたのかを理解した。

悟飯が自分の下を見ようとするがそれよりも先に美鈴の蹴りが悟飯の顎を完璧にとらえる。

 

【バキッ!!!】

 

「ぐっ!!」

 

悟飯の体は大きくのけ反り、完全に無防備な状況になる。

そこに対して美鈴は右拳を悟飯の腹に向かって思いきり重い一撃を叩き込む。

その拳は悟飯の腹深くに食い込む。

 

「悟飯!!?」

 

魔理沙がそれに驚きと不安が爆発してとうとう押さえきれなくなる。

が、その声も戦場の二人には届かない。

美鈴は悟飯に反撃の隙を与えないように右手を引くとすぐに左拳を叩き込む。

そして徐々にスピードをあげていき、激しい乱撃を悟飯の腹に向かって繰り出した。

その乱撃のスピードは一度に大量の拳が叩き込まれているように見えるほどのスピードだった。

悟飯もその乱撃の威力に反撃ができずにいた。

 

「はあぁぁぁ…あぁぁあ……あああ!!!」

 

美鈴の体力がつきない限り続くかのような勢いで美鈴は拳を振るい続ける。

悟飯もこれ以上受けたら不味いと、なんとか右腕を腹も前に持ってきてガードする。

それでも美鈴は攻撃の手を休めようとはしない。

悟飯の腕は徐々にダメージが蓄積されていく。

 

「くっ…!でやあぁぁぁぁぁあ!!!!」

 

悟飯がガードをしながら美鈴の左こめかみに右膝をぶつける。

美鈴はガードすることができずにふらつき、大きく体制を崩した。

乱撃の止んだその隙を決して見逃さない悟飯は左足で思いきり美鈴の体を蹴りあげ、吹き飛ばした。

そして森の木々に激突し、何本も木を折りながら突き進んでいった。

 

「はぁ…はぁ…くっ!」

 

悟飯は息を切らしながら腹に手を当てる。

 

(思いの外ダメージが大きい…まさか、あのタイミングでしゃがんで躱されるなんて想像してなかった…あまり長く戦ってるわけにもいかないのになぁ…)

 

【ドガァァァァン!!!】

 

「!!」

 

森から爆発に似た音が響いてくると同時に巻き上がった煙の中から美鈴がすごいスピードで突撃してくる。

悟飯もすぐに構え直し美鈴の拳を受け止める。

すぐに美鈴は左手を右に向かって振りかぶる、それを悟飯はしゃがんで躱し美鈴の右拳を払って体に向かって空気の塊を放つ。

美鈴はそれに気をぶつけて相殺すると悟飯の顔に右回し蹴りを叩き込んだ。

悟飯は躱しきれずに頭に攻撃を食らった。

が、すぐに反撃の裏拳を繰り出し美鈴の右頬に直撃させた。

それに怯まずに美鈴も右拳を突きだし悟飯の顔に殴りつけた。

お互いに攻撃をガードしながら、しかしそのガードを打ち抜き攻撃を食らわせながらの戦いが繰り広げられた。

お互いに攻撃を仕掛ければもちもんそれをガードする。

しかし、その攻撃力はお互いの防御の技量を遥かに越えていた。

そのために、ガードしているもののダメージの少ない戦いではなく、まるでほとんど殴りあっているような戦闘になっていた。

しかもその場でとどまりながらではなくお互いに大きく移動しながらぶつかり合っていた。

人の眼には全く見えるものではなかった。

それは魔理沙も例外ではないようで、

 

「な、なんだ!?二人がどこで戦ってるのか全くわからないぜ!?たまになにかが高速で動いてるのが見えるけど、ほとんど音しか聞こえてこないのぜ!?」

 

そう、いまわかることはただその衝突が巻き起こす激しい衝撃とその音だけだった。

 

【ドオォォォォン!】

 

【ドオォォォォン!】

 

【ドオォォォォン!】

 

【シュン! シュン! ピシュン!!】

 

「はぁぁぁああ!!」

 

