なんか選ばれたらしいから自由にやってみる。   作:★Sprite★

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更新遅れて申し訳ありません!

仕事が始まり忙しくなってしまい執筆がなかなか出来ない状況にあります!orz

こんなに待たせてしまったのに、今回はコミュニティのチャット回というのが申し訳ない限りですが、見ていただけると幸いです!




4話目

母さんと妹がポカーンとしている中、俺は絶賛混乱中であった。

 

(なんでこのお偉いさんは神様だとかポケモントレーナーの事をこんなに詳しく知っているんだ?)

「…い、…ちゃ…」

 

(まさか大輝さん達が話した? …いや、それは無いよな)

 

「おーい、お兄ちゃーん」

 

(じゃ、どこから情報が流れてきたってんだ?)

 

「…私の話を聞けっ!」

 

ビシッ

 

「痛っ! デコピン地味に痛いわっ! なんだよ急に」

 

「テレビ見てみ? 笑えるから」

 

デコピンしてまで見せようとしたのだ。

どれ程のものかとテレビを見て、

 

ブフッ!

 

思いっきり噴いた。

そりゃしょうがないよ。

 

『なんたって俺は神様に選ばれたポケモントレーナーなんだぜ? 特別なんだよ。 俺とヒトカゲがいればNo problemってな! アメリカの救世主に俺はなるっ!ハッハッハ!』

 

天使さん達の説明を受けていた時、終始ハイテンションだったという印象が色濃く残っていた白人少年がテレビカメラを目の前にして、高らかに宣言していたからな。

 

あの時から、正直馬鹿っぽいと思っていたが、ここまで馬鹿丸出しな言動をするなんて…。

 

正直現地の人達も最初は気でも狂ったかと思ったらしいが、実際にポケモンを出して戦わせている様子や他にも数人ポケモントレーナーを名乗り出た人達がいた事から、信じざるを得なくなったという訳らしい。

 

結果、迅速な対応が必要と判断したアメリカの上層部の人達が各国に対してこの情報を開示したらしい。

 

それにいち早く反応した日本が早速対応したという事で今の状況に至るという訳で。

 

結論。

 

(あのガキやりやがったなぁっ!?)

 

この早まった勝手な行動によって俺が困る事になるとは…。

 

「ポケモントレーナー? 本当にいるのかな? ヤラセだったりして」

 

妹の発言に対して、

 

「でも、今の状況自体夢みたいな物だから、そういうのがいてもおかしくないんじゃない?」

 

と母さんはどうでも良さげに呟いていた。

 

ふと、俺は二人に聞いてみた。

 

「なぁなぁ、りっちゃんに母さんや。もし俺がポケモントレーナーだって言ったらどうする?」

 

「まずはポケモン見せて、かな?」

 

「本当にポケモントレーナーだったら、就職活動に有利になるかもね」

 

りっちゃんとは妹の神崎遊莉(かんざきゆうり)の事である。

りっちゃんと母さんは今の状況を何とか受け止めているようだった。

 

なら。今じゃないだろうか。

 

絶好のタイミングと見た俺は、小走りで自分の部屋に向かった。

リュックを持ってくるためである。

 

戻ってきた俺は怪訝な顔をしていた2人に対して、

 

「俺、実は本当にポケモントレーナーだったりして(笑)」

 

そう言って、モンスターボールを軽く投げた。

 

 

 

 

「めっちゃ可愛いっ!」

 

「ブイ~♪」

 

俺がポケモントレーナーとバラした際に出したイーブイはりっちゃんに大好評で、さっきから飽きる事なく戯れている。

 

「じゃあ、あれか。明日市役所行くんでしょ?」

 

「…、やっぱり行かなきゃだめっすかね」

 

「そりゃねぇ。神様だとかに選ばれちゃったんなら諦めていきなさい」

 

母さんの無慈悲な言葉に肩を落とすと、リュックからマルチナビを取り出した。

母さんから、新しいゲーム機買ったの?なんて言われたが説明すると、少し興味を抱いた様だった。

妹もイーブイを前に抱きながら画面を覗いていた。

 

さて、大輝さん達はどうしてるかな。

 

 

大輝:あっちゃー。やっぱり行かなきゃダメかね?

 

優希:面倒くさくても行かなきゃダメだよ~?

