バカと中華小娘とお姉さん   作:村雪

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こんにちは、村雪でございます。

 
 今回、ちょっと長めになりましたけど、読んでいただければ!


――自分のペースで、ゆっくり読んでいってください。


卑怯―勝利、すればなんでもありなんて実に良くないぜ!

「ところで、聞きました?Bクラスの代表は根本君だそうですよ。」

 

 

 皆が外でBクラスと戦っているであろう時、坂本君の親衛隊である私は、教室で坂本君に確認します。

 

 

「ああ、もちろん知っているさ。奴が厄介なこともな。」

 

 

 おお、さすが代表、相手の事も調べ済みです。

 

 

「何を仕掛けてきますかね?あんまり楽観ができない男子ですよー。」

 

「さあな。だが、姑息な手段を使ってくるのは間違いない。」

 

 

 試召戦争はあくまで〝戦争〟なので、どんな手段を使っても問題は無い、というのはおかしくない考えなのかもしれませんが、出来れば険悪な空気になるような行為だけはは避けてほしいものですよ。

 

 

 そんな心配をしていると、

 

 

「坂本、少しいいか?」

 

「ん?どうした田中。」

 

 

 渡り廊下に向かったはずの田中君がやってきました。連絡事項でしょうか?

 

 

 

「それが、Bクラスの奴に、Fクラスの代表とこちらの代表で協定を結びたいと持ちかけられたんだが。」

 

 

「協定を?」

 

「まだ始まったばかりなのにですか?」

 

 

 私は坂本君と顔を見合わせました。・・・もしや、これも何かの企みでしょうか?

 

 

「ああ。で、もしも乗ってくれるのなら、屋上に来てくれという事だ。あと、この際の試獣召喚は一切ナシだそうだ。信用できないのなら教師も連れてきてもいいらしい。」

 

 

 う~ん。見届け人の先生がいる前で約束を破ればそれはルール違反となり、Bクラスは問答無用で負けとなる。それならば、まずだまし討ちという事は絶対ないですね。そこは安心しました。

 

・・・となると、

 

 

「よし、ひとまず話だけは聞くことにしよう。お前たちも着いてきてくれ。」

 

『おうっ!』

 

 

 私以外の親衛隊が快諾(かいだく)して、屋上へと出向く準備を始めました。うん、万が一のことがあっても、この人数ならば大丈夫でしょう。私が行く必要はないでしょう。

 

 

 

「坂本君。私はここで見張りをしてていいですか?」

 

「見張り?」

 

 

「はい。誰もいない間に、誰かが来ないとも言えないですからね。」

 

 

 向こうも、何の警戒もせず坂本君が1人だけでやってくるとは考えないに決まっています。だからそこを逆手に取り、坂本君を警備でごてごてにして、教室の守りを薄くさせる・・・な~んて作戦を思わなくもないんですよねー?

 

 それに、Fクラスのメンバーが作戦を仰(あお)ぎにくる可能性もありますから、いずれにせよ1人は教室に残るのが得策だと思うんです!

 

 坂本君は少しだけ考える素振りを見せましたが、一理あると判断してくれたのか頷いてくれました。

 

 

「分かった。じゃあ教室の事は頼んだぞ?」

 

「あいあいさー!」

 

 

 そして坂本君プラス親衛隊数名は屋上へと出発し、教室の中にはポツンと私1人だけになりました。

 

 いやあ、さすがに教室が広く感じますねー。これで畳が綺麗なら私は十分この教室で満足できるのですが・・・無理な物は無理ですから仕方ありませんね!

 

 

 

 

「……それにしても、瑞希さんの手紙はどうなったのかしら…」

 

 

 誰もいなくなったので、私は自分の両手と座布団を枕に、ごろんと寝転がりながら考えます。今の私の仕事は教室の見張りなので、まあ体勢はなんでも構わないでしょう。

 

・・・吉井君の机に、瑞希さんが手紙を置いたのは間違いない。私もこの目で見ましたしね。

 だから、普通ならば翌日、つまり今日に吉井君が手紙を発見することは確定的だったはず。でも吉井君は、あくまで予想ですけど、まだ手紙をみていない感じがします。

 つまり、今朝には手紙がちゃぶ台の上に無かったということになりますよが・・・どうしてちゃぶ台から無くなったのでしょう?

 

 考えられる理由として…誰かが持ち去ったか、風か何かの外的要因で吹き飛んだ。まあその2つ、でしょうか?

 

 前の方はどうしようもないですけど、後ろなら教室をくまなく探せば見つかりますし、ちょっくらそこら辺を探してみますかね?よいしょっ――

 

 

 

「………ん?」

 

 

 ・・・・・・途中、私は動きを止めて、耳を澄ませました。

 

 …………誰かいますね。前の扉の方に。

 

 

 

「……んー。」

 

 

 Fクラスの誰かならすぐに入ってくるはず。しかもあの影の動きは、人の目を気にしてるような動きです。

 

 そこを踏まえると……

 

 

「私の勘も捨てたものじゃないですね。」

 

 

 私は音を出来るだけたてずに、自らのちゃぶ台の下に体を潜ませます。

 

 

「よい、しょ。さすがにきついな~」

 

 

 ちょ、ちょおっときついけどなんとか収まりました!こんなところでちゃぶ台が活かされるとは思いませんでしたよ!

