内容としましては、本編ストーリーを王道に進んでいく形をとろうと思っています。その為、オリキャラは主人公の方に数人しか出てきません。
ある程度は、本来のストーリーとは台詞が相違したり、状況展開の形が違ってくる事もあるので、ご了承ください。
それでは、この作品をよろしくお願いします。
イメージ画像↓
【挿絵表示】
プロローグ(☆)
「酷い雨だな」
視界を塞ぐほどの豪雨。まるで、バケツをひっくり返したような雨量は、思わず探索中止令が発令されるほどに深刻な現象として捉えられていた。
しかし、そんな悪天候でも調査に出向く“必要性”が出て来たのなら、大事に至る前に現地には実働部隊が送られるのだ。当然、こんな雨の中を好き好んで歩きたいと申し出る者はいない。だからこそ、彼らの様に、特別な事情が無ければ今日、この惑星に足を踏み入れる事は無かっただろう。
「稀に在る、局地的な豪雨だろう。数日は止む事が無い季節の変わり目でもある」
レインコートを羽織り、少しでも水当りを減らそうとしている白いキャストが辺りを
水気が多いため、端末を出しては壊れる危険性があった。その為、今回の任務では、それと同等の機能を自身に内蔵しているのだ。
「反応は、この先だな」
白いキャストの横を歩く、黒い外装のキャストが同じように周囲を索敵しつつ呟いた。
アークスシップに入った情報は、是が非でも無視できるモノではなく、更に生半可なアークスでは“取り込まれる”可能性から、最高クラスの出撃が命じられた。
“ダークファルス”の反応を検知したのだ。
その重要性から、手の空いていたアークスの最高戦力が現地に送られる。
即ち、【六芒均衡】の出撃であり、その内の一人である白いキャスト――レギアスは近場に居た為、コレを承諾した。
そして、惑星ナベリウスに向かう予定の黒いキャスト――オーラルのキャンプシップに同乗させてもらったのだ。
「それにしても、オーラル。研究部のお主が、ここ一年は、よく現場に出ている様だが?」
「
威圧するような口調は、オーラルの特徴であり、かつて部下を率いていた頃の名残であった。
「
「見上げた敬老精神だな。時代は動いていると言うのに、未だに継承するには至らない……か」
「お互いにな」
そして、二人は反応のある地点へたどり着いた。
森の奥地。巨大な大木が中心に生え、広場全体を覆うように葉が生い茂っている。今は雨が降っている為、枝が雨量でしなっているが、晴れた時は綺麗な星の様に見えるのだろう。
そして――
「レギアス」
「うむ。こちらレギアス! 現地に救急班を寄越してくれ。怪我人がいる」
通信をレギアスに任せ、オーラルは大木に寄りかかって座っている黒髪の青年の容体を診る。
顔色が酷く体温の低下が危険な領域だ。身体には深い武器による傷。だが、最も重症なのは身体の方では無く――
「酷いな……」
彼は左腕が欠落していた。武骨に千切ったような断面は、何と戦ってこうなったのか全く分からない。自分でやったのか、不器用に布を巻きつけて止血がされていた。残った片手にはカタナに分類される武器が握られ、腰には鞘らしき物を下げている。
「…………イ……」
こちらの気配を察して意識を取り戻したのか、オーラルは意識を確認する。
「大丈夫か? 我々が解るか?」
「…………お前を……一人……」
彼はそう呟いた。まるで、決して忘れない様に自分に言い聞かせた様な、そんな意志を感じる言葉だった。