ハイスクールD×F 蒼穹のフェストゥム   作:HA.KO3

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第6話 召喚〜今時の焼き鳥は召喚されるらしい〜

 

 

校舎を回っているうちに部活をしている生徒とかとすれ違い、何故かお菓子をもらったりしてそれを食べながら校舎を回っている。因みに今はリスも制服から出てきている。肩の上で僕とスナック菓子を食べている。

俗に言う【う○い棒】である。なんでも人気の駄菓子だそうだ。

 

 

 

「………」

 

 

 

なんだか怪しげな雰囲気の場所に出てきた。なんか見た目がボロい校舎が見える。旧校舎というやつだろう。

辺りがほんのりと暗い。それになんだか簡易的な結界みたいなものが張ってある。だが、これならばわざわざ破ることもなく通れるだろう。というよりも入る前にこうすれば良いだけだ。

 

 

オォォォン…

 

 

地面に波紋ができ、

 

淡い光と共に金色のプレアデス型が現れる。

 

プレアデス型は小型のフェストゥムを大量に生み出し戦うフェストゥムだ。単体としてもとても強く、何よりも最大の特徴は

 

 

不可視になれる、ということだ。

この前はエウロス型を作りだしたが、それとは別にちょこっとこのプレアデス型は弄ってある。

 

「……ん」

 

僕がボロそうな校舎を探索する様に命令するとプレアデス型はピンと背?を伸ばし、ビシッと敬礼をする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてなぜか頭を撫でられる。

なんで?

 

 

 

 

 

 

スゥー…

 

プレアデス型はフヨフヨと浮きながら不可視となり、校舎のある方角へと消えていく。

弄ったというのはつまり、

 

感情を植え付けたのだ。

 

フェストゥムはペルソナ(コア)を持っていたとしても、ほとんどの個体は感情を持たない。エウロス型を含め、様々なフェストゥムを生み出してはみたものの、感情を持った個体は殆どと言っても良いほど出てこなかった。ほとんどと言ったのは一体だけ、感情を持って生まれた個体がいたのだ。その個体もエウロス型なのだが、そのフェストゥムは今は森で他のフェストゥムと森を守っている。

そのフェストゥムを調べに調べて、やっと感情を持ったフェストゥムを作る方法を編み出した。まぁ、あんまりやりたくはない。理由としては全ての個体に感情を持たせてしまうと兵として役に立たないかもしれないからだ。

だから感情を持たせるのは兵を纏め上げる個体だけだ。己の感情で、全てにおいて最善の選択をしてほしい。

因みにあの個体を作った理由は、特にない。「プレアデス型なら隠密にもってこいだな〜。どうせなら感情持たせてみようかな?」とか思っただけだ。

 

ガチャ

 

そして、プレアデス型からは常時僕に情報が送られてくる。この旧校舎には別にトラップとか無いらしいからスタスタと歩いていけるのだ。

 

「……?」

 

なんかこの先に悪魔がいっぱいいるらしい。それもなんか紅い髪の女の人が居るらしい。絶対サーゼクスの妹だとは思うのだが、あっても大丈夫だろうか?ソーナに相談したほうが良いだろうか?

 

「……あ」

 

どうやらプレアデス型が見つかったようだ。

これでは折角不可視になれるプレアデス型を作った意味がないではないか。早めにプレアデス型を回収して帰ろう。というか何故見つかったのだ?

 

 

 

 

 

 

 

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

 

 

 

 

 

オッス!俺は兵藤 一誠だ!

 

え?知ってる?そんなことはどうでも良い。突然だが今大変なことになっている。

木場とアーシアと一緒に部室に入ったら学園の二大お姉様である部長と同じく二大お姉様である朱乃さんが、銀髪のメイドさんと何やら話をしていた。

そのメイドさんは昨日部長が俺にとんでも発言をして来た時に止めに来た人だった。名前は確か…グレイフィアさんだったかな?

