約一ヶ月ぶりと言う……すみません。
では、どうぞ!
入学から今日で一週間が経過し、漸く学校にもなれてきた。
「じゃあ、劉介君またね」
「おう。また明日~すずか」
今は放課後……そう、今日漸く有紀稚に話し掛ける日なのだ……何も奴がしてなければなんだけどね。
「さて……やりますか」
《了解です。マスター》
ここ一週間は、修行も少なくしてもらえて居たので腕は上がってないなぁ……まぁ隠蔽魔法の効率が少し上がった位か。
「利狗も、呪い魔法の方頑張ってるみたいだから、俺も頑張らんとな」
じゃないと、直ぐに置いていかれてしまうからね。俺はそこまで言わなかったが俺の相棒は気が付いた様で、口を尖らせた。
《マスターは、少し深刻に考えすぎかと思いますよ?》
「そうかねっ……と…」
そう流星と話していると下駄箱に着いた。有紀稚は一週間前から変わらず放課後になると、直ぐに帰ってしまう。今日は、下駄箱から見える範囲にいた。
《マスター。隠蔽魔法の準備できました》
《流石!じゃあ行きましょー!》
今日も楽しい尾行のお時間だ!俺はそう思いながら有紀稚を追いかけて行く。
ーーーー
まぁ、尾け始めて15分程度がたったが……有紀稚の奴は一度も不審な動きをしない。やっぱり尾行が気付かれているのだろうか?そう考えいてると流星が話しかけてきた。
《もうすぐ彼の家ですよね?》
《あぁ……これなら、手前で……》
俺が、そこから先を言おうとした時であった。俺の近くにかなりの速度で窓から中が見えない黒色の車が通り過ぎた。俺は嫌な気がして、観察眼を使って車内を見た。すると、当たって欲しくない光景が広がっていた。
《マスター?観察眼まで使ってどうかしましたか?》
《あれは…すずかとアリサ!?》
《えっ!?…………!!マスター!彼も気が付いた様です!!》
《なにっ!?》
流星の言葉に釣られて有紀稚の方に顔を向けるとその車を追おうと走り始めた彼の姿が見えた。俺は直ぐに付いていこうと走り出そうとしたが、嫌な気がしたので、流星に頼み事をした。
《くそっ…………流星!利狗に連絡!》
《了解!》
その返事を聞きながら俺は見えなくなった有紀稚を追いかけるために走り出した。
ーーーー
「ふっ……ふっ……ふっ」
「おーい、劉介!」
走り始めてはや数分。有紀稚の魔力を頼りに隠蔽魔法は切って住宅街を走っていると、上から声がかかった。走りながらそちらを向くと動きやすい私服になった利狗と冒涜と詛呪が此方を見下ろしていた。
「利狗……速かったな」
「まぁな……それで、今の状況は?」
俺は立ち止まって声をかけると彼らはその屋根から飛び降りた。事情は流星から聞いているらしく今の状況を聞かれた。
「今、車を追ってる有紀稚を追ってる」
「うん。じゃあ場所だけ教えてくれ」
状況を簡単に言うと利狗は詛呪と冒涜に手を繋いだ。何をする気なのか分からなかったが今は考えている暇はないと思い俺は左手首に着いている相棒の方を向いた。
「流星……」
《……ここから、北西に2㎞先の建物の裏です》
「成る程な…………よしっじゃあ先に行ってる!そじゅ!うと!セットアップ!」
利狗はそう言ってデバイスを展開した。そして何かの魔法を使って目の前から消えた。魔方陣の形からして、移動魔法?にしては速すぎる………そう思って流星に聞くと彼女は少し考え始めた。
「流星。今のは……」
[えぇ……………………マスターの予想通り今のは移動魔法かと思われますね]
そうか、俺の考えた通りか…………ん?俺は今した問答に何かが引っかかった。
「なぁ…………流星?」
[はい、何でしょうか?マスター]
「俺、今さ念話してないよな?」
[…………あっ]
俺の質問にしまったといった感じに声をあげた俺の相棒……普通のインテリジェントデバイスってこんなに人らしくないよな?そう考え、詳しく聞こうとしたら、彼女はわざとらしく咳払いをした。
[んんっ!そんな事より、今は追いましょう!マスター!]
「……あぁ。そうだな」
無理やり話を変えて来たな…………俺はそう思ったが、彼女が言っている事は事実なのでそれに従い利狗たちが向かった方向へと駆け出した。
「ふっ……ふっ……」
《!!マスター!未確認魔力反応です!》
流石に、ほぼ魔力を使わない身体強化魔法じゃあそんなに速くは走れないな…でも全力で強化魔法使ったら10分も持たないしな……そんな事を思っていると流星から念話が届いた。
「っ!?流星!」
《了解!》
俺の一言で何をするのかを理解してくれた流星は直ぐにお馴染みの隠蔽魔法である霧を発動してくれた。その状態で丁度近くにあった公園の茂みに隠れ上空に目を凝らすとある人影が見えた。がそれは、少しボヤけている。
《……隠蔽魔法か?》
《その様ですね……しかし、マスターは良く見えますね?》
《えっ?》
俺は確認がてらもう一度上空いる人影を見る…………うん。見えずらいけど…確かに杖を片手にもっている男性が見える。そして、両脇にアリサとすずかが抱えられている。
《まぁ、今はそれどころじゃない追うぞ》
《……えぇ》
俺はそう言うと空を比較的ゆっくりな速度で飛んでいる奴を追った。
ーーーーー
「…………ここか」
《その様です》
半透明な魔導師を追うこと10分位魔導師が入ったのは町外れのマンションであった。いかにも悪者がいそうな廃墟だな。
「あの二人は?」
《…………アリサさんと、すずかさんは三階に居るようです。そこまでには生命反応がない者が10人います》
生命反応がない…………ってことはあのメイドも含めてって事か。
「まぁ、人間じゃなければ本気出しても平気だよな?」
《えぇ!行きましょう!早くしないと大変です!》
流星が急かすのもあって、俺は普通に草むらから出てしまった。
「……貴方は?迷子ですか?」
「っ!?……うん。ここはどこですか?」
人間じゃないにしては余りにも人間らしい反応に戸惑いつつも俺は子供らしい話し方で話を合わした。するとメイドさんは何故か戸惑った顔をした。
「そうですか……ごめんね……」
そう言ったメイドさんは、とても申し訳なさそうに懐からだしたチャクラムを振りかぶった。
《マスター!!》
「っ!」
俺は、一応予想していたので強化魔法を隠蔽しながら出来る中で一番強力な奴を使った。それで一気にメイドさんの後ろをとった。そして、懐から札を二枚出してそのメイドさんに着けた。
《雷撃・小竜》
「っ!?…………」
メイドさんは何度か痙攣した後にばったり倒れた。
「…………よし、効くみたいだな」
《マスター。今ので多分他のメイドらしき人たちが此方に向かっています》
流星がそう言うと、音はしないが確かに嫌な気配が近づいてきているのが分かった。んー流石に複数人数いたら札では応戦しづらいな……俺は辺りを見回すとちょうど言い所に鉄パイプがあった。
「…………よし、全部これで片付けるか」
《……マスター。それは刀ではありませんよ?》
流星はそう突っ込みを入れながら、鉄パイプを強化してくれる。俺は心の中で感謝しつつも鉄パイプを片手に廃墟の中へと歩いていく。
次回……劉介君大暴れ!
では、また!