白の魔女の追憶<本編完結>   作:白花 頼羅

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連投です。
今回はちょっと長めです。

色々設定をぶっこみます。


Reminiscenza-05 “白の魔女"の失態と衝撃の事実。

「久しぶりだね、マリア。元気そうで何よりだ。」

「いえ。きゅ…お爺様もお元気そうで何よりです。」

危ない。ツナと母さんがいる前で9代目なんて言ったら流石のド天然2人でも追及は避けられなかった。

「ふふふ。(何も知らない家族のためとはいえお爺様と呼ばれるとは…)可愛い孫ができたようで私は嬉しいよ。」

「おうおうマリア!しばらく見ないうちにすっかり❝らしく❞なったじゃないか!父さんは嬉しいぞ!」

「あはは…そうですか?」

父さんにわしわしと頭を撫でられる。

…今のところは問題なさそうだ。

 

「…。」

ツナが私の後ろからひょこっと顔を出してじっと9代目を見つめる。

かわいい。…だけど今はちょっと引っ込んでいてくれると嬉しいかな!

 

「キミが綱吉くんかな?」

「…!うんっ!おじーちゃんはまりあねぇのおじーちゃん?」

ツナは自分と私が血の繋がってない姉弟だと幼いながらに理解している。他のことは上手くできないけど、察することだけは同年代の子たちより上。

…すべてはブラッド・オブ・ボンゴレの超直感を受け継いでいるせいだ。

「ああ。そうだよ。」

「…そっかー。」

あっ、嘘だってことも見抜いてるなコレ。

すっごい微妙な顔してるもの。

流石ツナ。…でも、マフィアであることは絶対に知らせられない。

「私は今日、綱吉くんに用があってきたんだよ。」

「おれによーじ?」

「ちょっと目を瞑っていてくれないかな?」

あっ!やばい。

母さんはさっきから喋らないと思ったら机に突っ伏して寝てるし!

父さんは申し訳なさそうな顔をして懐に何か仕舞ってるし!

母さんに眠り薬でも盛ったの?!

9代目が人差し指に炎を灯す。

…かつては私も灯すことができた、純粋なオレンジの炎。

「9代目!お待ちください!」

「なぜ止めるマリア!これはツナのためなんだ!」

「…まりあねぇ?おとーさん?」

「大丈夫だよ綱吉くん。君が目を覚ます頃には、いつもの優しい2人に戻っているからね。」

9代目が炎をツナの額に触れさせると、ツナは一瞬で深い眠りに落ちた。

「…そんな。私は…。」

「大丈夫だよマリア。ただ眠らせただけ。まだ何も封じちゃいない。…とりあえず、私たちが来てからずっとだまり続けている君。姿を表したらどうかな?」

「ちっ…すべてわかっていて気づいていないふりをしていたな。この狸め。

…すまない姉君。貴女の努力は最初から無駄だったようだ。」

そう言って優照が姿を現す。

「…父上。まさか口を割ったのか?」

「オレは超直感のことしか言っていない。

…なぜ、わかったのですか9代目。」

「はぁ…。やはりお前もわかっていたのだな家光。

…この件については後で話し合おうか。」

ああああ…9代目がボスモードに…。

「最近、並盛町に“琥珀の救世主”なる少年が現れて、困っている人を助けたり、不審者を懲らしめて警察に突き出したりしていて、並盛中学校風紀委員会の名誉会員になっているという噂があるそうでね。」

優照が冷や汗をかきながらあからさまに目をそらす。

「まぁ、昨日竹寿司という寿司屋の末っ子に聞いたのだがね。…沈黙は肯定ととらえるが、それでかまわないね?」

「…あの愚兄め。余計なことを。」

「何やってるのあなた達ーっ?!」

ツナが魔法を使っているとはいえ危ない人と戦った?

そんなの危険が増えるに決まっているじゃない!

「……一つ付け足すと、不審者の大半はマスターを狙った刺客だった。お前にも責任があるぞ。ボンゴレ9代目(ノーノ)。」

あっ…。それはほんとに仕方ないけど、なんというか…うん。

「…父さんはここまで知っていて、優照…いやユピテルの存在を隠したの?」

「…ああ。」

「なんで私に言ってくれなかったの?」

「……。優照がツナと一緒に撃退した刺客は、お前がこの前大怪我させられた魔導師たちの逃げ出した残党。

ツナに流れるボンゴレの血筋というより…お前への人質として狙っていたようだ。」

 

…え?つまり、

 

「私がツナを、危険に晒した…?」

「………はっきり言ってしまえば、そうだ。」

 

そん…な…。

 

私は、守れなかった…?

 

「マリアは悪くない。敵がちょっとずる賢かっただけさ。お前はちゃんと仕事をこなしたんだ。

あとは門外顧問(父さんたち)が引き継ぐから安心しろ。なっ?」

「…CEDEFが引き継ぐの?」

「いや、なんかな、奴らがウチのエースたちの主も狙ってるみたいでな……9代目に直談判しに行ったらしいんだ…。」

 

CEDEFで父さん以外のエースといえば、もうあの夫婦しかいない。

 

“漆黒夜叉”、霧野 龍蘭。

その妻、“ギルティシスター”霧野 泉。

 

その主は歩くアカシックレコードとも言える魔法を扱う賢者…の末裔。神童 拓人。

 

そのお母さんはボンゴレに狙われたこともあったらしいけど、なんやかんやあって和解。

その守護者である霧野家の人間も仲間に引き入れることができた…らしい。

 

だけど、彼らが優先するのはあくまでボンゴレではなく賢者の守護。

その条件だけは絶対に覆らない。

無理矢理どうにかしようとしたら“復讐者(ヴィンディチェ)”に捕まる。

…9代目と霧野家が彼らの前で契約を交わしたからだ。

 

 

…でも、あの一家をブチ切れさせるとは、敵に同情したくなる。

 

なんかもう、ツナを狙ったのは許せないけど、あの人たちはかなり無残な死に方をするのが確定しちゃったからね。

魂すら残らないんじゃないかな?

 

「…こほん。話を戻してもいいかな2人とも。」

「「Si.Boss.」」

しまった。危うく9代目とツナのことを忘れるところだった。

 

「綱吉くんにすでに危険が迫っているとわかった今、力を全て封じるわけにはいかない。…だけど、超直感と魔力の2割は封じさせてもらう。これ以上は譲歩できない。」

「…それだけあれば自衛は可能だ。感謝するぞボンゴレ。」

「…では、今度こそ封印させてもらうよ。」

9代目の指に再び炎が灯る。

 

………。

無事に封印は終わって、ツナと睡眠薬を盛られていた母さんは目を覚ました。

その後2時間程して9代目と父さんはイタリアへ帰っていった。

 

そして、私がイタリアへ戻る前日。9代目から司令書が送られてきた。

 

内容は、ヴァリアーからCEDEFへの異動命令だった。

 

 

 

 

 

 




・並盛の風紀委員長は雲雀さんです。ウチの雲雀さんは年齢不詳(ガチ)です。詳しくはそのうち番外編で書きます。
・↑のためちっちゃくて強いツナは目をつけられました。
(流石にただの()幼児には雲雀さんも闘いをふっかけません。)当時のツナくんは並盛町の癒し要員にして最強クラスの風紀委員です。

・優照「あの愚兄め…。」
ゼウスの兄弟で有名所。寿司屋にいそうな兄といえば…一人しかいませんね。たぶん番外編かリング争奪編(続編予定)に出てきます。
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