 

美佳:優希っちはしっかりしてるねぇ。私は…どうしよっかな。…やっぱり面倒くさい

 

祐太:今戻りました。テレビ見ましたか? まだ家族にも言えてないのに、市役所なんて行けませんよorz

 

秀和:戻ったよ。さっき妻にも報告してきた。 祐太君も早く報告した方が良いだろうね

 

大輝:え? 秀和さん結婚してたんすか!

 

秀和:ん? 意外かい?

 

大輝:いやいや滅相もない!

 

相変わらずのアットホームな会話に思わず顔を緩ませた。

 

和馬:今戻りましたよ~。 飯ついでに家族に報告してきました。 祐太君は報告まだなんだね。 まぁ、確かにあのアメリカの子供と同類なんて報告しづらいよね

 

秀和:報告したら妻に言われたよ。「熱でも出たの」って。

 

大輝:お気の毒様です。俺は一人暮らしだからな。実家に電話して報告したわ。案外あっさり受け入れられたけど

 

美佳:私まだ言ってない~…。ちょっと報告してくるわ(^^ゞ

 

優希:私は報告したよ~。 で、今お姉ちゃんが私のポケモンを愛でてる所。

 

和馬:うちの妹さんもだわ。 何か寂しくなったから肩に今日仲間入りしたチルット乗せとくわ

 

大輝:おっ! 2匹目か? そういやさ、俺達何だかんだでポケモンの話しないで雑談してたな。

 

優希:そうだったね(*_*) 楽しくてつい…。 じゃあ、まずは自分のポケモンについて話そうか?

 

秀和:少しお手洗いに行ってて席を外していたけど、ポケモンの話をするなら混ぜてくれよ

 

ここでポケモンの話に変わり。

今報告しに行った祐太君と美佳さんを除き、パートナーのポケモンを報告してもらったのだが…。

 

秀和さんがサイホーン。

将来有望なヘビーアタッカーっすね。

まぁ、目立つから出しづらそうだけど。

 

大輝さんがヤヤコマ。

良いよね、ファイアローカッコいいよね。

ゲームやってた頃特殊アタッカーで入れてた。

 

驚いたのは優希さんだった。

 

和馬:リオル…だと…っ しかもタマゴ技は『てっぺき』…!

 

優希:? それがどうかしたのかな~?

 

動揺するのも無理はない。

これは俺の個人的な考えでしかないわけだが、リオルが進化した姿であるルカリオは最強クラスの物理アタッカーだと思っている。

 

攻撃と素早さを重点的に鍛えたルカリオの先攻『インファイト』を受けた時は悪夢としか言い様が無かったね、いやマジで。

 

あの頃はまだステータス振りなんて知らなかったから見事にコテンパンにされたね。

 

このインファイト。

威力が高い分、大きなデメリットがある。

 

その1つに1段階の防御力低下である。

 

ゲームの中なら、弱点のタイプの物理技を食らって倒れても、あぁ負けた。で終わるが、現実となればそのデメリットは致命的だ。

 

タイマンなら問題ないだろうが、群れ相手だったら?

 

そんなデメリットをフォローしてくれるのが『てっぺき』である。

効果は防御力二段階上昇。

 

インファイトのデメリットをカバーする技として十分だろうが、注目すべきはそこではない。

 

能力上昇系の技は、『ボールに戻さない限り効果は続く』のだ。

 

要するに、戦いが始まる前に出しておいて『てっぺき』を何回か積んでおく事が出来るのだ。

 

考えてみよう。

攻撃と素早さ特化のルカリオが防御を固めて突貫してくる様を。

 

和馬:優希さん、半端ないっすわ

 

優希:えっと…、よく分からないけど、ありがとー(;・ω・)

 

大輝:なになに? 優希っちはそんなヤバいポケモン持ってたの?

 

優希:ヤバいって、全然ヤバくないから! 可愛いから!

 

和馬:俺から言える事は、将来は大物決定って事位かな。

 

秀和:和馬君が言うならそうなんだろうね。 ところで僕のサイホーン、今でも十分大きいのにまだ大きくなるって本当かい?

