ミサトとリツコはモニターを見ながら険しい顔をしていた。
そのモニターに映っているのは先ほどの少年がパイロットスーツに身を包んでいてエントリープラグに乗り込んだところだった。
「ねぇリツコ、シンジ君に事前に何か説明したの?」
ミサトは気になってリツコに聞いた。
「特に何も説明してないわよ?」
リツコはミサトにそういった。
「LCL驚かなかったわね?彼・・・」
「そうね・・・」
そうこうしているうちに初号機の準備が進められていた。
「シンクロ率、42.7%」
マヤがそう言った時に発令所は一瞬沈黙に包まれた。
「いきなりの搭乗で40%超えて来たの?やるわね彼・・・」
そしてミサトは司令の方に目を向けると
「司令!かまいませんね?」
「無論だ、使徒を倒さん限り我々に未来は無い。」
「リフトオフ!」
ミサトの力強い声が発令所に響いた。
シンジは使徒の目の前に射出された。
「シンジ君大丈夫?」
「はい、」
そういうとシンジは使徒と対峙した。
「目標内部に高エネルギー反応」
「避けて!」
ミサトはシンジに向かって叫んだ。
ミサトの声が聞こえたと同時に使徒の腕から光線が発射された。
強烈な土煙が上がりモニターでは初号機の様子が見えなくなっていた。
「エヴァの状況は!?」
「はい、・・・・え」
「エヴァから高エネルギー反応!」
「何ですって?」
発令所は騒がしくなっていた。
「モニター晴れます。」
そこに映し出されていたのは、使徒の光線を弾くオレンジ色の壁だった。
サキエルは何度もその壁に光線を発射しているが、その壁を超えることは無かった。
「(ふ~いきなりだったから危なかったな~)ミサトさん、自分の判断で動きますよ?」
シンジは一応ミサトに声をかけた。
発令所ではATフィールドをシンジが使えることに驚いたままだった。
「良し、もう勝手にやっちゃお」
シンジは一人そう呟いて右手に意識を集中させた。
「エヴァの右手にATフィールド発生、さらに収束していきます!」
「なにするつもりかしら?」
リツコは注意深くその様子を眺めながら言った。
シンジは壁のフィールドを消して使徒と体を左足で蹴り飛ばした。
使徒は吹き飛んで周りのビルを巻き込んで倒れた。
倒れこんだ使徒に馬乗りになって右腕をコアにたたきつけた。
ピシピシッ
コアにヒビが入るとサキエルは初号機に抱き付いた。
「まさか!?自爆する気!?」
ミサトはサキエルの様子を見て叫んでいた。
それと同時に使徒は爆発した。
モニターが閃光で覆われた。
「シンジ君!」
「あ、初号機を中心にATフィールドの発生を確認!」
「モニター回復します!」
モニターに映された初号機は使徒の周りをフィールドで囲んで被害を抑えていた。
「彼ATフィールドを完璧に使いこなしているわね・・・」
「すごいわね・・・」
ミサトとリツコはモニターをじっと見つめていた。
そのころシンは・・・
「よしサキエルのコアをゲットしなきゃ」
シンジがサキエルのコアに向かって右手を突き出したと同時に
{サキエル。こっちへ}
シンはサキエルの魂を自分のもとへと呼んだ。
それが、収まったときシンの右手にはサキエルのコアが赤く輝いていた。
「サキエル回収成功!」
そしてシンはその場から消えた。
「使徒殲滅完了。これからそちらに戻ります。」
シンジのその言葉をきいて呆然と見ていたミサトは我に返った
「よくやったわシンジ君」
その言葉と共に発令所は歓声に包まれた。
そして、戻ったシンジを歓声が出迎えた。
「シンジ君、よくやってくれたわ」
ミサトは笑顔で出迎えた。
「シンジ君これから健康チェックをお願いしたいのだけど・・・」
リツコはシンジにそういった
「それが終わったらもう一人のパイロットの所にお見舞いに行っていいですか?」
シンジはためらいがちに聞いた
「そうね、別に問題は無いわ」
リツコはそうシンジに告げた。
「分かりました。」
そうつぶやいてシンジはリツコに着いて行った。