 

 

 狭いけど、何とか呼吸を落ち着かせ、私は静かにその時を待ちました。

 

 

 

 ガラガラ・・・

 

 

 む、来ましたね。

 

 

「・・・よし、誰もいないぞ。」

 

「皆屋上に行ったみたいだな。上手くいった。」

 

「まさかBクラスの奴が、Fクラスの本拠地にいるなんて誰も思わないだろうな。」

 

 

・・・残念。今、あなたたちの足元で予想しているどころか反撃しようとしている輩がいますよ~?Bクラスの人たち。

 

 

 人数は3人。彼らは何をしにやってきたのでしょう。

 

 

 

「よし、じゃあ手早くぼろぼろにしていくぞ。野崎はちゃぶ台で、坂上と俺は文房具をやるぞ。」

 

「「おう。」」

 

「………」

 

 

 

・・・どうも、思ったよりも面倒なことを狙っているみたいです。

 

 様子を見るつもりでしたけど、ここは早めに動くとしましょう。

 

 

 

 

 

 

 

  私は、全力で3人の足元を払いました。

 

 

 

 ヒュバッ! 

 

 

 

「!?」

「いっで!?」

「ぐえっ!?」

 

 

 3人が尻餅をつき、痛そうにお尻をさすっています。そこに、私はちゃぶ台の下から出ようとしながら声をかけました。

 

 

「――――あんまり悪いことをしてると、痛い目にあいますよぉ?」

 

 

「ひ!?」

 

「な、紅 美鈴(ホン メイリン)さん・・・!」

 

「そ・・・そんなところで見張ってたのか!?」

 

 

 3人が私を見て顔を青くさせました。このままだと様にならないので、急いでちゃぶ台の下から這い出て立ち上がります。・・・うん、開放感たっぷりですねー!

 

 

「よいしょっと。・・・で、あなた達は何の用でこちらにいらしたんですかね?」

 

「あ、え、ええと…」

「…」

 

 

・・・ふむ、答えたくはない、と。 

 

 

「正直に言わないのは構いませんが……このまま補習室に行くのは嫌じゃありませんか?」

 

 

「「「ひいっ!」」」

 

 

 その言葉だけでガタガタと震えだす3人・・・西村先生、あなたはどんな補習を行っているのですか・・・?生徒にトラウマを植え付けていませんか?

 

 

「もしも言わないんであれば、坂本君達が戻ってくるまでここにいてもらいますよ?きっと先生を連れているでしょうし、Bクラスとはいえ多勢に無勢じゃないですか?」

 

 

 少しはてこずりそうですけど、3人ぐらいならいけなくもないでしょう。

 

 

「だ、代表の根本の指示で、Fクラスの点数補給を妨害するからちゃぶ台と筆記用具を使い物にならないようにしろと言われたんだ!」

 

 

 その脅しが効いたのか、1人が慌てて吐いてくれました。

 

 

「……ほ~?人の文房具をねえ・・・?」

 

 

 そんなことをして許されると思ってるんですかね?少なくとも、私に許す気は全くありませんよ。

 根本恭二君、想像よりも私の癇(かん)に障る男子であったようです。

 

 

「・・・で、あなた達は指示でやってるだけだから責任はない、なあんて思ってるんじゃないですよね?え?」

 

 

「あ、い、いや悪いとは思ってます!俺たちだって魂魄(こんぱく)さんのやり方に従いたかったんだ!」

 

「だ、代表が魂魄さんのいない間に、筆記用具の破損をやってこいと根本が指示をしたからで、俺たちはやりたかったわけではないんです!」

 

「す、すいませんでした!」

 

 

 慌てて言うものですからちょっとわかりづらかったですが、〝こんぱくさん〟と言う人が真面目で正々堂々とした人と言うのは伝わりました。

 

 

「……は~」

 

 

 皆さん必死ですけど、口ではなんとでも言えますからねえ・・・

 

……まあ、一応未遂で防げましたし、代表の指示というのは本当でしょうから、ここは勘弁してやりましょうか。

 

 

「・・・分かりました。。このけじめは根本君につけてもらうとしますから、あなた達については不問にしてあげます。」

 

「「「ほ、本当ですかっ!?」」」

 

「ただし。」

 

 

 いくら不問にしたとは言え、またも何かをしないとも限らない。私は極上のエガオで3人に忠告をしました。

 

 

 

「――次、私の頭にカチンとくる作戦に従ったら、ぼこぼこにしますからね…?」

 

 

「「「ひ!は、はい~~~っ!!」」」

 

 

3人は猛ダッシュでFクラスを出て行きました。よし、ひとまずこれで被害は出ずに済みましたね。見張りの役目成功です!

 

 

「全く、それにしてもやっていいことと悪いことがあるでしょうに。」

 

 

 文房具は、一度壊してしまったら、二度と使えなくなる。補充をして何度でも回復させられる召喚獣とは違う事を、根本君は分かっているのでしょうか?

