ハイスクールD×F 蒼穹のフェストゥム   作:HA.KO3

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第4話 後悔〜無知って罪〜

 

 

 

 

 

「……学校……」

 

『皆城 総士』が持っていた学校という知識によると、学校とは勉学に励み、ひとつのクラスの中で良き友人を作り、お互いに切磋琢磨する場所だと言う。

 

「……ぴったり……」

 

サーゼクスが用意してくれた制服に身を包む。

この際だから森の中に家を作ろうと言ってサーゼクスとセラフォルーに頼んでこの巨木の前に家を作ってもらった。見た目は普通の家だが、もの凄いらしい。なんでも魔王クラスの一撃にも耐えるとか。無駄に凄い…らしい。それ以外はいたって普通の家のようだが。

 

「キュキュ!」

 

この子は僕とよく一緒にいるリスだ。

毎日一緒に居るけど名前とか考えた事ない。考えた方が良いのかな?あれ?何百年も一緒だけどこのリスって物凄い長生きだね。

学校にはこの子も一緒に行く。さすがに人前にはあまり出せないから制服の中に入っていてもらうけど。

 

 

準備を終えた僕はワーム・スフィアで空間を歪ませて転移する。

 

 

 

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

 

結局学校に行く事にしたわけだが、なんでもサーゼクスの妹がいる高校に行くらしい。

名前は確か【駒王学園】とかいう所だ。ぶっちゃけサーゼクスの妹は髪の色ですぐに分かるだろう。あんだけ紅いんだから…。

それにソーナもいるらしいから何かあったら助けてもらおう、そうしよう。

駒王学園に着いたので職員室を探そう。

スタスタと歩いて職員室を見つけ、ドアをノックをして入る。

今日はクラスへの案内はしなくて校舎とかの案内をするらしい。

 

ガラガラ…

 

「…………」

 

「ん?……………………………………………」

 

振り向き、僕を見た先生と思しき人物が、急に固まってしまった。

 

「あ、ああ!君が今日来る転校生かな?名前は確か…

 

辰宮・P(ポラリス)・祝…君…。ハーフかな?

 

君は…男子…で、良いんだよね?」

 

三十代そこそこの教師がようやく我に帰り確認を取る。なんだか不思議なものでも見るような目だ。

ちなみに僕の苗字は『竜宮島』からもじったもので、名前をミドルネームにして、下の名前はフェストゥム=祝祭という安直な感じにしてみたのだ。

 

「……ん」

 

「うん。じゃあついて来て。まずは校舎を案内しよう」

 

 

「先生…」

 

 

職員室に響いたその声によって先生は驚き、声のする方向を凝視する。

 

「先生…彼の案内は私がします。先生はどうぞ休んでいてください」

 

ソーナだった。

 

「し、支取?し、しかし…いや、ここは支取に任せる事にしよう…」

 

「ありがとうございます…」

 

 

 

 

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

 

 

「…ソーナ…何でここにいる…?」

 

「ポラリス様…私はこの学園の生徒会長をしております…生徒会のメンバーも悪魔ですので何かあれば私共に申しつけ下さい」

 

何だかソーナが他人行儀で様付けだから面白くない。

 

「…ソーナ…きらい…」ぷいっ

 

「えぇ?!」

 

「…他人行儀…つまんない…」ぷくぅ

 

「うっ!……ポ、ポラリス………君。こ、これで良いかしら?」

 

よろしい。僕は腰に手を当てて胸を張り、正面の方向を指差す。

 

「…じゃあソーナ…案内して…あとここでは祝と呼ぶ……」

 

「はぁ、ついて来て…こっちよ…まずは生徒会室から案内するわ…祝くん…」

 

 

 

 

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

 

 

 

「…生徒会室…なんか…悪魔っぽさがない……」

 

「い、いや、先生とかもよく出入りするからそんなにオカルトチックだと…」

 

「…それもそう……」

 

ショーケースの中のトロフィーや盾を見ていると、複数の悪魔がこちらに近づいている事に気付く。

 

 

ガチャ…

 

 

「会長〜巡回終わりました〜」

 