 

「皆、集まった様ね…」

 

部長が何やら話をするのか立ち上がり全員が部長の方向を向く。

 

「部活が始まる前に、少し話があるの」

 

「お嬢様、ここは私が」

 

「大丈夫よ、グレイフィア。実はね――――」

 

 しかし、部長の言葉を遮るように部室の床が強く輝き出し、そこに魔方陣が浮かび上がる。

 

「これは………リアス」

 

「ええ」

 

そこにはいつも俺たちが使う紋章ではなく、鳥の紋章が浮かび上がっていた。

 

「あ!イッセーくんそんなに近いと!」

 

「はぇ?」

 

俺が間抜けな声を発した次の瞬間、

 

 

ゴォォォォォオ!!!

 

 

「うぁあちゃぁぉぁあ!!」

 

突然炎が溢れ、俺を燃やす。

 

 

ゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロ

 

 

俺が辺りをゴロゴロと転がると、やっと火は俺の身体から消える。

 

「大丈夫かいイッセーくん!」

 

「大丈夫ですかイッセーさん!」

 

魔方陣からもゆっくり火が消えると、一人の男が出てくる。

男は胸元が大きく開いたホスト崩れ見たいなスーツの襟を直し、こう呟いた。

 

「ふう、人間界は久しぶりだぜ」

 

「ライザー…!」

 

「よう?愛しのリアス…」

 

ん?どういう状況?

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「ライザー! あなたと言う人は!」

 

「まあまあ、落ち着きなよ、愛しのリアス?」

 

「いったい何度言えばあの炎を消してくれるの!?お陰で部室が滅茶苦茶じゃない!」

 

「良いじゃあないか?こんなみすぼらしい小部屋の一つや二つくらい、どうって事はない」

 

ライザーと言われた男は仰々しく手を広げ嘲笑うみたいにクスクスと笑う。

なんか偉そうでかなりムカつくな、こいつ。

 

「俺は栄えある純血の悪魔にして、ソロモン七十二柱が一つ。フェニックス家の三男、ライザー・フェニックスだ。

よーく覚えておけよ? 下級悪魔の小僧。俺は直にお前の主様の旦那様になるんだからな」

 

傲慢に…というよりすんごい偉そうに、ライザーと言う男はそう言い放った。ん?あれ?どういう意味だ?旦那様?

 

「つまりはここに居られるライザー・フェニックス様はリアス様の婚約者です」

 

グレイフィアさんが要約して教えてくれるが…

 

俺はそのとんでも発言に、

 

 

「えぇぇええぇぇえ!!!!こ、こ、こ、婚約者ぁぁあ!!?!??」

 

旧校舎には俺の叫び声が木霊した。

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

「あなたとは結婚しないわ、ライザー。私は私が良いと思った人と結婚する。家が決めたとしても、それぐらいの権利はあるはずよ!」

 

部長は必要以上にベタベタと酔っ払いのおっさんのように触れてくるライザーに、純血悪魔がどうのとか家柄があーだとか俺の分からない領域の話をしていた。そして先ほどの言葉にライザーが食って掛かる。

 

「…リアス…俺もな。フェニックス家の看板を背負って来てるんだ、その名前に…【フェニックス】家の名前に泥を塗るわけにはいかないんだよ!

本来ならばこんな狭くてボロい人間界の部屋なんて来たくなかったんだ。

それにな、俺は人間界はあまり好きじゃないんだ。この世界の炎と風は汚い。炎と風を司る悪魔としては、耐え難いんだよ!」

 

直後、ライザーのまわりに紅蓮の炎が上がる。

 

「リアス、俺は君の眷属を全部燃やし尽くしてでもキミを連れ帰るぞ」

 

ライザーの殺気が、部屋中に広がる。アーシアは震えているが、俺もライザーの殺気に当てられて動けない。他のみんなは、すでに臨戦体制に入っている。部長も紅いオーラを全身から発し始めていた。最早後は戦闘開始の合図を待つのみ。

 

だが、一触即発の最中、それを止める人物がいた。

ーーーーグレイフィアさんだ。

 

