バカとテストと召喚機   作:wasu

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第一話 入学

「・・・・・ねぇ」

 

「ん?なんだ?」

 

「さっき雄二が話していた、大化の改新っていつのこと?」

 

「覚え方は簡単だぞ?『無事故の改新』で覚えるんだ」

 

「・・・・・・・無事故?」

 

「625年だ、覚えとけよ」

 

「・・・・・・・うん、絶対に忘れない、・・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

僕は今日からこの 文月IS学園 に入学することになった。

校舎へ続く坂道の両脇には新入生を迎える綺麗な桜が咲き誇っている。

だけど僕の頭にあるのは春の風物詩だけど、桜ではない。

今僕の頭はこれから一年一緒なクラスになる”戦友”のことで一杯だった。

この学校の特徴はクラス分けが成績によって変わるといったシステムになっている。

そして僕は校門前に立っていた教頭先生に指示されたまま自分のクラスへ向かった。

 

 

                  ★

 

 

「な、なんだこのでかい教室は」

 

卒業した中学校ではこんな大きさの教室はほとんどないのではじめてみた時驚いた。

その大きさは通常の五倍ほどはあるだろうか。

もしやこれが噂のAクラスの教室なのだろうか。

 

「皆さんおはようございます、私はこの一年Aクラスの担任、高橋洋子です、一年間よろしくお願いします」

 

俺は足を止めて窓から中の様子を覗いてみると、ポニーテールの高そうなスーツをきっちりと着こなしている知的女性の代表のような教師が立っていた。

彼女が告げると、黒板ではなく壁全体を覆うほどのプラズマディスプレイに名前が表示された。

一体いくらするんだろう。

 

「まず、設備の確認をします 一人一台ノートパソコン、個人エアコン、共用の冷蔵庫、リクライニングシート、そのほかの設備に不満のある人はいませんか?」

 

その教室は五十人の生徒が授業を受けるには過剰なほどの広さと設備だった。

当然のように冷蔵庫には飲料や菓子を含めた食料が、エアコンは教室どころか各一人一台、それぞれが好みの温度に調節できるようになっている。

 

更に見渡してみると天井には総ガラス製でありながら壁にある一つのスイッチで開閉が可能となっており、壁には絵画が飾られていて、この教室はまるで高級ホテルみたいだ。

 

「教科書や、参考書などの学習資料はもとより、冷蔵庫の中身に関しても全てこの学園が支給致します。その他にも何か必要なものがあれば遠慮などすることなく申し出て下さい」

 

どこからか紅茶の良い匂いが漂ってくる。早速支給されている設備を使って生徒が紅茶を入れたのだろう。

なんて羨ましい!!

 

「では、はじめにクラス代表を紹介します。霧島翔子さん。前に来て下さい」

 

「・・・・・・はい」

 

名前を呼ばれて席を立ち、黒髪を肩まで伸ばした日本人形のような少女だった。

物静かな雰囲気を持つ彼女はその整った容姿と相まって、穢れを近づけない神々しさを放っていた。

クラス全員の視線が集まる。

 

クラス代表―――――つまり一年生のクラスを編成する振り分け試験において、この教室で誰よりも優秀な成績を収めた超天才生徒。

 

更に言うなれば、学年で最高成績を誇るAクラスでのトップはそのまま一年生のトップということになる。

注目を浴びるのは当然のことだろう。

 

「・・・・・・霧島翔子です。よろしくお願いします」

 

そんな視線の中心にありながら顔色一つ変えずに自分の名前を言う霧島さん。

その目はクラスメイト全員に向けられているようでありながら、よく見ると同性のクラスメイトのみに向けられていた。

そう、噂は本当だったんだ。

クラス代表となる彼女は一年生のときから有名人であり、その容姿の美しさも学年を問わず知れ渡り男子からの告白が絶えなかった。

しかし、一人も彼女の心を動かした人はいない。

そんなことから彼女は同性好きという噂が流れていた。

 

―――――なるほど、確かに水の無いところに魚は住まないね。

 

「Aクラスの皆さんはこれから一年、霧島さんと協力し合い、絆を深めて下さい。それとこれから始まる 『戦争』 で負けないように」

 

担任教師がいい終わり霧島さんは会釈をして席に戻った。

おっと、こうしてはいられないんだった。

僕も自分のクラスへ向かわないと。

僕は早歩き程度で廊下を急いで進んだ。

 

 

                   ★

 

 

一年F組と書かれたプレートのある教室の前で僕はとんでもなく躊躇している。

遅刻なんてしてきて皆に悪い印象を持たれたりしないだろうか。

今後一年間を一緒に過ごす友がどんな奴なのか不安で仕方がない。

 

「考えすぎか」

 

遅刻でここまで考えるのは少しネガティブすぎるか。

OK、僕なら大丈夫さ。

俺は勢いよくドアを開け皆のほうを向いて元気よく言い放った。

 

「すいません遅れちゃいました♪♪」

 

「さっさと座れ、そこに居るとめざわりだこのウジ虫野郎」

 

台無しだ!!

 

僕を睨みつけているのは意外と背は高く180弱ぐらいか?

