オッス!俺の名前は兵藤 一誠だ!
つい最近リアス・グレモリー部長の眷属になった悪魔だ。なんでも俺の中には【
まぁそんな事はさて置いて、俺の夢…それは、
ハーレム王!!!!!
今は下級悪魔だがいずれは上級の悪魔になって自分の眷属を持ち、毎日のようにいちゃいちゃできる自分だけのハーレムを作るのだ!!そのために今は強くなり、仕事もいっぱいしなくちゃならない。だが、三年間だけの高校生活、友達と過ごす事も忘れない。
最近は悪魔のゴタゴタで構ってやれずに疎遠気味だった悪友たちと
「はーい、皆静かにしろぉー。あと兵藤、元浜、松田!それ今度見つけたら没収するからな!」
うちの先生はそういう事にかなり優しく、それでいて甘い。それに覗き関係や女子からの報復から随分と助けてもらった事もある。もはや恩師と言っても過言ではない。
「えー、今日は皆に大事な話がある!昨日から言ってたと思うが、今日から転校生が来る事になってる」
「先生!!転校生は男子ですかそれとも女子ですか?!」
それは俺も大いに気になるところだ!出来ることなら美人のボインちゃんを希望する!
「残念だったな元浜!そして女子諸君は大いに喜べ!転校生は男子だ!それもハーフの飛び切り美形だぞ!」
その言葉に男子は心の底から落胆し、女子はキャアキャアと騒ぎ出し、俺と松田アンド元浜は血の涙を流した。
「おーい静かにしろー。あとそこの3人…どれだけ血の涙を流そうがお前らじゃあ美形には勝てんぞ?諦めなさい。それじゃあ辰宮…入ってきなさい」
なんてことを言うんだ!諦めたら試合終了だって安西先生が言ってたぞ!だから俺は諦めない!美形には負けない!バスケはしたくない。
先生が名前を呼び、転校生に入ってくるように促すと、教室の入り口がカラカラと乾いた音を立てて開く。
「……………」
そこに現れたのは、確かに男子だった。もしもこれが女子の制服で現れたなら俺らは絶対に女子として認識したであろうが、男子の制服を着ていたため直ぐに目の前の生徒が男子だと理解した。
絹のような透き通る黒い髪、病的ではない、違和感を感じない雪の様に白い肌。芸術品とも呼べるくらいの可愛らしい顔。その生徒を構成する全てが、まさに神に愛されたような容姿であった。
「……綺麗…」
誰かが呟く。そう呟くのも無理はない。もしこの場に現れたのが木場クラスの美形であったならば、女子は絶叫に近い叫び声を上げていたであろうが、現れたのは想像していたレベルの大分上のランクで、誰もが固まってしまった。
「え、えっ〜と、じゃあ辰宮、自己紹介してみてくれ」
「……辰宮…
耳に残る、だが決して不快ではない澄んだ声。その声はまるで硝子細工を指で小突いたように響きわたり、この場の全員の心を魅了した。
「じゃあ、辰宮…席は兵藤の隣だ」
「……」コク
は!!?!なんて?!!俺の隣?!嘘だろ!?なんだか周りの女子から今まで感じたことのない視線を感じる。
覗きの時の侮蔑と怒りの視線でも、木場やリアス部長と一緒いる時の嫉妬と
なんていうか、純粋に殺意とか殺気とかが俺にヒシヒシと伝わってくる。
「………」ジー
なんかめっちゃ見られてるぅぅう!!あれ?俺なんかしたっけ?してないよ。だって初対面だもの。できるはずがないよ。あ、でも足プラプラさせてる可愛い。
「え、えっと…俺は兵藤 一誠…これからよろしくな?」
「……イッセー…」
辰宮は俺の名前を反芻して覚えようとしているのか、俯きながらなんだかブツブツ言っている。