「お嬢さま、ライザーさま。落ち着いてください。これ以上やるのでしたら、私も黙って見ているわけにはいきません。私はサーゼクスさまの名誉のため遠慮などしないつもりです」

 

「……最強の『女王』と称されるあなたにこう言われては引くしかないな。流石に怖い」

 

すげぇ。今の空気を一言で変えたよ。しかも最強の女王って…メイドってすごい。←関係無い。

 

「こうなることは旦那様もサーゼクスさまもフェニックス家の方々も重々承知でした。今回が最後の話合いで決まらなければ、『レーティングゲーム』にて決着をつけてはいかがでしょうか?」

 

それには部長もライザーも頷き、『レーティングゲーム』で決着をつけることに決定した。

それにしても『レーティングゲーム』ってなんだ?

 

「なあ、リアス。ここにいる面子が君の眷属か?」

 

「だとしたら、なんだと言うの?」

 

ライザーはクスクスと笑う。

 

「これじゃ話にならん。キミの『女王』の『雷光の巫女』しか、俺の可愛い下僕に対抗できないじゃないか」

 

そう言いライザーは、指を鳴らす。すると、魔法陣が浮かび上がり、そこには15人の少女、女性が佇んでいた。

 

「これが俺の可愛い下僕たちだ」

 

俺は不覚にも、泣いていた。しかもライザーを見ながら。

 

「お、おいリアス。君の下僕くん、俺を見ながら号泣してるぞ」

 

「その子の夢はハーレムなの。きっと、ライザーの下僕たちを見て感動しているんだわ」

 

部長に何故俺が泣いているかを当てられてなんだか少し恥ずかしくなる。照れるなぁ〜。そして羨ましいなぁ。

 

「きもーい」

 

「ライザーさま、気持ち悪いです」

 

ライザーの眷属の子たちから心底気持ち悪がられたが気にしない。

 

ーーーー羨ましいーーーー

 

なんて思っているとーーー

 

ライザーはいきなり叫び、炎を放つ。

 

「そこにいる奴!コソコソと盗み聞きしてないで出て来い!!!」

 

ゴォォォォォオ!!!

 

ドアの近くに放たれた炎は、そこにいた何か(・・)を包み込み、何やら形作られる。

 

 

 

「…なんだ…こいつは…」

 

炎が消えると、炎が覆っていた“何か”の姿が露わになり、その体躯に色がつき始める。

 

『……………』

 

ライザーが捉えた何かは、まさに黄金だった。今まで見たこともないくらい美しくて、まるで一種の美の終着点と言っても良いくらいの美しさを持っていた。

 

 

 

 

『何故…お分かりになったんですか…?』

 

 

綺麗な女性の声、その声はまるで今日聞いた、辰宮 祝の声にに酷似した声だった。だが、辰宮の声よりも本能に訴えかけてくるこの声に、俺も周りも完全に魅了されていた。

ただ一人、ライザーを覗いて。

 

「言ったはずだ、俺は風と炎を司る【フェニックス】!!!!

貴様のいた場所だけが他と風の流れが違っていたからな…風の流れを読み取れる俺を、そう簡単に欺けると思うな!!!!!」

 

この時だけは同じ悪魔として、部長と同じ最上級悪魔と言われるライザーを尊敬した。部長や朱乃さん、小猫ちゃんや木場にも気付かれなかった奴を見つけたのだ。

 

『…風の流れ…成る程…失念していました…これは主人に怒られるかもしれません…』

 

 

 

 

ーーーー主人ーーーー

確かにこの“何か”はそう言った。

 

「ほう。では貴様の主人に来てもらおうか。人様の会話を盗み聞きさせるような主人には、この俺が熱い灸を据えてやろう!」

 

そう言ったライザーの周りに灼熱の炎が立ち込める。

だが、それを見たグレイフィアさんは慌てたように止める。

 

「いけません!!!!!その人の主人に手を出してはならない!!!!!」

 

「グ、グレイフィア。どうしたというの?貴方ほどの悪魔が何を慌てているの?」

 

 

バタンッ!

