バカと中華小娘とお姉さん   作:村雪

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 どうも!村雪でございます!ちょっと早めにできましたので投稿させてもらいます!



--ごゆっくりお読みください。


昼食―温和、な空間が一転して凄絶な現場へ!?

「おはよーございまーす!」

 

 

 高橋先生の新たな一面を知った翌日。いつも通り咲夜さんと登校して分かれて、Fクラスに着きました。昨日の消費した分の点数をしっかり回復させなくてはですね!

 

 

「お、早いな紅」

 

「坂本君も早いですね?」

 

「テスト前の悪あがきって奴さ」

 

 

 手には英語の教科書が。私もよくしましたね~!きっと効果はありますよ!

 

 

「お、おはようございます…」

 

「はい、瑞希さんもおはよ・・うう?」

 

 

 ん、んん?な、なんだか瑞希さんの顔色が悪いような気がしますよ?

 

 

「み、瑞希さん?何か病気にかかったんですか?」

 

「…え~とですね」

 

「なんでも、変なものを食っちまってやられたみたいだそうだ」

 

「あ、あはは。じ、実はそうなんですぅ~…」

 

「そ、そう…ですか」

 

 

 メ、メチャクチャ泣くのをこらえてるように見えるんですけど…痛みのせいって考えて良いんですよね?なら薬を飲んでおくことをおすすめします!あるいは保健室ですね!我慢したら体に毒ですよ!

 

 

「姫路、無理はするなよ?お前は昨日の戦争で点数は消費をしていないんだから、補充テストを受けなくてもいいしな」

 

「あ、き、きっと大丈夫ですっ」

 

 

 昨日の瑞希さんが召喚獣を受かった場面は最後の不意打ちの時のみ。つまり全く点数は削られていないので、瑞希さんには補充の必要がないということです。

 逆に言えば、消費した人は全員受けないといけないのですけどね。

 

 

「坂本君。Dクラスの設備のことは皆に何も言われなかったのですか??」

 

 

 補習室に行ったりしてまで払った対価が、何も無かったのでは不満も溢れるでしょうけど、そこら辺は大丈夫なのでしょうか?

 

 

「ああ、皆にもきちんと説明をしたからな。問題ない」

 

「なるほど。ちゃんと考えてるんですね」

 

 

 昨日の坂本君の働きを評価したんでしょう。もし本当にAクラスに行けるのなら、Dクラスに用はありませんものね。・・・まあ、保険の意味で変えておくのも一手だったのかもしれませんけども。

 

 

「おはよう、雄二、姫路さんに美鈴さん」

 

「ん?おう、明久か」

 

「あ、おはようございますー!」

 

「おはようございます、吉井君」

 

 

 おっと、おバカだけど憎めない吉井君の登場です。そして、その背後に近づく女の子が1人。

 

 

「吉井」

 

「あ、島田さん。もう大丈夫なの?」

 

 

 ルーミアさんの召喚獣が原因で気を失ったそうな島田さんです。その顔は少し恥ずかしそうでした。

 

 

「う、うん。まあね。ちょっと夢に出て怖かったけど…」

 

「へ?」

 

「あ~、確かにあの攻撃は怖いですよねー」

 

「き、聞いてんじゃないわよ美鈴(メイリン)!」

 

 

 ええ!?言ってきたのは島田さんじゃないですか!?

 

 

「…あ、あのね?吉井」

 

 

 ん?島田さんの照れ隠しに怒った顔から、最初の女の子らしい表情へと移りましたよ?

 

 

「ん?なに?」

 

 

 あっちへうろうろこっちへうろうろ。何度か視線を左右に移した後に、島田さんは吉井君を見て、

 

 

「き、昨日ウチを運ぶように須川に言ってくれて………あ、あ、あり『よお吉井!』魔理沙(まりさ)あぁっ!」

 

 

・・・何かを言おうとする前に、元気な声での乱入者です。島田さんは妨害人、魔理沙に

どなります。

 

 

「うえっ!?いきなりなんだよ美波?」

 

「なんだじゃないわよ!むしろいきなりあんたこそなによ!せ、せっかくきちんと言おうとしたのに……!」

 

「・・・ははあん?昨日の事か?確かに、ずうっと気絶してたもんなー。お礼はきちんというべきだぜ!」

 

「わ、わかってるわよ!それをあんたが―!」

 

「ところで吉井、こんなとこにいていいのか?」

 

「ウ、ウチの話を聞きなさいこらぁっ!」

 

 

 あ、あいかわらずマイペースですね魔理沙。私も何度それに泣きを見たことやらや・・・!

 

 

「え?どういうこと霧雨さん?」

 

「おいおい、わたしの事は魔理沙って呼んでくれって昨日も・・・って、もしかして吉井はいなかったっけか?」

 

「んー。僕は初めて聞いた気がするよ?」

 

「そうか。なら今度からは魔理沙って呼んでくれ」

 

「う、うん。わかったよ魔理沙」

 

「おう!」

 

 

 にかっと魔理沙は笑います。魔理沙は人懐っこい子ですから、できるだけフレンドリーに呼んでほしかったんでしょうねー!何となく私も分かります!