何だか少し気だるげな男子生徒と眼鏡を掛けた女生徒が入って来た。

男子生徒は悪魔の気配だけど仄かに羽虫()と同じ香りもする。おそらくそういう神器を所持しているのだろう。

 

「来ましたね。祝さ…君…彼らを紹介します」

 

今、様って言いかけたけど言い切ってはいないから許す事にする。

 

「彼女は【女王】の椿姫、私の腹心です。そして私の【兵士】匙 元士郎、彼は駒を4つも消費した将来有望な悪魔です。どちらも生徒会所属で私の眷属なんですよ」

 

椿姫という人は一礼するが、匙とかいう男子生徒は状況をよく飲み込めていないのか頭を掻きながら質問してきた。

 

 

「会長…その子供なんですか?ずいぶん偉そうですけど…」

 

 

「なっ!!匙!!止めなさいっ!!」

 

ソーナは、匙という小僧(・・)の口を押さえ付けて黙らせる。

 

「な、なんですか会長!」

 

小僧はソーナの手を押し退け、何故口を塞がれたのか分かっていなかった。

 

「…ソーナ…次の場所案内して…」

 

僕がここを離れた方が得策だと考え、ソーナに次の場所を案内するよう促すが、小僧がそれに食ってかかった。

 

「おいお前、会長を呼び捨てなんてずいぶんと偉そうだな。年上には敬語で話せって、親に教えられなかったのか?ん?」

 

小僧は僕の頭をポンポンと叩くが、その様子を見てソーナが顔を真っ青にしてアワアワと震えている。どうしたソーナ?何を怖がっているんだ?

 

「まったく…これだから最近の子供は…礼儀がなってないんだよな〜」

 

今だに頭に手を乗せる小僧。そろそろ限界だぞ?

 

「…おい小僧…」

 

「あ?だから敬語…って誰が小僧だ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「捻り切るぞ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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た大変申し訳ありませんがサーバーがダウンしました。時間をおいて再度接続し直して下さい。

 

 

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「すみませんでした……」ボロォ

 

 

僕の目の前には先程とは打って変わって礼儀正しくなる小僧がいる。

顔面はデコボコになり、所々腫れ上がっていたりして小僧の面影は微塵もない。

服なんかボロボロでノースリーブになってしまった。

 

「匙…その方は我々よりもずっとずっと年上です…それこそ数千年単位で…」

 

「えっ!こんな子供が「…年上には敬語…なんだろ…?」ヒィッ!」

 

ソーナは頭を抱えている。仕事がキツイなら休んだ方が良い。悩みがあるなら聞く。

 

「と、取り敢えず祝…君。匙を許してあげてください…その子は転生して間もないので悪魔の…と言うよりも裏の世界の事情をあまり把握していないのです」

 

「…わかった…ソーナがそう言うなら許す…」

 

「ふぅ…助かっ「…だが小僧…今度生意気な態度取ったら…本当に捻り切るぞ?…」…」

 

「…わかった…?」

 

「は、はいぃ!!」

 

ずいぶんと怯えている。いい気味だ。

 

「つ、椿姫…匙を…というより匙の顔を治してあげてください…」

 

「は、はい会長!」

 

 

 

そんなこんなで学校の案内は延期となり、僕は一度帰る事になった。

なんでも明日は生徒会以外の悪魔の紹介をするらしい。なんでもサーゼクスの妹だそうだ。

どんな子なのか気になる。サーゼクスみたいに変な子じゃないと良いけど。

 

 

 

 

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

 

 

ぼくが森に帰ると、誰かが森に入ってくるのを確認する。ぼくの知ってる人ではない。

森に入ってきた時点で理解した。こいつの心は汚い。まるで汚水にさらに油をぶちまけたみたいな心をしている。

こいつをこのままにしておいたら森の動物達にも危害を加えるだろう。その前にーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーー始末するーーーー

 

 

 

 

 

 

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「ちっ!なんだ此処は!空気は澄んでて気持ち悪りぃし、その上さっきから動物が周りに湧いてうぜぇ!」

 

 

男は転生悪魔だった。殺す事に喜びを感じてしまう男は、人間を密かを殺していた。それを主人に咎められてしまったため主を殺し、S級レートのはぐれ悪魔として指名手配をされてしまい、誰も入れない立ち入り禁止区域であるこの森に逃げ込んだのだ。