 

 〝物は大切に〟など小学生でも知ってますよ。

 

 

「…そこら辺のことは、Fクラスの設備なんかが一番尊重してますね。」

 

 

 意外なところでFクラス設備の良さが見つかりました。確かに何でも新しければいいってわけじゃないですもんねー。これは一本取られましたよ。

 

 

 さて、物を大切に思うのは隅に置いて、瑞希さんの手紙がどこかに落ちていないかを確認しましょうか。

 

 え~と・・・・・・---

 

 

 

 ガラガラッ

 

 

「!」

 

 

 振り向くと、扉の前には二人の男子が。

 

 またもBクラス!?と思い身構えましたが・・・ホッと一息。それはよく見た顔でした。

 

 

「あれ?美鈴さん1人なの?」

 

「はい、色々とありましてね。吉井君と秀吉君はどうしました?」

 

「うむ、少し気になることがあっての。」

 

 

「美鈴さん。教室で何も起こらなかった?」

 

 

 2人、吉井明久君と木下秀吉君は、教室を見渡しながら聞いてきます。う~ん、問題はなかったですけど、トラブルが起こりはしましたよね?

 

 

「ついさっきBクラスの人たちが入ってきましてね。全員の筆記用具とちゃぶ台をメチャクチャにしようとしていましたよ。」

 

「ええ!?」

 

「だ、大丈夫じゃったのか?」

 

「ええ、一応未遂で終わらせたと思いますので、大丈夫です。」

 

 

 安心してホッと息をもらす2人。まあ見もしない内に、自分の持ち物が壊されて嬉しいはずがありませんから当然の反応ですよね。

 

 

「しかし、根本とは本当に卑怯な奴じゃな。そんなことまでしようとはのう。」

 

「全くだよ!秀吉たちみたいな女の子の持ち物に手を出そうなんて男として失格だ!」

 

「明久、だからわしは男じゃと言うておろう・・・」

 

 

 友達の男子を女子と間違えるのもだいぶ失格じゃないでしょうか?何として、とは言いませんけど。

 

 

 ガラリ!

 

「帰ったぞ紅・・・って、明久に秀吉じゃないか。何を話しているんだ?」

 

 

 さらに、坂本君達が教室へと入ってきました。どうやら話し合いは終わったみたいです。

 

 

「坂本君、協定結びの方はいい塩梅(あんばい)に終わりましたか?」

 

「ああ、一応な。」

 

「?雄二、協定結びってどういうこと?」

 

「後で話す。それより、そっちで何かあったのか?」

 

 

「まあ案の定というか偶然というか、Bクラスの人がこのクラスに入ってきて文房具とかその他もろもろをダメにしようとしました。」

 

「そうか・・・紅の言う通りだったな。良くやってくれた。」

 

「いえ、それが仕事でしたから!」

 

 

 だらけて寝っ転がってたのは秘密です♪

 

 

「で、さっきの協定結びって何なの雄二?」

 

 

 あ、私も気になりますね。一体どんな内容だったんでしょうか?

 

 

「ああ、お前たちのいない間にBクラスから協定を結びたいと申し出があってな。」

 

「協定じゃと?」

 

「で、その内容は?」

 

 

「そんな面倒なことじゃない。四時までに決着がつかなかったら、戦況をそのままにして続きは明日午前九時に持ち込み。その間は試召戦争に関わる一切の行為を禁止する、だ。」

 

 

「・・・それだけですか?」

 

「ああ。」

 

 

・・・変ですね。さっきの根本君の作戦があまりにも卑劣でしたから、こっちの方も不利な条件を持ちかけてくると思ったんですけど……また何か裏があるのでしょうか?

 

 

「それ、雄二は承諾したの?」

 

「そうだ。」

 

「でも、体力勝負に持ち込んだ方がウチとしては有利じゃないの?」

 

「姫路以外は、な。」

 

「あ。」

 

「あ~。確かに、瑞希さんはあんまり体力がなさそうですね。」

 

 

 もちろん、そんなところも個性なんですから責めてなんていませんよ?

 

 

「あいつ等を教室に押し込んだら、今日の戦闘は終わるだろうな。そうすると、作戦の本番は明日になる。」

 

「そうだね。この調子だと本丸は落とせそうにないね。」

 

「この調子って・・・そういえばそちらはどんな状況なんですか?」

 

「うむ。魔理沙や姫路やチルノや島田等が頑張ってくれておるから大丈夫じゃ。」

 

「み、見事に女の子ばっかりですねえ。男の子も頑張ってくださいね?」

 

「め、面目ない…」

 

 

 

『おりゃー!』

 

『ちくしょおお!こんなバカ女にいいいい!』

 

『だ、誰がバカよバカーッ!』

 

『そうだぜ、じゃあバカに負けたお前は大馬鹿だな。』

 

『まりさ!アタイがバカってことが否定されてないのよさ!?』

 

『言葉のあやって奴だぜ!・・・おしっ。あらかた片付いたな。そっちはどうだ田中?』

 

『ああ、こっちもあらかた終わったぞ。』

 

『おうし!じゃあひとまずここはオッケーだな。あとは吉井の方だ。』

 