悟飯の右拳が美鈴の顔に直撃する。

さらに追い討ちを仕掛けられるが、美鈴はそれを右腕でガードして左足でカウンターをしかけた。

それを悟飯が紙一重で躱す。

そして右膝を美鈴の腹に突き上げる。

バランスを崩すがすぐに右手を地面につけて悟飯から距離をとる。

もちろん悟飯はそうさせないために距離を詰めてきた。

美鈴はその悟飯の足を払い体制を崩させた。

悟飯も美鈴と同じように片手をつき距離をとろうとするが、それよりも先に美鈴の肘が悟飯の脇腹に入る。

悟飯がその攻撃によろけながらも美鈴の胸ぐらをつかみ、

 

「だあぁぁぁぁぁぁあああ!!!!」

 

【ドォォォォオン】

 

地面に思いきり叩きつけた。

地面には叩きつけられた美鈴を中心に大きなクレーターができた。

そして、悟飯はそのクレーターから一度距離をとった。

 

「…な、なんだよあれ…と、とても人間業じゃないぜ…!?く、クレーターができるって…っ!超サイヤ…人。そうだ!まだサイヤ人ってことには詳しく聞いてなかった!戦闘民族とは言ってたけど、霊夢はそんな民族があるなんていってなかったし…今度聞いてみようかな。」

 

そう言ったすぐあとにクレーターの中からガラガラと音が聞こえてきたことに驚く魔理沙。

そしてそのクレーターの中心を見るとそこには美鈴が立っていた。

少しふらつきながらも両足でしっかりと立っていた。

そして口に含まれた血を地面に飛ばし、血の跡のついた口を拭う。

 

「…まだまだ、戦えますよ…!!」

 

「そうでなきゃガッカリするところさ。」

 

まだお互いに熱は入ったままだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ちょっと、レミィ?」

 

ふと後ろから声が聞こえてきたので振り向く紅き目の少女とメイド。

そこには腰に僅かに届かない位の長さの紫色の髪、赤と青の小さなリボンで三つ編みに止めていた。

まるで寝巻きに近いような服装でカーディガンを羽織っているが、それもすべて紫色主体の物だった。

その紫色の瞳はレミィと呼ばれた人物を少し睨んでいるように見える。

 

「昼間からドカドカとうるさいのだけれど?うるさすぎて落ち着いて本も読めやしないわ…。」

 

と少女はため息をつきながら言った。

どうやら本を読んでいたようでその腕には一冊の厚い本があった。

するとレミィと呼ばれた紅き目の少女は

 

「フフッ…ごめんなさい。パチェ。けれどもう少しだけ待ってちょうだい。そうすればすぐに終わるわ。」

 

 

と笑みを浮かべながらそういった。

その笑みを見たメイドは背筋が冷たくなるのを感じ、震えた。

パチェと呼ばれた人物はレミィを少し調べるかのような視線を送るが、息をつくとすぐに闇の中へと消えていった。

 

「レミリアお嬢様。美鈴が孫 悟飯から大きなダメージを受けました。そろそろかと…」

 

「えぇ、わかったわ。ありがとう咲夜。さぁ、早く来なさい。そしてよくこの館を覚えておくことね…。ここが貴方の墓場となるのだからね…。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ…はぁ…はあぁぁぁぁああ!!!!」

 

美鈴のすさまじい連撃が悟飯に襲いかかってくる。

悟飯はそれに自ら同じ連撃で迎え撃つ。

お互いの拳がぶつかり合い、相手をとらえたと思っても相手の拳や腕がその軌道を変えるようにこちらに振るってくる。

お互いに攻撃を決して緩めはしない。

が、その状況は今までと違ったものだった。

美鈴が後ろに下がりながら連撃を繰り出すのに対し、悟飯は美鈴相手にどんどん押していく。

少しずつ美鈴は悟飯の攻撃を処理できなくなっていく。

 

「くっ…!【ビッ!】!!?」

 

悟飯の拳が美鈴の顔を掠める。

すぐにカウンターを仕掛けるが悟飯はそれに的確に対処する。

 

(ま、まずい…攻撃に反応できなくなってきている。このままじゃ…)

 

その時、悟飯の拳が美鈴の顔に思いきりはいる。

 

【バキッ!!!】

 

美鈴はバランスを崩しふらつくが、なんとか足でこらえてカウンターを仕掛けようとする。

が、そこには悟飯の姿がなかった。

 

(後ろか!!)

