変な提督が着任しました!?   作:黒鬼 狂犬

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やっと鎮守府に着任した狂は先が思いやられる羽目となってしまう!頑張れ狂!


普通の提督は空から落ちない

「…んっ…よし、今日も司令官の執務室を綺麗になった」

 

廃れた鎮守府に1人の茶髪の少女が執務室を掃除をしていた。そして、少女執務室から窓を見て呟く。

 

「…司令官、黒、1人は…寂しい…」

 

少女は涙を浮かべかけたその時

 

「あれは…!」

 

少女は急いで執務室から出て全速力で浜辺に向かった。

 

 

〜~〜

 

 

「はぁ、はぁ、はぁ、ひ、酷い目にあった。…」

 

狂は浜辺に流れ着いていた。神の落とし穴を受けたせいか、落ちたところが海だったため全身ずぶ濡れである。

 

「なんで初っ端から俺は酷い目に合わさなければいけないんだ!硬い海に当たるわ、息苦しくなるわ、目に塩水くるわ、とんだ災難だよ!普通に執務室から醒めるものだろ!」

 

そう言いながら俺は周りを見渡す。すると母港から1人の少女がこっちに走ってくるのが見えた。俺は神の悪ふざけを許し、気持ちを切り替え、笑顔で出向いてあげようと立ち上がると、お尻のところに違和感を感じた。

 

「…え?」

 

俺は急激に顔を青ざめながらベルトを緩み、お尻の何かを掴み、ゆっくりとその掴んでいる何かを見ると

 

「し、尻尾生えてる!!アイエエエ!シッポ!シッポナンデ?!」

 

俺は驚きのあまり身体が硬直してしまい、そして、こっちに来た少女の顔に頬を赤く染め、ジト目で俺を見ていた。

 

「司令官、ここでするのは、衛生面的に良くない…」

 

俺は少女の言ったことを理解し、即座にベルトを締めて土下座をした。どうやら少女には俺が浜辺で野糞してる様に見えたらしい。確かに俺は浜辺でベルトを緩んで尻尾掴んで驚くのは仕方が無いが、相手から見ればそう勘違いするしかない。これって第一印象最悪じゃねーか!

 

「司令官が謝らなくてもいい、誰もが急激にお腹壊すことはある」

 

いや、あってもここではやらないよ普通は!恥ずかしく顔が上げられねぇ…てか、よく考えれば俺悪くなくね?そう思いながら顔を上げると少女は俺に手を差し伸べていた。

 

「司令官がこの鎮守府に来るのをずっと待っていた」

 

少女は涙を浮かべながら俺に手を差し伸べていたのだ。俺はその手を掴み、立ち上がる。

 

「俺の名は海深 狂、今日からこの鎮守府の提督になった者だ、宜しく」

 

俺は言い終わると少女は少し驚いていた。

 

「黒?それが司令官の名前なのか?」

「いや、けものへんに王と書くほうだよ」

「そうか、私は初春型駆逐艦3番艦、若葉だ、よろしく」

「ああ、よろしくな、若葉」

 

俺と若葉はこの夕方の浜辺に運命的な出会いをした。最悪な出会い方だが…

 

「ハックシュン!寒くなってきたな、若葉、鎮守府案内を頼む!」

「わかった、付いてきてくれ」

 

俺は若葉の後ろに付いて行った。

 

 

〜~〜

 

 

俺は廃れた鎮守府に愕然としてしまった。鎮守府は半壊していたのだ。具体的に言うと壁が砲弾を喰らわれたかのように廊下がむき出しなってて一部の屋根が無くなってあたかも深海棲艦に襲撃された感じに残っていた。

 

「どうした?執務室まで案内するよ」

「なんか、鎮守府が深海棲艦の襲撃された跡があるんだけど…」

「私が建造されてからはこうなっていた」

「若葉が建造された?最初からいたんじゃないのか?」

「ここで話すと司令官が風邪を引くかもしれない、歩きながら話してもいいか?」

「そうだな、分かった」

 

俺は頷いて若葉の隣に付き歩く。若葉の話を聞きながら俺はこの鎮守府に何があったかを考える。まず、この鎮守府に提督として務めている者が居たらしい。しかし、何者かによって襲撃され、この鎮守府を捨てた。うーん、ここまでは分かるが何故若葉を建造されたかが分からない…

俺はくよくよ考えながら歩いていたら

 

「あ、司令官、廊下の床壊れやすいから気を付けて」

「まじか!3度目の落ちはゴメンだ」

「…司令官、気になってたことがあるけど、聞いていいか?」

 

若葉は首を傾げながら俺の顔を窺う。なんだこの可愛い小動物は、お持ち帰りしたいぐらいだ!俺は衝動を抑え首を縦に振った。

 

「普通の司令官は空から落ちてくるものなのか?」

「普通の提督は空から落ちないよ!あれは…」

 

あれはエラー娘に落とされたとか流石に意味が分からないよなぁ。俺は頭をポリポリ掻きながらこう言う。

 

「あれはお前が寂しそうな顔してたからダイナミック着任してやったんだよ」

 