『あれ?でもさっき、よしーとひでよしが向こうに行ってたのよさ。』

 

『あん?じゃあ今は誰が指揮を執ってるんだぜ?』

 

『え~っと…ああ、確か島田が吉井の補助をしていたような・・・』

 

『た、大変だ田中!霧雨さんっ!』

 

『ん?どうした須川?』

 

『その慌てよう、何かあったのかよ?』

 

『……し、島田が人質に取られた。』

 

 

『・・・・・・・・・はあっ!?』

 

 

 

 

 

 

「後々、姫路や紅なんかの個人の戦闘力の方が大事になる。だから姫路にはあくまで後半戦に力を残しておいてもらう必要がある。」

 

 

「ふむう、このまま押し続けても守りが固くなってくるでしょうし、確かに深追いは危険ですね。」

 

「だから受けたの?姫路さんが万全の態勢で勝負できるように。」

 

「そういうことだ。この協定は俺たちにとってかなり都合がいい。」

 

「…………」

 

 

 あやしすぎます。こちらに都合のいい協定を持ち出すなんて、どんな無能な指揮官でも選ばない選択です。それを卑怯な根本君が持ち出したあたり、間違いなく何か企んでますね。もはや決定事項です。

 

 

「明久、秀吉。そういうわけだから廊下の勝負、なんとしても勝ってこい。で、姫路には教室に戻るよう伝えてくれ。」

 

「わかった。」

 

「うむ、ではいこうかの。何かが起こっておる可能性もあるのじゃ。」

 

「そうだね、急ごうか。」

 

「何かあったら報告してくださいね~。」 

 

 

 

 2人は頷いて渡り廊下へと走っていきました。・・何も起こらないでいてほしいですねと、私はあまり期待せずに願いました。

 

 

 

 

 

 

「ふ~む……」

 

「なんだ?変に悩んでるじゃないか?」

 

「いえね、これが終わってからの事を考えてまして。」

 

「?ってのは?」

 

 

「根本君にどう落とし前をつけてもらおうかということですよ。」

 

「……未遂なのに、紅は何気にしつこいな。」

 

「しつこいとはひどいですねー。世の中にはやってはいけないことがあるという事を、身に教えてあげるだけですよ!」

 

「そのやってはいけないことを、間違いなくお前がやろうとしていることに気付け!」

 

 

「い、今、吉井君達と入れ替わりですけど、戻りました坂本君・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

「――では、くれぐれも注意するんじゃぞ!」

「秀吉もね!」

 

 

 姫路さんと入れ変わって、秀吉とそこで解れて僕たちはそれぞれの持ち場へと移動する。僕の率いる部隊は、島田さんが代わりに指揮を執ってくれているはず、いそいで戻らないと!

 

 しだいに人ごみが見えてきて、僕が近づくのと同時にパタリと目があった。

 

 

「おお吉井。やっと戻って来たか。」

 

「あ、ごめんね魔理沙。」

 

 

 あれ?魔理沙が僕たちの陣営を取り仕切っているの?魔理沙はチルノと一緒の部隊だったと思うんだけどなあ。島田さんはどうしたんだろう?

 

 

「で、戦況は?」

 

「んー、まあやっかいなことが起きてるぜ。」

 

「え?何が起こったの?」

 

 

 Bクラスはまだ本隊を動かしてないはずなのに。戦力では負けることが無いんだけど・・・

 

 

「あー・・・美波の奴が人質に取られたんだぜ。」

 

「なっ!?」

 

 

 今度は人質作戦か!卑怯の定番じゃないか!

 

 

「おかげで相手が二人だけってのに膠着(こうちゃく)状態になってやがる。この際美波には尊(とうと)い犠牲になってもらおうかと思うんだが。吉井はどうだぜ?」

 

「う、う~ん・・・」

 

 

 Bクラス勝利のためには正しい行動なんだろうけれど・・・それだと可哀そうなんだよなあ。できることなら、解放してあげたいのが僕の本音だ。

 

 

「ひとまず、様子を見てもいいかな?」

 

「おう、なら前の方に行こうか。チルノが対応してくれてるぜ。」

 

「それ、絶対人選ミスだと思うよ。」

 

 

 島田さんはもう手遅れかもしれない。チルノが上手く交渉する姿なんて、どこかが豊満な島田さん並に想像できないや。

 

 

 

「みなみを離しなさい!この卑怯者たち!」

 

「ふん!離せと言われて離す卑怯者はいねえよ!」

 

「・・・おお!それもそうね!あんた賢いじゃない!」

 

「納得したらダメだチルノ!島田が非常に困った顔をしてるぞ!」

 

 

 チルノと田中君の声が聞こえてきた。どうやら交渉真っ只中みたいだ。

 

 

「それ以上近づくな!もしも近づけば召喚獣に止めを刺して、この女を補習室送りにしてやるぞ!」

 

「ふん!そんなことをしてみなさい!アタイらがアンタ達も西村ペキン原人の下に送り込んでやるのよさ!」

 

 

『ぶはっ!』

 

 