体格はボクサーのように勇ましく眼は厳つい眼をしていた。

そいつの名前は 坂本雄二

 

 

僕と中学が同じであだ名は「不良の雄二様」というので名が全校生徒に知れ渡っていた。

「様」というのは雄二が「様をつけて呼べ」ということで呼んでいる。

不良と言っても髪がオールバックで口調がただ悪いだけの男だ。

公共物を壊したり、先生を先公と呼んだり、金属バットなどの不要物を持ってきたりもしてない。それに加え遅刻や欠席もない。

どうやら気持ちだけは不良なんだな

 

 

ということで名前を覚えたがこいつはまずいだろう。

思いっきり僕の顔を睨みつけている。

 

「聞こえないのか!」

 

「あ、ああ!ごめんごめん」

 

中学のことを思い出していたのでボーっとしていた。

危うくキレられるところだった。

いや、もうキレてる。

まずいっ!殴られるかな?

 

 ガラガラガラ

 

僕の後ろにある教室の扉が開くとそこにはメガネをかけた髪が乱れている先生がいた。

 

「二人とも早く席に座りなさい」

 

『はい』

 

先生は僕と雄二を席に座らせると教卓に向かって歩いていった。

 

「えー今日からこのクラスの担任になった福原慎です、よろし・・・・・」

 

先生が出席簿を教卓に置いた瞬間にガタガッシャン!と教卓が壊れた。

どうやら教卓がもろかったらしく先生は「ボンドを取りにいってきます」と言って教室を出た。

ボンドじゃなくて新しいのは無いのかよ!

と思ったがたぶんこの学校は差別学校なのだと僕は確信した。

その理由はただ一つ。

 

思い出してほしい、確かAクラスは豪華な設備だったはず・・・・・・そして今僕がいるのはFクラスは黒板なのにチョークが支給されておらず机は卓袱台、椅子となるべきものが座布団だった。

更に床は木の床ではなく畳となっていた。

僕に一日中くつろげと?

話が脱線したがこれが理由だ。

 

「先生、僕の座布団に綿がないんですけど・・・・・」

 

「我慢して下さい」

 

お尻が痛くてたまんねーよ!

これで今年一年過ごせと?

 

「先生、僕の卓袱台の脚が壊れたんですけど・・・・・」

 

「・・・・・それではボンドを持ってくるので朝ホーム終了後自分で直して下さい」

 

いやまず卓袱台の時点でおかしいですよね?

しかも自分でやれと。

全く、この学校を近いからということで決めたのはうかつだったかな。

 

「先生、窓が割れていて隙間風が寒いんですけど・・・・・」

 

「・・・・・それでは紙袋とテープで直して下さい、道具は一階の倉庫Ⅰにあります」

 

窓だけではなく壁にも う〇こ や uh~ などが書いてある。

他にもいろいろと壊れていたりと廃屋のような状態だった。

 

「必要なものがあれば自分で調達して下さい」

 

え!?先生がしてくるんじゃないの!?

やっぱりこのクラスは生徒の頭がクソなら先生もクソということか!

 

「えー遅くなりましたが窓側の人から自己紹介をお願いします」

 

あいうえお順じゃないんだね。

先生がそういうと一人立ち上がり名前を告げた。

 

「木下秀吉じゃ、演劇部に所属したいと思ておる、みなよろしく頼む」

 

お?誰かと思ったら秀吉だ。

中学のころから独特の言葉使いと女の子みたいに華奢な身体つきで髪型はショートヘアになっていてよく女の子と間違えられていた。

今でも女の子と間違えそうだった。

可愛い。

女子の制服を着るともう完全に女子として扱われるだろう。

 

秀吉が座ると次に座っている子が立った。

 

「・・・・・・・・・・土屋康太」

 

これも知り合い。

彼は小柄な体だが運動神経が良くおとなしかった。

やはり目立つといろいろとやりにくいのかな?

それにしてもこの教室には男子だらけだ。

学力最低ともなるとこんなものか・・・・・

女子はいないのかー!?

 

「―――――です、幼少期は海外で育ったので日本語の読みと書きが苦手です」

 

ん?少し考え事をしていたら次の人になっている。

しかも珍しく女子の声だ。

よかった、最低一人はこのクラスにいるんだ。

 

「あ、英語も苦手です、育ちはドイツだったので・・・・・えっと趣味は吉井明久を殴ることです☆」

 

誰だっ!!?恐ろしくピンポイントかつとても危険な趣味を持つ奴は!?

 

「はろはろー」

 

笑顔でこっちに手を振るのは・・・・・

 

「あ、島田さん」

 

「吉井君、よろしくね☆」

 

とんでもなく嫌な予感がする。

ここにきてまたしても知り合い。

彼女は僕の天敵で名前は島田美波

だがさすがに知り合いが多い・・・・・・

僕はこいつらと同レベルだとでも?

嫌だああぁぁ!

僕は心の中で叫びながら頭を掻いた。

 

 

 

 

「―――――ですよろしくお願いします」

 

お?どうやら僕の前の人の自己紹介が終わったみたいだ。

ということは次は僕の番になる。

僕にたくさんの視線がかかる。

僕は空気を肺いっぱいに吸い込み自己紹介をするために立ち上がる。

 

 

ここから僕の高校生活が始まると同時に青春が始まるのを楽しみにしていた。

 

 




こんにちは、お久しぶりですwasuです。
今回バカとテストと召喚機を書かせてもらいました。
どうだったでしょうか?

上手く書けているのなら幸いです。
この話にもソード・アート・ア・ライブのように番外編を入れていきたいと思います。

それではまたソード・アート・ア・ライブかバカとテストと召喚機でお会いしましょう。

次回!『第二話 戦争準備』 です! お楽しみに!
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