 

振り向こうとするが後ろへ向ききる前に腹部に激しい一撃が入った。

 

「がはぁあ!!?」

 

あまりに思いその一撃に美鈴は一瞬意識が飛び、たっていられずに前に倒れこむ。

がそれを許さないように悟飯が顔を思いきり殴り付けた。

美鈴は耐えきれずに思いきり飛ばされる。

美鈴に追い付いた悟飯は裏拳で思いきり美鈴を地面に叩きつけた。

地面をえぐるようにして突き進む美鈴は徐々にスピードを落として制止した。

悟飯は荒れた息を整えながら纏っていた白い炎のようなオーラを解いた。

そして魔理沙の隠れている木へと歩いていく。

 

「魔理沙。終わったからレミリアのところに…【ガラッ】!!?」

 

話している途中に予想外の音が聞こえてきたことに驚きながら振り返る。

するとそこには虹色のオーラを纏っているままの美鈴が立っていた。

悟飯は目を見開きながらそれを見つめていた。

そしてとっさに悟る。

 

(…く、くる!!)

 

悟飯は再び気を解放すると構えをとる。

が、そうしようとした時にはすでに美鈴はそこには立っていなかった。

 

(き、きえ!?いや、これは!!)

 

悟飯はすぐに自分の胸の前を右腕でかばうような構えをとる。

そのわずか前に美鈴は右手にとてつもなく大きな虹色の気を集めて目の前に来ていた。

 

(これで仕留められなければ………!!!)

 

「うわあぁぁぁぁぁあああ!!!!!」

 

「ぐっ!!!」

 

【虹符 超烈虹真拳】

 

美鈴は大きな気を纏った拳を振り下ろした。

そして、辺り一帯にとてつもない衝撃波と、目が眩むほどの虹色の光が放たれた。

 

【バキバキバキ!!!】

 

「ご!ごはーーーーーん!!!!!」

 

魔理沙はその眩しさに目をやられないようにと、腕で目に影を作りながらその光のなかを確かめようとするが、中の様子はまったく見えなかった。

スゴい音と戦塵を巻き上げながら光は広がっていった。

その光と音はもちろんその館の主と従者のメイドにも届く。

 

「…!!ま、まさか…美鈴にこれほどまでの力があったなんて!し、信じられません…」

 

メイドは呆気にとられているようだったが、主は

 

「美鈴の本領は弾幕による中距離又は遠距離戦ではなく、格闘戦により近接戦闘があの子本来闘い方よ。」

 

そう笑みを見せながら言った。

メイドは驚きを隠せずにまだ目を見開いていた。

そして主の表情もわずかに固いものになる。

 

(それだとしても…あの力はあり得ないわね…あの孫 悟飯なにかをさせたのかしらね…?)

 

「咲夜、勝負はついたのだから案内しなさい。」

 

「え?美鈴をですか?」

 

「何言ってるの?孫 悟飯に決まっているでしょ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

光は収まり辺りには土煙が舞っていて状況がよく確認できなかった。

魔理沙はそんな中に駆け出していった。

煙を少し進むと僅かに晴れているところがあり、そこには美鈴が立っていた。

そしてその足元には悟飯が美鈴を叩きつけた時よりもさらに大きいクレーターが出来ていた。

魔理沙は目を見開きながら、

 

「美鈴!悟飯はどうしたんだ!!!」

 

そう叫ぶ。

が、美鈴はふらついていて中々答えそうにない。

そんな時、クレーターの中心付近から何かが崩れる音がした。

魔理沙はすぐにそちらに振り向く。

するとそこには悟飯がクレーターの中から起き上がろうとしていた。

魔理沙はあっと叫ぶと、すぐに悟飯のそばによるが悟飯は魔理沙が来る前に一人でしっかりと立ち上がった。

 

