そして2014年・・・
ミィーンミィーン
蝉の声を聞きながらシンジは第三新東京市に着いた
すでに避難命令が出ているので、外を歩いていたりすればかなり目立つ
「はぁ~電話もつながらないか~」
公衆電話でそう呟くのは14歳になった碇シンジだった。
上空で聞こえる戦闘機の爆撃の音を懐かしく感じていた。
そしてその戦闘機の相手にシンジは目を向けた。
それは首がない巨人であった、肩には骨のようなもので覆われ肋骨のようなものが胸についている。そして顔は仮面みたいなものがついていた。
「はぁ~前はこうやってちゃんとサキエルの事見る余裕は無かったな~」
シンジはそんな事を一人呟いていた。
そしてシンジはポケットに入っている紙を取り出した。
水着の美女が写った写真とゲンドウからの
「すまないが、シンジの力が必要になった」
手紙にはそう書いてあった。
(前は来いだけだったから結構進歩したものだな~ミサトさんまだかな~)
そんなことを思っていると、こちらに向かってすごい勢いでむかってくる車が目に留まった。
目の前で止まった車から女性が出てきた。
「ちょっち遅れちゃったかな? 碇シンジ君よね?」
その言葉、また会えた・・・シンジは懐かしさからかついうつむいてしまった。
それを見たミサトはまぁ~こんなところに居たら怖がるのも無理ないわねと思いながらもシンジに声をかけた。
「お父さんからの手紙に書いてない?私は葛城ミサト。ミサトで良いわよ?」
シンジは涙をこらえながらも優しい笑顔でミサトを見て答えた。
「宜しくお願いします。ミサトさん さあ早く行きましょう。」
・・・何て笑顔するのよ・・・
ミサトはそう思いながら、
「ええそうね、飛ばすからしっかりつかまっといてね」
車に乗り込みアクセルを全力で踏んだ。
ふとシンジが後ろを見ると紫の巨人が出てきた。
綾波・・・怪我しないと良いけど・・・
心配そうに後ろを見ているシンジをチラッとみてミサトは言った
「心配いらないわよ~あの紫の奴は味方だから」
「え?ああそうですか」
綾波のことを気にしていたシンジはミサトに曖昧な返事をしてしまった。
そして落ち着きを取り戻しシンジは前を見据えた。
ミサトは、報告書の内容とシンジがあまりにも違うので驚いていた。
実は、シンジの報告書はゲンドウがフェイクを混ぜていた。
そして二人が乗ったルノーは無事にネルフ本部に着いた。
「着いたわ、ここがあなたのお父さんが働いているところよ」
「やっと着いたんですね。早く行きましょう」
やっぱり全然違うわね・・・
ミサトは報告書と違うと感じながらも気にしないことにした。
「ええそうね」
そして二人はネルフに入っていった・・・
「あっれ~おかしいな~」
ミサトは首をひねっていた。
あ~ミサトさん迷ったんだな・・・シンジはそう思いながらミサトに声をかけた
「こっちですよ。ケイジに行くんでしょ?」
「え?何でシンジ君が場所知ってるの?」
ミサトは驚きながら聞いた。
「父さんの手紙に書いてあったからですよ。それに小さいころに何度か来ていますし~」
「そうなの?なら道案内よろしくねん♪」
二人はエレベーターを待っていると中から金髪の女性が出てきた。
白衣に身を包みややキツイ化粧をした女性だった。
そしてミサトに声をかけた。
「あら、ミサトにしては早かったわね」
ミサトは苦笑いをしながら
「まぁね~私だっていつも迷っているわけじゃないわよ~」
「そして、そちらが例の男の子?私は赤木 リツコ。リツコで良いわ」
シンジをじっくりと見ながらシンジに声をかけた。
「よろしくお願いします。リツコさん」
シンジはその視線に気づいていながらも気にしないように装った。
「着いてきてシンジ君見せたい物があるの」
リツコの案内でケイジについた。
そこにあったのは、エヴァンゲリオン初号機が水面から首から上を出していた
シンジは懐かしいな~と思いながら
「ただいま」と小さくつぶやいた。
「びっくりした?これがエヴァンゲリオン初号機。凡庸決戦兵器よ」
リツコが呟く
「これってさっきの外で戦っていた奴ですよね?」
「そうよ」
リツコは端的にそう答えた。
「ならパイロットは無事なんですか?機体にあまり傷がないってことはパイロットの方に何か問題があって今ここに居るんですよね?」
「何故そんなことを聞くの?」
リツコはシンジが冷静なことに驚いた、またリツコとしてはあまり教えたくない内容であった。
これからこの少年を乗せようとしているときにパイロットが重傷であるなどと教えたくなかったためだ
「あなたが知らなくてもいいことよ」
リツコは事務的に言葉を返した。
「やっぱり酷いんですね・・・」
何でこの子はこんなに冷静なの・・・?