 FクラスBクラス一同が噴き出す。チルノ、僕はどうやら君を見くびっていたようだ。その正直な心と本質を見抜くまなざしに尊敬しようじゃないか。

 

 

「はっはは・・・!!と、とにかく!そのジャワ原人もどきのもとにこの女が送られたくないのなら、それ以上近づくな!」

 

 

 Bクラスらしき人は、笑いをこらえつつも脅迫し続ける。反鉄人同盟で盟友になれそうなだけに、残念だね。

 

 

「断るわ!そっちがその気なら・・・・・・・・・遠慮なく突っ込んでやるわよ!?」 

 

「ちょ、チルノー!?」

 

「お、お前!奥の手と思わせる言い方だけど、ただ単にこの女を見捨ててるだけじゃねえか!?」

 

「大丈夫よ美波!・・・あんたならきっとあん畜生の試練を乗り越えられるわ!」

 

「に、西村先生のお世話になってるところで全然大丈夫じゃないわよ!?」

 

 

 味方であるはずのチルノが、島田さんを地獄の補習室へと追いやっているこの状況・・・やはりここは僕が出るしかないみたいだね!

 

 

「チルノ!他にも手があるはずだから待つんだ!」

 

「!よしー!」

 

「よ、吉井!」

 

 

 2人が僕の方を向いてくる。さながらデートの待ち合わせで彼氏を見かけた彼女さんの反応だ!僕には縁の無いことだけどね!

 

 

「いいところに来たわよしー!」

 

 

 チルノが待ち焦がれた様子でそう僕に言ってきた!普段バカバカ言ってるチルノも、ようやく僕の凄さが分かったようだね!

 

 

「チルノ!待たせてごめんね!」

 

「大丈夫なのよさ!これで上手くいくわ!」

 

 

 そう言って笑うチルノの笑顔はいっそう輝いて見えやがるよ!

 

 すぐに僕はチルノの横に移動、Bクラスの2人に捕まっている島田さんを見る。彼女も僕の顔を見て顔に華をさかせていた。

 

 

「吉井!アンタなら来てくれると思ってたわ!」

 

 

「それは期待に添えて良かったよ!」

 

 

 まるでスーパーヒーローになった気分だね!よし、ここは期待を裏切らないように島田さんを助けようじゃないか!

 

 まずはBクラスの奴らに、総攻撃されてほふられたくないなら島田さんを解放しろと、紳士な大人の交渉力を駆使して説得してみるとしようか!

 

 

 

「Bクラ「あんた達2人!」・ス・・・」

 

 

 ちょっと、僕の交渉話術をお披露目する前に、声を遮らないでくれるかなチルノ?今は僕の言葉を聞いて驚くところだと僕は思うんだよ。

 

 

 

「これが最後の言葉よ!みなみを解放しなさい!」

 

 

 

 そんな僕の事なんか気にせず、チルノは真剣な顔で声を張り上げる。

 

・・・そうか、チルノも島田さんが心配で必死だったんだよね。だから今もこうやって説得しようとしてるのに、それを止めるなんて僕は・・・。

 

 男としては、黙って見るのが正解だった

 

 

 

「代わりにこのよしーを人質に渡してやるわ!」

 

「待つんだチルノ。」

 

 

 

 女の子が間違っていたら正すのが男の役目だよね。・・・っていうかさあ!?

 

 

「君はバカか!僕を人質に渡したところで、状況は何も変わってないよ!?」

 

「誰がバカよ!甘いわねよしー!そんなんだからあんたはバカなのよっ!」

 

「どうバカなのか説明をしてもらおうじゃないか!」

 

 

 僕を納得できる理由なら乗ってやるよ!でも出来なかったらチルノを人質に差し出してやるっ!

 

 

 

 

 

 

「そんなの簡単よ・・・あんただからなのよさ。よしー」

 

 

「・・・・・・え?」

 

 

 あ、あれ。何?その意味深な言い方は?・・・・・・チルノ、ひょっとして、僕を買ってくれて・・・?

 

 

 

 

「あんたが補習室に落ちよーが、アタイは全然構わないのよ。」

 

 

 女の子をしばきたいと思ったのは生まれて初めてだ。

 

 

 

「納得がいくかー!むしろ僕が補習室に行く可能性が出てきて悪化してるし!」

 

「吉井!?それだとウチがどうでもいいみたいなことになってるわよ!?」

 

 

 失礼!本音がもれました!

 

 

「ほら!理由は言ったんだから、さっさと捕まりに行って終わりなさい!」

 

「もうそれは人質じゃなくてただの生贄(いけにえ)だっ!」

 

「そ、そんな役立たずの奴なんか人質の役にもならねえよ!出直してきやがれ!」

 

「今だけはその言葉をありがたく受け取っとくよこの野郎!」

 

 

 敵にまで受けるこの屈辱!このままで済ませると思うなよ!

 

 

 

「・・・は~、何をしてるんだお前ら。私が変わるぜ。」

 

 

 ずいっと仲間割れする僕らの前に出たのは魔理沙。確かにこのままだと全然状況は動かない・・・というか悪化しちゃうね。もう君だけが頼りだ!