 

 

 

 

 

 

それが最悪の選択だとも知らずに。

 

 

 

 

 

「あぁ?なんだ?」

 

自分の愛用している手斧で草木を分けて進んでいると、小さな高台が目の前にあることに気付く。そして、その高台から自分を見下ろす子供にも、気付く。気付いてしまう。

 

ゾクッ

 

その感覚は、男にとって初めての感覚であった。男は、強かった。少なくとも主を殺せるほどに。S級として認定されているのだ、それなりに強い事は自分でも気付いていたし自信にもなっていた。だがこの子供を見た瞬間、その自信と誇りは音を立てて崩れ去った。自分の力を1とするならば、相手の力は万にも達するだろう。それ程の力の差が…そこにはあった。

 

もしも上を見なければこんな思いはしなくて済んだのだろうか?

 

もしもこの森に入らなければこの子供に会わなくて済んだのだろうか?

 

もしも主を殺さなければここに来なくてよかったのだろうか?

 

そんな思考が頭をよぎるが、その考えをすぐに振り払う。

今の自分に残された選択肢は2つ。

 

1つ 全速力でこの森を抜け出す

 

2つ 目の前の相手と戦う

 

1つ目はまず不可能だろう。もし逃げても相手と自分の実力差を考えればすぐに追い付かれてしまう。ならば選ぶ選択肢は不意打ちによる、

 

 

 

2つ目!

 

 

「うぉぉぉおおぉぉぉぉお!!!!」

 

 

男は翼を広げ高台よりも高く飛び上がり、持っていた斧を振り上げ、子供の頭に向かって振り下ろす。だが、斧が子供の頭を捉えるよりも先にーーーー

 

 

 

ギュゥゥン!!!!

 

 

 

突如として横から真っ赤な弾丸が自分の体躯を貫く。

男の横腹を貫通した弾丸は木々の枝々を抜けて消える。

男の横腹は開通し、穴から肋骨は飛び出ており、血は止め処なく溢れる。呼吸は定まらず、不規則で不安定な息をし続ける。

 

「コヒュー……コヒュ…くっ…そっ…な…んだ…っ!?」

 

男に視線の先には、真っ赤な体躯をし、煌びやかな光を放つ紅蓮の化け物がいた。右手はライフルのような形状をしており、顔はない。頭部のみで表情というものが存在していなかった。背には2対の翼がはえており、後ろは長い尻尾がゆらゆらと揺れていて宙に浮いている。

 

「な…なんだよ…てめぇ…」

 

自分の質問を無視して右手の銃をこちらに向ける敵。だが、男には秘策があった。

 

「はっ!喰らいやがれぇ!!」

 

男も神器を所持していた。

特性は“自分の受けた傷を負わせた相手に返す”というものだ。

通常のカウンター型の神器とは違い、一度その攻撃を受けなければならないのがネックで、かなり使い勝手の悪い神器ではあるが、身体が他の悪魔よりも頑丈な男はこの神器で数多の敵を屠ってきたのだ。

 

ギュゥゥン!!!!

 

男の目の前に真っ赤な弾丸が現れ、敵の身体を貫く。やがて紅蓮の身体から色素は失せ、ボロボロと崩れ落ち、土へと還る。

 

「はっ!はっはっはっ!!ザマァみろ!」

 

男は高らかに笑い出す。そこで子供の事を思い出し、近くに転がる手斧を拾い上げ、子供に向き直そうとするが…

 

 

「は?」

 

 

子供の後ろには、先程と同じ化け物が、陳列していた。それも一体ではない。

 

自分の視界を覆い尽くす程の紅に、男はーーーー

 

 

 

 

 

「う…うぁぁぁあぁぁあああぁああああぁぁぁぁあ!!!!!!!!!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

この日、森の近くで無数に重なり合った銃声が聴こえたという。

 

 

 

 

 

 




更新遅くなってしまってすいませんでしたぁぁぁぁ!!

あと主人公の名前が書きにくかったんで一周回って戻りましたね。本当にグダグダで申し訳ない。
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