突如部室のドアが勢いよく開き、逆光で見えない1つのシルエットが現れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

 

 

 

 

 

その頃の祝の棲む森

 

 

 

 

私はフェストゥム“エウロス”型

我が主【ポラリス】様により生み出された至高のフェストゥムだ。

なぜ至高かと言われれば私は他の個体とは決定的に違うところがある。

 

自我を持っているというところだ。

 

私は普段、我が主が【学校】なる場所に言っている間、この森を守護する役目を仰せつかっている。

本来ならば私も【学校】なる場所に行き、我が主をお守りせねばならないのだが、我が主が必要ないと仰ったために私はここを守護している。

別に不満があるわけではない。どちらかと言えばやり甲斐を感じている。我が主の身体とも言えるこの森を守護することに不満などあろうはずがない。それに、我が主には“あの方”がついておられる。何も心配はあるまい。

 

 

それにしても何故我が主はあんなに可愛らしいのだろう?

 

 

 

 

ザワッ

 

どうやらこの森に侵入者が現れたようだ。しかも珍しく悪魔や堕天使の類ではないようだ。

すぐに他の個体に連絡を送り招集をかける。

 

恐らくは龍種だろう。

 

 

さて、もしこの森に危害を加えるつもりなら消すのみだが、どう出る?トカゲ…。

 

 

 

 

 

 

 

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

 

 

 

 

 

 

森の最南端

 

 

『やはりトカゲか…』

 

私は空中から木と木の間に降り立ち、羽を畳んでいるトカゲを見つける。その体躯は薄い紫の鱗と真っ赤な目をしていて非常に不快だ。

 

《なんだ貴様ッ!この俺様を誰だと思ってるんだ!?》

 

トカゲが喚いているが気にしない。それにしても随分と品性を感じさせないトカゲだな…。そういえば数千年前にこの森を攻撃したのもこいつと同じトカゲだったと聞く。全く…ドラゴンにはこういうのばかりなのか?もしそうならば直ぐに絶滅させる必要がある。

 

《見て取れるぞ?貴様のその実力…そうか…貴様がここの主だな?》

 

なんという奴だ。よりにもよってここの主が私だなどと…。

 

 

《ならば率直に言おう!この森を俺に寄越せ!!》

 

 

は?こいつは今なんと言った?我が主の命とも言えるこの森を?

 

 

 

 

 

 

寄越せだと?

 

 

 

 

 

《この森は魔力がいい具合に充満している。その上“餌場”にも困らなさそうだからな。この森をこの俺様がもらってやろうというのだ!》

 

 

ふざけているのか?我が主の愛するこの森の動物達を【餌】だと?

 

 

《寄越さんと言うならば…

 

 

 

実力行使しかないなぁ!!!》

 

 

何を今更…最初から闘って奪うつもりだったくせに…。だが、こいつは“ダメ”だ。存在が汚い。先日吹き飛ばした悪魔よりもずっと汚い。身体にある真新しい傷から察するに他の龍種との縄張り争いにでも負けてきたのだろう。そんな者がこの森で成り上がろうなどとは…。

 

 

『もう黙れ…貴様はこの森にとって…害でしかない…よって消し去る…』

 

《ああ?何を言ってやがる!?俺様はドラゴンだぞ?如何に貴様が強者であろうともドラゴンである俺には勝てん!!!!》

 

トカゲが翼を広げ、此方を威嚇するが全く怖くない。虫がどれだけ威嚇しようが怖がる者が居るだろうか?居るわけがない。

すでにトカゲの周りを他のセウロス型が囲んでいた。

 

 

《な、なに!?どういう事だ!》

 

 

『黙れトカゲが…我が主の森を穢す害虫め…その不浄な心を抱きながら地獄で泣き叫べ…』

 

全てのセウロス型が右手の銃を構え、トカゲに照準を合わせる。

 

 

 

 

 

『…虚無へと帰るがいい…』

 

 

 

 

 

 

 

ズガガガガガガガガガガ!!!!!!!!

 

 

 

 

 

 

今日も森の動物達は平和で安全な1日を過ごしていた。

 

 

 

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