「お、お前これを喰らって無事なのかよ…」

 

魔理沙が驚きを越えて呆れたように言うと、悟飯が真剣な顔で、

 

「いや、あの時とっさのガードが間に合ってなかったら危なかったよ。あれだけの大きな気なんだ。」

 

そう言いながら美鈴のそばまで歩いていく。

美鈴はフラフラでもう力の残っていない自分とは反対にまだふらつくことなく、しっかりと歩みを刻むその姿にちからなく笑いながら、

 

「あ…ははっ……敗けです…私の敗けですよ。」

 

そう言いながら体に痛みが走っているはずだが敗北を認め、諦めたように笑った。

 

(やっぱり…この人には勝てませんね…)

 

「いや、もし君が本当の全力を出せていたなら俺が負けていたかもしれないよ。」

 

その言葉に魔理沙と美鈴が驚く。

 

「どういうことなんだぜ?」

 

「美鈴はこの戦いで初めて気爆による気の増加をしただろ?あれって実は慣れるまでかなりの疲労感があるのと気の大幅な摩耗をしてしまうんだ。それを知らずにやった美鈴は戦いを続けるにつれて動きが鈍くなって、本来の動きから遠ざかっていった。これが今回の敗因だと思うよ。」

 

そう言いながら手をさしのべる。

美鈴はその手と悟飯が教えてくれたアドバイスに目を見開き、驚きながらも自身のワガママで戦闘を開始した相手に対しても敬意を忘れないどころかヒントすらも与えてくれるその器の大きさに自然と笑みと瞳からわずから光が零れた。

 

「…ありが…とう……ござ…い……ま………ス……」

 

最後の声があまりにも小さくて誰にも聞き取れなかったが、美鈴は確かに感謝の言葉をいいながら倒れこむ。

が、それを悟飯が支えて止めるとおんぶして運び始めた。

そして門の前に立ち、いよいよ中に入ろうとしたとき、目の前に行きなり人が現れた。

 

「ようこそおいでなさいました。悟飯さん。どうぞこちらへ。」

 

「!?」

 

悟飯は驚いて思わず美鈴を落としそうになる。

いきなり現れた、これは表現でいっているのではない。

本当になにもない空間に突如として人が現れたのだ。

 

「ちょ、私はないのかよ!」

 

「あなたにはパチュリー様がさんざん怒っていらっしゃるので招待はしません。が、また不法侵入されても困るので…」

 

今度はいきなりメイドの人が消えた。

悟飯は驚いて魔理沙と顔を見合わせる。

そうしようとはずなのに、悟飯の隣にいたはずの魔理沙はまるで消えたようにいなくなっていた。

 

(なっ!なんなんだ…瞬間移動なのか?…いや、でもお父さんの瞬間移動とは少し違う…一瞬たりともこの【空間】から抜けている気がしない。)

 

そして再び目の前にメイドが現れる。

悟飯はまた驚くがさすがに少しなれたようでその反応は先程よりも小さい。

 

「悟飯さん。こちらへ。」

 

そう言うと紅魔館に向かって歩き始める。

が、

 

「さ、咲夜さん!!」

 

悟飯がそれを呼び止めるように大きな声をあげる。

咲夜はそれに気づくが振り返らずに足を止める。

 

「あの…この前の異変…あなたに大ケガを負わせてしまって本当にすみませんでした!!!」

 

悟飯は頭を深々と下げる。

咲夜はその声にわずかな反応を見せてから振り返る。

そしてその頭を下げた悟飯の姿をまるで見定めるかのような目付きで見ると、一度目を閉じて再び前に向き直る。

 

「悟飯さん。別に私は気にしていません。ですからそんなに頭を下げないでください。この通り怪我も治っていますので…」

 

「でも…咲夜さん。あなたはあの時一歩間違えば死んでしまったかもしれないほどの重傷を負わせてしまいました…俺は…それが自分で許せないんだ!!!だから…咲夜さんのために俺になにかをさせてくれ!!いや、させてください!!そうでないと…俺は…あなたに対する償いができない!!!」

