なんか選ばれたらしいから自由にやってみる。 作:★Sprite★
今回もまったり更新させていただきました。
数々のお気に入り登録、感想に感謝感激です!
今回は、繋ぎな話になってしまってます。
よろしくお願いします!
「おとなしくしてろよ~、今治してやるからな。 りっちゃん、はいキズぐすり。お前が治してやれ、トレーナーなんだから」
捕まえた後、すぐボールから出されたロコンは既に起きていた。
状況を見て、慌てていたようだが、チルットが何やら話しかけて落ち着かせたようだった。
今は、りっちゃんがトレーナーになった事を理解し、りっちゃんに抱かれていた。
「えーと、これを握ればいいの? わっ!」
「おい、馬鹿! 手滑らせて俺にかけんなっての!」
使いなれない道具を何とか使い、りっちゃんはロコンを治療した。
その様子をカメラに収めたり、メモをとったりしながら見ていた環境課の3人は。
「可愛いわねぇ」
「ですね♪ もふもふですし」
「やっぱり、ポケモン欲しいわ…。 和馬、やっぱり近い内に捕まえに行こうや。 それまでに捕まえたいの考えとくから」
ほのぼのしたり、熱意を表したり。
新島さんはもうやる気満々ですね~。
「そうっすね、今日はもうお開きですけど、時間が合い次第第2回フィールドワークしましょうか」
「よし、楽しみにしてるぜ!」
「あ、ずるいよ新島君! 私も行くから!」
「私も出来れば行きたいわね…。 上に許可とってみようかしら」
第2回フィールドワークの開催が決定した所で、りっちゃんに声をかけた。
「どうよ、ロコンの調子は」
「うん、バッチリだよ! ね、ロコン」
「コーン!」
ロコンは既に体力全快、健康体になっていた。
俺が撫でても怯えないことから、性格はおくびょうなどでは無い事は確かな様だった。
(まさか、ずぶといじゃないだろうな)
出しっぱなしにしていたイーブイをちらっと見た。
「? ブイ?」
首を傾げながら、俺を見上げるイーブイ。
(うん、今日も可愛いわ)
もはや性格なんてどうでも良いのではないか。
そう思いながらも、マルチナビを取り出した。
もちろん、ロコンの事を調べるためだ。
りっちゃんとロコンに許可をもらい、情報を見た。
ロコン ♀ LV8
特性 もらいび
性格 むじゃき
ひのこ
しっぽをふる
ほえる
つぶらなひとみ
でんこうせっか
じたばた
持ち物 もくたん
わぁ、なかなか好条件ではなかろうか?
もくたん持ちで、火力も最初なら十分だろうし、将来はスピードを活かした勝負が出来るだろうね。
ロコンの首にネックレスの様にかけられたもくたんを確認。
情報を伝えると、りっちゃんは意味不明な行動に出た。
「ロコン、私につぶらなひとみ使ってみて!」
「コンッ!?」
ほら、ロコンも驚いてるじゃないか。
何で?と思いながらも、つぶらなひとみをりっちゃんに使うロコン。
「キャーッ可愛い!」
りっちゃんは興奮し、ロコンを思いっきり抱きしめていた。
ロコンは若干苦しそうにしながらも、満更でもないような様子であった。
「スキンシップは帰ってからにしろよ~。田口さん達お前らの事、暖かい目でずっと見守ってんだからさ。」
その言葉に赤面したりっちゃんと俺に、田口さん達で家に戻った。
「あれ? えー…。」
「ん?どうしたの和馬君? わぁ、立派な木だね? 育ててるの?」
姫島さんが話しかけてきた事で、他のりっちゃん含む3人もこっちに来た。
「これってもしかして、お兄ちゃんが昨日植えたきのみだったりする?」
「ハッ!?昨日? まっさかー。 …無いよな?」
「実は、そうだったりして…。ハハッ」
呆然とする俺を含む全員。
そりゃそうだろ!