 

 

「それで、魔理沙。さっきのはどういう意味なのさ?」

 

「まんまの意味だぜ。このままここにいていいのかってことだ」

 

「??なにかあったっけ?」

 

 

 吉井君に思い当たることはないみたいです。

 

 

 う~ん、今日の一時間目は・・・あっ!

 

 

 

「だってよ、今日の一時間目は化学―」

 

 

 

バギャドガァッ!

 

 

『!!?』

 

 突然起こった大音。皆が一斉に音源を探し始めます!ま、まさか!?

 

 

 

 

 

「………貴様か…吉井明ヒサァア…!!」

 

 

 地獄の鬼の声とは、これのことかと思いました。

 

 

 

 扉だったものをベギベギと踏み潰しながら、ゆらりゆらりと教室の中へと踏み入る鬼!は、背後に尻尾みたいなオーラががざわざわと逆立っています!?

 

 ギロリと心臓を止めそうな鋭い目で、あまりの剣幕で動けなくなった私たちを睨み回し、私たちの方を見てさらに目を鋭くヒイィッ!?

 

 

「…………あ、あ、あのですねねねっやや、や、や、八雲(やくも)先生。ききっ、昨日の放

送はででたらめでしてってて・・・!!!!」

 

 

九尾の妖狐と化した化学担当の先生、八雲 藍(らん)先生に見られた吉井君はガタガタぶるぶる。そして私達もあわあわあわあわです!あ、あわわ…!

 

 

 

 

「ぼ、僕が橙(チェン)ちゃんと結婚したいというのは真っ赤なウソ」

 

「貴様なんぞに橙をやるかあああああああ!!」

 

「いやあああああああっっ!!」

 

 

 

 

 2人の真剣な鬼ごっこは幕を開けました。ああ、2人とも足が速いからもう見えなくなりましたよ・・・

 

 

「……今日の化学のテストは監督がいないかもしれませんね」

 

「だな」

 

「まあ気楽に受けれるからラッキーだぜ」

 

「そ、それよりも吉井の心配をしなさいあんた達!」

 

「で、ですよね…はうっ。ま、また・・・」

 

 

 お腹をさする瑞希さん。まずは自分の身の事を優先しましょうねー。きっと吉井君は大丈夫ですよ!たぶん!

 

 

 さ!私は化学の復習をやっときましょうかね!これが学生として正しい姿勢なのですよ!

 

 

 

『待て吉井明久あああああっ!!』

 

『そっちが待ってください八雲先生いいぃっ!僕はっ・・・、ほんとにっ!橙ちゃんとっ、結婚する気なんかっ!これっぽっちもないんですよおおお!!』

 

『橙なんか、と…!?きっさまあああ!橙をたぶらかした上に侮辱をするとは何様だああああああ!!』

 

『さ、さらに早くなったあああ!?聞き間違いですよおおおおっ!!』

 

『二度と橙を侮辱出来ぬよう!私がその喉笛掻っ切ってくれるわああああ!』

 

『いやああ助けてえええええええええ!!』

 

 

 

 

 

「・・・死んだ」

 

「ど、どうもお疲れさまでした!」

 

 

 昼休み、陽気になるはずの時間なのに吉井君はぐったりしていました。あの後、鬼ごっこの果てに八雲先生に捕まったみたいです。残念、私の信用はダメみたいでした。

 

 で、その後に補充試験を受けることになったのですから、そりゃー疲れますよね!心身ダブルパンチです。

 

 

「うむ、ご苦労様なのじゃ明久」

 

 

 労う秀吉君、はなぜか髪を後ろでまとめたポニーテール。非常に似合ってますから対応に困りますね!?

 

 

「して、八雲先生は許してくれたのかの?」

 

「うん。捕まってタコ殴りにされた後に、『金輪際、橙ちゃんのことを話したり視界に入れたりしませんので許してください!』って土下座したら、八雲先生も頭を踏みながら許してくれたよ」

 

 

「タコ殴りにされた時点で既に制裁は済んでおらんか…?」

 

「や、八雲先生の愛が凄まじいですね・・・」

 

 

 それはもはや謝罪の意味がないのでは・・・八雲先生が橙ちゃんを結婚させるときは来るのでしょうか?

 

 

「…ぜひ、そこまでして可愛がる橙をこのカメラに収めたい」

 

「やめておきなさい」

 

「間違いなくお主の命が散るぞい」

 

 

 カメラマンの情熱という奴でしょうか。命は大事にしましょう!

 

 

「よし、昼飯食いに行くぞ!今日はラーメンとかつ丼と炒飯(チャーハン)にすっかな」

 

 

 坂本君は立ち上がって食べるものを言ってきますが、絶対一人前の量ではないです。軽く私達姉妹で丁度な気がします。

 

 

「って、ちょいお待ちを坂本君っ!」

 

「おおっ?どうした」

 

 

 それをされちゃいましたら、私の努力が水の泡になっちゃいますよ!