 

 

「あ~、美波。あとで十分に恨み節は聞いてやる。悪いが今は諦めてくれ。」

 

「う~、ま、魔理沙ぁ―・・・」

 

 

 魔理沙の言葉に、島田さんは仕方ないけど納得したくない、と複雑な顔になった。僕も同じ立場だったらなってたね。

 

 

「で、でもまりさ!それはみなみがかわいそうよっ!何か他に方法があるはずなのよさ!」

 

「仕方ないだろ。このままちんたらしてっと、せっかく抑えこんだBクラスの連中が教室から溢れてくるぜ。折角の私らの苦労が無駄骨になるぐらいなら、クラス1人の犠牲の方が絶対マシだろ?」

 

「う…そ、そうかもしれないけど…」

 

 

 そうは言うけれど、魔理沙の顔は普段の陽気さがなくつまらなさそう。やっぱり魔理沙も好き好んでクラスメイトを手に掛けるわけないよね…

 

 

「ま、そういうわけだ。んじゃまたあとでな美波。」

 

「…!」

 

 

 黒い服、帽子に白いエプロンと、絵本に出てくる魔女とそっくりな見た目の魔理沙の召喚獣が、手のほうきの後ろの部分を島田さんとそれを捕まえている二匹の召喚獣に突き付けた。もう砲撃準備は万端だ。

 島田さんも覚悟してか、ギュッと目をつむってその時を待つ。

 

 

「ま、待て、霧雨!」

 

 

 でも、Bクラスの男子は慌ててちょっと待ったコールをかけた。人質は取るわ往生際が悪いで、もうダメ男の歩く標本だね。

 

 

「ああ?なんだよ?」

 

「コ、コイツがどうして俺たちに捕まったと思っている?」

 

「?単独行動したからじゃないか?」

 

「う、ご、ごめん・・・」

 

 

 あちゃ~、勝手に1人で行動した末に捕まっちゃったんなら、もう仕方ないとしか言いようがないや。僕も魔理沙に合わせるとしよう。

 

 

 

「まあそうだが…コイツ、そこの吉井が怪我(けが)をしたって偽情報を流したら、1人で保健室に向かったんだよ。」

 

 

 すると、そんな事を言いだす敵……え、僕のせいなの!?

 

 

「ほほう・・・?美波、少しからかう質問だが、それは怪我をした吉井にとどめを刺しにいくためか?」

 

 

 魔理沙が急ににやにやした笑いを浮かべだした。真っ先に思い浮かぶ理由が僕の暗殺だなんて、僕はどんな奴に思われてるの?恨みを買うようなことは雄二にしかしていないよ!

 

 

「違うわよっ!分かって言ってるんでしょ魔理沙!?」

 

「はっはっは、だからからかうって私は言ったぜ!」

 

 

・・・よかった。もしもそうだと言われてたら、僕はもう保健室で昼寝も出来なくなるところだった。

 

 それにしても、僕が怪我をしたからって、どうしてわざわざ1人だけで仕事をほったらかしてまで、保健室に行こうとしたんだろう?

 

 気になって島田さんを見つめる。気のせいか島田さんの顔が赤く見えなくもない。

 

 

「た、ただ吉井が心配だったから、様子を見に行きたかっただけよ!勝手に動いて悪かったと思うけど、これが悪い事なの!?」

 

 

「え…し、島田さん。それ本当?」

 

「そ、そうよ悪い?」

 

 

 ぷいっと顔を背ける島田さん。 そ、そうなんだ・・・島田さんが僕の心配を・・・

 

 

「へっ。そういうことだ、だからお前ら動くんじゃねえぞ!」

 

 

「う~ん・・・どうする吉井?」

 

 気持ちが変わったのか、魔理沙が悩み顔で僕にどう行動するかを聞いてくる。

 

 

……どうするって?そんなの…そんなの決まってるじゃないか!僕が言う事なんて、ただ一つだよっ!

 

 

 

「魔理沙・・・・・・・・・」

 

「おう。」

 

 

「――――――――GO!」

 

「よっしゃ。」

 

「どうしてよおっ!?」

 

 

 どうして?そんなの決まってるよ!

 

 

「あの島田さんは偽物だ!変装している敵だから遠慮なくやっていいよ!」

 

 

 僕が女の子に優しく看病される、なんて幸せすぎるイベントが起こるわけないじゃないか!なのにそれが起こるという事は、間違いなくそれはトラップ!

 

 残念だったね!僕という人間のモテなさを測り損ねた君たちの負けだぁ!

 

 

「おい待てって!こいつ本当に本物の島田だって!」

 

「黙れ!見破られた作戦にいつまでも固執するなんて見苦しいぞ!」

 

「だから本当に――!」

 

「隙ありだぜ!」

 

 

 

『Bクラス  鈴木五郎   英語W   0点

        VS

 Fクラス  霧雨魔理沙  英語W 102点』

 

 

 

 

 何かをわめく1人に、魔理沙の光線が炸裂、一瞬に召喚獣の上半身が消え去った。そしてそのままもう1人も撃破!

