他のクロスSS書いてるんですが、書きたいことは色々あるのに〜病を発症してしまったのでリハビリとしてこっち投稿します
んで、ひっっっっさびさってのもあってこの作品、ちょっとテイスト変えます。具体的にいうと、地味〜〜〜な多重クロスになります
いっても本当に地味〜ですので、意味はその内分かります
「ほーら妹共、夕飯出来たから持ってけ持ってけ」
「はーい」
「今日は何ですかシキ兄さま」
「炒飯とかに玉とたまごスープ」
「卵だね、とにかく卵だねシキにぃ」
「うるさい、特売だからってたくさん買ってきたハルカのせいだ。ていうかよく残ってたな、ハルカ今日遅かったのに」
ハルカが帰ってきたのが6時ぐらい、卵の特売なんて競争率高そうなのにな。いやホントよく残ってたな、4パックも買ってきて
「いただきます、シキ兄さまは食べないんですか?」
「ついでに明日の卵焼き作っとく」
「いただきまーす。たしかに今日は遅かったねハルカ、何してたの?」
「いただきます。うん、委員会の仕事でね」
「一人でかい?」
「クラスの男子も一緒だったわよ」
あぁ、委員会か。ハルカは何に入ってるんだっけな。ちなみに俺はずっと放送委員だったんだぞ。お昼の放送がわりと人気だったんだよな、ラジオみたいなことやってて、面白かったな
「あっ、砂糖切れてる」
補充補充、たしかこの辺に…
「二人でおかしな事してたんじゃないだろうね」
ふー、見つけた見つけた。卵を溶いて…
『ちょっとカナ!チアキの前でおかしなこと言わないでよ!』
『なに?おかしな事のどこがおかしな事なんだよ』
ん?ハルカとカナが小声でなんか言い合ってるけど、なにしてんだ?っと、それよりも早く卵焼き作っとくか。半分ぐらい流して…
「おかしな事ってなんだ?」
『カナ!ダメだからねチアキにおかしな事教えちゃ!』
『なに?おかしな事がおかしな事を教えちゃダメ?』
おっ、上手く焼けそうな気がするぞ。もう少し置いて…
「いいかいチアキ。男と女が一緒にいれば、それはそれはおかしな事をするもんさ」
「だからそれはなんなのさ?」
「えっ?いや…なんかきっと楽しいこと……」
「ちょっとカナ…」
「大丈夫!言葉にモザイク入ってるだろ」
よし。ここで寄せる!んで残した卵を流して…
「さあこの話はおしまい。チアキ、野菜を食べなさい」
「それはどんな風に楽しいんだ?」
「ど、どうなんだハルカ!」
「…………」
ここだ!ここでくるりん、と。うん、なかなかいい出来じゃないかね。んじゃ、切るのは明日にして俺も食べるかな
「よーし、いただきます。って何やってんだ?ハルカはそっぽ向いて」
「な、なんでもない!なんでもないから!」
「そうか?」
「シキにぃシキにぃ、ハルカがおかしな事をしたかもしれないんだけど」
「なんだおかしな事って」
「私もわからないです」
「それは男と女g」
「カナ!!!!!」
「やっぱなんでもない」
「?」
変なハルカとカナだな…って、卵焼きあれだけだと足りないか?もう一つ作らないとかな
「へぇー、こりゃあいい夕焼けだ」
大学が全休の日。俺はたまにこうして散歩したりするんだが、今日は隠れてないウワサの夕焼けスポットに足を伸ばしてみた
んで、なんで隠れてないのかと言うと、鉄橋が架かってる河川敷という「こんなの夕焼けがキレイじゃないワケがないだろ」というツッコミしか来ないであろう場所だからだ
「しっかし、夕焼けもいいけど風も強いな」
まぁ河川敷ってこんなもんではあるんだけどな。だが北風でもない、いい風だ。でもこれは流石によぉ…
「今日は……風が騒がしいな…」
うん、そうそう。さすがにこれはうるせぇって…あん?
「でも少し…この風…泣いています……」
………あー、その、なんだ。最近じゃあ、こういうこともあるよな。うん。男子高校生と女子高生がさ、こうやって風を読むこと
あの2人は坂のとこで座ってて、俺は道のとこにいるから、あの2人は俺には気付いてない。邪魔しちゃいけないだろう。俺はこのまま…あれ?
「………」
あのメガネかけた男子と同じ制服着た金髪が現れたぞ。ああ、分かった。これあれか、あのメガネくん助け呼んだのか。じゃなきゃこんな場所に現れないよな。金髪クン、早く助けてやれ
「急ぐぞヒデノリ。どうやら風が街に良くないものを運んで来ちまったようだ」
謀反マン?謀反マンなの?キミ助けに来たんじゃなかったの?ほらそうやって顔紅くしてさぁ。一時のテンションに身を任せるとこうなるのよ?
んであのメガネくん、いやヒデノリくん。立ち去ろうとしてるぞ。いいぞヒデノリくん。こういうのは自分の手で切り開いてこそだ。さぁその空間をぶち抜け
「急ごう、風が止む前に」
あぁダメだねこれ。こりゃダメだ。もうその空間からは逃れられないんだね。夕日の河川敷という魔法の空間からは逃れられないんだ
って、気づけばもう1人の増援が来たぞ。黒髪のこれといった特徴の無いクン。でも特徴の無いクン、ここはダメだ。一度ここに来てしまっては、魔法に取り憑かれてファンタジーの世界へ旅立ってしまうんだよ…
「おいやべぇって!そこのコンビニ!ポテト半額だよ!おい行こうぜ!」
特徴の無いクンすげぇ!!その空間効かないんだ!!おかげで女子高生にタコ殴りにされてるけど!!でもいいこと知れたわ!そこのコンビニってポテト半額なんだ!行ってこよ!!ありがとう特徴の無いクン!!
「あれ、シキにぃこの大量のポテトどうしたの?」
「あぁ、これは風が俺を導いてくれたのさ…」
「えっ?」
「……………あれ?」
はい。地味な多重クロスって、こんな感じに別の(大体)日常作品のシーンにシキにぃが遭遇してしまう、とかそういう感じになります
今まで原作をなぞってるだけなものだったので、これじゃそんな面白くないだろうなぁってことで、一回その流れを打ち壊しにかかってそうしてみました。いやまぁ、あの流れも原作なぞってるだけなんですが
いつになるかは分かりませんが、次は完全オリジナルストーリーに挑戦しようとは思います