 

 

「ほら、昨日お弁当を作るって言ってたじゃないですか。良かったら皆さんで一緒に食べませんか?」

 

「ええ!?美鈴(メイリン)さん本当に作ってくれたの!?」

 

「有言実行が私の流儀ですからね!で、どうです?」

 

「んじゃ遠慮なくいただくか。なあ明久?」

 

「もちろんだよ!ありがとう美鈴さん!これで僕はもう少し長生きできるよ!」

 

 

 が、餓死を想定する高校生って・・・この飽食の時代に稀すぎる存在ですね。

 

 

「わしもありがたく頂戴するのじゃ」

 

「…馳走になる」

 

「はいどうぞ!」

 

 

 なんだかんだで多めに作っちゃいましたから、まだ何人かは行けると思います!なので―

 

 

「チルノ、魔理沙、瑞希さん、島田さん!よかったら私のお弁当、一緒にどうです?」

 

「おお!くうわよっ!」

 

「あ、じゃあ一緒させてもらおっかな?」

 

「お!遠慮なくいただくぜ!」

 

 

 

 嬉しそうに参加してくる3人!いやー、よろこんでもらえて嬉しいです―――3人?あれ、そう言えば瑞希さんは?

 

 

「瑞希さん、よかったらどうです?」

 

「・・・・え、ええっと・・・」

 

 

 後ろの後ろの席にいる瑞希さんはなぜか視線をきょろきょろさせています。何かを探しているのでしょうか?

 

 

「・・・・そ、それじゃあご一緒させてもらい―」

 

「あ!そーいえばみずきも弁当を作ってくれるんだったっけ?」

 

「っ!!!」

 

 

 あ、そう言えば――って、瑞希さん?チルノの言葉に思い切り肩をビクンとさせてどうしたのでしょう?

 

「・・・・あ、あう、そ、それなんですけど…」

 

「?」

 

 

 なんだかまた瑞希さんの顔色が悪くなってきたような・・・朝の腹痛の再発ですかね?

 

 

「あ、姫路さん。もしかして作ってくるのを忘れたの?」

 

「!そっ、そうなんです!実は今日お弁当を作ってくるのを忘れてしまいまして…」

 

 

 あ~なるほど。うっかり忘れる事なんて誰でもありますから仕方ありませんねー。

 

 

「ん?じゃあこの大きな包みは何だぜ?」

 

「・・・っ!?まま、魔理沙ちゃん!」

 

 

 悲鳴に近い声を上げる瑞希さんが見るのは、瑞希さんのカバンを開けて何やら大きな袋を持つ魔理沙。こらっ!またあなたは人の物を勝手に漁(あさ)って!

 

 

「けっこう重いし、何か食い物のにおいもするしな」

 

 

 悪びれることなく魔理沙は瑞希さんに問いかける。全くもう!魔理沙はその癖をなおすべきです!

 

 

「そ、それは、その・・・」

 

「もしかして紅の弁当があるから量は十分って思ったのか?だが、この人数だから姫路の弁当があっても全然問題ないぞ?」

 

「うんうん、何なら僕が全部食べてもいいよ」

 

「…成長期の男子の食欲は凄まじい」

 

「わ、わしはそこまでじゃが…しっかり出されたものは食べるぞい」

 

 

 う~ん。男子が4人、女子が5人。9人で食べるには確かに量が少ないかもしれないですね。姫路さんのお弁当があっても余裕に入るんじゃないでしょうか?

 

 

「あう、で、でも―!」

 

「みずき!あんたの弁当はあたいがありがたくもらうわ!」

「だな!んじゃあせっかくだし屋上で食おうぜ!」

 

 

 なるほど!それはいい考えですね!

 

 

「あ、ま、待ってくださ」

 

 

「そうだな。じゃあ俺は飲み物でも買ってくるか。昨日の頑張りの礼も含めてな」

 

「でしたら私も付き合いますよ。1人ではきついでしょう?」

 

「あ、美鈴はお弁当を作ってくれたんだからウチが行くわ」

 

「そうですか?ではお願いします!」

 

「オッケー。じゃあ行きましょ、坂本」

 

「ああ、頼んだ」

 

「じゃあ僕たちは先に行ってるよ」

 

「そうじゃな」

 

「きちんと俺達の分もとっておけよ」

 

「大丈夫だってば。あまり遅いとわからないけどね」

 

「安心しなさい!アタイがその間に食べておいてあげるわ!」

 

「一体何が安心の材料になるんだ!?」

 

「だ、大丈夫ですよ坂本君。さすがにそこまで時間はかからないでしょう?」

 

「そのつもりだ。しっかり管理を頼むぞ紅」

 

「了解!」

 

「じゃあ行ってくる」

 

「ウチの分も残しておいてよー?」

 

 

 

 2人はそこで区切って一階の売店へ向かいました。

 

 

「―では、わしらも行くかの」

 

「だな!よっと、結構重たいぜこいつぁ!」

 

「あー、アタイよだれが出そうだわ!」

 

「出てる!すでに出てて女の子が見せてはいけない顔になってるよチルノ!」

 

「あら、珍しいものを見れて感謝するのねよしー」

 

「そんなもの見て喜べないよ!」

 

「…これはこれで、売れる」

 

「そ、そうなの?僕には全く分からない価値観だなぁ~…」

 

 

 ぞろぞろと出ていく5人。私達も向かわないといけませんね!

 

 

「よいしょ、行きましょうか瑞希さん?」

 

 

 手に大きな包みを持って私は立ち上がります。皆さんが喜んでくれますよーに!

 

 

「………………は、はいぃ」

 

 

 瑞希さん!全員きっと食べてくれるから、そんなダム決壊寸前の顔をする必要はありませんって!