ゲームで見てたイメージよかだいぶ大きくなってたラムの木は、既に実をいくつか付け、蕾も多数みられた。
俺の身長は184あるんだが、それを軽く超えとるんですが…。
マルチナビにきのみの熟し度という物が表示されており、100%で使用可能として、なっているきのみは30~50%となっていた。
「この実っておいしいのかしら?」
「緑色で一見不味そうに見えるかとは思いますが、普通に食べられるかと。 ただ、外側が滅茶苦茶固いので、人が食べるのには向かないかも」
でも、と俺が言葉を繋げるのに合わせて、4人もこっちを見た。
「この実はあらゆる状態異常を治療する効果を持っているんですよ。 これなら、ポケモン用という事も無いので、人にももしかしたら効果があるかも…。」
なんてね?と続けようかと思っていた時、
「いけるかも。」
「え?」
田口さん達の顔が物凄い明るい物になってた。
なんでも、県内でも既にポケモンから攻撃されて病院送りになった人が何人かいて、痺れが取れないだとか、具合が良くならないなど被害は地味に広がっているらしい。
治療の方法が分からず、実際にポケモンを捕獲しようかとまで考えられていたらしい。
しかも、ボールも無しに、麻酔銃なんかを使おうとしてるらしい。
「捕獲て、それは愚策だな、うん」
トレーナー目線で見ると、アホらしいが、本人達は必死なんだろうな。
ボールの事をよく知らないから、しょうがないだろう。
むしろ、勇気ある意見の一つだろうね。
「だからさ、ラムの実を収穫したら、持ってきてほしいんだよね、サンプルに1、2個位」
田口さんの頼み。
そりゃ、断らないだろう。
快諾いたしました。
麻酔銃を持った大人達がポケモン達に圧倒されて病院送りなんて俺は見たくない。
きっと報道されて更に大騒ぎするのだろう。
もう、ポケモンの報道は飽きたし、少しでも現状がよくなれば…。
そう思い、ラムの木に思いを馳せた。
さて、3人が帰り、俺は部屋に戻った。
帰り際、田口さんの発した一言が頭に残っていた。
「今連絡があったんだけど、明後日の和馬君の就任について、マスコミが押し寄せるかもだって。 何でも市長がホームページでいち早く公表したらしくて」
ハハッと笑う環境課の3人の笑顔が今は妙に憎らしい。
「マジか…。明後日憂鬱だわ、マジで」
いつまでも憂鬱に浸ってる訳にもいかず、明日の事を考える事で思考を切り替えた。
現実逃避だね、しょうがない。
「仕事が始まる前にある程度パーティーを揃えておきたいよな。 あと1日、せめて、2体は仲間にしたいな」
とりあえず、仲間にしたいポケモンのポジションを書き出してみた。
・なみのり要員
・はがね、いわタイプの高防御タイプ
・エスパーかゴースト
とりあえず、こんな所かね?
とりあえず、今一番必要なのはなみのり要員となるだろう水タイプのポケモン。
後々、パーティーのポケモンのタイプの種類は増えていくだろうが、今の所は2匹ともノーマルタイプ。
進化すれば変わってくるだろうが、やはり水タイプみたいな基本的タイプのポケモンは仲間にしていきたい。
次点として、はがね、いわタイプのポケモン。
生息していそうな場所をネットにて市内を範囲として調べてみた。
「あ、あった。『橋田鉄鉱山跡』? こんな物あったんだな、初めて知ったわ」
さすがに奥までは入れないだろうが、それらしいポケモンは見つかるんではなかろうかと。
あとは、エスパーあるいはゴーストのポケモン。
こっちに関してはいそうな場所の予想は簡単にできる。
マルチナビのヘルプには、『ゴーストなら墓地や寺、エスパーなら神社や神殿などといった場所に生息している事が多く…』と記載があった。
もちろん、例外なんかもあるだろうが、大概はそういう場所に行けば問題なしって事なんだろう。
幸い、近くの山の登山口近くに神社があったり、寺だって家から車で5分の所にあるから気軽に行けるだろう。
「明日行く場所は大体決まったな」
明日の予定を考え終わり、満足した俺は自分の部屋を出た。
『動物園の動物や水族館の生き物が相次いでポケモンに姿を変えた事で無期限休業とする方針とする施設が多くなり…』
「岩手の動物園も軒並休業するみたいだよ」
「あら~、これは大変だね、うん。お兄ちゃん頑張らなきゃね」
「他人事かよ…。 はぁ、色んな方向から生活に響いてくるな~、おい。」
いつもの食卓。
母さんとりっちゃん、俺の3人でテレビを見ながら、食事をしていた。
足元では、ロコンとイーブイにチルットが仲良く果物を食べていた。
「それはそうと、市役所就職おめでとう。SNSでもメッセージ送ったけど」
SNSで就職の話を俺から伝えられた際、母さんは大喜びしてくれていた。