そう思っていると
「ん~そうだよ~綾波は重傷ってとこかな~」
不意に懐かしい声が聞こえた。
シンジ、リツコ、ミサトは声の方を見上げた・・・
そこには、中年で髭をたくわえサングラスをしたおじさん・・・ではなく。
銀髪に赤い瞳をした子供がいた
「シン!」「シン君司令はどこに居るの!?」「あの子誰?」
三者三様の答えが返ってきた。
「フッ、パパなら・・・」
シンは自分の足元を見た
シンの下にいた黒いものが動いた。
「痛いぞ?シン~泣 久しぶりだなシンジ」
シンはゲンドウの上に乗っていた。
「久しぶりだね、父さん」
「ああ、そうだな」
そんなことを言っているとミサトは小声でリツコに聞いた
「あの銀髪の子供って司令の子供なの?どう見ても似て無くない?」
シンの容姿は整っていた。
「あの子はシンジ君の双子の兄で、碇 シン君よ 少し前までドイツに居てアスカの護衛もやっていたのよ。それに弐号機のメンテナンス、ついでにフォースチルドレンね」
リツコはミサトに小声で言った。
「え!?あの子シンジ君と同じ年なの?それにしては身長小さくない?」
「五歳くらいの身長かしらね?」
その話にシンが混じった。
「ん~身長小さいのは、生まれつきだし~牛乳だって飲んでるんだから~」
「あら、聞こえていたの?シン君?」
リツコはシンにそう言った。
「まあね~」
ミサトに小さいと言われたシンは少し不機嫌になりながら
「シンジ出撃~」
「ふっ、出撃」
ゲンドウもシンと同じようにシンジに命令した。
「司令!レイでもシンクロに七か月かかったのに今来たばかりのシンジ君には無理です。」
ミサトはゲンドウにそういった。
「でも~シンジならいけるよ~?」
「そうだ、シンもこう言っている。問題ない。」
ゲンドウはシンを信用していた。
「シン君は黙ってて、私はシンジ君のために言っているの!!」
ミサトは強い口調でそう言った。
「葛城一尉!今はシンジ君に頼るしかないでしょう?」
リツコは冷静になりながらそうミサトに言った。
「シンジ君、あなたはそれでいいの?あなたは何をしにここにきたの?逃げちゃダメよお父さんから何よりもあなた自身から」
ミサトはシンジの方を振り向いた。
「あ、僕乗りますよ」
シンジはミサトにそういった。
「ほら~シンジもこう言っているし、早くしないと使徒が来るよ~」
シンはニヤニヤしながらミサトにそういった。
「それに~ミサトさんは一尉でしょ?パパ~僕の階級と役職は?」
そうシンは後ろにこっそり立っていたゲンドウに聞いた。
「シンは作戦部特別顧問として三佐だ。」
それを聞いたシンは・・・
「はぁ~い、葛城一尉シンジを乗せて使徒を殲滅ね~」
シンは階級を出してミサトに命令した。
ミサトは不服そうな顔をしながら、
「了解しました。シン三佐!」
そしてシンとゲンドウは退出した。