お?どうやら僕の前の人の自己紹介が終わったみたいだ。
ということは次は僕の番になる。
僕にたくさんの視線がかかる。
僕は空気を肺いっぱいに吸い込み自己紹介をするために立ち上がる。
ここから僕の高校生活が始まると同時に青春が始まるのを楽しみにしていた。
分からない方は前話をご覧ください。
それでは楽しんで 第二話戦争準備 をご覧ください。
「どーも吉井明久です☆気軽に『ダーリン』って呼んでください♪♡」
『『『ダァァーーーリィィーーン!!!!』』』
この上ないようなとても野太い声が学校中に響き渡った。
気持ち悪くなってきた。
「―――――忘れてください、まぁとりあえず一年間よろしくお願いします」
一旦座ったがまだ気分が回復しない。
むしろ耳に残ってしまったので気分が悪くなる一方だ。
Fクラス、恐るべし。
そんな僕の気持ちなんてお構いなしに自己紹介が続いた。
10分後・・・・・・
「ふぁーふ」
眠い。
午後11時に寝て朝4時に起きた時の眠たさだ。
その時、不意に教室のドアが開き、息を切らしている女子生徒がいた。
「遅れてすいません!」
『え?』
教室全体から聞こえた感じがする。
それもそうだろう、このタイミングで出てくると普通なら驚くだろう。
担任の福原先生を除いて。
先生はその姿を認めて話かけた。
「せっかくなので姫路さんも自己紹介をお願いします」
「は、はい・・・・・・・えっと姫路瑞希です、よろしくお願いします」
華奢な体を縮こませながら自己紹介をする姫路さん。
肌は白く、腰まで届きそうなポニーテールはとても柔らかそうだった。
おとなしそうな性格でさらにクラス全員の目を釘つけにする一番の決め手はなんといってもその性欲を湧きたてるような豊満なバストと大きなヒップだ。
これ以上にないような完璧な体つきと性格はこのクラスの男を虜にした。
しかしみんなが驚いているのはそこじゃない。
「すいません質問ですけどなんでここにいるんですか?」
僕の前に座っている男子生徒が座りながら姫路さんに向かって質問をする。
聞き方によっては失礼な質問だ。
だがその通りなのだ。
なにせ彼女はこの学校の最初にあった卒業確認試験(その後に振り分け試験)で学年トップ3に入っておりその名は全校生徒が知っているほどだった。
そんな超天才生徒が何故このFクラスにいるのかが分からない。
姫路さんはその質問の意味を理解したのでその男子生徒に返答する。
「それは、その・・・・・・・」
困ったように口を開く姫路さん。
「振り分け試験の最中に熱を出してしまいまして・・・・・・・」
その言葉を聞いたみんなは『ああ・・・・・なるほど』という反応をした。
その反応の半分は理解した反応ともう半分の反応は姫路さんが言いづらいことを聞いてしまったという反応だった。
普通の試験だけではなく振り分け試験でも途中退席は0点扱いされる。
その結果姫路さんはこのクラスに振り分けられたということだ。
「というわけなので皆さんよろしくお願いします!」
姫路さんはお辞儀をして空いている席を探した。
僕の隣が空いていたので手を振って合図を送り空いている席を教えてあげた。
こちらに逃げるように歩いてきた姫路さんは席に着くと「緊張しました~」と言って背筋を曲げる。
卓袱台に正座をする。
おっとこれは話しかけるチャンスだ!
席も近いしちょうどいい。
「あのさ、姫路―――――」
「姫路」
僕の声にかぶる声は雄二の声だ。
酷い!憎い!醜い!
せっかくの僕のhappy人生計画『友達から結婚まで 全826話』が放送開始30秒で台無しになちゃったじゃないか!
残りのお話はどうするんですか!?(´Д`)
『雄二編』でもしますか!?(´Д`)
「は、はい何ですか?えーっと・・・・・・」
僕よりも声が大きかった雄二のほうに慌てて身体を向け折り曲がっていたスカートの正す。
「俺の名前は坂本雄二だ、よろしく頼む」
「あ、姫路瑞希です、よろしくお願いします」
雄二に深々と頭を下げる姫路さん。
さすがだ、挨拶や礼儀が正しいからきっといい家で育ったんだろうな。
「ところでなんだが姫路の体調は未だに悪いのか?もう学校に来ても大丈夫なのか?」
「あ、確かにそれは僕も気になるね」
おっと、思わず口を挟んでしまった。
なぜなら振り分け試験の時に席が隣でなんか気分が悪そうに見えたから気になっていた。
「よ、吉井君!!?」
僕の声が聞こえたほうに顔を向け僕の顔を見て驚く姫路さん。
え、僕の顔ってそんなにブサイクなのか?
いや確かに姫路さんから見るとブサイクかもしれないが世界基準でみると僕の顔ってまだイケメンのほうじゃないか!?
姫路さんは世界基準でいえばミス・グランプリでトップ100には入るだろう。
そんな姫路さんの顔と比べられても―――――
「あーすまん姫路、明久がとんでもないブサイクで悪い」
え?雄二なりに僕のことをフォローしたつもりなのかもしれないけど全然なってないからね!?