時間が経ったから、このテンションで落ち着いているものの、その時はおかしい位テンションが上がっていたらしい。
「まぁ、明後日から仕事が始まるらしいから、明日はその準備かなぁと」
「そっか、頑張ってね、無理はするなよ?」
母さんの心遣いが心に響いた。
「そういえばさ、昨日のあれ」
「あれ? いきなりどうしたよ、りっちゃん」
食べ終えたりっちゃんがロコンを膝に乗せて話しかけてきた。
「マルチナビ、だっけ? コミュニティアプリの画面盗み見してたんだけどさ」
「堂々と盗み見って言ったな、こいつ」
「ごめんって~。 で、ポケモンの進化が何とかって話あったでしょ? ロコンって進化するのかな~、と」
あぁ、そういう事。
まぁ、確かにそんな話をしてるのを見たら気になるのも当然の反応だわな。
しかし、だな。
「ロコンはいくらLVを上げても進化できないぜ?」
「えっ(°Д°)」
見たら、ロコンまで唖然とした顔を。
LVアップで進化出来ないだけで、進化の方法なら確かにある事を知らないがための反応だろう。
「言い方が悪かったな、ロコンが進化するには、特別な物が必要なのだよ」
「特別な? お兄ちゃんは持ってないんだ?」
「そうさな、でもいつか見つけるやもしれないし、期待せずに待っててくれや」
そう言って、俺も食べ終えたので、席から立った。
「ねぇ、ロコン進化したらどうなるの?」
自分の部屋に向かいながら答えた。
「大きくなって、そうだな…。可愛い系から綺麗系になる、って言えばいいかね」
そっか、そうなんだ…。なんて言って静かに喜んでいる様子の妹の声を背に、自分の部屋へ戻っていった。
約束を果たすために。
和馬:すいません、遅れました~。
大輝:遅いぞ~。 忘れてたんじゃないだろうな?
和馬:まさかまさか、そんな事あるわけが…。ねぇ?
優希:忘れてた、よね?
和馬:はい。すいません
さっきの妹のマルチナビの話で思い出した節があります。
はい、忘れてました。
和馬:今日は中々濃い1日だったから、頭からポロッと、ね
美佳:大輝君から何となく聞いたけど、お疲れ様、でいいの?
大輝:その辺も含めて、まずはこのコミュニティのリーダーとして挨拶をどうぞっ! てな
和馬:マジか、副リーダー大輝さん…。しょうがないっすかね。 どうも、コミュニティのリーダーに指名されてしまいました神崎和馬です。よろしくm(__)m
秀和:和馬君、リーダー就任おめでとう! 推薦したのは僕なんだけどね?
和馬:大輝さんから聞きましたよ、それ。俺みたいな若造がやっちゃっていいんですかね、こんな大役
大輝:何言ってんだよ、和馬だからこそだろうよ。
祐太:ポケモンの事この中で誰より知ってますし!
秀和:何も責任全てを押し付ける様な真似はしないよ?
僕も参謀として和馬君をサポートしたいと思ってるんだからさ。
美佳:こうなったらしょうがないから、私も出来る事やってみるわ。
優希:和馬君にあれこれ全部任せるなんて事無いように頑張るよ!
男性陣の後押しと女性陣の決意を聞いたら、負けてらんないと思った。
和馬:じゃあ、まぁこれからリーダーやってくのでよろしくお願いします!
こうして、1日で市役所専属トレーナーと日本人トレーナーの代表の2つを任される事となった。
こんな経験なかなか無いだろう。
今日ほど中身の濃い日は…。
(昨日もこんな事考えてたな~。)
いかに今の生活が楽しいかというのを実感した。
和馬:あ、ついでになるけど、今日、うちの妹ちゃんが日本人第7号のトレーナーになったぜっ!
美佳:大輝君から聞いてたけど、本当だったんだ。 で、どんなポケモン捕まえたの?
和馬:ロコンってポケモンだな。 画像下に貼っとくぞ?
優希:わぁ!可愛い! もふもふだね!
祐太:本当ですね! ちなみにタイプってなんなんですか?
和馬:炎タイプっすね。 進化しても変わらない。姿はイメージガラッと変わるけど
大輝:でも、あれだな。ポケモンに詳しい人が近くにいて相談出来るだけでこんなに助かってるのに、一緒にポケモン捕まえてくれるなんて、贅沢だな。
祐太:凄い安心感ですよね! その場で解説、サポートとか。
優希:これ、下手したら人気出て、ポケモンゲット講座なんてやってたりして(笑)
和馬:ハハハッ、まさかー。 …無いよな?
嫌な予感が胸をよぎったが、一蹴し、雑談に戻った。
やがて、夜も遅くなり、明日の事もあるため、解散した。
明日も充実した濃い1日であります様に。
そう願い、眠りについた。
次回!
仲間が増えるよ!
そしてとうとう、イーブイが…。(予定)
って感じになるかと。
これからもよろしくお願いします!