なんか選ばれたらしいから自由にやってみる。   作:★Sprite★

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どうも~、Spriteです。
今回もまったり投稿していきます!

スマートフォンから投稿しているので、中々進みませんでした。

今回もガッツリ説明回ですが良かったら読んでみて下さい。

よろしくお願いします。


1話目

「んぁ…、ま、眩しい」

 

カーテンの隙間から入ってきた太陽の光が容赦なく俺の目に直撃してくる。

もう朝日も高く上っていた。

 

現在朝8時30分。

 

平日である今日、本来なら慌てて準備するか諦めた後、覚悟を決めて会社に連絡すふるような時間であるのだが、会社をやめた俺にはもう関係のない事だ。

 

寝ぼけながらも、何か大切な事を忘れている様な気がして考えていたところ、それは聞こえてきた。

 

「ポッポーッ」

「スバーッ」

 

ん?

普段聞くような鳥の鳴き声は果たしてこんな鳴き声だったろうか?

もっと控えめな、こんな自己主張激しい声ではなかった様な…。

寝ぼけ眼を擦りながら窓越しに外を眺めた。

そこに見えたのは、

 

電線に並んでとまっているポッポとスバメの姿だった。

 

……え?

 

一気に冴える意識。

 

そして、思い出されたついさっきまでの出来事。

 

俺は慌てて自分の布団がある方を振り向いた。

 

そこには、いつもと変わらない自分の布団、その枕元に物凄い存在感を醸し出す大きな赤い宝箱があった。

 

「あれは……、夢じゃなかったのか」

 

今、この時。

岩手県に1人のトレーナーが生まれた。

 

 

 

いつまでもぼぅっとしている訳にもいかないだろう。

宝箱の前に来た。

 

言い知れぬ緊張感。

震える手。

 

何をそんなに緊張してるのか、と。

自分に言い聞かせるも答えは出ず。

 

手を掛け、その宝箱を開けた。

 

ギィッと音をたて、中身が見えた。

 

大半を占めるのは俺から見て左側にあったこれまた大きな白い袋。

この中にランダムで選ばれたアイテムがあるのだろう。

 

右側には、キズぐすりやモンスターボールなどといった特典の支給品が見えた。

 

だが、何より存在感が強かったのは袋の上に無造作に置かれた1つのモンスターボール。

 

それだけならそこまで意識する事もなかっただろうが、そのボールは。

 

コロン、コロン。

 

何もしていないのに、俺が手にするのを待っているかのように左右に揺れていた。

 

「自己主張が激しいのか、それほど元気な子なのか…、それとも両方か?」

 

ヤバい、ニヤニヤが止まらない。

 

手に取ると、動きを止め大人しくなった。

 

「出てこい、俺のポケモン!」

 

ボールが俺の手から離れ、そして開いた。

 

姿が見えた。

 

茶色の小さな体。

ピンと立った耳。

円らな瞳で俺を見上げ、

 

「ブイッ!」

 

元気よく鳴いた。

 

この姿、鳴き声。

ずっとポケモンをプレイしてきたのだ。

見間違える訳もない。

 

「イーブイ…、俺のパートナー」

 

イーブイを抱き上げ、抱き締めた。

 

暖かい。

その暖かさがこれが現実であると知らせてくれているようだった。

 

 

 

さて、落ち着いた所でアイテムを見ていこうじゃないか。

今まで妙な緊張感があったのが、このイーブイの可愛さやら何やらで霧散してしまった。

 

もうどんなアイテムでもドンと来いやぁ!って感じ。

自分でもえらいハイテンションなのは自覚してる。

でも押さえられないんだからしょうがない。

 

ちなみにパートナーになったイーブイはというと。

 

「ブイ♪」

 

自分の膝の上でお座りしております。

これがテンションの上がり様に拍車をかけていた。

多分、客観的に見ると、21歳の男性が小動物を愛でてハイテンションになっているこの光景はあまり面白いものではないだろう。

 

そのテンションをそのままに、袋に手をかけ、勢いよく突っ込んだ右手は、

 

ガツッッ!