 

 

 

 

 

 

「おー。良い風がふいてやがるぜー」

 

「確かにのう。天気も良くて何よりじゃ」

 

「あたいはお腹すいたわ!早く食べるわよ!」

 

「少しは待つという事を覚えなさい!」

 

「えー、けち!」

 

 

 だ、誰がけちですか!そんなこと言う子にはあげませんよ!?

 

 

「と、とにかく!ビニールシートも持ってきましたからここに座りましょう!」

 

 

 一応どこでも食べられるように持ってきていたのですが正解でしたね。一応屋外ですから服が汚れちゃいますもの!

 

 

「準備がいいな美鈴。よっと」

 

「ふー。気持ちいいねー」

 

「………(こくり)」

 

 

 天気、風、気温!どれをとっても最高の屋外昼食日和ですね!さてあとは2人を待つだけ

 

 

「めーりん!早く開けて開けて!」

 

「そうだな、じらす女は嫌われるぜ?」

 

「そうだよ!早く僕に栄養補給をさせて!」

 

「……(こくこく)」

 

 

「友達思いな人は皆無ですか!」

 

 

 もうっ!、皆がそろって食べようとしてたんですが……!……まあ、結果は一緒ですかね?

 

 

「はいはい、少々お待ちをーっと」

 

 

 右に置いていた袋を取り、しゅるりと結び目をほどきました。そこにはでんと鎮座する三段の重箱が。見た目が豪華で気に入ってるんですよね私!

 

 

「・・・ふふん。例え箱ではったりを効かせてもアタイには無意味よ」

 

「全くだね。残念だけど僕にとって大事なのは外より中だよ。これじゃあ僕の舌はうならないよ」

 

「お前ら、ヨダレを垂らしたり舌を垂らしたりするんならあっち行け。かなり目障りだぜ」

 

「し、辛辣じゃな魔理沙」

 

「当然だろ?なんせ食欲を下げられちゃあ私の食える量が減るんだからな。汚いものにはふたを、だぜ」

 

「………要は自分が多く食べたいだけ」

 

「まあそうだぜ!」

 

「…お主も、明久たちと食という欲望が根幹にある点では変わらんのじゃな」

 

 

 

 ふむ、とりあえず評価は悪くなさそうです!

 

 ではここでいきましょう!

 

 

「はい、とりあえず御開帳(ごかいちょう)ーっ!」

 

 

 パカリとふたを開けました。

 

 

 

「「「「おおっ!」」」」

 

「…!!」

 

 

 ふふん!どうです!ドヤ顔かましちゃいますよ!

 

 

 

「や、やるわねメーリン!褒めてあげるわ!」

 

「な、なんでそんなに尊厳なのかは知りませんけど、一応受け取っときます」

 

「玉子焼きにベーコン巻きに…これはエビチリじゃな?」

 

「ええ、丁度エビがあったんで作ってみました」

 

 

 少し辛めにしてますから舌に合うかは皆さんの好み次第です!

 

 

「……唐揚げ、焼きそば、焼豚。中々のもの」

 

「おにぎりもあるし…うう!こんなにお昼に夢が溢れたのは初めてだっ!!」

 

 

 ついでに涙も溢れる吉井君。ともかく好評のようです!はっはっはー!どうですか!

 

 

「手が込んでるなー。私はお腹が膨れればそれでいいと思う派だぜ」

 

「まあそうですけど見た目は見た目で大事なんですよ。なら魔理沙は食べませんか?」

 

「わー待った待った!もっ、もちろん食べるぜ!」

 

 

 素直で結構です。まあどちらにせよ食べさせてあげていましたけどね!

 

 

 

「じゃ、紙皿と割りばしがあるんでこれで好きな物を取っていって下さ「いただくわっ!」いってチルノォ!?」

 

 

 お、おにぎりならまだしもエビチリを素手で取るってあなた手ぇ洗ってるんでしょうねえ!?

 

 

「チルノ!独り占めしようたってそうはさせないぞ!」

 

「ちょ、吉井君!あんたも何素手でエビチリ食っちゃってるんですか!」

 

 

 さっき床に手をついてまいしたよね!!手を洗ってないままここに来てたでしょう!?エビチリを台無しにする気ですか!

 

 

「私も忘れてもらっちゃあ困るぜ!」

 

「うぉい!?あなたも一緒に乗るんじゃないですよ魔理沙-っ!?」

 

 

 見た目が子どものチルノと違ってあなたは立派な女子なんですから!節操をわきまえなさいぃ!?