 

 

 

『Bクラス 吉田卓夫  英語W    0点

        VS  

 Fクラス 霧雨魔理沙 英語W  102点』

 

 

 

 

「ぎゃぁぁぁ―・・・・・・!」

 

「たすけてぇ―・・・・・・!」

 

「貴様ら、俺を旧人類の名称で呼ぶとは良い度胸だ!骨の髄まで補習漬けにしてやるっ!」

 

「「お、お助けぇぇぇぇえええええっ!?」」

 

 

 鉄人、もとい西村先生に連行される2人。チルノもわずかに体を震えさせて、西村先生に恐怖している。

 

 

「…あら、地震が止まらないのよさ。」

 

 

 地震じゃなくて自身だね。

 

 さて、残りは――

 

 

「皆、気をつけろ!変装を解いて襲い掛かってくるぞ!」

 

「吉井、ひ、酷いわ!ウチは本当に心配したのっ!」

 

「まだ白々しい演技を続けるか!この大根役者め!」

 

「美波を見捨てた私が言えたもんじゃないが、お前もなかなかひどいな吉井・・・」

 

 

 この島田さんモドキだ!魔理沙!苦笑いをして僕を見るんじゃなくて、このニセ島田さんを見るんだ!

 

 

「僕にそんな素敵なイベントが起こるはずがない!寝込んでいるところを誰かに襲われるのが僕なんだあっ!」

 

 

「…吉井、苦労してるんだな…」

 

「吉井・・・」

 

 

 ちくしょう!そんな目で僕を見ないでっ!敵に同情されるなんて、悔しい以外の何でもないんだ!

 

 

「あ、あのね吉井!ウチはほんとに島田(しまだ)美波(みなみ)なのよ!」

 

 

 なおも言い訳し続ける偽物。ええい、いい加減往生するんだ!

 

 

「諦めろ偽物!もしも本当だと言うんなら何か証拠を」

 

 

「『吉井が瑞(みず)希(き)のパンツを見て鼻血が止まらなくなった』って聞いて心配した、アホの島田美波よっ!」

 

 

「包囲中止!コレ本物の島田さんだ!」

 

 

 こんな単純なウソにだまされる人なんて、海外育ちの彼女しかいない!どうやらまだ日本の冗談の見分けがついていないみたいだ!海外ではそんなことがあったとしても、日本ではないんだよ島田さん!(※海外でもありません)

 

 

「みなみっ。」

 

「美波・・・それは本当にねえぜ。んなウソにだまされるってお前は幼稚園児か。」

 

「しょ、小学生でもきっとあるわよ!それより魔理沙!あんたこそウチを見捨てようとしてひどいじゃない!」

 

 

 だきつくチルノを受け止めつつも魔理沙に抗議をとばす島田さん。そうだ!仲間を切り捨てるなんてやり方間違ってるよ魔理沙っ!

 

 

「それは仕方ないじゃんか。美波がやらかしちまったのが原因だぜ?まあ結果オーライだから許してくれよー。」

 

「む、むー……分かったわ。これでおあいこね。」

 

「さすが美波だぜ!・・・で、だ。」

 

「な、何かな魔理沙?」

 

 

 うん。2人がケンカしなくなったのはいいんだけど、どうして僕の方をにやつきながらみてくるのかな魔理沙?

 

 

「吉井も美波に何か言うべきじゃないか~?」

 

「…え~と。」

 

 

 チルノと島田さんもじっと見てくる。こんなに女の子の視線が集まったのは初めてじゃないかな?

 

 でもひとまず、魔理沙の言う通り、島田さんにきちんと言っておかなくちゃね。

 

 

「島田さん、大丈夫かい?」

 

「へ?うん。大丈夫だけど。」

 

「無事でよかったよ。心配したんだからね。」

 

「ウソつけ。」

 

 

 魔理沙は黙っておこうね!

 

 

「全く、人質を取るなんてBクラスは卑怯なことをしてくれるね。」

 

「・・・そ、そうね?」

 

「そんなことして、人として恥ずかしくないのかな?」

 

「……あんたが言えたことじゃない思うけど。」

 

 

 いかん。な、なんだか島田さんの目がどんどん不機嫌なものに。余計な事を言い過ぎたみたいだ。

 

 ならば、ここは一番伝えておくべきことを早く言っておくとしよう!

 

 

「島田さん。」

 

「何よ。」

 

 

「実はね。僕、島田さんが本物だって最初から気づいてたんだよ?」

 

 

「魔理沙。さすがにブチ切れても、ウチは悪くないわよね?」

 

「ああ。誰もが無罪と言ってくれるぜ。」

 

「よしー、あんたはバカじゃなくてクズだったのよさ。」

 

 

 ここでドキッとしたのは、きっと三人の凍てついた眼差しのせいだろう。

 

 

「誠にすみませんっしたぁぁぁあ!!」

 

 

 素直に謝らなければ死ぬ!僕の第五感(正:第六感)がガンガンとフライパンを叩いてるぜ!明日の朝日を拝むためにも、僕は全力で土下座を始めた。どうかご慈悲をぉおー!