「………イッセー………羽虫…?」
はい?今なんと?声が小さくて周りは聞こえてなかったみたいだが…は、羽虫?今までゴミやらクズやら変態やら言われてきた思い出はあるが…羽虫?おかしいな…なんだろう…目から汗が止まらない…今日そんなに暑いかなぁ?はははは…。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
今日は学校に来ている。
それも朝早くから。今の時間は朝の8時半だ。この身体は数百年に一回の睡眠で事足りるから別に朝早かろうが遅かろうが関係なかったりする。
「じゃあ、先に先生が入って後で呼ぶから、その時に入ってきなさい」
「……」コク
先生の言葉に無言で頷く。
「緊張しなくても大丈夫だぞ?皆いい奴らばっかりだ。まぁ…若干問題のある生徒が居るが、根はいい奴らだから…」
それだけ言って先生は教室の中へと入っていく。
『はーい、皆静かにしろぉー。あと兵藤、元浜、松田!それ今度見つけたら没収するからな!』
何を見つけたんだろう。気になる。
『えー、今日は皆に大事な話がある!昨日から言ってたと思うが、今日から転校生が来る事になってる』
『先生!!転校生は男子ですかそれとも女子ですか?!』
これも『皆城 総士』の知識の中にあった。いわゆる、【クラスに一人はいる奴】というものらしい。
『残念だったな元浜!そして女子諸君は大いに喜べ!転校生は男子だ!それも飛び切りの美形だぞ!』
その言葉に教室中がざわついている。
『おーい静かにしろー。あとそこの3人…どれだけ血の涙を流そうがお前らじゃあ美形には勝てんぞ?諦めなさい。それじゃあ辰宮…入ってきなさい』
呼ばれたので教室に入る。だけど血涙を出している人がいるのか…。何か悩みでもあるのであろうか?
カラカラ
ドアは乾いた音を立てて開く。
シーン…
「え、えっ〜と、辰宮、自己紹介してみてくれ」
先生に言われて自己紹介をする。
「……辰宮…P…祝…。転校生……これから…よろしく……」ペコリ
実はこの自己紹介、結構、いやかなり自信があるのだ。なにせ昨日5時間くらいかけて考えた完璧な自己紹介だ。←少なくとも本人はそう思ってます。
「じゃあ、辰宮…席は兵藤の隣だ」
「……」コク
先生に言われて席に向かうが、兵藤というのが誰か分からなかった。だが、1つだけ空いてる席があったのでその席に座る。
席に座ると足が若干浮くことに気がつく。プラプラしてよう。
恐らくは隣に居るこの男子生徒が兵藤という生徒だろう。だが、なんだろうこの男子生徒…羽虫と同じ気配を感じる。似ているとかではない。
「え、えっと…俺は兵藤 一誠…これからよろしくな?」
「……イッセー…」
僕はその名前を反芻する。
羽虫の気配はするが、それはイッセーの気配ではない。あくまで羽虫とイッセーの気配は別のようだ。その証拠にイッセーはイッセーの、羽虫は羽虫の気配を感じる。
それにイッセーの左手を見てると…なんだか……
捻り切りたい。
あの羽虫と同じ気配を持っているからだろうとは思うが、どうにもこう…左手あたりを念入りに磨り潰したい。
グレイフィアの話だと現在の
その上いまだ喧嘩しているというから驚きだ。グレイフィアの話ではもう一種の呪いの類かもしれないとかなんとか言ってたけど、なんというか…とても滑稽だ。
「じゃあHRを終わる。あぁ皆…
先生がそう言って教室から出る。どういう意味だろう?