 

和馬:えぇ、最終的には二足歩行の怪獣型のポケモンになりますね。 図鑑で見れたらいいんですけど、見つけたポケモンしか反応してくれませんしね

 

大輝:俺のも見れたらいいんだけどな~。 確かファイアロー、だったっけ? カッコいいんだろ、楽しみだわ

 

和馬:ちなみに、ヤヤコマは二回進化してファイアローになりますよ。まずはLV17を目指してください。 サイホーンはLV42まで上げて一段階、特殊な進化で二段階目となります。 リオルは一定値以上なつかれたら、朝か昼にレベルアップでルカリオに進化しますよ!

 

大輝:よっ!さすがポケモン経験者! LV17な? 和馬のイーブイがそれ位今日の内に上がったのなら、1週間もありゃ進化できるだろ。

 

秀和:まだ進化には時間があるんだね。良かったよ。考える時間があるならいずれ良い考えも浮かぶだろう。

 

優希:どうしよう。私よりお姉ちゃんの方がなつかれてるように見える… 和馬君私どうすればいいかな?

 

はりきったり、ほっとしたり悩んだり。

多種多様な反応に苦笑してしまった。

 

美佳:今戻ったよん。 ポケモンの話してたんだ。過去ログ見たわ

 

祐太:お待たせしました! ポケモンの話はまだ続いてますかっ!? 聞きたい事があるんですよね

 

和馬:おっ!報告組が帰ってきたか。 存分に質問してくれて良いよ。

 

美佳さんのポケモンはスボミーだった。

タマゴ技がギガドレインで、元からすいとるを覚えている事もあり、回復しながら戦える初心者に優しいポケモンとなっていた。

 

美佳:ふーん、なつかれたらレベルアップで進化ね。覚えとくわ。 狙いはみずタイプかじめんタイプ、明日川沿い歩いてみるか~

 

祐太君のポケモンはストライクだったらしい。

最初何も考えず、自分の部屋に出してしまったがためにパニックになったらしい。

祐太君一人しか家にいなかったから、大騒ぎにはならなかったようだ。

ちなみにタマゴ技は『むしくい』。

この技を使って攻撃した相手がきのみを持っていたら、それを食べる事が出来る技だ。

 

しかし、ポイントはそこではない。

 

祐太:特性のテクニシャンってどういうものか解説お願いします!

 

やはり、最初のパートナーはみんな夢特性らしいっす。

 

そして、特性のテクニシャンと『むしくい』の相性は抜群である。

 

和馬:テクニシャンは威力の数値が60以下だと実際の威力が上がるって効果があるよ

 

祐太:うーん、すいません。もう少し詳しくお願いしていいですか?

 

大輝:そうさな、例を出してみたりしたらどうよ?

 

確かに分かりづらかったかもしれない。

大輝さんの言うように例を出してみる事にしよう。

 

和馬:タマゴ技の『むしくい』を例にすると、本来基本の威力の数値は60なんだけど、威力が1.5倍になるから、実際には威力90の攻撃になるって事な訳よ

 

祐太:むしくい強いですね…(^^; 結構当たりな組み合わせだったんですね。最初微妙だなって思ってたんですけど。

 

みんながそれぞれポケモンを紹介し終わると、問題の話題に移った。

 

大輝:ところでさ、特殊能力でなんて技教えられる様になった? ちなみに俺は『アクアリング』。 ヤヤコマは覚えらんないみたいだわ(--;)

 

美佳:私は~、『ゆうわく』って技だね。さっそくスボミーちゃんに覚えさせたよん♪

 

秀和:誘惑とはこれはまた…。僕のは『ロックカット』かな。この話題が出たから今サイホーンに覚えさせたよ。

 

祐太:僕の技、『イカサマ』って…。随分悪そうな技なんだけど大丈夫でしょうかね?

 

優希:私は『ねごと』だねっ! …これ、どんな技なんだろ。

 

大輝:あれ? 和馬大丈夫か~?

 

優希:寝落ちしちゃったのかな?

 

俺以外の5人は技教えな人達でありました。

俺だけか、レア能力。

仲間外れか、ちくしょう。

なんて下らない事を考えながら、画面に目を移した。

 

和馬:すいませんね~。ちょっと考え事をしてたもんでw

 

祐太:和馬さん和馬さん。和馬さんの特殊能力って何の技なんだったんですか?