 

 

「………(ひょいパクひょいパクひょいパク)」

 

「土屋君は一気に口に唐揚げを入れすぎです!もっと味わって―じゃなくって!!皆フライングしすぎです!秀吉君と瑞希さんを見習いなさい!ほら、何も手を出そうとしてないでしょう!?」

 

 

「……う、む・・・(スッ)」

 

「……は、はい・・・(スッ)」

 

 

 慌てて手を引っ込める秀吉君、瑞希さんがそこにはいました。ブルータスに裏切られたカエサルもこんな気持ちだったんでしょうか。

 

 

「・・・・あーもう!全員!ちょっと一回止まりなさいっ!」

 

 

 この時点で弁当の五分の一は消え去りました。

 

 

 

 

 

 

「―――はい。どうぞ皆さん召し上がってください」

 

『いただきます』

 

 

 

 紙皿と割りばしを渡して再スタート。皆がどんどんと紙皿の上に獲得品を置いていきます。

 

 

「……明久、それは俺の唐揚げ」

 

「ムッツリーニは唐揚げを食べすぎだよ!僕なんてまだ一つも食べてないのに、少しは控えるべきだ!」

 

「……おにぎりを何個も取っている明久に言われる筋合いはない」

 

 

 

「あむ、んぐっ、おいひー!」

 

「確かにおいしいのう…じゃがチルノ。口元がもの凄いことになっておるからこれで拭くと良い」

 

「あんがとひでよし!あんたはいい嫁になるわ!」

 

「そこは婿(むこ)の間違いじゃろう!?」

 

「アタイの目に狂いは無いわ!」

 

「大いに狂っておるのじゃ!」

 

 

 

「・・・・・・・・・」

 

「ん?どーしたんだ瑞希?玉子焼きを食った途端に遠い目になったぜ?」

 

「……あ、はは。ちょっと、羨ましいなあって思っちゃいまして…」

 

「あん?よく分からんけど、おにぎりでも食って元気出せよ。うまかったぞ?」

 

「多分、もっと羨ましく思っちゃいますっ」

 

「んん?」

 

 

 

 お、おお。凄い勢いでおかずが減っていきますよ!?まだ2人参加していないことを忘れていませんか!?

 

 

「あの、食べてくれるのは嬉しいんですけど、まだ島田さんと坂本君が来ていないのでもう少しペースをですね」

 

 

 

「ムッツリーニ!そのおにぎりを返すんだ!」

 

「……お前こそ俺の唐揚げを返せ、明久・・・!」

 

 

 

「ひでよし!このベーコンはアタイが食べるからこっちのアスパラはあんたが食べるのよ!」

 

「手間をかけてまで別々にして、仕方ない奴じゃなあ…好き嫌いは良くないぞい?」

 

「嫌いじゃないわ!毒があって食べられないからよ!」

 

「事実ではないと分かっておるが、なんというものをわしによこしとるんじゃ!」

 

 

 

「ふ~、美鈴は相変らず料理が上手いからくやしいぜ」

 

「相変わらずって、魔理沙ちゃんは美鈴さんのお弁当を食べたことがあるんですか?」

 

「おお、弁当って言うかまあ近所の付き合いでよく一緒に食ったりしてなー」

 

 

 

「・・・あ、あのお~…」

 

 

 おかず、二分の一消失。大食い選手権でもないのにどうしてそんなに一気に食べていくのでしょう・・・ここにあるだけで全部なんですよ!?坂本君の約束の手前、空(から)の重箱でお出迎えするわけにはいかないのですけどお!?

 

 

 

「ストーップ!ストオオオオオオオップ!!!」

 

 

「ああっ!僕のお弁当があ!」

 

「……違う、俺の食糧」

 

「あ~!?メーリン!アタイのお昼を取り上げて何のつもり!?」

 

「いや、お主らの誰でもなく紅(ホン)の物じゃろうが」

 

「おいおい美鈴~。私はまだ食べたりないぜ?」

 

「ま、魔理沙ちゃん。まずはそのお皿のおかずを食べた方が良いんじゃないでしょうか…」

 

 

 業を煮やした私は重箱を取り上げました!全く、皆さん食べるの早すぎです!そして魔理沙は紙皿に乗っけすぎです!もう紙皿がベコンって折れかけてるし!

 

 

「まだ島田さんと坂本君の分が要るんです!ひとまずここでセーブしてください!」

 

「え~!」

 

「チルノは文句を言わないの!」

 

「…残念」

 

「え、栄養が…」

 

「ひ、悲壮感溢れる顔でこっちを見てもダメです吉井君!」

 

 

 あれだけ食べたんだから栄養は十分採れたでしょうが!

 

 2人が諦めきれずにこちらをじーっと見てくるのを重箱を抱えて私が我慢しているとき、魔理沙が口を開きました。

 

 

「―お、じゃあそろそろ瑞希の弁当もいただくとしようぜ?」

 

「!」

 

「おお、それもそうじゃな」

 

 

 魔理沙が傍(かたわ)らに置いてあった包みを取ります。おお、そういえばそうでした。皆の食べっぷりに圧巻されてすっかり忘れていましたよ。

 

 

「そうだ!その手が、いや、弁当があるんだった!」

 

「まりさ!早く開けるのよっ!」

 

 

 げ、現金ですねえ2人とも。私の弁当からすぐに瑞希さんのお弁当へと目が移りましたよ?どんだけ食い意地がはってるんですか!

 

 

「よっしゃ!じゃあ瑞希、開けさせてもらうぜ?」

 

「あ、で、でもそれはー!」

 

 

 私も中身が気になり、魔理沙の手にある弁当風呂敷に集中していたせいで、瑞希さんの声は聞こえませんでした。

 

 

 そしてほどなく魔理沙がしゅるりと結び目をほどきます。

 

 

 そこには私と似たような重箱がありましたが、肝心なのは中身です。あまり時間を空けずに、その蓋(ふた)を取って全員が気になる中身が露(あら)わになりました。

 

 

「よっ・・・おお、なかなか上手そうじゃんか」

 

「じゃな。唐揚げとおにぎりとベーコン巻なんかはかぶっておるのう」

 

 

 魔理沙や秀吉君の言う通り、私よりも丁寧な作りをした同じ料理がいくつか並んでいてとってもおいしそうに見えます。

 私もそろそろお腹がすいて辛くなってきましたし、瑞希さんの料理をもらってお腹をふくらませるとしましょうか!