何言ってんだ俺は!何がダイナミック着任だよ意味わかんねぇよ!馬鹿なの?死ぬの?クソ!死にたくなってきた!もう一度やり直したい…俺は鬱になりかけた時、若葉が俺を抱きしめた。

 

「司令官、ありがとう!」

「ど、どうした!若葉?何故泣くんだ?」

「なんでもない」

 

俺は戸惑いながら立ちつくすと。

ミシミシミシッ

俺は嫌な音を立つ真下を見ると

バコッ

 

「「あっ」」

 

俺と若葉は同時に声をあげ、壊れた床穴に落ちてしまった。

 

ドスッ

「いってぇー…ゴハァッ?!」

 

俺は3度目の落ちに気を失いかけた。

 

「…んっ…司令官?司令官!無事か?」

 

若葉の顔が俺の顔に近づく。うおおお!近い!可愛い!生きてよかった!俺は若葉の温もりを感じながら親指を立てた。若葉は無事だとわかり、俺の上から降りる。oh......もう少し温もりを感じたかったぜ。俺と若葉は立ち上がり横のドアに入渠部屋と書いてある掛札をみた。

 

「風呂、浴びるか…」

「司令官が行くなら私も行く」

 

なん…だと?!これはまさかのまさかの混浴イベか!俺ながらついてるぜ!!…しかし、尻尾を見せるわけにはいかない、畜生!なんだよこの尻尾!

 

「すまないが風呂は俺1人で入るよ、若葉は夜食を作ってくれないか?」

「夜食…了解した!」

 

若葉はタタタッと廊下を走って行った。混浴したかったなぁ…

俺はがっくりうなだれながらドアを開けると、そこには大きな壁穴が出来ていた。

 

「これ建て直すものありまくりだろ…」

 

俺は手洗い場にある壊れた鏡の破片を見た。うん、俺の頭髪の毛は相変わらず濡れあとがある。なんだ尻尾だけか、獣耳があるかと思ったぜ。俺は洗面台にたち頭に水をかけ、床に破れた布で拭くと

 

「た、た、た、垂れ耳だとおおぉぉぉ!!」

 

俺は驚きのあまり叫んでしまった。

ドタドタドタドタ…

やべ!若葉に気付かれる!どうする俺!やばいやばいやばい!そうだ!

バンッバコッ

 

「司令官どうした!」

「いや、壁穴が気になってただけだ、心配してすまない」

 

若葉はそうかと言って入渠部屋からでた。俺は新しく開けた壁穴を見て、マシな考えがなかったのかと思いながら入渠部屋を出た。軽傷で済む俺って、人間やめてね?

 

 

~〜~

 

 

執務室に入ると若葉はテーブルに皿に乗せたおにぎりを作っていた。

 

「お、美味そうなおにぎりだな」

「普通のおにぎりですまない」

「いや、作ってくれただけてありがたい」

 

俺は若葉の頭を撫で、テーブルの下に犬用の皿が置いてあるのを見つけた。前の提督は犬でも飼っていたのか?俺はその皿を拾うと

 

「それは黒の皿だ」

「黒?犬の名前か?」

「うん、しばらく会ってないけど」

「しばらくってどのくらいだ?」

「一ヶ月ほど前だ」

「一ヶ月ほど前か、誰かに拾ってくれただろうな」

 

俺は若葉が作ってくれたおにぎりを取り口に運ぶ。若葉もおにぎりを取りハムっと食べた。美味い。可愛い。

俺は食べながら若葉に質問する。

 

「その犬ってどんな犬なんだ?」

「小さくて黒くて耳が垂れていた」

 

俺は食べながら先程の衰弱していた子犬を思い出す。いや、まさかな。俺はおにぎりを食べ終わり、時計を見る。午後11時、流石に今日色々あり過ぎたし疲れた。

 

「俺はもう寝るけど若葉はどうする?」

「司令官はソファに寝て私は床で十分だ」

「いや、若葉を床に寝なくていいよ」

 

少女を床に寝かすとか俺そこまで鬼じゃねーよ!!布団は無いのか?!…無さそうだな。仕方ないここは俺が床寝だな。

 

「俺が床で寝るから、若葉ソファで寝るといいよ」

「司令官が痛い思いをする必要は無い、ここは私が床で寝る」

 

どうやら譲る気はないらしい、俺は仕方なくソファに仰向けになり、明かりを消す。

 

「若葉、おやすみ」

「司令官、お疲れ様です」

 

俺は寝る振りをした。

 

 

~〜~

 

 

30分経ったか、俺は若葉の寝息を聞き、若葉を姫様抱っこをし、ソファにおろした。そしてクローゼットから上着を出し、それを枕替わりにして床に寝る。偶然に提督の机の下に光ってる物に目が移った。どうやらタブレットのようだ。

 

「…なるほどな」

 

俺はタブレット画面に犬の足跡を見つけ、納得した後タブレットを提督の机に置き、枕替わりの上着に頭を乗せ、次の朝は何をするか考えながら深い眠りについた。




短くしようと思ってたら前の1.5倍書いてしまった…
若葉ちゃんマジ天使!次回は初の任務!狂と若葉は廃れた鎮守府にどのような生活をするか、お楽しみに!
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