それの意味を僕はすぐに知る事になる。
「辰宮君!辰宮君!」
「本当に男の子!?まさか性別を偽っているとかは!?」
「シャンプーとか何使ってるの!?」
「祝きゅんって呼んでいい?!良いよね?!答えは聞いてない!!」
「ハーフって話だけど何処の国なの!?」
「兵藤の隣とか嫌でしょ?!だから私の隣に来よう?!」
「ちょっとずるい!抜け駆け!」
なんだか色々聞かれて周りに集られて目が回ってきた。
「こらこら〜皆落ち着いて〜?辰宮君が困ってるよ?はーい押さないで押さないで〜」
なんか人混みの整理をする警備員みたいなことをして助けてくれた女子生徒が現れた。
「どうも辰宮 祝君。私は桐生 藍華、よろしくね?」
手を出してきたので恐る恐る握り、握手を交わす。
「ん〜。小動物系男子ってなかなか良いものね〜。ではでは早速…」
そう言って桐生さんはメガネをくいっと上げてレンズを反射させる。
バッ!!
「ま、待って桐生さん!」
「そ、そうよ!こんな小さい子に何をしようというの!」
「いかに桐生さんといえどそれだけはさせないわ!」
なんだか分からないがこれは女子達を応援したほうが良さそうだ。
「ちっちっちっ!分かってないな〜」
桐生さんは指を左右に振り、女子生徒達を馬鹿にする様に話し始める。
「辰宮君の主砲が仮にカルバリン砲だったとしよう。そのギャップに、皆はきっと驚くことでしょう。しかし、逆に小さかったとしてもそれはそれで…
アリ!!!」
なんだかよく分からないが大分失礼なことを言われているということは理解した。
スッ……
女子生徒達は無言で顔を背け、桐生さんに道を開ける。
「ふっふっふっ…分かってくれたなら良いのよ。そして辰宮君!貴方のマグナムは何口径かしらぁ〜ん?」
両手をにぎにぎしながらじりじりと近寄ってくる桐生さん。何をされるんだろう?よく分からないので首をかしげてしまう僕。
桐生さんはゆっくりと近づく。しかし、僕の下半身を見ようとした瞬間、彼女はーーーー
「…………」ポロポロ
泣き出した。
「ど、どうしたの桐生さん!!!」
「一体どれくらいの大きさだったの?桐生さん!!!」
桐生さんは涙を拭き、上を向く。
「私は…恥ずかしい。こんなにピュアな顔をした子の息子の大きさを測るなんて…私には…できない…」
なんか言ってるのかよく分からないがここは黙っておいた方が良い気がする。
あと僕に子供はいない。生殖の必要がないからね。
「桐生さん…」
「あの桐生が…」
「桐生!俺の息子の大きさを当ててみろ!」
「14センチ!」
「ぐはぁっ!!!」
「松田!松田ああぁぁぁ!!!」
なに?この茶番…。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
なんだかんだあって授業を終えて、今は放課後だ。
高校の授業内容は、ちゃんとできるか不安だったけど案外簡単だった。
そんな訳で今から生徒会室に向かっている。
でも生徒会室に向かう途中、道行く人すべてにジロジロと見られている気がする。どこかおかしい所でもあるのだろうか?
ガチャ
「…ソーナ…来た…」
「あ、祝君来たんですね。すいません今生徒会の仕事の途中で手が離せないんです」
どうやらお仕事中の様だ。ソーナが座っている机の上には漫画やアニメで見る様な数の書類が積んであった。それに椿姫以外いないところを見ると他の生徒会役員も出張っている様だ。
「…ん。…なら自分で校内を探索したい…」
なんだか冒険のような感覚で新鮮な感じがして楽しそうだ。
「探索って…。まあ良いでしょう。だけど校内に居る事ができるのは7時前までです。それだけは覚えておいてください」
「…ん」
「あと!知らない人だとか危ない人から声を掛けられたら大声を出して私達のことを呼ぶんですよ!?良いですね!?」
ソーナがなんだか怖い。わざわざ会長の席から立ち上がって僕の肩を掴んで注意して来た。
「では行ってきて良いですよ?あ!念のためこれを持って行ってください!!」
そう言いながらソーナは会長席の引き出しから何かを出して手渡してきた。
「これを首に掛けて、危ない人や変質者が出たらここを持ってこの紐を引っ張るんですよ?良いですね?」
そう言ってソーナが渡したのは…
防犯ブザーという物だった。