 

「痛っっっ!!った!」

 

何やら硬い物に激突した。

 

「ブイッ!?」

 

びっくりしたイーブイが膝の上から降りて、俺は痛みに悶え右手を押さえた。

 

ジンジンと痛みを感じるものの、グーパーと握って開く事も出来るし、外傷もない。

 

「ブイ?ブイ?」

 

大丈夫?怪我してない?と心配そうな目で見つめるイーブイに大丈夫だよと言って頭をなでてやった。

 

再度落ち着いた所で改めてゆっくりと袋の中を見てみた。

 

「あぁ、ぶつかったのはこれか…。これはさすがに痛いわ」

 

ゴツゴツメット。

 

恐らくはこれが原因だろうね。

 

物理攻撃を受けた時、相手にも少しダメージを加える効果を持つポケモンに持たせる(被せる?)アイテムの1つ。

 

黄色い工事用ヘルメットに尖った石がくっついているという物で、俺はヘルメット部分に手をぶつけた様であった。

 

石の部分に当たっていたらと思うとゾッとした。

 

気を取り直し、もう一気に出してから整理することにした。

 

アイテムの結果は以下の通りである。

・げんきのかたまり×1

・サイコソーダ×10

・ラムの実×1

・マックスアップ×1

・リザードナイトY

・ハイパーボール×2

・むしよけスプレー×10

・ピッピにんぎょう×8

・おまもりこばん×2

・ゴツゴツメット

 

うん。

確かに俺はどんなアイテムでもドンと来いやぁ!と言ったよ?

だからってこれはちょっと無いんじゃないかね?

ハイパーボールやげんきのかたまりなんかは役に立つから、素直に嬉しい、が。

 

しかし、突っ込みはしない。

突っ込んだら負け、そんな気がしてならない。

 

突っ込みしたい衝動に打ち勝ち、次に技マシンケース(最大数10枚)に手を掛けた。

中には5枚の技マシンがあった。

 

以下の通りだが、これには俺は驚いた。

 

秘伝マシン02 そらをとぶ

秘伝マシン03 なみのり

技マシン06 どくどく

技マシン87 いばる

技マシン90 みがわり

 

何この有能な技マシンの数々。

さっきのアイテムの不満が一気に吹き飛んだわ。

秘伝マシンも確実に手に入る物ではなく、ランダムであったがために2つもあるというのは嬉しい話だった。

 

ここで秘伝マシンについて説明しておこう。

ゲーム内では、バッチがある事で初めて秘伝技をフィールド上で使い、例えばなみのりなら水の上を進める様なシステムとなっているが、今は秘伝技を覚えているだけで使用可能という仕様だ。

 

とはいえ、ゲームじゃないんだし、ぶっちゃけ秘伝技無くても早い話、水の上を進めるポケモンに捕まっていれば進めるんじゃないの?

なんて思って天使さんに質問したら、

 

「出来ない事は無いですが、使った方が良いと言っておきましょうか。

例えば、そらをとぶを使う場合、空を飛べるポケモンに乗るまたは掴んでもらう際に秘伝技使用のボーナスとして、その時限定で力に補正がかかるのでより確実に移動する事が出来ます。

何より、ポケモンが疲れはてて途中で止まってしまうならまだしも、落とされたらどうしようもありませんからね」

なんて言われてしまった。

 

要するに秘伝技を使えば、確実にその物事を遂行するためにボーナスが発生するらしい。

 

であるが故に、この2つが来たのは正直嬉しくてたまらなかった。

 

とはいえ、今手持ちはイーブイ1体のみ。

空を飛べるポケモンと水の上を進めるポケモンを仲間にする必要があるなぁと心に留めておく事にした。

 

最後にたいせつなものである。

 

たいせつなものだけは特別にアタッシュケースにしまわれているようで、パッと見、何が入っているか分からなかったものの、自転車の可能性は消え失せたと言っていいだろう。

 

結果、俺はそれを見て舞い上がってしまった。

 

ダウジングマシン。

 

落ちているアイテムに反応し、場所を教えてくれるというものだ。

 

この喜び様には天使さん方と話していた時に聞いた話が関係していた。

 

 

 

「天使さん天使さん、1つ質問良いっすか?」

 

「はい、何でしょうか?」

 

誰かが天使さんに質問をかけた。

天使さんは笑顔でそれに応じていたが、

 

「安定した支給品をランダム要素とは別にくれるのは非常にありがたいんすけど、もしそれが無くなったら補給する手は何かあるんすかね?」

 

この質問にその笑顔が固まったように感じた。

 

「す、少しお待ち下さい」

 

その固まった笑みを浮かべたまま、天使さんは一旦奥に消えていった。

本人はそれほど気にせず発しただろう質問だっただけに呆けていた。

まさか、な。と周りの人達は思っていたが、悪い予感は当たってしまう。

 

前の神様はそこまで設定する事も無く、適当な設定のままであったために、天使さん方のフォローもそこまで行き届いていなかったらしい。

トレード機能やプレゼント機能はすぐ出来るらしいが、補給する機能に関しては難しいらしい。

 

というのは、天使さん方から現実世界にいる俺達に何かを渡すのは、特典となっている最初に支給される物以外は度を超えた干渉として、禁じられてしまっているらしい。

 

あっちゃー。

やっちゃったね、いや不味いなこれ。

 

ゲームならフレンドリィショップで必要なアイテムを買う事が出来るだろうが、現実ではこれが出来ないらしい。

しかも、ゲームならポケモンが全員戦闘不能になっても、トレーナー相手なら金半分を失うペナルティがあるものの、最後に立ち寄ったポケモンセンターに自動的に帰される。

しかし、これが現実で起こったら?

