出来損ないの能力者   作:コーヒーブレイク

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作者は勢いで書いてます


暗い部分

空間接続(ワームホール)?」

『そうだ、そいつが今回のおまえ達の協力者だ』

 

薄暗いモニタールームに三人の男がパイプ椅子を並べ座っている

 

一人は小柄な男、パーカーとジーンズといういでたち

三人の中央に座っているのは眼鏡の男、ブレザーを着た優等生風の男だ

その隣に座っているのは大柄な男で黒いスーツをバッチリ着こなしている

 

彼らは『暗部』

文字どうり

学園都市の『暗』い『部』分を担当する者達だ

金次第でどんな人間も殺し

命令次第でどんな施設も潰す

そんな社会の影達

それが暗部

 

モニターから発せられる野太い声が広いとは言えないモニタールームに響く

 

『今回の任務はどれだけ敵にバレずに建物内部に侵入するかが重要になってくる。ゆえに転移系能力者がいれば任務の成功率も上がるというわけだ。簡単な理屈だろう?』

 

確かに大の男三人がわざわざ危険を犯して建物に侵入するよりもちゃっちゃと内部に転移してもらったほうが確実かつ安全だろう

 

より安全な方法を用意してくれた

 

しかしその事実に喜ぶ人間はここにはいない

 

なにかあるのでは?

 

まず三人はそれを疑う

疑いすぎて困るということはこの世界にいる以上ありえない

 

『……なにやら不安そうだな』

 

なにが言いたいかわかってるくせにそんなことを聞いてくる男に舌打ちをしつつ眼鏡の男が尋ねる

 

「質問しても?」

『答えられる範囲ならな』

そいつ(転移能力者)のレベルはいくつだ?」

 

当然の疑問だ

学園都市でも希少な転移系能力者

その中で実戦クラスとなるとさらに限られてくるだろう

レベル4がベスト、エリートとされるレベル3でも自分が転移されるとなると不安が残る

 

 

まぁこんな(裏の)任務を受ける以上にそれなりの実力は兼ね備えてるはずだが……

それが三人の共通認識だった

 

『………ククッ…』

「……?」

 

いったいなにがおかしいのだろう

この質問は重要とはいえ他愛のない質問のはずだ

この質問の後でそいつの裏の組織などを探ろうと思っていたんだが…

 

『レベル2だ』

 

 

 

「………………は?」

 

転移系能力者が他人を転移させることができるのはレベル3からだ

レベル4の能力者にならなければ人を完全に狙った場所には転移できない

レベル3ではごくたまに転移できなかったり、自分だけ転移してしまう時がある

 

エリートとされるレベル3ですらこれなのだ…

 

 

 

 

……レベル2でも《理論上》他人の転移は可能だ

 

 

 

 

 

 

たまに、いやかなりの確率で真っ二つなったりするが……

 

 

「ふっっっっざけんな!」

 

小柄な男がパイプ椅子を蹴飛ばしながら立ち上がる

 

「テメェら俺を殺そうとしてんだろ!そうだろ!!」

「……レベル2転移系能力者が完璧に転移させることができるのは野球ボールくらいだと記憶してるが?」

「………それなら俺たちが各自で侵入したほうがいい…」

 

小柄な男に続いて眼鏡の男と大柄な男が意見を言う

それぞれの目にはしっかりと怒りが刻まれていた

なにせ自分たちが命をかける任務で最底辺の道具を渡してきたのだ

 

冗談ではすませられない

 

『ハハハ…まぁ話を聞きたまえ…確かにレベル2という数字は心もとないだろう……君たちの怒りは最もだ…』

「だったら!」

『しかし、奴はテレポーターの中でも最高峰の実力を持っている…任務に支障はないさ』

 

こいつはなにを私言ってるんだ?

最底辺だが最高峰?

その言葉を聞いて三人は怒りを通り越して戸惑いを感じた

 

 

(((コイツマジでぼけたか?)))

 

 

『……なにやら不愉快なことを考えているようだが…まぁいい』

 

割と本気で心配そうな顔を向けてくる三人に苛立ちながらも男は言う

 

 

『実際会って体験したほうが早いだろう…』

 

そう男が言い終わった瞬間

 

 

 

 

三人の眼の前で異変が起こった

 

 

最初に働いたのは視覚だった

 

 

 

 

それを脳はしっかりと感じ取った

 

その瞬間三人は動きだす

 

小柄な男は腰にさしていたスタンロッドをとりだし

 

眼鏡の男はブレザーのポケットからチャッカマンをとりだし

 

大柄な男はスーツの内ポケットからとりだしたガスマスクを顔に装着する

 

この世界でそれなりに生きているからこそ油断や慢心は一切なかった

 

突然現れた未知に対して裏の人間達は1秒もかからず完全な戦闘体制を整えた

 

 

『………そんなに…警戒しないでくれないか?』

 

黒いナニカが声を出す

 

よく見ると黒いナニカは靄のように見えた

霧にも見えるかもしれない

 

 

『…少し……待ってくれ…今顔をみせる…』

 

そう言うとナニカは渦を巻き始める

それに合わせて三人は警戒を引き上げていく

 

だんだんとナニカは人の形を成していく

 

モニターの向こうで男が笑っているが三人は決して黒いナニカから目を離さない

 

そして

 

 

『紹介しよう…彼が今回の君たちの協力者…』

 

 

 

「………どーも…空間接続(ワームホール)です……」

 

 

 

そんなド派手な登場をした未知の相手に三人は……

 

(ッッ!コイツ…)

(これは…)

(なんという…)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(((目が…………死んでる!)))

 

割と関係ないところに目を奪われていた

 

 

 

 

 




文字数が…もう少し欲しいと自分でも思ってるんですけどね…
いかんせんなんともなんとも…
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