フォローするならもう少し遠回りでお願いします。
あんまりにも直球過ぎて僕の心がズタズタです。
「そ、そんなことないですよ!目もパッチリしてるし、輪郭も綺麗だし、ブサイクというよりむしろ・・・・・・」
「そういえば俺の知人にも明久のことが気になっている奴もいたような・・・・・・」
雄二から思ってもない嬉しい情報が聞けた。
気になる。
「雄二、それって誰―――――」
「それって誰ですか!?」
僕の声をかき消すような大きな声で雄二の言葉に反応する姫路さん。
やはり年頃の女の子はこういう話には敏感なんだ。
まぁ聞きたいことは同じだから声かぶってもいいんだけど。
「誰だったかな?えっと確か久保君?」
久保利光 ♂
文月学園高等部一年Aクラスに所属。
学年次席(ただし実点数では姫路瑞希が次席となる)で、男子ではトップの成績を誇る。
そう僕は変態に好まれている。
「おい、明久何泣いているんだ」
僕、もうお嫁にいけない。
「明久、今言ったことは4割冗談だ」
「残りの6割は?」
「・・・・・・・・・・」
「ねぇ雄二!残りの6割は!?」
反応してくれない雄二に思わず大きな声が出てしまった。
「後ろの人、うるさいのでもう少し静かにお願いします」
先生に注意されそのまま朝ホームは終わった。
僕は朝ホームが終わると雄二に廊下へ来いと呼ばれた。
どうやら中学校の時の不良さは無くなっているようだ。
今では普通の友人のように感じる。
高校行くにあたって何か心変わりでもあったのか?
うーんやっぱり人の心理はわからない。
「どうしたの雄二、急に呼び出して」
「どうしたもこうしたもねぇ、お前はこのクラスが好きか?俺はこの汚ねぇクラスは嫌いだ」
壁に背中をつけて立っている雄二がいた。
僕は雄二からこの言葉を聞いて思っていたことが確信に変わった。
「僕もこのクラスは嫌だ」
「理由は?」
「それはこの学校が試験校だから学費が安くて貧乏の僕には最適な・・・・・・」
そう僕は貧乏。
どれくらい貧乏なのかは・・・・・・・・・今は言わないでおこう。
貧乏だからこのISの試験校の学費の安さで学校を決めた。
「それはお前がこの学校を決めた時の理由だろ、そうじゃなくてこのクラスが嫌な理由を聞いているんだ」
「えーっと、そ、それは・・・・・・」
どうしよう。
これという言い訳が見つからない。
「・・・・・・・姫路の為・・・・・・・か」
ギクッ!!
僕は当ててほしくない図星をストレートに射抜かれた。
心の底に秘めていたことが見事に雄二に当てられるとは。
「ちょちょちょちょっと待って!ど、どうしてそれを!?」
「はぁ、お前は本当に単純だよな、少しでもカマをかけるとすぐに引っ掛かる」
は、ハメられた!
これは雄二の作略だったのか!?
あいつの顔が笑っているのが気にくわない。
ムカついて仕方がないがここは我慢だ、我慢。
とりえず対抗しよう。
「そ、そんな理由じゃ―――――」
「まぁ、お前に言われなくても俺はAクラス相手に「戦争」を仕掛けようと思っていた」
え?雄二も僕と同じで全然勉強しないから豪華な施設には興味がないと思う。
それなのにどうして・・・・・・・
「俺はな、この世の中は学力だけがすべてではないと証明してみたくってさ」
「???」
訳が分からないまま雄二の後を追い教室の中へと入る。
すると雄二が教卓をバン!と強く叩き騒がしかった教室を静まりかえした。
みんなの視線がこちらに飛んでくる。
「俺はさっきの自己紹介でも話したとおりこのクラスの代表だ、そこで一つみんなに聞きたいことがある」
カビ臭くホコリが舞いいつも咳き込んでしまう教室。
一度も洗濯してないように汚れた座布団。
壊れやすい卓袱台。
教室の至る所に目をやる圭太。
そしてみんなを注目させる。
「Aクラスは一人ひとりに冷暖房完備の上、リクライニングシートでの勉強、お菓子や飲料が飲み放題食べ放題になっている」
一呼吸おいて告げる。
「―――――お前ら、不満はないか!!?」
『『大ありじゃ!!!』』
一年F組の男子生徒の魂の叫びがこの学校中に響き渡った。
「そうだろう?そこでみんなには俺の、代表としての意見を聞いてほしい」
『おお!?』
これから戦友となる仲間たちに満点の白い歯を見せ、
「FクラスはAクラスに『戦争』を仕掛けてみようと思う」
Fクラス代表、坂本雄二は戦争の引き金を引いた。
こんにちは、お久しぶりです。
wasuです。
この召喚機シリーズはとても楽しく書かせてもらってます。
いよいよ次回にこのシリーズのメインとなる「召喚機を使った戦争」が行われます!
おっと少々口が滑ってしまいました。
えーそれでは次回! 『第三話 戦争』 です、お楽しみに!