 

優希:それとも、レア能力? ってそれはないか~。

 

和馬:いや~。そのまさかのレア能力だったりして、ハハハッ

 

軽~い口調でレア能力である事を話してみたのだが、リアクションはなかなかのもので。

 

大輝:えっと、え、マジ?

 

美佳:技教え以外って事? 何かうん、とりあえずおめでとう、かな?

 

優希:間違いなくおめでとうだよっ! で、どんな能力なの?

 

祐太:気になりますね! 一体どんな能力なんですか?

 

言えない。

こんな雰囲気できのみ名人なんて言えない。

どう考えても地味だからな~。

 

秀和:もしかして考え事ってそれの事かい? そんな深刻な物なのかい?

 

秀和さんの発言で心配するようなメッセージが出始めた。

これ以上心配させたくない思いもあり、俺は残念な雰囲気が出るのを覚悟しながら、能力の説明をした。

 

しかし、予想に反して反応は上々。

 

大輝:それって、地味に凄い能力なんじゃないか? 今植えてる、ラムだっけか。 どんな状態異常でも直せるんだろ? それを大量生産出来るって強みじゃないか?

 

美佳:しかも、持たせておけばポケモンが自分でその実食べて回復できちゃうんでしょ?

 

秀和:話に聞くと、今日植えた筈なのに、もう木になってるとか、成長速度も凄いね。 明日か明後日には収穫できたりして…。

 

優希:この成長速度…。 日本の食糧問題もこれで解決だねっ!

 

和馬:うん、それ無理。

 

祐太:でも、これ人間にも効果あったりするんですかね? 確か今日の昼のニュースで芋虫に針刺されて具合が悪くなって倒れた人がいるってやってたじゃないですか、あれ治せたりして…。

 

秀和:ワクチンって事かい? あるかもしれないね…。

 

美佳:だとしたら、本当にすごくない?

 

大輝:来週くらいには出回ってるかもな、岩手県産ラムのみ的な。

 

優希:夢が広がるね! 和馬君のラムのみが日本を救う! 救世主デビューだねっ!

 

和馬:そんな馬鹿な…。 え、ないよね?(;・ω・)

 

話している内に思ったより大事になってきたぞ、おい。

 

あれこれ話した結果。

 

和馬:どっちにしても、今考える事でない事は確かではないかと。(笑)

 

大輝:だよな笑

 

秀和:結論を焦って出す必要はないよね。

 

祐太:過去ログの僕達えらいハイテンションになってますよ、これ。

 

優希:仕方ないよ~。 和馬君がこんなレア能力を持ってたなんて、私感動した!

 

美佳:なんで優希っちが感動してんのさ笑 でも言い方はあれかもしれないけど、機会があったら試してみたらどうよ? 人間に害はないんでしょ?

 

和馬:そうですね…。 調べてみたのでそれは確かな様です。でも滅茶苦茶固かったので食用には向かないかも…。味も随分色々な味が混ざっているみたいだし

 

祐太:何も良いことだらけではないって事ですね…。

 

秀和:やっぱりポケモン用なのかな?

 

何だかんだで雰囲気も元に戻り、そのあとも楽しく話をした。

しかし、時間がもう0時を回っていた事もあり、祐太君のログアウトから解散の流れとなった。

 

ふぅ、と一息。

 

そして、今日の濃い1日をベッドの中で振り返っていた。

パートナーのイーブイに会って、初めてバトルして、チルットが仲間になって。

コミュニティアプリで同じ境遇の人達と話して。

能力の事を話したら、自分の能力の重要性に気づいた件について。

 

間違いなく、これまでの人生の中で一番今日という日が一番中身が濃くて楽しかった日である事は間違いない。

 

そして、このワクワクな日々はこれから先も続いていくのだろう。

 

初めてだ。

これほどまで明日が楽しみなのは。

 

明日は市役所に行く事になっている。

心配は、行った時不審者扱いされないだろうか、または痛々しいと思われないだろうかということだが。

 

「ま、なんとかなるよな? な、イーブイ、チルット」

 

そう言って、イーブイとチルットが入ったボールを撫でた。

 

大丈夫だよと言ってくれた気がして何だか嬉しくなった。

 

明日に備えて、今日は眠りについた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




次回より、ようやく話が始まるといった具合です。

こんなまったり更新な小説ではありますがこれからもよろしくお願いします!
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