 

 

「ではいただきますね!」

 

 箸を持ち、いざいただかん!

 

 

「あのっ!皆さん!」

 

「へ?」

 

 が、瑞希さんの大きな声で、私は玉子焼きのわずか一ミリ手前で箸を止めました。

 

 

「瑞希さん?どうしたんですか?」

 

 

 瑞希さんも大きな声を出すんだなあと少し申し訳ない事を思いながら、何事かを尋ねます。

 

 

「あ、あの……実は、そのお弁当なんですけど」

 

 

「……(スッ)」

 

「いただくわっ!」

 

「あ」

 

 

 またもフライングです。今回は土屋君とチルノの2人です。土屋君は唐揚げ、チルノは私の弁当には無かったエビフライを箸に取りました。土屋君は唐揚げ、チルノはエビが好きなんですねえ…まあ一個ぐらいは先に食べても量的には大丈夫そうですね。

 

 口を開いて固まった瑞希さんを気にせずに、2人は獲得品を口に運び――

 

 

 

「……(パク)」

 

「おいしそうね!あーん!(バクッ)」

 

 

 

 

 

 

 バタン………ガタガタガタガタ

 ドサァッ、ぶるぶるぶるぶる

 

 

 

……思いっきり顔からぶっ倒れて、けいれんし始めました。

 

 

 

・・・・・・・え、え?ど、どうしたんですか2人とも?同時に倒れるなんて、何か打ち合わせでもしてたんですか?

 

 

 

「………」

 

「………」

 

「お、おい?どうしたんだぜ2人とも」

 

 

 私、秀吉君、吉井君、魔理沙はただ唖然(あぜん)とするだけでした。

 

 

「ふ、2人とも大丈夫ですかあ!?」

 

 

 でも作成者の瑞希さんだけは、もう半泣き状態で2人の背中を交互に見つめています。・・・げ、原因が分かっているのでしょうか?

 

 

「………(ムクリ)」

 

「……ふっ(ノソッ)」

 

 

 あ、2人とも起き上がりました。瑞希さんの声が届いたとかでしょうか?

 2人は少しの間、瑞希さんの方を見つめ、

 

 

 

 

 

 

「………(グッ)」

 

「サイキョーね、瑞希(ぐっ)」

 

 

 親指を立て、再びブルーシートへとお顔からダイブしました。あ~、摩擦とかで痛そうです・・・じゃなくて!

 

 

 2人ともぉ!?今のサムズアップサインはどういう意味ですか!?『おいしすぎて思わず気絶してしまうぞっ』って意味ですか!?確かに気絶してそうですけど、顔色が青の理由が説明できてませんよー!?

 

 

 

「…」

 

「…あ~。なあ、4人とも。こいつら気絶しちまったよな」

 

「…うん」

 

「…うむ」

 

「そ、そうみたいですね・・・」

 

 

 う、うつぶせだと辛いでしょうしひっくり返してあげましょう。よいしょ・・って白目剥いてませんこれ!?

 

 

「………上手いタイミングで、貧血で2人そろって気絶・・・ってのはきついか?」

 

 

 魔理沙がうかがうように皆を見渡しています。

 

 

「……そ、そんなことないさ!逆にいつ起こってもおかしくないぐらいだよー!!」

 

「そ、そうじゃ!どこかの学校でも似たようなことがあったらしいしのう!いやあ、まさか自分の目の前で同じことが起こるとは驚きなのじゃー!」

 

「だよねー!後で雄二達にも話してあげなくちゃねー!」

 

「そ、そうじゃなあ!」

 

 

 魔理沙の予想に全力で乗っかる2人とも。まあ、気持ちは凄く分かりますよ?

 

 

「…あう、うえっ(プルプル)」

 

 

・・・だって、瑞希さんがもう涙をこぼしそうになってるんですもの。あ、あああ泣かないでくださいいい!吉井君達の言う通りきっと偶然が重なっただけで原因があるわけではないですよきっとおおおお!!

 

 

「そ、そうだな!いやあ偶然ってのは凄いなー!2人も揃って気絶するなんて信じられないぜ!」

 

 

 魔理沙も汗をぬぐいながら必死に偶然だと言い張ります!頑張るのよ魔理沙!あなたならきっと空気を換えられます!

 

 

「もしかしたら3人目とかもいたりしてなあ!」

 

 

 ・・・ん?それフラグじゃないですか?