 

悟飯は頭を深々と下げたままそう言った。

咲夜はあまりに真剣なその言葉と行動に逆にどうすればよいか迷いが生まれてしまう。

そして少し考えてから、

 

「…なら、レミリアお嬢様の館の手伝いをしてもらいたいですね。妖精がいても私の仕事量が多いから大変なので。まぁ、そんなことは今はいいので紅魔館に入りましょう。レミリアお嬢様が待っています。」

 

そう言いながら歩き出す咲夜。

悟飯はそれを聞くと顔をあげて、もちろん!っと大きく答えた。

そして少し離れた咲夜に少し駆け足で追いつくと紅魔館の中に入れてもらった。

紅魔館の中は…真っ赤だった。

外も中も至るところが紅く、ずっと見ていれば目が疲れてしまいそうだった。

玄関を入って少し歩くとそこには大広間があった。

そして2階に続く階段の一番上に…誰かが立っていた。

 

「レミリアお嬢様。孫 悟飯が参りました。」

 

咲夜が深く頭を下げながら説明する。

するとレミリアは相手を見下すように顔を少しあげる。

そして影から左目が見える。

それを見た悟飯は背筋が凍るような感覚に襲われ、瞬時に自分の置かれている状況を察する。

 

(す、スゴい殺気だ…一瞬本当に自分の死を覚悟しそうになった。咲夜さんの時は殺気がなかったから魔理沙は大丈夫だと思ってたけど…)

 

「ど、どうもこんにちわ。孫悟飯です。」

 

そう言いながら深く頭を下げる。

そして、レミリアに聞こえない大きさで咲夜に話始めた。

 

(あの、咲夜さん。魔理沙は無事なんですか?)

 

咲夜はすぐには答えず、頭をあげてから小声で

 

(命に関わるようなことはしません。)

 

と答えた。

悟飯は安心してから顔をあげて再びレミリアをみるとレミリア眼は影に隠れて見えなくなっていたが、殺気は変わらずに緊張は解けそうになかった。

するとレミリアが右手をあげて何かの合図をする。

すると咲夜は姿を消し、再び現れた時には美鈴をことを背負っていた。

そして再び姿を消すと次は広間の端の方に現れた。

どうやら離れるための合図だったようだ。

 

「あの、レミリアさん。この間の異変…あなたたちを攻撃してしまって、大ケガを負わせてしまって本当にすみませんでした!!!」

 

悟飯は大きな声でそう言うと頭を下げた。

レミリアはそれを聞くと少し笑みを作りながら、

 

「ふふっ、いいのよ。謝らなくて、その必要はないわ。」

 

そう言いながら悟飯の側へと歩み寄ってくる。

 

「け、けれど!俺はあなたに!」

 

「謝罪なんて要らないわ…欲しいのは…」

 

レミリアが悟飯の目の前まで迫ってくる。

すぐそばで感じられる恐ろしいほどの殺気。

それがこの小さな、小学生低学年~中学年ほどの体から出ているとは思えなかった。

そしてその声は言葉を発するごとにどんどん恐怖を感じる低い声に変わっていく。

 

「【あ な た の い の ち よ 】!」

 

レミリアの拳が悟飯の腹へと直撃に大きくめり込む。

完全に不意を突かれた悟飯は口から血を溢しながらその一撃大きく吹き飛ばされるが、すぐに両足を床につけブレーキをかける。

数メートル飛ばされたところで止まり、口の血拭ってから攻撃を受けた腹の部分を押さえる。

レミリアの方をもう一度向く。

するとレミリアはすでに自分の目の前に迫っていた。

大きくその腕を振りかぶりながら、

 

「それ以外はなにも要らないわ!!!」

 

 

 




どうも、久しぶりです皆様。
最近どうも勉強が苦しくて小説にさく時間がかなり少なくなってきました。
なので更新速度は上がることはありません。
恐らく落ちていきます。
私の受験が終わればその時はお詫びとするのはどうかとは思いますが、更新速度を格段にあげたいと思います。
それまではどうかよろしくお願いします。
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