 

 

「やれやれ。やっぱり吉井はアホだぜ。それで、どうするんだ美波?」

 

 

 土下座する僕の頭の上で、魔理沙が失礼極まりないことを呟く。僕がバカだって!?自分が悪いと認めて土下座する姿のどこにバカさがあるってんだい!(A.そこに至るまでの過程)

 

 

「は~・・・吉井。」

 

「は、はっ!」

 

 

 島田大王の判決がっ!?ど、どうか極刑だけは勘弁を!

 

 淡い期待をしながら、僕は下される審判に土下座しながらも身構え、遂に―!

 

 

 

 

 

「ウチの事、次からは〝美波(みなみ)〟って呼びなさい。」

 

「・・・へ?」

 

「んで、ウチはあんたのことを〝アキ〟って呼ばせてもらうわ。」

 

 

 あ、その呼び方をされるのは久しぶりだな・・・っと、それはともかく。

 

 

「え、ええっと。それでいいの?島田さ――」

 

「こら。〝美波〟よ。」

 

「あ。み、美波。」

 

「ん。よろしい。次は無いからね、アキ?」

 

「き、肝に銘じます。」

 嬉しそうに笑う島田さん―じゃなくて、美波。何だか急に呼び方を帰るのは変えるのは恥ずかしいけれど、これで許してくれるなら安いよね?

 僕の呼び方はバカじゃなかったら何でもいいや。・・・そういえばあの人は元気にしてるのかな?久しぶりに連絡を取ってみようか。

 

 

「さーて、とりあえず私らの仕事は終了だ!全員教室に戻ろうぜ!」

 

『おうっ!』

 

「あたいの活躍のおかげねっ!」

 

「まあ否定はしないぜ。ご苦労チルノ!」

 

「えっへん!」

 

 ぞろぞろと皆がFクラスにに戻っていく。やっぱり何人かが補習室に行っちゃったけど目的は達成できた。時間もそろそろ放課後に近いし、明日に持ち越しだね。

 

 このまま作戦通りにいけたらいいなー。そうすればAクラスまであと一歩だ。

 

 

「行きましょ、アキ。」

 

「あ、うん。そうだね美波。」

 

 

 美波の言葉に従って、僕も渡り廊下を後にした。

 

 ・・・それにしても、美波はさっきから嬉しそうだけど、何かいいことがあったのかな?って、そりゃ作戦通りにいけたからに決まってるか。名前の事かと思ったけど、喜ぶことなんて一つもないもんね。

 

 

 

 

 

 

 

「やるじゃないか美波。吉井のあんなバカげた言い訳を、何のお咎めなく許すとはなあ~。」

 

「そ、そりゃまあ腹も立ったけど、もとはと言えばウチが原因だもの。あんまり責めるのも悪いわよ。一応ウチを助けようともしてくれてたしね。しかも名前の事も上手くいったし、ウチは満足よ。」

 

「っか~。美波はすごいぜ。私だったら多分怒って・・・いや、泣くと思うぜ。」

 

「な、泣く!?なんでよ?」

 

「そりゃお前、やっぱりそう言う人に信じてもらえなかったら辛いじゃんか。あれにはなかなか慣れないんだよな~。」

 

「ふ~ん?・・・ところで、魔理沙の〝そういう人〟って誰よ?」

 

「ぶっ!?にゃにゃ、なんで言わなきゃいけないんじゃぜ!?」

 

「・・・・・・え?魔理沙、ウチの思ってた反応と結構違うんだけど。」

 

「そ、しょんなことないぜっ!?私は恋に生きるおんにゃなんだぜ!?じぇんぜん動揺なんかしてないさー!」

 

「じゃあ、その人って誰か教えても大丈夫よね?」

 

「・・・・・・い、いいたくないじぇ!アイツに迷惑が――!」

 

「・・・・・・いつもウチらにあれこれ言うのに、その奥手っぷりは何よこら。」

 

「・・・・・・あ、あ~なんかのどがかわいたなー。お茶が飲みたいなー」

 

「・・・・・・魔理沙、アンタ・・・・・・」

 

「お、おおそーだぜ!今日はお茶をいっぱい持ってきたから後で一緒に飲もうぜ美波っなっ!なんならお菓子も準備」

 

「・・・・・自分のことになると、ウチよりもチキ「そそそんなことないもん!チキンじゃないもん!!」」

 

 

 

 

 




お読みいただきありがとうございます!

 ラストに魔理沙が変貌しましたけど、あれも魔理沙の性格の一つ!恋をすればやっぱり色んな心が生まれるものなのです!多分!


 さて、話しは変わりますが、この小説を書いていてよく思うのが、字数の事です。

 周りの皆さんは一話辺りの字数を少なめにして出しているので、ストーリーが長く続いているのですが、村雪は一話辺りがまあまあ長いので、わずか数話で区切りがついちゃうわけなのです。そうなると、とんとんと話が進んでいっちゃうわけなんですね。

 ・・・・・・何が言いたいかと言いますと、多分、次かその次でBクラス戦が終了します!!あっさりしすぎてすみません!

 村雪個人的には、一話の中身を多くして出したいので、皆さまご了承ください!

 それでは、また次回っ!次回でBクラス戦終わるかもと、心構えをしてもらえれば!

 
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