 

 

「おう、待たせたな!へー、こりゃ旨(うま)そうじゃないか。どれどれ?」

 

 

 あ、坂本君が戻ってきました。素手で玉子焼きを掴んで「って坂本君待った―!」

 

 

 

 パク      バタン―――ガシャガシャン、ガタガタガタガタ

 

 

・・・食べた途端、ジュースの缶をぶちまけて倒れました。お見事3人目です。

 

 

「さ、坂本!?ちょっと、どうしたの!?」

 

 

 島田さんも少し遅れながら登場です。2人ともご苦労様です。坂本君に関しては現在進行形で苦労してますけども。

 

 

「・・・・・あ、あはは、え~と・・・」

 

「・・・・う、う、うむ、なんじゃ、その~…」

 

「………ええと、だぜ…なんつうか、まあ」

 

 

 もはや滝の様に汗を流す3人組。私も加えれば4人組です。

 

 

 

・・・・・あ、あ~。うん。もう目を逸らすのは無理ですね!

 

 

 

 

「……瑞希さん。ご説明を願えますか?」

 

「…うう~!ごめんなざいー!!」

 

 

 とうとう涙を流し始める瑞希さん。でもっ、さすがにフォロー出来ませんよこれはー! だって一つのお弁当で3人を討伐しちゃったんですよお!?必殺料理人ですかあなたは!

 

 

 

「・・・え、え~とだな瑞希。もしかして…というか悪い。やっぱりお前の弁当が原因か?」

 

 

 魔理沙が慎重な言い方で尋ねます。あなた、気配りが出来たんですね・・・

 

 

「うう・・・ぐすっ。は、はい…。昨日、皆さんにお弁当を作るって言ったんですけど、私それまであまり料理をしたことが無かったんです。」

「そ、そうでしたか…」

 

 

 じゃあなんで作ったのですか…なんて聞きません。きっと吉井君が喜んで食べてくれるのを望んだんでしょうね。私が吉井君に昼食の提案をしたとき、先を越された、みたいな顔をしていましたのはそういう意味だったんでしょう。

 

 

 作った理由は分かったので私は黙って瑞希さんの言葉を待ちます。

 

 

「・・・お料理の本を読んだり色々とやりながら頑張って、なんとか作れたんです。でも味見をしたら……私、気絶をしちゃいました…」

 

「お…おお、まさにこの現状だな」

 

 

 ・・・りょ、料理を食べて気絶することってあるんですね。そんなのはマンガだけの事かと思っていましたが、認識を変える必要が出てきました。

 

 

「目を覚ましてからはずうっとお腹が痛くて…今も痛いくらいなんです」

 

 

 お腹をさする瑞希さん。もはや食中毒レベルじゃないですか!朝から瑞希さんの顔色が悪いのもそれが原因だったんですね!料理の本を読みながって言いましたけど・・・この作り方はダメ!とかそんな本を読んだんじゃないでしょうね?そんな本あるのか知りませんけど…

 

 

「・・・なのに、意地を張ってしまって・・・その時の料理を詰めて持ってきたんです…ほんとにごめんなさい!」

 

 

 深々と瑞希さんは頭を下げました。い、いや~私たちに謝られましても・・・その謝罪はダウン中の3人にしてやってくださいな!

 

 

「・・・ま、まあまあ。瑞希さんに悪気が無かったから良かったですよ。ねえ皆?」

 

「そ、そうじゃな!失敗は成功の素(もと)とも言うのじゃ!」

 

「む、むしろ失敗した方が可愛らしく見えて僕は良いと思うなあ!」

 

 

 私のフォローに吉井君と秀吉君が続きます。まあ、ドジッ娘は可愛らしく見えるのは確かですけど、そのドジが毒死となると全然萌えずに戦慄してしまいますけどね!

 

 

「え、え~と。なんだかよく分かんないけど、ドンマイ瑞希っ!」

 

 

「そうだぜ!吉井が食うって言ってくれてるんだから、そんなに落ち込むなって!」

 

 

 島田さんと魔理沙が瑞希さんの肩をたたきます。魔理沙に関しては、吉井君に気絶体験をさせる言葉を告げながらですので、全く温かさを感じませんけど。

 

 

「ええ!?まま、魔理沙は何を言っちゃってるのさ!?」

 

 

 吉井君の必死な叫び。まあ犠牲になれと言われて『はいわかりました』なんて言ってたら完全にマゾですもの。吉井君がノーマルだと信じます。

 

 

「だ、ダメですよ!食べたらきっと大変な目にあっちゃいます!」

 

 

 瑞希さんもこれ以上被害者を出したくないのか必死に静止します。

・・・・・・そう言いつつもチラチラと吉井君を見ているのは無意識ですよね?意図的なものならだいぶ悪魔ですよ!?

 

 

「うっ・・・ううう・・・!」

 

 

 ほら吉井君が凄い形相で葛藤し始めちゃったじゃないですかー!瑞希さん恐ろしい子!

 

 

「そうか…」

 

 

 そして狙いまであと一手と考えたのか、魔理沙は仕方なさそうに肩をすくめ、ひとりごとみたいにぼそりとつぶやきました。

 

 

 

 

 

 

「―――ここで食べてあげたら、男としてかっこいいと思ったんだがなー」

 

 

「いただきますっ!」

 

 

「いったあああああ!?」

 

「よよ吉井君んんんんん!!?」

 

 

・・・ああ、顔を青くしながらもひたすらおかずを食べ続ける吉井君は確かにかっこよかったです、よ・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・」

 

「・・・・」

 

「・・・・」

 

「・・・・」

 

 

 

・・・・・・や、やりきりましたよこのマゾさん。

 

 

「・・・・お、お、お。おいじがっだよ、姫路(びめじ)ざ…ん(バタッ)」

 

「・・・ふええっ!吉井く~~ん!」

 

 

・・・・やばい、ちょっとホロリときました。気を失った吉井君を、申し訳なさと嬉しさが混ざった涙をポロポロ流す瑞希さんが抱きしめる光景。映画のワンシーンですかこれは!?他の3人も絶句しながら目を離しません!