もし、野生のポケモンの群れの前でこんな事が起こったら?

 

各々で最悪の事態を考えたのだろう。

最初はどうすりゃいいか分からず、さっきまでの喧騒が戻ってきたかと思っていたが、だんだんあぁすれば、こうすればという意見が出され、その度に天使さん方もその意見に対しての問題点を指摘していく密度の濃い話し合いになっていた。

 

結果、現実世界にて時間、数量、種類すべてランダムにアイテムが出現し、取得出来るように世界の改変に設定を盛り込む事に成功。

 

この設定は正に、天使と人間が手を取り合った成果であったと言えよう。

 

 

 

 

ダウジングマシン。

これは来た、そう思うのも無理はないだろう。

 

いずれアイテム不足になるだろうと危惧していたが、これならランダムではあるが根気よく探せば何とかなりそうだぞ…。

 

外に出たら、試してみよう。

そう決めて、あと確認していない項目を確認した。

 

そうだ、特殊能力。

所持品のインパクトが強すぎて忘れてたわ。

 

イーブイに教えられる技なら良いけど…。

こっちを見て首を傾げたようにしていたイーブイの頭を撫でてやる。

 

「ブイ~♪」

 

気持ちよさそうに目を細めるイーブイがめちゃくちゃ可愛かったです。

 

特殊能力や自分のデータはポケモンマルチナビに入っているらしい。

 

この時の俺は、技教えの能力の他にレア能力が5種類ある事を失念していたのだ。

だからこそ、

 

「…。ファッ!?」

 

特殊能力:きのみ名人

 

この表示が目に入って変な声が出てしまったのはしょうがない事だったと思う。

 

え、何これ?

 

きのみの成長促進的な?

それはまた地味過ぎやしませんかね?

 

レア能力なのかもしれないが、さすがにこれは突っ込ませてもらうぞ!

 

と思いながらも、解説を読んでみる事にした。

が、またしても

 

「…ファッ!?」

 

変な声を出してしまった。

何故か?

これが問題の解説である。

 

きのみ名人とは?

・この世界で唯一ポケモン世界のきのみを育てる事が出来る能力。

・この能力が無い人がいくら育てようとしても絶対に不可能である。

 

そして、レア能力は1種類につき2人までしかなれない。

イコール。

 

「この世界できのみ育てられるのは俺ともう1人の2人だけ…?」

 

ワォ、冗談だろ?

悪い冗談だろ?

 

え、マジ?

 

しばらく現実逃避していた俺は悪くないだろう。

 

 

現実に帰ってきた俺は1つ気付いた事があり、慌てて所持アイテムから1つのアイテムを取り出した。

 

ラムの実×1

 

マジっすか。

効果はポケモンの全ての状態異常を取り除く事が出来るという物。

もう一度言おう。

 

「マジっすか…。」

 

 

 

何回気を取り直しているかは分からないが、現実逃避してばかりなのもアレなので最後にイーブイのステータスを見てみる事にした。

 

イーブイ♀ LV5

 

予想は出来ていたが、この子は♀らしい。

LVは言われた通り5。

下にゲージがある事から経験値のたまり様も分かる様になっているのだろう。

 

性格:ずぶとい

 

失礼かもしれないが、何か納得。

この甘えようはさみしがりというよりは納得が行く様な気がする。

 

具体的なステータスは飛ばさせてもらう。

 

それよりインパクトが凄い項目があったからな。

 

特性:きけんよち

 

まさかの夢特性な件。

なかなか嬉しい誤算である。

 

更に技を見たら、

 

たいあたり

すなかけ

しっぽをふる

ねがいごと

 

タマゴ技はねがいごとでした。

完全に受けタイプです、ありがとうございます。

 

これで何に進化させるかも確定したな。

俺の中で考えがまとまった所で時計を見た。

 

12時30分。

 

かなり時間が経っていたようだ。

腹も減ったし、まずは飯を食おうか。

 

俺は同じく腹を空かせたイーブイを抱き上げ、キッチンに向かった。

 




はい、説明回終了となります。

説明不足な点が出た際は、その都度物語の中で説明する形になると思います。

次回からやっと、物語回になる…はず。
なる…でしょう。
なればいいなぁ…(遠い目)

まったり書いていきますのでよろしくお願いします。

では、また次回!
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