 

 

「・・・あとで吉井に謝るぜ」

 

「・・・うむ。ついでに讃えてやるのもいいかものう」

 

「おう。きっちり讃えてやる」

 

「全く。吉井はバカって言うか、優しいって言うか悩むわね~」

 

「島田、ここは優しいと言ってやろうぞい」

 

「…まっ、そういうことにしておきましょ」

 

 

 ま、まさか一口食べただけで気絶する料理を重箱まるまる食べるとは・・・!吉井君!君の漢気しかと見届けましたっ!

 

 

「・・・うしっ!じゃあまとまりも着いたことだし、また弁当タイムを味わおうとしようぜ!」

 

「魔理沙よ、この状況で食べる気なのか?」

 

「当然だぜ!4人も食べないんだから大いに配分が増えたことだしな!」

 

「…この中で一番食い意地が張ってるのは、案外お主かもしれんな」

 

「あんたらしいわね魔理沙・・・でも、ウチもお腹すいたしいただこっかな?」

 

「おっ、さすが美波。同じ貧乳どうし、私の気持ちを汲んでくれるぜ」

 

「だだっ!誰が貧乳よ!?」

 

「あん?だって昨日美波がそう言ってたじゃないか。」

 

「い、言ったけど貧乳とは言ってないわよ!た、ただちょっと薄いかなってだけで・・・ウチだって少しは膨らみくらいあるわよっ!」

 

「ん?そうか~?どれどれ…」

 

「ひゃうん!ちょ、ななな何制服の中に手を突っ込んでウチの胸触ってんのよお!?」

 

「・・・いやいや、これはもう貧だろ。私よりもあれじゃないか?ブラつける意味あんのか?」

 

「ララ、Laut(うるさい)!!ウチだってブラジャーをつけるぐらいには胸があるわよバカァッ!」

 

「・・・・・・・わ、わしが男という事を忘れんでくれ。そういう話はもっと別の場所でじゃなあ・・・」

 

「まあ嫌なことも飯を食ったら忘れるさ!美鈴~!つーわけで弁当を渡してくれ!」

 

 

 

 

 あ、魔理沙が呼んでます。吉井君と瑞希さんに気を取られすぎました。

 

 

 

「ああ、弁当ですか?なら私も食べましょうかね。さすがに限界です」

 

 

 結局姫路さんのお弁当は吉井君が食べちゃいましたし、私の昼食は私の弁当と、普段と一緒ですねこりゃ。

 

 

「じゃ、私達でいただきましょうか?」

 

 

 気絶している人と話しかけづらい雰囲気の瑞希さんを除いて4人。丁度いい量ですね。残らずに済みそうです。

 

 

「おう、いたただくぜ」

 

「もう、誰が貧乳よ……じゃ、ウチももらうわ」

 

「わ、わしもじゃあ頂こうかの」

 

 

 再び私の弁当を囲い、食事を続行させました。

 

 

 

「「「「いただきます」」」」

 

 

 

 

 その後もわきあいあいとしながら、気絶した4人プラス1人を背後に、お弁当会は終了しました。

 

 ちなみに瑞希さん特性弁当を食べた4人は、教室に戻るまで意識が戻りませんでしたとさ。ああもう!がたいが良いだけに重たいですね坂本君!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『―---あ、高橋先生。少しいいですか?』

 

『はい。どうしました十六夜さん』

 

『少し伝言を先生に預かっていまして、いいですか?』

 

『わかりました。なんでしょう?』

 

 

『ええと、「また一緒に呑もう」と、私の母が言っていました』

 

 

 

 

『・・・・・・・・・・・・・・は、は、母?』

 

 

「はい。星熊勇儀と言います」

 

 

 

 

「―-――――え、」

 

 

 

 

 

 

 

「ん?何か悲鳴が聞こえなかったか?(ばくばく)」

 

「聞こえましたね。女性ぽかったですよ。(もぐもぐ)」

 

「・・・今の声、高橋先生に似てなかった?ウチと昨日話した時、あんな声だった気がするけど・・・(むぐむぐ)」

 

「あん?いやいやまっさかー!」

 

「確かに似ておったが、あの冷静そうな先生が悲鳴をあげるとは思えんのじゃ。声の似た別の人ではなかろうか?」

 

「ん~、それもそっか。あ、美鈴、そこのやつとってくれない?」

 

「はいは~い!」

 

 

 

 




 お読みいただきありがとうございました!

 姫路さんのお料理の威力を本人にも把握してもらう形で出しちゃいましたけど、ここから先の弁当ネタをどうするか・・!またおいおい考えるとします!

 次回、描写だけですけど、わずかに東方キャラクターに出てもらいます!後々出てもらいますが、少なくとも次回は僅か二行程度の出です!あまり期待はしないでくだせえ!

 それではここで!ご感想など気楽にやっちゃってください!
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